睡眠と記憶(寝る前の復習)
Sleep and Memory
3秒でわかる覚えたら、ちゃんと寝る

寝る前の時間に単語やフレーズを復習し、しっかり眠ることで記憶を定着させる方法です。眠っているあいだに、脳はその日に学んだことを整理していると考えられています。夜ふかしして詰め込むより、覚えてから寝るほうが、翌朝の記憶はしっかり残ります。
たとえるなら
パソコンの「保存」ボタンに似ています。いくら書類を作っても、保存しないまま電源を切ると消えてしまいます。眠っているあいだに、脳はその日に覚えたことを長く残す場所へ保存していると考えられています。

目から鱗・知ってた?
夜に覚えて朝に復習すると、なぜ効く?
Mazza らの2016年の研究では、夜に単語を覚えて眠り、翌朝に復習したグループは、朝に覚えて同じ日の夜に復習したグループより、少ない回数で覚え直せました。半年後にもよく覚えていました。覚えて、寝て、起きたら思い出す流れが、手間を減らして記憶を長持ちさせます。
その思い込み、実は…
カードをタップすると答えが出ます徹夜で詰め込むのが一番
寝ずに詰め込むと、覚えたことを定着させる時間がなくなります。睡眠が記憶の定着に関わることは、多くの研究で支持されています。試験前でも、覚える量を少し減らしてでも眠ったほうが、翌日に思い出せる量は増えやすくなります。
寝る前の勉強は眠りのじゃま
スマホの明るい画面を長く見たり、難しい問題で頭が興奮したりすると、寝つきは悪くなりがちです。寝る前は単語カードの軽い復習を10〜15分にとどめ、紙のカードや音声を使えば、眠りへの影響を小さくしながら復習できます。
なぜ効く?
Gais, Lucas & Born(2006年)は、高校生に英単語を覚えさせた研究で、学んでから数時間以内に眠ったほうが、起きていたグループより記憶がよく保たれたことを報告しました。睡眠が記憶の定着に関わることは多くの研究で支持されており、証拠は比較的強い分野です。
やり方
- 寝る30分前に、その日に学んだ単語やフレーズを10〜15分で復習する
- 復習は Anki などで「思い出す」形でおこなう
- 復習のあとはスマホの SNS や動画を見ずに、そのまま寝る準備をする
- 最低でも6〜7時間の睡眠時間を確保する
- 翌朝、起きてすぐに同じ単語を2分で思い出してみる
動画で見て、まねする
使い方:睡眠と記憶の関係を聞いたら、寝る前の10分を単語の復習にあて、徹夜で詰め込まない計画に変えます。英語字幕で見ると聞き取りやすくなります。
使い方:テスト前夜の徹夜について考える動画です。見たあと、試験前1週間の就寝時刻を決めて書き出し、前夜は新しいことより復習にしぼります。
使い方:10代の睡眠不足がテーマです。見終わったら、寝る前にスマホを置く時刻を決め、その前の5分で今日の単語カードを見直す流れを作ります。
使い方:昼寝と脳をテーマにしたニュース語彙の回です。見出しの語句を3つメモし、昼に少し休んだあとに午前中の単語を思い出せるか試します。
レベル別のやり方
寝る前に今日覚えた単語を5つだけ見直し、朝起きたらすぐ、意味を言えるかを確かめます。
夜に新しい表現を覚え、翌朝 Anki で思い出す「夜に覚えて朝にテスト」を毎日続けます。
試験前でも睡眠を削らず、夜は暗記、朝は思い出す練習と問題演習、と時間帯で役割を分けます。

今日の5分チャレンジ
今夜、寝る前の10分で、今日覚えた単語を5つだけ復習します。明日の朝、起きて5分以内に、その5つの意味を何も見ずに言えるか試してください。
できたかチェック
日本人の落とし穴
日本の受験生や社会人は、睡眠時間を削って勉強時間を増やしがちですが、記憶の面ではむしろ逆効果です。寝る前に新しいことを大量に詰め込むより、その日に学んだことを短く復習するほうが効率的です。また、布団の中でSNSを見ていると、復習したことが上書きされてしまいます。
よくある失敗
- 睡眠時間を削って、夜中まで単語を詰め込む
- 寝る直前まで動画や SNS を見て、復習を忘れる
- 寝る前に新しい単語を大量に覚えようとする
立場別メニュー
| 中学生 | 寝る前に今日の英単語を5つ、思い出してから寝る |
| 高校生 | 布団に入る前に Anki を10分。そのあとスマホは置く |
| 大学生 | 夜は新しい勉強をせず、その日の復習だけにする |
| 社会人 | 寝る前の10分を英語の復習にあて、翌朝もう一度確認 |
| 大人のやり直し | 寝る前に今日のフレーズを1つ声に出して思い出す |