基本の考え方:「書く・話す」では使わない、「聞く」では慣れておく
試験では、場面に合った適切な英語を使えるかが見られます。ライティングや面接はフォーマル寄りの場面なので、スラングや略語は避けるのが基本です。
一方、リスニングでは、会話の場面で自然な口語表現(gonna のような縮まった発音や、くだけた相づち)が出てくることがあります。これはスラングというより「日常会話で自然な英語」ですが、聞き慣れておくと落ち着いて対応できます。
- ライティング・面接:スラング、略語、くだけすぎた表現は使わない
- リスニング:口語的な言い方も聞き取れるようにしておく
ポイント:試験で求められるのは「場面に合った英語」。スラングを知っていることより、適切に言い換えられることのほうが大切です。
英検:ライティングと面接での注意点
英検のライティングは、内容・構成・語彙・文法といった観点で評価されます(詳しい評価の観点は日本英語検定協会の公式サイトで確認できます)。意見を論理的に伝える文章なので、くだけた表現は内容が正しくても場面にそぐわない印象になります。
くだけすぎた例
- I think online classes are kinda good, tbh.
答案向けの言い換え
- I think online classes are beneficial for many students.
面接でも、面接官は初対面の大人です。Yeah. よりも Yes. を、Nope. よりも No, I don't think so. を使うほうが、きちんとした印象になります。
よく使いがちなくだけた表現と言い換え
- a lot of → many / a large number of(a lot of も使えますが、同じ語の連発を避けると印象がよくなります)
- stuff → things / items
- kids → children
- gonna → going to
面接で緊張していると、つい普段の口グセが出てしまうことがあります。家での練習から、本番と同じ丁寧な言い方で答えるようにしておくと、本番でも自然にきちんとした英語が出てきます。
TOEIC:リスニングで役立つ口語、書く場面はビジネス英語
TOEIC Listening & Reading は、ビジネスや日常生活の場面を題材にした試験です。公式の案内によると、リスニングにはアメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア(ニュージーランドを含む)の発音が含まれます。
そのため、国によって異なる言い方や、会話で自然な表現に触れておくと役立ちます。
- Sounds good.(いいですね)
- No worries.(大丈夫ですよ)
- I'm running late.(遅れそうです)
これらはスラングではありませんが、教科書の英語より少しくだけた、職場の会話でよく使われる表現です。
一方、TOEIC Speaking & Writing のメール問題などでは、ビジネスメールとして丁寧な英語が求められます。
- ✕ Hey, can u send the file asap?
- ○ Could you please send me the file by Friday?
大学入試:自由英作文と長文読解での扱い
自由英作文
入試の英作文は、アカデミックな文章が求められる場です。スラングや略語はもちろん、I'm や don't などの短縮形も、書き言葉では避けるよう指導されることが多くあります。
くだけた例
- Kids these days are always on their phones, which is kinda bad.
入試向けの言い換え
- Many young people spend a great deal of time on their smartphones, which may have a negative effect on their health.
長文読解
長文では、SNSや若者の言葉、言語の変化そのものがテーマになることがあります。新語の作られ方(混成語や短縮など)を知っておくと、初めて見る語の意味を推測しやすくなります。
また、和文英訳の問題では、日本語の若者言葉や口語をどう英語にするかが問われることもあります。たとえば「マジで」を seriously や really に、「めっちゃ」を very や extremely に置き換えるなど、くだけた日本語を標準的な英語に直す練習をしておくと安心です。
スラング学習を試験対策に活かす方法
「スラングは試験に使えないから、勉強しても意味がない」と思う人もいるかもしれません。でも、スラングの学習は、試験対策にもプラスに働きます。
1. 言い換え力が伸びる
スラングを1つ覚えるたびに、丁寧な言い方もセットで調べると、同じ意味を複数の表現で言えるようになります。英検の要約問題やライティングでは、同じ語をくり返さずに言い換える力が役立ちます。
2. 口語の聞き取りに強くなる
スラング解説動画は、ネイティブの自然なスピードの会話を聞く練習にもなります。縮まった音やくだけたリズムに慣れておくと、リスニング問題の会話パートでも焦りにくくなります。
3. 長文のテーマに強くなる
SNS、若者文化、言葉の変化などは、英語の長文やリスニングの題材になることがある話題です。背景知識があると、内容をイメージしながら読めます。
ポイント:スラングは「答案には書かないけれど、英語力を支える知識」。使い分けの意識を持って学べば、試験対策の強い味方になります。
試験前の1週間メニュー:くだけた表現を言い換える練習
- 月:自分の過去の英作文を読み、くだけた表現に線を引く
- 火:線を引いた表現をフォーマルな言い方に書き換える
- 水:「くだけた→丁寧」の言い換えリストを10個作る
- 木:同じテーマで友達向けのメッセージと、答案用の文章を書き分ける
- 金:面接の練習で、Yeah / Nope を使わずに答える
- 土:TOEIC形式の会話を聞き、口語的な言い方をメモする
- 日:言い換えリストを見直し、試験本番で使う表現を確認する
言い換えリストの例
- get → obtain / receive
- think about → consider
- really important → essential
- a bit → slightly
よくある失敗と、今日できること
- SNSで覚えた略語が答案に紛れ込む:普段チャットで u(you)や pls(please)を使っていると、うっかり書いてしまうことがあります。見直しでチェックしましょう。
- くだけた表現を「ネイティブっぽい」と思って使う:試験では「場面に合っているか」が大切です。
- リスニングで縮まった音に焦る:gonna や wanna などを日頃から聞いておけば、本番でも落ち着いて対応できます。
ポイント:スラングを学ぶことは、試験にとって無駄ではありません。「これはくだけた言い方だ」と気づける力が、答案を丁寧に書く力につながります。
今日は、最近書いた英作文を1つ読み返して、くだけた表現を1つだけフォーマルな言い方に書き換えてみましょう。



