中高生の留学・交換留学の考え方|種類・準備・英語力と家族で話し合うポイント
「いつか海外で暮らしてみたい」「高校生のうちに留学ってできるの?」――そんな気持ちが芽生えたら、それは大きな一歩です。中高生の留学には、短い夏休みのプログラムから、1年間現地の学校に通う交換留学まで、いろいろな形があります。この記事では、特定のプログラムをすすめるのではなく、考え方の整理と、今からできる英語の準備を紹介します。

01中高生の留学にはどんな種類がある?
中高生が参加できる海外プログラムは、大きく分けると次のような種類があります。名前や内容は運営団体や学校によってさまざまなので、ここでは一般的なイメージとして紹介します。
短期(数日〜数週間)
- 夏休みや春休みの語学研修・サマーキャンプ
- 学校が主催する海外研修や姉妹校訪問
- 「まず海外を体験してみたい」人向け
中期(数か月)
- 1学期ほど現地の学校に通うプログラム
長期(約1年)
- 交換留学:現地の家庭(ホストファミリー)に滞在し、現地の高校に通う形が多い
- 私費留学:自分で学校を選び、現地の学校に通う
英語での言い方も覚えておきましょう。
- I'm thinking about studying abroad.(留学を考えている)
- I want to join a summer program in Canada.(カナダのサマープログラムに参加したい)
- An exchange student is staying with my family.(交換留学生がうちに滞在している)
ポイント:「留学=1年間」と思い込まず、短期から段階的に考えることもできます。
使い方:ニュージーランドの高校生の1日に密着した動画です。上の3つの視点でメモし、短期と長期のどちらで体験したいかを考える材料にします。
02「なぜ行きたいか」を言葉にしよう
留学を考え始めたら、まず目的を言葉にしてみましょう。目的によって、合うプログラムが変わるからです。
目的の例
- 英語で話す自信をつけたい
- 海外の学校生活を体験したい
- 異なる文化の中で自分を試したい
- 将来、海外の大学で学ぶための準備をしたい
英語で目的を言えるようにしておくと、面接や作文の準備にもなります。
- I want to improve my English and gain confidence.(英語力を伸ばして自信をつけたい)
- I'm interested in learning about different cultures.(異なる文化について学ぶことに興味がある)
- I'd like to challenge myself in a new environment.(新しい環境で自分に挑戦したい)
逆に、「なんとなくかっこいいから」「今の生活から逃げたいから」という気持ちだけだと、現地で困ったときに踏ん張りにくくなります。気持ちの整理のためにも、目的を紙に書き出してみましょう。
03情報の集め方と、家族で話し合うポイント
情報の集め方
- 学校の先生に聞く:学校の留学制度、単位の扱い、過去の例など
- 公的機関や信頼できる団体の情報を見る:説明会や公式サイト
- 経験者の話を聞く:学校の先輩や、交換留学を経験した人
インターネットの体験談は参考になりますが、個人の感想であることを忘れずに。費用や制度など大事な情報は、必ず公式の情報で確認しましょう。
家族で話し合うポイント
- 時期:何年生のいつ行くか。部活や受験との関係は?
- 期間:短期か長期か
- 費用:プログラムによって大きく違う。奨学金の制度があるものも
- 学校の扱い:長期の場合、在籍校で進級や単位がどう扱われるか(学校の制度によって異なる)
- 安全:滞在先の環境、緊急時の連絡方法
ポイント:保護者の方にとっても大きな決断です。「行きたい」気持ちだけでなく、調べた情報を整理して伝えると、話し合いがスムーズになります。
04公式の情報源と、留学の様子を知る動画の見方
費用や制度などの大事な情報は、公式の情報源で確かめましょう。次のサイトは、国や公的機関が運営しているものです。
| 情報源 | どんな情報か | 使い方 |
|---|---|---|
| トビタテ!留学JAPAN | 文部科学省が進める留学促進キャンペーンの公式サイト | 高校生向けの情報があるかを確かめ、家族で話し合うときの資料にする |
| JASSO 海外留学支援サイト | 日本学生支援機構による海外留学の情報 | 国ごとの基本情報や奨学金の情報を探し、気になった点をメモする |
| EducationUSA | アメリカ国務省の公式アメリカ留学ガイド(英語) | 将来アメリカの大学を考えるなら、英語のページを1つ読んで単語を調べる |
| EduCanada / Study Australia | カナダ・オーストラリア政府の公式留学ガイド(英語) | 留学先の候補の国のページを開き、英語で書かれた案内を読んでみる |
動画の見方:3つの視点でメモする
- 学校:授業や休み時間の様子で、日本と違う点
- 生活:ホームステイや寮での過ごし方
- 英語:留学生が実際に使っていた短い表現
体験談の動画は、個人やプログラムの1つの例です。制度や条件は、必ず上の公式サイトや学校の先生に確かめてから判断しましょう。
使い方:トビタテの奨学金で子どもが留学した家族の声をまとめた短い動画です。家族と一緒に見て、話し合いたい点(時期・期間・費用など)を書き出します。
05出発前にやっておきたい英語の準備
留学先で困りやすいのは、実は難しい英語よりも、日常の小さな場面です。今から練習しておきたい表現を紹介します。
聞き返す・確認する
- Sorry, could you say that again?(すみません、もう一度言ってもらえますか?)
