受動態主役交代のスイッチ。「される側」にカメラを向けると英語はこう変形する

受動態は「〜される」と訳すだけの文法ではありません。文の主役(主語)を入れかえて、話の流れをスムーズにしたり、犯人をぼかしたりするための“カメラワーク”です。基本の作り方は be + 過去分詞の1本だけ。そこに時制・助動詞・群動詞・知覚使役動詞・by 以外の前置詞が組み合わさって、入試ではひっかけの宝庫になります。was happened のような「そもそも受動態にならない動詞」まで押さえれば、正誤問題で確実に点が取れます。
知ってた? 目から鱗
Q1「雨に降られた」は受動態で言える?
言えません。rain は自動詞なので受動態にならず、I got caught in the rain. と言います。日本語の「迷惑の受け身」(子どもに泣かれた、など)は、英語では受動態以外の言い方をすることが多いです。
Q2実際の英文で by ~ のついた受動態は多い?
少数派だと言われます。受動態を使う大きな理由は「誰がしたかを言わなくてすむ」ことなので、by ~ がない文の方がずっと多いのです。The window was broken. のように、動作主が不明・不要なときこそ受動態の出番です。
Q3get+過去分詞と be+過去分詞はどう違う?
get の方が「変化・出来事」を強く表し、会話的です。get hurt / get fired / get caught のように、思いがけないことやうれしくないことによく使います。be は「状態」とも読めますが、get なら必ず「その時の出来事」です。
Q4be married と get married の違いは?
be married は「結婚している」状態、get married は「結婚する」動作です。だから「10年間結婚している」は I've been married for ten years.、「去年結婚した」は We got married last year. と使い分けます。
Q5This book sells well. はなぜ受動態じゃない?
sell や read、wash、cut などは「(物が)〜される性質を持つ」ことを能動態で表せます。能動受動態と呼ばれ、ふつう well や easily などの副詞と一緒に使い、物そのものの性質を言うときに使われます。
01受動態の作り方:主役交代の3ステップ 基礎
「トムが窓を割った」と「窓がトムに割られた」。起きたことは同じでも、主役(主語)が違います。この 主役交代 の形が受動態です。英語では be 動詞 + 過去分詞(p.p.) で作ります。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る- ① 能動態の 目的語(O) を主語にする
- ② 動詞を be + p.p. にする(be は新しい主語と時制に合わせる)
- ③ 元の主語を by + 目的格(him / her / them のような「〜を・〜に」の形)にして後ろへ(不要なら省略)
The windowS was brokenV by TomM.
窓はトムに割られた。| 能動態 | 受動態 |
|---|---|
| Emma writes the report. | The report is written by Emma. |
| Emma wrote the report. | The report was written by Emma. |
| They speak English here. | English is spoken here. |
| He loves her. | She is loved by him. |
by の後ろの代名詞は目的格(him / her / them)
be 動詞が「時制」、p.p. が「される」を担当
受動態の be 動詞は、時制と主語に合わせて am / is / are / was / were / been / being と変身します。p.p. は形を変えません。「いつ?」は be に、「される」は p.p. に聞く、と分業で考えるとミスが減ります。
✕ The window broken by Tom.(be を忘れている)
✕ The window was broke by Tom.(過去形を使っている)
be の受動態は be と p.p. のセット。break の p.p. は broken、write は written、speak は spoken。(be の代わりに get を使う get + p.p. の受け身もある → 後の「get + p.p.」のレッスン)
否定文・疑問文も be 動詞の文と同じルールです。否定は be の後ろに not、疑問文は be を前に出すだけ。do / did は使いません。(※get + p.p. の受け身だけは Did you get hurt? のように do / did を使います)
- The window wasn't broken by Tom.
窓はトムに割られたのではない。 - Was the window broken by Tom?
窓はトムに割られたのですか。 - When was this temple built?
この寺はいつ建てられたのですか。 - By whom was this letter written? / Who was this letter written by?
この手紙は誰によって書かれたのですか。(前者はかたい言い方。会話では後者がふつう)
受動態=be + p.p.。救急車のサイレン「ピーポー」に乗せて「ビー、ピーピー」と唱える。される側は救急車で運ばれる、と連想。
確認問題 This room ( ) by the students every day.
