英語が苦手な担任の先生の小学校英語 乗り切り方|準備と授業のコツ
「英語が得意じゃないのに、英語の授業を担当することになった」。小学校では、学級担任の先生が英語の授業を受け持つことも多く、不安を感じるのは自然なことです。でも、担任の先生だからこそできることがたくさんあります。この記事では、英語が苦手な先生が無理なく授業を続けるための考え方と、今日から使える具体的な方法を紹介します。

01担任の先生だからこそできること
英語が得意でないと、「子どもに悪い影響を与えないか」と心配になるかもしれません。でも、小学校の英語の授業で大切なのは、先生が流暢に話すことだけではありません。
担任の先生には、次のような強みがあります。
- 子ども一人ひとりをよく知っている:誰が恥ずかしがり屋か、誰が何に興味があるかを知っているので、話題選びやペア決めがうまくいきます。
- 他教科とつなげられる:理科で学んだ動物、社会で学んだ国など、ほかの授業の内容を英語の話題に使えます。
- 「学び手のモデル」になれる:先生が間違えながらも英語を使おうとする姿は、「間違えても大丈夫」というメッセージになります。
ポイント:先生の役割は「英語の見本」ではなく「英語を使おうとする姿の見本」。発音の見本は音声教材やALTに任せましょう。
完璧を目指さない役割分担
英語が苦手な先生ほど、「全部自分でやらなければ」と抱え込みがちです。次のように役割を分けると、ぐっと気持ちがラクになります。
音声教材に任せること
- 単語や表現の正しい発音
- 歌やチャンツ
- 会話のモデル(デジタル教材の動画や音声)
ALTや専科の先生に任せること(いる場合)
- ネイティブ・スピーカーとしての自然な英語
- 自分の国の文化の紹介
- 子どもの発話への英語での反応
担任の先生がすること
- 授業の流れと時間の管理
- 子どもの様子を見て、活動を調整する
- ほめる、励ます、困っている子を助ける
- 振り返りで子どもの気づきを引き出す
こうして見ると、担任の先生の仕事の多くは、ほかの教科と同じ「授業を進める力」だとわかります。
使い方:担任・専科教員・ALTなど小学校英語の指導者をテーマにした講義の回です。この節の役割分担と照らし、担任だからこそできることを3つ書き出します。
02毎回使える10の教室英語
英語が苦手な先生は、まずこの10個だけを繰り返し使いましょう。毎回同じ表現を使うことで、先生も子どもも自然に慣れていきます。
- Hello, everyone! (こんにちは、みなさん)
- How are you? (元気ですか)
- Let's start. (始めましょう)
- Listen. (聞いてね)
- Repeat after me. (まねして言ってね)
- Make pairs. (ペアになって)
- Good job! (よくできたね)
- Nice try! (いいチャレンジだね)
- One more time. (もう一回)
- See you! (またね)
黒板の横にこの10個を貼っておき、使ったらチェックする、というのも効果的です。1か月たって慣れたら、Are you ready? や Any volunteers? など、少しずつ増やしていきましょう。
ポイント:教室英語は、文法的に完璧である必要はありません。ジェスチャーと笑顔をつければ、子どもにはしっかり伝わります。
0315分でできる授業準備の手順
忙しい担任の先生が、1時間の英語の授業を15分で準備するための手順です。
- 指導書の「本時のめあて」を読む(2分):今日、子どもが何をできるようになればいいかを確認します。
- 使う表現を声に出して3回言う(3分):デジタル教材の音声を聞いて、まねします。
- Small Talk の話題を1つ決める(3分):自分の好きなものなど、単元の表現を使った短い話を準備します。例:I like cats. I have a cat. Her name is Mike. Do you like cats?
