
海の生きもの ・ 151/300
ヒトデはなぜ星の形なの?
Why are starfish shaped like stars?

ヒトデは、体が真ん中から5方向に同じように広がる「5つに分かれた体のつくり」をもつ仲間だからだよ。どの方向にも同じように動けて、海の底で暮らすのに便利なんだ。
やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい
Most starfish have five arms. The arms grow out from the middle, like a star. A starfish has no front and no back. It can move in any direction. It has tiny feet under its arms. It even has a little eye at the end of each arm!
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ほとんどのヒトデには、腕が5本あります。腕は真ん中からのびていて、星のようです。ヒトデには前もうしろもありません。どの方向にも動くことができます。腕の下には、小さな足があります。それぞれの腕の先には、小さな目まであるのです!
ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい
Most animals, like dogs, fish, and people, have a front and a back, and a left side that matches the right side. A starfish is different. Its body is built around a center, with parts repeated five times, like slices of a pizza. Scientists call this radial symmetry. This shape is useful for an animal that crawls slowly on the sea floor. Food or danger can come from any side, and a starfish can move in any direction without turning around. Under each arm are many tiny tube feet that work with water pressure. Interestingly, baby starfish are not star-shaped. They swim as tiny larvae with left and right sides, and later change into a star. Why five arms, not four or six? Scientists are still not sure.
日本語の訳を見る
犬や魚や人のようなほとんどの動物には、前とうしろがあり、左側と右側が同じ形になっています。ヒトデはちがいます。体が真ん中を中心にできていて、ピザを切り分けたように、同じ部分が5回くり返されています。科学者はこれを放射相称(ほうしゃそうしょう)とよびます。この形は、海の底をゆっくりはう動物にとって便利です。食べ物や危険はどの方向からもやってきますし、ヒトデは向きを変えずにどの方向にも動けます。それぞれの腕の下には、水の圧力で動く小さな管足(かんそく)がたくさんあります。おもしろいことに、ヒトデの赤ちゃんは星の形をしていません。左右のある小さな幼生として泳ぎ、あとで星の形に変わるのです。なぜ4本でも6本でもなく5本なのでしょう?科学者にもまだはっきりわかっていません。
この質問の英単語
- starfishヒトデ
- arms腕
- center中心
- direction方向
- tube feet管足(ヒトデの小さな足)
- larvae幼生(生まれたばかりの子ども)
- symmetry対称(つり合った形)
超絶解説もっと知りたい人へ
ピザみたいな体のつくり
わたしたち人間を鏡の前に立たせると、左右がほぼ同じ形をしています。これを「左右相称」といい、犬も魚もチョウも同じです。ところがヒトデは、真ん中の口を中心に、同じつくりがぐるりと5回くり返されています。ピザを5つに切り分けたような体です。これを「放射相称(ほうしゃそうしょう)」といいます。ウニやナマコも同じ「棘皮(きょくひ)動物」の仲間で、ウニのからをよく見ると、ちゃんと5つの部分に分かれています。
前もうしろもない便利さ
ヒトデは海の底をゆっくりはって暮らします。そんな生き方では、エサも敵も、どの方向からやってくるかわかりません。前うしろのない星形なら、どの腕を先頭にしても進めるので、向きを変える必要がないのです。腕の裏側には「管足(かんそく)」という小さな足がびっしり。体の中に海水を通すしくみがあり、その水の力で管足をのばしたりちぢめたりして、何百本もの足で少しずつ進みます。管足の先はぴたっとくっつくことができ、岩やガラスにもはりつけます。
赤ちゃんは星形じゃない
意外なことに、生まれたばかりのヒトデの赤ちゃん(幼生)は、左右のある体で、海の中をただよいながら泳いでいます。それがしばらくすると海の底に下り、体の中で大きな作りかえが起こって、星形の小さなヒトデに変身するのです。このことから、ヒトデの祖先は、もともと左右のある動物だったと考えられています。海の底で暮らすようになって、どこからでも対応できる星形へと変わっていったのでしょう。
体ぜんぶが「頭」?
2023年、アメリカなどの研究チームが、ヒトデの体でどんな遺伝子が働いているかをくわしく調べました。すると、ほかの動物で「頭」をつくるときに働く遺伝子が体じゅうで働いていて、「胴体」をつくる遺伝子のしるしがほとんど見つからなかったのです。研究者は、ヒトデは「海の底をはい回る頭のようなもの」だと表現しました。星形のひみつは、まだまだ研究が続いているのです。
脳も血もないのに目はある
ヒトデには、わたしたちのような脳も、血液を全身に送るしくみもありません。体の中の体液が栄養や酸素などを運び、海水を取りこんだ水管系(すいかんけい)が管足を動かします。多くの種類では、それぞれの腕の先に赤い点のような小さな目があります。明るさや大きな形を見分け、すみかの岩場を目指せる種類もいることがわかっています。また、腕を失っても再生できる種類が多く、1本の腕と体の一部から、体全体を作り直せる種類もいます。腕が5本より多いヒトデもいて、ニチリンヒトデの仲間には10本以上の腕をもつものもいます。
みんなが驚く豆知識
2023年の研究で、ヒトデの体では、ほかの動物なら「頭」をつくる遺伝子が体じゅうで働いていることがわかりました。研究者は、ヒトデは「はい回る頭」のようなものだと言っています。
ヒトデは、胃を口から外へ出して二枚貝のわずかなすき間にさしこみ、体の外で貝の身をとかして食べることができます。アサリやカキを育てる人たちにとっては困り者です。
英語では starfish(星の魚)とよばれますが、魚ではないので、科学者や水族館は sea star(海の星)とよぶことが多くなっています。日本語の「ヒトデ」は「人の手」に見えることからついた名前です。

おうちでやってみよう
おうちの人とウニやヒトデの写真を図鑑やネットで見て、5つのくり返しをさがしてみよう。サクラやアサガオなど、花びらが5まいの花もさがしてみよう。自然には「5」がいっぱい!
英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。