部屋は「掃除される側」なので受動態 is cleaned。every day の習慣なので現在形の be。is cleaning だと部屋が掃除をしていることになる。
02なぜ受動態を使うのか:カメラの向きを変える 基礎
「能動態で言えるなら、受動態なんて要らないのでは?」。いいえ、受動態には受動態ならではの大事な仕事が3つあります。
| 理由 | 例文 | ポイント |
|---|---|---|
| ① 主役を変えたい | The singer was loved by many fans. | 話題の中心(歌手)を主語にしたい |
| ② する人がわからない・言う必要がない | My bike was stolen last night. | 犯人は不明。by ~ は書けない |
| ③ 情報の流れをスムーズに | This is Horyuji. It was built in the 7th century. | 前の文の話題(It)を主語にして、新しい情報を後ろへ |
受動態は「何を主語にしたいか」で選ぶ
Ken hit a home run. = 打った人が主役。
Ken hit a home run.
話題がそのボールなら、ボールを主語にする。
The ball was hit into the stands.
動く図解グラフが伸びるアニメーションアプリで見るby ~ はたいてい書かない
実際の英語では、受動態の文の多くに by ~ が付きません。English is spoken in Canada.(by people は言うまでもない)、The store is closed on Mondays.(誰が閉めるかはどうでもいい)。by ~ を付けるのは、主に「する人」が新しい情報として大事なときです(する人の説明が長いときも、後ろに回して by ~ で言うことがあります)。
情報の流れ:「旧→新」
英語は「すでに出た情報を前に、新しい情報を後ろに」置くのが好きです。
This is my grandfather's watch. It was made in Switzerland.
2文目の主語 It は前の文に出た「時計」。受動態にすることで、話がなめらかにつながります。長文で受動態が出てきたら「話題をつなぐため」と考えると読みやすくなります。
生徒受動態って、日本語だと「〜される」でちょっと被害っぽいイメージなんですけど。
先生英語の受動態は被害とは限らない。This song is loved by everyone. みたいにプラスの意味も普通だよ。
生徒じゃあ使い分けは?
先生「今、何の話をしてるか」。話題が歌なら歌を主語に。英語の受動態はカメラの向きを変えるスイッチなんだ。
- This song is loved by people of all ages.
この歌はあらゆる年代の人に愛されている。 - The school festival was canceled because of the typhoon.
文化祭は台風のため中止になった。(誰が中止にしたかは重要でない) - Lunch is served from 11:30 to 2:00.
ランチは11時半から2時まで提供しています。(お店の案内の定番)
The festival was canceled. は「中止された」より「中止になった」が自然。受動態は「〜される」「〜された」のほか、「〜になった」「〜てある」「〜ている」などで訳すと日本語がこなれる。
なぜ効く? 日本語の「〜される」は被害や敬語の響きが出やすく、英語の中立的な受動態とずれるから。
確認問題 My bike ( ) last night. I have no idea who took it.
自転車は「盗まれた側」、犯人不明なので by ~ のない受動態 was stolen。last night なので過去形の be。
03時制×受動態:being と been の見分け方 標準
受動態は「be の部分」だけが時制で変わる
進行形も完了形も助動詞も、be + p.p. の be の部分 を変形させるだけです。
進行形の受動態 → be being p.p.(〜されているところだ)
完了形の受動態 → have been p.p.(〜されてしまった・ずっと〜されている)
助動詞の受動態 → 助動詞 + be p.p.
| 時制 | 能動態 | 受動態 |
|---|---|---|
| 現在 | They make it. | It is made. |
| 過去 | They made it. | It was made. |
| 未来 | They will make it. | It will be made. |
| 現在進行形 | They are making it. | It is being made. |
| 過去進行形 | They were making it. | It was being made. |
| 現在完了 | They have made it. | It has been made. |
| 過去完了 | They had made it. | It had been made. |
| 未来完了 | They will have made it. | It will have been made. |
| 助動詞 | They can make it. | It can be made. |
p.p. の直前の be がいろいろな形に化ける
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る 動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る- A new station is being built near my house.
