Matching Headingsで問われる力
Matching Headingsでは、段落やセクションに対して、見出しのリスト(i, ii, iii...)から最も適切なものを選びます。見出しの数は段落の数より多いのが一般的で、使わない見出しが含まれます。
この形式で問われているのは、段落の要旨(main idea)をつかむ力です。細かい情報を探すスキャニングとは違い、段落全体が何について書かれているかを判断する必要があります。
受験者がよく間違える原因は、次の2つです。
- 段落の中の一部の情報に合う見出しを選んでしまう
- 見出しと同じ単語が段落にあるだけで選んでしまう
見出しは段落の「具体例」ではなく「言いたいこと」を表しています。この違いを意識するだけで正答率は変わります。
ポイント:「この段落を一言でまとめると?」という問いに答えるつもりで読みましょう。
段落の要旨をつかむ読み方
基本の手順
- 段落の最初の1〜2文を読む(トピックセンテンスがあることが多い)
- 段落の最後の1文を読む(まとめや結論があることがある)
- However / But / In fact などの逆接の語があれば、その後を読む
- それでも判断できなければ、段落全体をざっと読む
自作の段落例
Many people assume that urban gardens are simply a hobby for residents with spare time. However, recent projects in several cities suggest that they can serve a much wider purpose. Community gardens have been used to teach children about nutrition, to bring together neighbours from different backgrounds, and even to reduce the temperature of surrounding streets in summer.
見出しの候補:
- A: A popular hobby for city residents
- B: The varied benefits of urban gardens
- C: How gardens reduce summer heat
正解はBです。Aは最初の文にある「思い込み」、Cは具体例の1つにすぎません。However の後に書き手の本当の主張があり、それが「幅広い目的」=varied benefits と言い換えられています。
似た見出しを見分けるコツ
見出しのリストには、似た内容のものが含まれることがよくあります。
見分けのポイント
- 範囲:one problem か problems か、a solution か possible solutions か
- 時間:early / recent / future など、いつの話か
- 立場:criticism(批判)、support(支持)、doubt(疑問)など、書き手の態度
- 対象:個人か社会か、原因か結果か
例(自作)
- i: Reasons for the decline in bee populations
- ii: Efforts to reverse the decline in bee populations
- iii: The economic impact of fewer bees
3つとも「ハチの減少」がテーマですが、原因・対策・経済的影響と焦点が違います。段落が農薬や病気について説明していればi、保護活動の話ならii、農作物の損失の話ならiiiです。
見出しを読むときは、各見出しの焦点になっている語(reasons, efforts, economic impact)に下線を引いておくと比較しやすくなります。
時間配分と解く順番
Matching Headingsは段落全体を扱うため、時間がかかりがちです。リーディングは60分で40問なので、1パッセージ約20分が目安になります。
解く順番の工夫
- Matching Headingsが最初の設問として出ている場合、他の設問と並行して解くと効率的です。段落を読みながら見出しを選び、同時にその段落に関係する他の設問も確認します。
- 例として見出しが1つ示されている場合は、その見出しを候補から外します。
- 自信がある段落から先に決め、迷う段落は後回しにします。候補が減ってから戻ると決めやすくなります。
迷ったときの判断
2つの見出しで迷ったら、それぞれについて「この段落の何文がこの見出しを支えているか」を数えます。より多くの文が支えている見出しが正解である可能性が高くなります。
練習方法:要旨を自分の言葉で書く
Matching Headingsの力を伸ばすには、問題を解くだけでなく、段落の要旨を自分で書く練習が効果的です。
要旨書きトレーニング
- 英語の記事(ニュース解説、科学記事など)を1本選ぶ
- 各段落を読んだら、見出しを英語で5〜8語で書く
- 書いた見出しに、段落の具体例ではなく主張が表れているか確認
- 慣れてきたら、1段落1分以内で書く
例(上の段落の要旨)
- 良い例:Urban gardens have more uses than people think
- 悪い例:Gardens and children's nutrition(具体例の1つにすぎない)
日本語で要旨を書くところから始めても構いません。大切なのは、段落を読むたびに「結局何が言いたいの?」と問う習慣をつけることです。この習慣は、ライティングでトピックセンテンスを書く力にもつながります。
パラグラフの構造に慣れる読書法
Matching Headingsが得意な人は、英語の段落がどう組み立てられているかを感覚的に知っています。英語の説明文では、次のような段落の型がよく使われます。
- 主張→理由→例:最初に言いたいことを述べ、後から支える
- 一般論→しかし→本当の主張:世間の考えを紹介したあと、However で反論する
- 問題→原因→解決策:段落ごとに役割が分かれている
- 時系列:過去→現在→未来と話が進む
普段の英語の読書で、段落の型を意識するだけでも力はつきます。記事を読みながら、各段落の横に「主張」「反論」「例」「原因」などのラベルを小さく書いてみましょう。2〜3週間続けると、段落を読んだ瞬間に役割が見えるようになり、見出し選びのスピードが上がります。
よくある失敗と1週間メニュー
よくある失敗
- 段落の中の同じ単語に飛びつく
- 具体例の1つを要旨と勘違いする
- 1つの段落に時間をかけすぎて、他の問題の時間がなくなる
- 例として使われた見出しを候補に残したままにする
1週間メニュー
- 月:英語記事の3段落で要旨書きトレーニング
- 火:Matching Headingsを1セット(時間を計る)
- 水:間違えた問題の段落を読み直し、正解の見出しを支える文に線を引く
- 木:要旨書きトレーニング5段落
- 金:Matching Headingsを1セット
- 土:1パッセージを20分で通し練習
- 日:似た見出しの見分けポイントを復習
今日は、英語のニュース記事を1本選んで、最初の3段落に自分で見出しをつけてみましょう。