- Could you speak a little more slowly?(もう少しゆっくり話してもらえますか?)
- Do you mean...?(〜ということですか?)
ホームステイで
- Is it okay if I take a shower now?(今シャワーを使ってもいいですか?)
- Can I help you with the dishes?(お皿洗い手伝いましょうか?)
- What time should I be home?(何時までに帰ればいいですか?)
学校で
- Where is the counselor's office?(カウンセラーの部屋はどこですか?)
- Can I sit here?(ここに座ってもいいですか?)
- I'm new here. I'm from Japan.(新しく来ました。日本から来ました)
日本を紹介する
日本の食べ物、学校生活、自分の住む地域について、英語で1分話せるように準備しておくと、最初の会話がぐっとラクになります。
英語力の目安として、英検などの資格試験を目標にするのも一つの方法です。プログラムによっては応募条件に英語力の基準がある場合もあるので、早めに確認しておきましょう。
使い方:聞き取れなかったときの聞き返しフレーズを紹介します。この節の3つの表現と比べ、自分が言いやすい聞き返し方を2つ選んで音読します。
使い方:オーストラリアの公立学校がホームステイで期待されることを紹介します。家のルールの話が出たら、この節のホームステイの表現で確認の質問を作ります。
06よくある不安と、その向き合い方
留学を考えるときに、多くの人が感じる不安があります。
「英語が話せないけど大丈夫?」
最初から完璧に話せる人はいません。大切なのは、わからないときに聞き返す勇気です。Sorry, could you say that again? が言えれば、会話は止まりません。
「友だちができるか不安」
自分から話しかける短いフレーズを用意しておきましょう。What are you doing this weekend? のような質問や、日本の文化の話は、会話のきっかけになります。
「ホームシックになったら?」
多くの留学経験者が一度は経験すると言われます。家族との連絡のルール(毎日ではなく週に何回など)を決めておく、現地のサポート担当者の連絡先を確認しておくなど、事前の準備が安心につながります。
「受験に間に合う?」
長期留学の場合、帰国後の学習計画を事前に考えておくことが大切です。学校の先生と早めに相談しましょう。
留学は「行くか行かないか」の二択ではありません。今すぐ行けなくても、国内でできる国際交流や、オンラインでの英語学習など、世界とつながる方法はたくさんあります。
使い方:留学経験者が文化の違いへの向き合い方を語る短い動画です。紹介されたヒントを1つ選び、自分の不安と結びつけて日本語でメモします。
071週間の準備メニュー
留学に興味を持ったら、今週からできる準備を始めましょう。
1週間ミニメニュー(1日15分)
- 月:留学の目的を日本語で3つ書き出す
- 火:目的を英語で1文ずつ書く(I want to...)
- 水:学校の先生に、留学制度について聞いてみる(または質問をメモしておく)
- 木:聞き返す・確認する表現3つを音読
- 金:ホームステイの表現を一人二役で練習
- 土:「日本の紹介」を英語で5文書く
- 日:家族に、調べたことと自分の気持ちを話してみる
よくある失敗
- 費用や制度をネットの体験談だけで判断する
- 目的があいまいなまま申し込みを急ぐ
- 英語の準備を「現地に行けばなんとかなる」と後回しにする
留学に行く人も、今は行かない人も、ここで練習した英語は必ず役に立ちます。
このコラムで使うサイト・アプリ
もっと見たい人へ
今日やること
よくある質問
英語が苦手でも留学できますか?
短期のプログラムなど、英語が得意でなくても参加しやすいものもあります。ただし、プログラムによっては英語力の条件がある場合もあるので、募集要項を確認しましょう。出発前の準備で基本的な表現を練習しておくと安心です。
高校で1年留学すると、卒業が遅れますか?
在籍校の制度によって扱いが異なります。留学先での学習を単位として認める仕組みがある学校もありますが、条件はそれぞれです。必ず在籍している学校に確認してください。
費用はどれくらいかかりますか?
期間、国、プログラムの種類によって大きく異なるため、一概には言えません。運営団体の公式情報で確認し、奨学金や支援制度がないかもあわせて調べるのがおすすめです。
読了ボーナス


