英語外部試験とは
英語外部試験とは、大学や高校ではなく、外部の団体が実施している英語の資格・検定試験のことです。大学入試との関係でよく話題になるものには、英検(実用英語技能検定)、TEAP、GTEC、IELTS、TOEFL iBT などがあります。
これらの試験は、読む・聞く・書く・話すの4技能を測定するものが多いのが特徴です。一般的な大学入試の筆記試験では測りにくいスピーキングなども含めて評価できるため、一部の大学が入試に取り入れています。
どの試験を入試で認めるか、どの形式(たとえば英検の実施方式など)のスコアを有効とするかは、大学によって異なります。受けようと思っている試験が志望校で使えるかどうか、まず確認することが大切です。
ポイント:「外部試験を受けておけば有利」とは一概に言えません。志望校で使えるか、どう使われるかを確認してから計画しましょう。
入試での主な活用のされ方(一般論)
英語外部試験のスコアの使われ方は大学によってさまざまですが、一般的には次のようなパターンがあります。
1. 出願資格として使う
一定以上のスコアや級を持っていることが、出願の条件になる方式です。条件を満たしていれば出願でき、英語の試験は別途行われる場合もあれば、英語の試験が免除される場合もあります。
2. 英語の得点に換算する
外部試験のスコアや級に応じて、入試の英語の得点を一定の点数とみなす方式です。大学が定めた換算表に基づいて得点が決まります。当日の英語試験の得点と比べて、高いほうを採用する方式をとる大学もあります。
3. 加点する
外部試験のスコアや級に応じて、入試の総合点に一定の点数を加える方式です。
4. 総合型選抜・学校推薦型選抜での評価
一般選抜以外の選抜で、書類審査の一部として英語の資格が評価されることもあります。
これらのうち、どの方式を採用しているか、そもそも外部試験を使うかどうかは大学・学部・方式ごとに異なります。同じ大学でも方式によって扱いが違うことがあるので注意しましょう。
募集要項で確認すべき5つのポイント
英語外部試験の利用を考えるなら、志望校の募集要項(入試要項)で次の5点を必ず確認しましょう。
- 対象となる試験の種類:どの試験のスコアが使えるか。同じ試験でも、実施方式によって認められない場合がある
- 必要なスコア・級:出願資格の基準や、得点換算の基準
- スコアの有効期限:何年何月以降に受験したスコアが有効か
- 提出方法と締め切り:スコアの証明書をいつまでに、どのように提出するか
- 活用の方法:出願資格・得点換算・加点のどれか。当日の英語試験は受ける必要があるか
特に、有効期限と提出締め切りは見落としがちです。出願の時点でスコアが手元にないと使えないことが多いため、逆算して受験日を決める必要があります。
また、入試制度は年度ごとに変わる可能性があります。先輩の話やインターネットの古い情報だけに頼らず、自分が受験する年度の募集要項で確認することが大切です。
受験時期の考え方
外部試験を入試で使う場合、いつ受験するかが重要になります。
逆算の手順
- 志望校の出願締め切りと、スコア提出の締め切りを確認する
- 受けたい試験の実施日と、結果が出るまでの期間を確認する
- 締め切りに間に合う最後の受験機会を確認する
- その前に、少なくとも1〜2回の受験機会を確保する
最後のチャンスに1回だけ受ける計画だと、体調不良や思わぬ結果で目標に届かなかったとき、挽回の機会がなくなってしまいます。
高2から計画するのがおすすめ
高3は一般選抜の対策で忙しくなるため、可能であれば高2のうちに一度受験しておくと安心です。そこで目標に届けば、高3は一般選抜の対策に集中できます。届かなくても、自分の4技能のどこが弱いかがわかり、対策が立てやすくなります。
ただし、スコアの有効期限には注意しましょう。早く受けすぎて、出願時に期限が切れていた、ということがないよう、募集要項で確認しておく必要があります。
一般入試の対策と両立するコツ
外部試験の対策と一般選抜の対策は、多くの部分で重なっています。
重なる部分
- 単語・文法の知識
- 長文読解の力
- リスニングの力
- 英作文(ライティング)の力
一方で、外部試験にはスピーキングが含まれることが多く、一般選抜の筆記試験ではあまり問われません。また、外部試験のライティングには、独自の形式があることもあります。
両立のための1週間メニュー例(受験2か月前)
- 月・水・金:一般選抜向けの長文読解と文法(各60分)
- 火・木:外部試験の形式の問題演習(各40分)+スピーキング練習(10分)
- 土:外部試験の模擬テスト1回分
- 日:1週間の復習と単語
スピーキングの練習例
「Do you think students should use smartphones at school?(生徒は学校でスマートフォンを使うべきだと思いますか)」のような質問に、30秒で答える練習をしてみましょう。
- I think students should be allowed to use smartphones at school. First, they can look up information quickly. Second, ...
主張→理由2つ→まとめの型で話すと、慌てずに答えられます。
外部試験の受験には受験料がかかり、会場や日程が限られることもあります。何回受けられるかも含めて、家族と相談しながら現実的な計画を立てましょう。ライティングの練習は、一般選抜の自由英作文の練習とも共通する部分が多いので、同じ型で書く練習をすると両方に効果があります。
よくある誤解
英語外部試験の入試利用については、誤解されやすい点がいくつかあります。
誤解1:「どの大学でも使える」
外部試験を入試に活用しない大学や方式もあります。まず志望校で使えるかを確認しましょう。
誤解2:「スコアがあれば英語の試験は受けなくていい」
外部試験のスコアを使う場合でも、当日の英語試験を受ける必要がある方式もあります。免除されるかどうかは方式次第です。
誤解3:「一度取ったスコアはずっと使える」
多くの場合、スコアには有効期限が設けられています。いつ受けたスコアが有効か、募集要項で確認しましょう。
誤解4:「外部試験の対策だけしていれば一般入試も大丈夫」
重なる部分は多いものの、一般選抜には大学ごとの独自の形式(和訳、要約、文法問題など)があります。外部試験の対策と並行して、志望校の過去問にも取り組みましょう。
まとめ:まず志望校の募集要項を開こう
英語外部試験は、うまく活用すれば受験の選択肢を広げてくれる制度です。ただし、その使われ方は大学・学部・方式によって大きく異なります。
- 出願資格・得点換算・加点など、活用のされ方はさまざま
- 対象となる試験・必要なスコア・有効期限・提出方法を募集要項で確認する
- 締め切りから逆算して、複数回の受験機会を確保する
- 外部試験の対策と一般選抜の対策を並行して進める
今日は、志望校(または候補の大学)のホームページを開き、最新の入試情報で「英語外部試験」の扱いを確認してみましょう。制度を正しく知ることが、自分に合った受験計画の第一歩です。



