
空と宇宙 ・ 4/300
月はなぜどこまでもついてくるの?
Why does the moon follow us?

月はとてもとても遠くにあるので、わたしたちが少しぐらい動いても、見える向きがほとんど変わらないからだよ。
やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい
When you ride in a car, trees and houses go by fast. But the moon seems to stay with you. The moon is very, very far away. Even when you move a lot, it looks like it is in the same place.
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車に乗っていると、木や家はびゅんびゅん通りすぎていきます。でも月は、ずっといっしょにいるように見えます。月はとてもとても遠くにあります。たくさん動いても、月は同じ場所にあるように見えるのです。
ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい
When you look out the window of a moving car, nearby trees and signs zoom past you. Mountains far away seem to move more slowly. The moon is much, much farther away than any mountain, about 384,000 kilometers from the Earth. When you travel for a while, your movement changes the direction of nearby things a lot. However, it hardly changes the direction in which you see the moon. The nearby things rush past, while the moon seems to stay in nearly the same direction compared with them. So it feels as if the moon is following you. Of course, it is not really chasing you. Other people nearby may feel that the moon is following them, too!
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走っている車のまどから外を見ると、近くの木や看板はびゅんと通りすぎていきます。遠くの山は、もっとゆっくり動くように見えます。月はどんな山よりもずっとずっと遠く、地球から約38万4000キロメートルもはなれています。しばらく移動すると、近くのものが見える向きは大きく変わります。けれども、月が見える向きはほとんど変わりません。近くのものがどんどん通りすぎる一方で、月はそれらとくらべて、ほぼ同じ向きにあるように見えます。だから、月があなたについてきているように感じるのです。もちろん、月がほんとうに追いかけてきているわけではありません。近くにいるほかの人も、月が自分についてくるように感じることがあります。
この質問の英単語
- windowまど
- nearby近くの
- far away遠くに
- direction向き・方向
- spot場所
- followingついてくる
- chasing追いかける
超絶解説もっと知りたい人へ
近いものほど速く動いて見える
片目をつぶって、顔の前に指を1本立ててみましょう。右目と左目を交ごに開けると、指はぴょんぴょん左右にとびますが、遠くのかべの時計はほとんど動きません。見る場所が変わったときに、ものの見える向きがずれることを「視差」といいます。ずれは、近いものほど大きく、遠いものほど小さくなります。車のまどから見る景色も同じで、近くのガードレールは目にもとまらぬ速さで流れ、遠くの山はゆっくり、そして月はぴたりと止まって見えるのです。
月までの遠さを体で感じると
月までは約38万4400km。時速100kmの車で休まずに走っても、約160日、5か月以上かかります。たとえば東京から大阪まで約400km移動しても、月を見る方向に対して横向きに進んだ場合で、見える向きの変化は大きくても約0.06度です。これは月の見かけのはばの8分の1ほど。ずれがとても小さいので、わたしたちの目には「ずっとついてくる」ように見えるのです。
太陽も星も、みんなついてくる
じつは、ついてくるのは月だけではありません。太陽は月の約400倍、1億5000万kmも遠くにあるので、どこまで行っても同じ向きに見えます。夜空の星はさらにずっと遠く、地球の反対側へ行っても、星座の形はまったく変わりません。ただ、夜に明るく大きく見えるのは月なので、「ついてくるもの」として気づきやすいのですね。
月が大きく見えるのも、目のトリック
地平線から上ってきたばかりの月は、とても大きく見えます。でも写真にとってくらべると、空の高い所にある月と大きさはほとんど同じ(むしろほんの少し小さい)なのです。これは「月の錯視」と呼ばれ、2000年以上前から知られています。なぜそう見えるのかは、科学者のあいだでも今も議論が続いていて、まだはっきりした答えは出ていません。
脳は「かんちがい」の名人
わたしたちが前へ進むと、近くの木や家は後ろへ流れて見えます。近いものほど見える向きが大きく変わるからです。一方、月はとても遠くにあるので、少しくらい移動しても見える向きがほとんど変わりません。脳は、すばやく流れる近くの景色と、ほぼ同じ向きに見え続ける月をいっしょに見ます。そのため、月が自分といっしょに動いているように感じるのです。月がほんとうに追いかけてくるのではなく、遠さのちがいがそう見せているのですね。
みんなが驚く豆知識
うでをいっぱいにのばして5円玉を持つと、月はその穴にほぼすっぽり入ってしまいます。月の見かけの大きさは、思っているよりずっと小さいのです。
太陽は月より約400倍大きく、約400倍遠くにあります。そのため空では2つがほぼ同じ大きさに見え、月が太陽をぴったりかくす皆既日食が起こるのです。
英語の once in a blue moon は「めったにない」という意味。ひと月に満月が2回あるとき、2回目をブルームーンと呼ぶことがあり、2〜3年に1回ほどしか起こりません。

おうちでやってみよう
月の出ている夜、おうちの人といっしょに歩きながら、近くの電柱と月を見くらべてみよう。電柱はどんどん後ろへ動くのに、月はどうかな? 5円玉の穴に月が入るかもためしてみてね。
英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。