- 活動の順番を決める(5分):指導書の活動例から2つ選び、時間を決めます。
- 振り返りの問いを決める(2分):「今日言えるようになった英語は?」など。
英語の授業準備で大切なのは、全部の英語を覚えることではなく、今日使う表現に慣れておくことです。Small Talk の原稿はメモに書いて手元に置いておいて構いません。
04英語が苦手な先生の味方になる公式動画・発音確認サイト
準備の15分を短くするには、「悩みに答えてくれる短い動画」と「発音をすぐ確かめられるサイト」を手元に置いておくと安心です。
| 困りごと | 使うもの | 使い方 |
|---|---|---|
| 授業は全部英語でないとだめ? | 教科書会社の光村図書による Q&A 動画(下) | 3分ほどの動画を見て、日本語を使ってよい場面と英語で通したい場面を分けてメモする |
| 授業の進め方のイメージがない | 文部科学省の外国語教育のページ | 自分の学年の授業動画を1本見て、先生の教室英語を3つ書き出す |
| 単語の発音が不安 | Cambridge Dictionary | 授業で使う単語を引き、音声を聞いて3回まねする |
| 文の中での言い方を聞きたい | YouGlish | What food do you like? のような表現を入れ、ネイティブの言い方を聞く |
| 子ども向けの教材がほしい | LearnEnglish Kids | 単元のテーマのページで、音声つきの歌やお話を探す |
Small Talk の準備を5分で終わらせる手順
- この記事の3つのパターンから1つを選ぶ
- 自分の話を2〜3文、子どもへの質問を1文書く
- YouGlish か辞書で、自信のない語を1つだけ確かめる
- 写真か絵を1枚用意する
英語に苦手意識があっても、話す内容が「先生自身のこと」なら子どもは興味をもって聞いてくれます。
使い方:英語を話すのが得意でない先生の「授業はすべて英語でないとだめか」という悩みに答える光村図書の動画です。見たあと、自分の授業で日本語を使う場面を2つに絞ります。
05授業中に困ったときの切り抜け方
授業中、英語で困る場面はどうしても出てきます。よくある場面と、その切り抜け方を紹介します。
子どもに英語で質問されて、わからないとき
- Good question! Let's check together. と言って、辞書アプリやALTに一緒に確認します。わからないことを一緒に調べる姿は、立派なモデルです。
自分の発音が合っているか不安なとき
- Let's listen to the CD. と言って、音声教材を使います。「先生も一緒に聞いてみよう」という姿勢で大丈夫です。
英語だけで説明が伝わらないとき
- 日本語で短く説明して構いません。大切なのは、子どもが活動のやり方を理解することです。ただし、説明の前にまず英語で1回やって見せる(デモンストレーション)と、英語で伝わる経験が増えます。
子どもが英語を言えずに固まったとき
- 最初の音だけヒントを出す(I li... → I like...)
- 選択肢を出す(Apples or bananas?)
- 先生と一緒に言う(Let's say it together.)
使い方:文部科学省による Small Talk のデモンストレーション映像です。先生の話し方と子どもへの問いかけを見て、この節の「固まったとき」の助け方(ヒント・選択肢)を確かめます。
06先生自身の英語を少しずつ伸ばす1週間メニュー
授業を続けながら、先生自身も無理なく英語に慣れていくための、1日5分のメニュー例です。
- 月:次の授業で使う表現を音声で聞き、5回まねする
- 火:Small Talk の原稿を声に出して読む(スマホで録音してもOK)
- 水:子ども向けの英語の歌を1曲聞く
- 木:教室英語を1つ増やして、授業で使ってみる
- 金:その週に使った英語を振り返り、言えなかった表現をメモする
同じ学年の先生と、Small Talk の話題を共有するのもおすすめです。1人で抱え込まず、学年や学校全体でアイデアを出し合うと、準備の負担が減ります。
使い方:小学校英語の授業づくりを扱う大学の講義の回です。この節の1週間メニューの合間に少しずつ見て、理論と自分の授業のつながりを考えます。
07Small Talk の原稿例:英語が苦手でも話せる3パターン
Small Talk は、英語が苦手な先生がいちばん身構える活動かもしれません。でも、決まった「型」に当てはめれば、短い原稿で十分に話せます。
パターン1:好きなもの
- I like ramen. I eat ramen every Sunday. It's delicious. Do you like ramen?
パターン2:昨日したこと(6年向け)
- I went to the library yesterday. I read a book about animals. It was interesting. What did you do yesterday?
パターン3:クイズ形式
- I have a pet. It's small. It's white. It likes carrots. What is it? — It's a rabbit!
どのパターンも、「自分のこと(2〜3文)+子どもへの質問(1文)」という形です。写真や絵を1枚用意して見せながら話すと、英語が短くても子どもは内容を理解できます。
ポイント:原稿は見ながら話してOK。子どもは先生の英語の上手さより、「先生の話」そのものに興味をもっています。
08よくある失敗と今日からの一歩
- 英語を避けて日本語だけの授業になる:教室英語10個だけでも、英語の雰囲気は大きく変わります。
- 完璧な準備をしようとして疲れてしまう:準備は15分と決め、あとは子どもの反応に任せましょう。
- 間違いを恐れて声が小さくなる:先生が堂々と間違える姿が、子どもの安心感につながります。
英語が苦手な先生の授業には、「先生も一緒に学んでいる」という温かさがあります。まずは次の授業で、10の教室英語の中から3つを選び、必ず使ってみてください。
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よくある質問
先生の発音が子どもに悪い影響を与えませんか?
発音の見本は音声教材やALTに任せ、先生は英語を使おうとする姿を見せることを大切にしましょう。子どもは複数の音声を聞くことで、自然と正しい音に近づいていきます。
英語の授業で日本語を使ってもいいのですか?
活動の説明などは日本語で短く伝えても構いません。ただし、まず英語でやって見せ、それでも伝わらないときに日本語で補うようにすると、英語で伝わる経験が増えます。
英語力を上げるには、何から始めればいいですか?
まずは授業で使う表現を音声で聞いてまねすることから始めましょう。授業で実際に使う英語に慣れることが、いちばん効率のよい練習になります。
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