家の近くに新しい駅が建設中だ。 - The meeting has been put off until next week.
会議は来週まで延期された。 - This problem can be solved easily.
この問題は簡単に解ける。 - The results will be announced tomorrow.
結果は明日発表される。 - When I arrived, the cake had already been eaten.
私が着いたとき、ケーキはもう食べられてしまっていた。
空所の前に being や been があって、主語が「される側」なら、空所は p.p.。
・is being built ○ / is being building ✕
・has been eaten ○ / has been eating は「ずっと食べている(能動)」
主語が「する側」か「される側」かを先に決めれば、ing か p.p. かは一発。
なぜ効く? being / been はどちらも be の変化形。後ろに p.p. が来れば受動態、ing が来れば(been の場合)完了進行形の能動態になるから。
✕ A new station is building near my house.(駅が何かを建てていることになる)
○ A new station is being built near my house.
主語が物で「〜されている最中」なら being p.p.。
超上級:完了進行形の受動態はほぼ使わない
has been being built(ずっと建設され続けている)という形は、文法上は作れても実際にはまれで、ぎこちない響きになります。ふつうは has been under construction などで言いかえます。入試でも選択肢の“見た目のワナ”として出る程度です。
確認問題 The problem is ( ) by the committee right now.
問題は「話し合われる側」で、right now なので進行形の受動態 is being discussed。is been という形はない。
04第4文型・第5文型の受動態 標準
目的語を2つとる第4文型(give 人 物)は、どちらの目的語も主語にできることがあります。ただし、動詞によって「人を主語にできるか」が変わるのが入試のツボです。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る 動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る| タイプ | 動詞の例 | 人が主語 | 物が主語 |
|---|---|---|---|
| to 型 | give / show / teach / send / tell / lend | ○ I was given a watch. | ○ A watch was given to me. |
| for 型 | buy / make / cook / find / choose | △ 入試では避ける | ○ A cake was made for me. |
for 型は「物」を主語にするのが基本
for 型で人を主語にしない理由
buy / make / cook は「人のために」する行為で、動作が直接向かうのは物のほうです。そのため I was bought a bag. のように人を主語にすると不自然に感じる人が多く、入試では誤りとされるのがふつうです。My mother bought me a bag. → A bag was bought for me by my mother. が基本です。(※実際の英語では I was bought a present. のような文も見られますが、少数派です)
第5文型(S V O C)の受動態では、O を主語にし、C はそのまま後ろに残します。C(補語)は「O の正体や状態」を説明する語で、下の例なら Yuki = captain の captain です。C は主語になれません。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見るYukiS was electedV captainC by the membersM.
ユキはメンバーによってキャプテンに選ばれた。- We call the dog Pochi. → The dog is called Pochi.
その犬はポチと呼ばれている。 - The news made her happy. → She was made happy by the news.
その知らせで彼女は幸せな気持ちになった。(受動態は文法的に可能だが、能動態のほうが自然) - They painted the wall white. → The wall was painted white.
壁は白く塗られた。
She was elected president of the student council.
「1人しかいない役職」が C になるときは、a / the を付けないのがふつうです。✕ was elected a president。(※the first president のように修飾語で限定するときは the が付きます)
確認問題 This watch was given ( ) me by my grandfather.
give は to 型。物を主語にした受動態では「to + 人」。for になるのは buy / make など for 型の動詞。
05群動詞の受動態:前置詞を置き去りにしない 応用
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る 動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る群動詞は“1つの動詞”として丸ごと受動態に
laugh at(〜を笑う)、speak to(〜に話しかける)、take care of(〜の世話をする)のように、2語以上で1つの他動詞(目的語をとる動詞)として働くものを 群動詞 と呼びます。受動態にするときは 塊ごと p.p. にして、前置詞を置き去りにしない のが鉄則。その結果、at by / to by / of by のように前置詞が2つ並ぶことがあります。
| 群動詞 | 意味 | 受動態 |
|---|---|---|
| laugh at | 〜を笑う | be laughed at by |
| speak to | 〜に話しかける | be spoken to by |
| take care of / look after | 〜の世話をする | be taken care of by / be looked after by |
| look up to | 〜を尊敬する | be looked up to by |
| look down on | 〜を見下す | be looked down on by |
| make fun of | 〜をからかう | be made fun of by |
| run over | (車が)〜をひく | be run over by |
| bring up | 〜を育てる | be brought up by |
| put off | 〜を延期する | be put off |
| carry out | 〜を実行する | be carried out |
| deal with | 〜に対処する | be dealt with |
前置詞・副詞は p.p. の後ろにくっつけたまま
- The baby was taken care of by her grandmother.
