原田英語の多読ベストジュニア このサイトについてはじめて
すい星(ほうき星)ってなに?のイラスト

空と宇宙 ・ 283/300

すい星(ほうき星)ってなに?

What is a comet?

ひとことで言うと

すい星は、氷とちりでできた「よごれた雪玉」のような天体。太陽に近づくと、氷があたためられて直接ガスになり、長い尾をのばすんだよ。

やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい

A comet is like a big, dirty snowball in space. It is made of ice, dust, and rock. When it comes near the sun, the ice gets warm and turns into gas. The gas and dust make a long, shiny tail.

日本語の訳を見る

すい星は、宇宙にうかぶ大きなよごれた雪玉のようなものです。氷とちりと岩でできています。太陽に近づくと、氷があたたまってガスになります。そのガスとちりが、長くかがやく尾を作るのです。

ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい

A comet is a chunk of ice, dust, and rock that travels around the sun. Most comets spend a long time far away, at the cold, dark edge of our solar system. The solid center of a comet, called the nucleus, is usually only a few kilometers wide. When a comet comes closer to the sun, the sun's heat turns some of its ice into gas. The gas and dust spread out into a huge, glowing cloud and long tails. These tails can stretch for millions of kilometers. Surprisingly, a comet's tail does not always trail behind it. Sunlight and a wind of tiny bits from the sun push the tail away, so it always points away from the sun.

日本語の訳を見る

すい星は、太陽のまわりを回る、氷とちりと岩のかたまりです。たいていのすい星は、太陽系のはしの、寒くて暗い遠い所で長い時間をすごします。すい星のかたい中心部は「核」とよばれ、ふつうは大きさが数kmしかありません。すい星が太陽に近づくと、太陽の熱で氷の一部がガスに変わります。ガスとちりが広がって、巨大な光る雲と長い尾になります。尾は数百万kmものびることがあります。おどろくことに、すい星の尾はいつも後ろにたなびいているわけではありません。太陽の光と、太陽からふき出す小さなつぶの風が尾をおし出すので、尾はいつも太陽と反対の方向を向いているのです。

この質問の英単語

  • cometすい星
  • ice氷
  • dustちり
  • tail尾
  • gas気体・ガス
  • nucleus(すい星の)核
  • solar system太陽系

超絶解説もっと知りたい人へ

正体は「よごれた雪だるま」

1950年、アメリカの天文学者フレッド・ホイップルは、すい星の中心は氷とちりがまざった「よごれた雪玉」だと考えました。その後、探査機が近くで写真をとると、本当にその通り!しかも表面は炭より黒く、光を数%しかはね返しません。ふだんは太陽系のはるか遠くの寒い所にいて、何十年、何千年もかけて太陽に近づいてくるものもあります。近づくと氷がガスになってふき出し、核のまわりにぼんやりした雲(コマといいます)を作ります。

尾は2本ある!しかも太陽と反対向き

すい星には、たいてい2種類の尾があります。ひとつは、ちりが太陽の光におされてできる、白っぽく少し曲がった「ちりの尾」。もうひとつは、ガスが太陽からふき出すつぶの風(太陽風)に流されてできる、青っぽくまっすぐな「イオンの尾」です。どちらも太陽の反対側にのびるので、すい星が太陽からはなれていくときは、尾が先頭を進むことになります。1996年に日本のアマチュア天文家・百武裕司さんが見つけた百武すい星の尾は、のちに探査機の観測から5億7000万km、太陽と地球の間の約4倍もの長さがあったとわかりました。

ハレーすい星と76年の約束

イギリスの天文学者エドモンド・ハレーは、昔の記録を調べて「1531年、1607年、1682年に見えたすい星は同じもので、1758年ごろにまたやって来る」と予言しました。ハレー自身はその前に亡くなりましたが、予言どおりすい星はもどってきて、ハレーすい星と名づけられました。約76年ごとにやって来て、次は2061年です。作家マーク・トウェインはハレーすい星が来た1835年に生まれ、次に来た1910年に亡くなりました。

すい星に着陸した探査機

2014年、ヨーロッパの探査機ロゼッタは、10年かけてすい星に追いつき、小さな着陸機フィラエをすい星の表面に下ろしました。調べると、水のほかにたくさんの種類の物質が見つかり、生きものの体を作るアミノ酸の一種(グリシン)も見つかりました。地球の水や生命のもとの一部は、大昔にすい星が運んできたのかもしれない、と考える科学者もいます。

流れ星は、すい星の落としもの

すい星は、太陽に近づくたびに、ちりを道すじにまき散らしていきます。地球がそのちりの帯を通りぬけると、小さなつぶがものすごい速さで大気にとびこみます。つぶの前の空気が強く押し縮められて熱くなり、つぶ自身から出た物質とともに光ります。これが流星群です。毎年5月の「みずがめ座η流星群」と10月の「オリオン座流星群」は、ハレーすい星のちりからできます。8月の「ペルセウス座流星群」は、スイフト・タットルすい星のちりからできます。すい星が遠くへ行ったあとも、残したちりが毎年、空に光の列を見せてくれるのです。

みんなが驚く豆知識

  1. すい星の核は数kmほどしかないのに、まわりのガスの雲は、ときに太陽より大きくふくらみます。2007年に大ばく発したホームズすい星では、ガスの雲の直径が太陽の直径をこえました。

  2. 1910年にハレーすい星が来たとき、地球がすい星の尾の中を通ると知った人々は「毒ガスでやられる!」とさわぎ、すい星よけの「薬」まで売られました。もちろん、何も起きませんでした。

  3. 英語の comet は、ギリシャ語の「長い髪の毛の(星)」から来ています。昔の人には、尾が髪の毛に見えたのです。日本語では、そうじに使うほうきに見立てて「ほうき星」とよびました。

おうちでやってみよう

5月はじめの「みずがめ座η(エータ)流星群」や10月の「オリオン座流星群」の夜、おうちの人といっしょに、明かりの少ない場所で空を見上げよう。この流れ星は、ハレーすい星が落としていったちりなんだよ。

英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。

空と宇宙の「なぜ?」をもっと

「なぜ?」300の一覧へ えいご なぞなぞ大会