心理学ホント

【同志社の入試に出た】サンタの正体を知った子どもより、親のほうが悲しんでいた

【同志社の入試に出た】サンタの正体を知った子どもより、親のほうが悲しんでいた

読む前に予想してみよう!

サンタの正体を知った子どもの多くは、ショックで強く落ち込んでいた

研究カード(どんな研究?)
対象
サンタを信じなくなった子どもと親
規模
子ども52人ほか
研究の種類
面接・質問紙調査
確かさ
★★☆☆☆
3秒でわかる

サンタの正体を知った子どもたちに聞くと、多くは前向きな反応だった。親のほうは「悲しかった」と答えていた。平均7歳ごろ、自分で気づくことが多い。

ひとことで言うとサンタの正体を知ったとき、悲しかったのは子どもより親のほうだったらしい!

もくじ
  1. 真実を知った子どもたちに聞いてみた
  2. 「物理的にムリ」に気づく力
  3. 親は「サンタのうそ」をどう考えている?
  4. まとめ

「サンタさんって、本当はいないの?」

いつか必ずやってくるこの瞬間。親としては「夢を壊してしまった」と胸が痛む場面ですよね。では、真実を知った子どもの側は、実際どう感じているのでしょうか?

意外にも、その答えを調べた心理学の研究があります。「サンタクロースがいるという嘘が子どもに与える影響」は、2026年度の同志社大学(2月9日実施)の英語で長文のテーマになりました(代々木ゼミナールの解答速報・概評で確認)。

01真実を知った子どもたちに聞いてみた

夢の終わりを悲しんでいたのは、実は大人のほうだったのかもしれません。

02「物理的にムリ」に気づく力

では、子どもがサンタを疑い始めるとき、頭の中ではどんな力が働いているのでしょう。

2015年の研究タイトルは、そのものずばり「物理的に何が可能かの理解が、サンタへの信じ方を制限する」。サンタとは関係のない出来事で、可能なことと物理的にありえないことを見分けるのが得意な子ほど、サンタの「一晩で世界中の子どもを回る」といった離れ業に疑問をもち、仕組みを考えようとする傾向があったというのです。

つまり、サンタを疑い始めることは、論理的に考える力の育ちとつながっているのかもしれません。名探偵のように証拠を集め、「やっぱりおかしい」と結論を出す。子どもにとって、それはちょっとした知的な勝利なのかもしれません。

サンタを疑い始めることは、推理する力の育ちとつながっているのかも
サンタを疑い始めることは、推理する力の育ちとつながっているのかも

03親は「サンタのうそ」をどう考えている?

親の側を調べた研究もあります。2016年には、親がどれくらいサンタを信じるよう働きかけているかと、子どもがサンタ役の人に実際に会ったときの様子が調べられました。

さらに2026年の研究では、合計700人以上の親を調べ、多くの親がサンタのうそを「許される」と考え、よくついていることが報告されました。同時に、サンタのうそをよくつく親ほど、ほかの種類のうそ(目的のためのうそや、相手を思ってのうそ)も多く、子どもにうそを勧めることも多い傾向が見られたといいます。「正直が大切」と教えながらうそをつく――研究者たちは、このねじれをもっと考えるべきだと問いかけています。

04まとめ

サンタの正体を知る日は、夢が終わる日ではなく、子どもが「自分で考えて真実にたどり着いた日」なのかもしれません。

もし子どもに聞かれたら、責めずに「よく気づいたね」と、その推理力をほめてあげるのもひとつの方法です。そして今度は、子どもがサンタを届ける側になる番です。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerHow do children feel when they discover that Santa Claus is not real? 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

How do children feel when they discover that Santa Claus is not real? In a 1994 study, Anderson and Prentice interviewed 52 children who no longer believed in Santa, and the children's parents answered questionnaires. On average, the children learned the truth at around age seven, usually by working it out on their own.

Their reactions were mostly positive, while many parents reported feeling sad. A 2015 study looked at what lies behind children's doubts about Santa. Children who could better tell impossible events from possible ones, even events unrelated to Santa, tended to be more skeptical about Santa's feats. So finding out the truth may be a sign that a child's reasoning skills are growing.

116 words ・ CEFR B1

和訳を見る

子どもは、サンタクロースが実在しないと知ったとき、どのように感じるのでしょうか。1994年の研究で、アンダーソンとプレンティスは、もうサンタを信じていない52人の子どもに面接をし、その子どもたちの親はアンケートに答えました。平均すると、子どもたちは7歳ごろに、たいていは自分で考えて真実を知りました。

子どもたちの反応はおおむね前向きでしたが、多くの親は悲しかったと答えました。2015年の研究は、子どもがサンタを疑う背景に何があるのかを調べました。サンタとは関係のない出来事でも、可能なことと不可能なことをよく見分けられる子どもほど、サンタの離れ業に懐疑的になる傾向がありました。つまり、真実に気づくことは、子どもの推論する力が育っていることのしるしなのかもしれません。

4択リーディングクイズ

Q1. How was information collected from the parents?

Q2. Which children tended to be more skeptical about Santa?

Q3. What does the passage suggest about learning the truth?

重要単語

  • beliefB1
    名詞信じること、信念Children's belief in Santa often fades around age seven. belief in ~「~の存在を信じること」。複数形は beliefs(believes は動詞)。綴りの区別が頻出。
  • deceptionC1
    名詞だますこと、欺きSome people see the Santa story as harmless deception. 動詞は deceive(だます)。receive と同じ -ceive → -ception の変化。
  • skepticalB2
    形容詞疑い深い、懐疑的なOlder children become skeptical about impossible events. be skeptical about / of ~「~に懐疑的だ」。イギリス綴りは sceptical。
  • reasoningB2
    名詞推論、論理的思考Good reasoning helps us notice what is impossible. reason(理由・理性)の動名詞形。logical reasoning「論理的推論」。
  • mythB2
    名詞神話、作り話The myth of Santa is shared by many families. 「(根拠のない)俗説」の意味で長文に頻出。myth and fact(俗説と事実)の対比が定番。
  • encourageB1
    動詞促す、励ますParents encourage their children to believe in Santa. encourage 人 to do「人に~するよう促す」の語法が頻出。反対は discourage 人 from ~ing。
  • cope withB2
    熟語~にうまく対処するChildren can cope with the truth better than we think. deal with ~ / handle ~ と言い換え可能。同意表現問題でよく出る。

4コマでわかる

【同志社の入試に出た】サンタの正体を知った子どもより、親のほうが悲しんでいたの4コマ漫画
サンタの正体を知った子どもたちに当時の気持ちを聞いた研究があるらしい。子どもの多くは前向きな反応だった。むしろ悲しんでいたのは親のほうだった。しかも子どもは平均7歳ごろ、自分の力で真実にたどり着いていた。

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出典・参考文献(4件)タップで表示
  1. Anderson & Prentice (1994) Encounter with reality: children's reactions on discovering the Santa Claus myth, Child Psychiatry and Human Developmentdoi.org
  2. Shtulman & Yoo (2015) Children's understanding of physical possibility constrains their belief in Santa Claus, Cognitive Developmentdoi.org
  3. Goldstein & Woolley (2016) Ho! Ho! Who? Parent promotion of belief in and live encounters with Santa Claus, Cognitive Developmentdoi.org
  4. Goldstein & Mills (2026) When honesty is discouraged: understanding parental lies around Santa Claus, Journal of Moral Educationdoi.org