なぜ趣味×英語は続くのか
趣味と英語を組み合わせると、次のような良いことがあります。
- 内容に興味があるから、集中力が続く
- 背景知識があるから、英語がわからなくても推測できる
- 同じ種類の単語がくり返し出てくるから、自然に覚えられる
言語習得の分野では、理解できる英語にたくさん触れることが大切だと考えられています。趣味の英語は、まさにその「たくさん触れる」を無理なく実現できる方法です。
たとえば料理が好きな人なら、英語のレシピで chop(刻む)、stir(混ぜる)、simmer(弱火で煮る)といった単語に何度も出会います。料理の手順を知っているので、単語の意味も推測しやすいのです。
ポイント:「英語を勉強する」ではなく「好きなことを英語でやる」。この発想の転換が、長続きのいちばんのコツです。
料理×英語:レシピは最高の読み物
料理のレシピは、英語学習にとても向いています。文が短く、命令文(〜しなさい)の形が多いので、構造がわかりやすいのです。
覚えておきたい料理の動詞
- chop(刻む)/slice(薄切りにする)/peel(皮をむく)
- boil(ゆでる)/fry(炒める・揚げる)/bake(オーブンで焼く)
- mix(混ぜる)/stir(かき混ぜる)/add(加える)
レシピの例文
- Peel and slice the potatoes.(じゃがいもの皮をむいて薄切りにします)
- Add a pinch of salt.(塩をひとつまみ加えます)
- Bake for 20 minutes.(20分焼きます)
楽しみ方のアイデア
- 英語のレシピサイトや料理動画で、作りたい料理を1つ選ぶ
- 材料と手順を英語で読み、わからない単語を調べる
- 実際に作りながら、手順を英語でつぶやく(Now I'm chopping the onion.)
作った料理を英語で日記に書くのもおすすめです。It was a little too salty, but my family liked it.(少ししょっぱかったけど、家族は気に入ってくれました)のように、一文でも立派な練習です。
スポーツ×英語:観戦とプレーの両方で
観戦で学ぶ
海外のスポーツ中継や、ハイライト動画の英語実況は、臨場感があって楽しい教材です。最初は聞き取れなくても、試合の流れを知っていれば「今のはゴールだな」と推測できます。
よく出てくる表現の例です。
- What a shot!(なんてシュートだ!)
- He scored the winning goal.(彼が決勝ゴールを決めた)
- The game is tied.(同点です)
- They're leading by two points.(2点リードしています)
プレーで学ぶ
ランニングやヨガ、筋トレなどは、英語の動画を見ながら体を動かすのがおすすめです。Breathe in.(息を吸って)、Keep your back straight.(背中をまっすぐに)などの指示を、体の動きと一緒に覚えられます。耳と体を同時に使うので、記憶に残りやすいのが特徴です。
好きな選手を英語で追いかける
海外の選手のインタビュー記事や、公式サイトの英語ニュースを読むのも良い練習です。好きな選手の話なら、少し難しい英文でも読み進めたくなります。
ゲーム×英語:言語設定を英語にしてみる
ゲームが好きな人には、とても手軽な方法があります。ゲームの言語設定を英語にすることです(対応しているゲームの場合)。
ゲームの英語が学習に向いている理由
- 画面の状況と英語が結びついているので、意味を推測しやすい
- 同じメニューや指示の英語が、何度もくり返し出てくる
- ストーリーのあるゲームなら、会話文もたくさん読める
よく出てくるゲームの英語
- Save your progress.(進行状況を保存する)
- Your inventory is full.(持ち物がいっぱいです)
- Mission complete.(ミッション完了)
- Are you sure you want to quit?(本当にやめますか?)
取り組み方のコツ
最初は、一度日本語でクリアしたゲームを英語でやり直すのがおすすめです。ストーリーがわかっているので、英語がわからなくても楽しめます。
オンラインで海外のプレイヤーと遊ぶときは、Good game!(いい試合だった)、Nice work!(ナイス!)のような短い一言から使ってみましょう。
ほかの趣味にも応用できる「3ステップ」
料理・スポーツ・ゲーム以外の趣味でも、同じ考え方で英語の教材にできます。ガーデニング、写真、音楽、手芸、釣りなど、どんな趣味でも使える3ステップを紹介します。
- その趣味でよく使う英単語を10個集める:たとえばガーデニングなら、seed(種)、soil(土)、water(水をやる)、bloom(咲く)など。
- 英語の動画や記事を1つ見つける:趣味の名前と、how to や tips(コツ)で検索すると見つけやすくなります。
- 自分の活動を英語で一言つぶやく:I planted tomato seeds today.(今日はトマトの種を植えました)
趣味の単語は、日常会話でも意外と役に立ちます。海外の人と話すとき、「趣味は何ですか?」という話題は必ずと言っていいほど出てくるからです。自分の趣味を英語で3文説明できるようにしておくと、会話が一気に広がります。
- I love cooking.(料理が大好きです)
- I often make Italian food on weekends.(週末によくイタリア料理を作ります)
- My best dish is carbonara.(得意料理はカルボナーラです)
1週間メニュー(1日20分)
趣味×英語をルーティンにするメニュー例です。自分の趣味に合わせてアレンジしてください。
- 月曜:趣味の英単語を10個集めて、リストを作る
- 火曜:趣味の英語動画を1本見る(字幕があればオンでOK)
- 水曜:動画に出てきた表現を3つメモして、声に出す
- 木曜:趣味に関する英語の記事やレシピを1つ読む
- 金曜:実際に趣味をしながら、英語で実況してみる
- 土曜:自分の趣味を英語で3文説明する練習
- 日曜:純粋に趣味を楽しむ(英語の設定はそのままで)
「勉強の日」と「楽しむ日」を混ぜておくのがポイントです。
よくある失敗
失敗1:わからない単語を全部調べる
すべての単語を調べていると、趣味の楽しさが消えてしまいます。何度も出てくる単語だけ調べれば十分です。
失敗2:難しすぎるものを選ぶ
専門的すぎる解説動画は、上級者でも難しいことがあります。初心者向け(for beginners)の内容から始めましょう。
失敗3:楽しむだけで終わる
楽しむのは大事ですが、週に1回は「出てきた表現をメモする」時間をつくると、学んだことが定着します。
今日は、自分の趣味を1つ選んで、その趣味の英単語を5つ調べるところから始めてみましょう。
趣味×英語は、上達を焦らなくていいのが最大の魅力です。「気づいたら英語のレシピが読めるようになっていた」「実況の英語が前より聞き取れる」という小さな変化を楽しみながら、気長に続けていきましょう。



