英語は「短い時間×毎日」と相性がいい教科
部活で忙しい人にとって、うれしいニュースがあります。英語は、長い時間をまとめて勉強するより、短い時間を毎日続けるほうが力がつきやすい教科です。
その理由は2つあります。
- 単語や表現は、何度も触れることで記憶に残る
学習研究では、同じ量を勉強するなら、1日にまとめるより日を分けて復習したほうが、長く覚えていられることが知られています。
- 音読やリスニングは、毎日続けることで慣れていく
英語の音やリズムは、週末に2時間聞くより、毎日10分聞くほうが体になじみやすいものです。
つまり、部活で平日の時間が少なくても、毎日20分を確保できれば、英語は着実に伸ばせるのです。
ポイント:部活生の英語は「長く」より「毎日」。20分を1週間続けると、週末にまとめて2時間やるのと同じくらいの時間になります。
問題は、その20分をどこで確保するかです。次から、具体的なすき間時間の使い方を紹介します。
すき間時間を見つける:1日の中の「5分」を探す
1日の流れを見直すと、意外と使える時間が見つかります。
朝(5分)
朝練の前や、朝ごはんの後の5分。朝は頭がすっきりしているので、単語の暗記に向いています。
- 前日に覚えた単語を、日本語から英語で言えるかテストする
移動時間(5〜10分)
通学や、部活の遠征の移動中。スマホや音声プレーヤーが使える環境なら、リスニングにぴったりです。
- 教科書の音声を聞く
- 単語帳の音声を聞き、頭の中で意味を言う
部活の後、家に帰ってから(10分)
疲れていても、10分だけは机に向かう時間を決めておきます。ここでは、書く・声に出す練習をします。
- 教科書の音読(1課を2〜3回)
- 文法の問題を5問
寝る前(5分)
寝る前は、その日に覚えたことを軽く確認するのに向いています。
- 今日覚えた単語をさっと見直す
- 教科書の本文を1文だけ思い出して言ってみる
これで合計25〜30分。1回1回は短くても、1日の中に散らばった時間を集めれば、しっかりした勉強時間になります。
1日20分の「最低ライン」メニュー
どんなに忙しい日でも、これだけはやる、という「最低ライン」を決めておきましょう。
最低ラインメニュー(20分)
- 単語 5分:新しい単語5語+前日の単語の復習
- 音読 10分:教科書の今の課を音声に合わせて2〜3回
- 文法 5分:授業で習った文法の基本文を1つ言う+問題を3問
なぜこの3つなのか
- 単語は、毎日触れないとすぐに忘れてしまう
- 音読は、本文の暗記・発音・リスニングがまとめて伸びる
- 文法は、授業の内容をその日のうちに確認すると定着しやすい
例:今日の授業で比較を習った場合
- 基本文:My brother is taller than me.(兄は私より背が高い)
- 自分の文:Our team is stronger than last year.(私たちのチームは去年より強い)
- 問題:比較の問題を3問
部活のことを題材に文を作ると、覚えやすくて楽しくなります。
- I practice harder than before.(前より一生懸命練習している)
- We have won three games this month.(今月3試合勝った)
部活生のための1週間プラン
平日は最低ラインの20分、部活が休みの日や週末に少し長めの時間をとるプランです。
1週間プランの例
- 月:最低ライン20分(単語・音読・文法)
- 火:最低ライン20分+移動中に教科書音声
- 水:最低ライン20分(部活が休みの日なら40分に増やして、文法問題を多めに)
- 木:最低ライン20分+移動中に単語の音声
- 金:最低ライン20分+1週間の単語をまとめてテスト
- 土:試合や練習の後に30分。1週間で間違えた問題の解き直し
- 日:40〜60分。次の週の授業範囲を予習(教科書の新出単語と本文を読む)
予習をすると授業が復習になる
部活生にとって、授業時間はとても貴重な勉強時間です。週末に次の週の範囲を少し読んでおくと、授業が「2回目」になり、理解が深まります。授業で理解できれば、家での勉強時間が少なくても成績を保ちやすくなります。
ポイント:部活生は「授業で覚える」を意識すると、家での時間を最小限にできます。授業中の集中が、一番の時短術です。
スマホを「英語の道具」に変える設定
部活生にとって、スマホは強い味方にも、時間を奪う敵にもなります。勉強の味方にするための設定を紹介します。
ホーム画面を整理する
- 単語アプリや教科書の音声を、ホーム画面の1ページ目に置く
- 動画やゲームのアプリは、2ページ目以降のフォルダに入れる
音声をすぐに再生できるようにする
移動中にすぐ聞けるように、教科書の音声や単語帳の音声を、あらかじめお気に入りやダウンロードに入れておきましょう。「聞こうと思ったら準備に時間がかかった」をなくすだけで、すき間時間が使いやすくなります。
通知を減らす
勉強中は通知をオフにするか、集中モードを使いましょう。1回の通知で集中が切れると、元に戻るまでに時間がかかります。
ポイント:スマホは「開いたら英語が始まる」状態にしておくと、すき間時間が自然と勉強時間に変わります。
大会前・定期テスト前・疲れた日の過ごし方
大会前の週
大会前は部活が忙しくなり、勉強時間がさらに減ることもあります。そんなときは、「最低ライン」をさらに小さくした超最低ライン(5分)に切りかえましょう。
- 教科書の音読を1回だけ
- または、単語5語を見直すだけ
大切なのは、「ゼロの日」を作らないことです。5分でも続けていれば、大会が終わった後にすぐペースを戻せます。
定期テスト前
多くの学校では、テスト前に部活が休みになる期間があります。この期間を最大限に活かしましょう。
- 部活休みの初日に、テスト範囲の計画を立てる
- 普段の20分で進めてきた音読と単語を土台に、ワークと本文の暗記を仕上げる
普段から毎日20分続けている人は、テスト前にゼロからスタートする必要がないので、ぐっと楽になります。
疲れて何もできない日
どうしても疲れて机に向かえない日は、ベッドの中で教科書の音声を1回聞くだけでも構いません。「今日はここまで」と自分で決めて、罪悪感を持たないことも、長く続けるためには大切です。
よくある失敗と、今日からできること
よくある失敗
- 「週末にまとめてやる」と決める
週末は試合や疲れで、予定通りにできないことがよくあります。平日の少しずつの積み重ねを優先しましょう。
- 疲れているのに長時間やろうとする
疲れた状態で1時間机に向かっても、集中できず、かえって英語が嫌いになってしまうことがあります。短く集中するほうが効果的です。
- すき間時間にスマホで別のことをしてしまう
移動中にスマホを開くと、つい動画やSNSを見てしまいがちです。勉強用のアプリや音声を、スマホのホーム画面の一番目立つところに置いておきましょう。
- 部活を言い訳にする
「部活があるから仕方ない」と思うと、勉強しない日が続きます。「部活があるから、短い時間で集中する」と考えると、行動が変わります。
部活で身につけた力は勉強にも使える
毎日練習を続ける力、目標に向かってがんばる力は、英語の勉強にもそのまま使えます。部活と勉強の両立は大変ですが、その経験は必ず自信になります。
今日は、明日の1日の予定を思い浮かべて、英語に使える「5分」を3つ見つけてみましょう。