その赤ちゃんは祖母に世話をしてもらった。 - Our coach is looked up to by all the players.
コーチは選手全員に尊敬されている。 - The cat was run over by a truck.
その猫はトラックにひかれた。 - I was brought up by my aunt in Hokkaido.
私は北海道でおばに育てられた。 - This problem must be dealt with immediately.
この問題はすぐに対処されなければならない。
was spoken by / was laughed by / was taken care by を見たら、元の群動詞に前置詞がないか確認。speak to → spoken to by。正誤問題では、この“忘れ物”が超定番。
なぜ効く? 群動詞の前置詞は目的語とセットで意味を作っていて、目的語が主語に移っても前置詞は動詞側に残るから。
speak は「言語を話す」なら他動詞(English is spoken)ですが、「人に話しかける」は speak to。to を消すと「私が話された(言語のように)」という変な意味になります。
超上級:take care of の受動態は2通り
take care of の care は名詞なので、care を主語にした受動態も作れます。特に good / great などの形容詞が付くときに見られます。
○ The baby was taken good care of by the nurses.
○ Good care was taken of the baby by the nurses.
後者はかたい書き言葉。make use of(〜を利用する)も同じく2通り作れます。
生徒at by って、前置詞が2個並ぶの気持ち悪くないですか?
先生最初は変に見えるけど、laughed at で1語、by は「誰に?」の目印。役割が違う2つがたまたま並んでるだけ。
生徒じゃあ、at を消したら?
先生I was laughed by everyone. は✕。laugh だけだと目的語をとらない自動詞だから、at がないと受動態そのものが作れない。前置詞は置き去り厳禁。
確認問題 I was spoken ( ) by a foreign tourist at the station.
speak to(〜に話しかける)を塊ごと受動態にして was spoken to by。to を落とさない。
06知覚動詞・使役動詞の受動態:消えた to が復活する 応用
see / hear(知覚動詞)や make(使役動詞)は、能動態では O の後ろに原形 をとります(I saw him enter / They made me wait)。ところが受動態になると、原形の前に to が復活 します。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る 動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る| 能動態 | 受動態 | 注意 |
|---|---|---|
| see / hear O + 原形 | be seen / heard to 原形 | to が復活 |
| see / hear O + ~ing | be seen / heard ~ing | ing はそのまま |
| make O + 原形 | be made to 原形 | 「〜させられる」 |
| let O + 原形 | be allowed to 原形 | let はふつう受動態にしない(be let go「解雇される」など決まった言い方は例外) |
| have O + 原形 | (受動態にしない) | 使役の have は受動態不可 |
| help O (to) 原形 | be helped to 原形 | to を付けるのがふつう |
受動態で to が“復活”するのは、能動態で原形をとっていた場合
- I was made to wait for an hour at the clinic.
病院で1時間待たされた。 - He was seen to enter the building at midnight.
彼は真夜中にその建物に入るのを見られた。(かたい言い方。was seen entering も使う) - The children were heard singing in the next room.
子どもたちが隣の部屋で歌っているのが聞こえた。(ing はそのまま) - We were allowed to use our phones during the break.
休み時間にはスマホを使うことが許された。(✕ We were let use ...)
なぜ to が復活するのか
能動態 made me wait では、me が「動作する人」として wait の直前にいるので、to がなくても関係がはっきりします。受動態で me が主語に移ると、was made と wait の間に目印がなくなり、形がつながりにくくなります。そこで to を入れて「〜するように」と動作を明示する、と考えると納得できます。英語の歴史的にも、この形は to 付きで定着しています。
選択肢に原形・to 原形・~ing・p.p. が並んだら:
・be made(〜させられる)の後ろ → to 原形(原形・~ing は✕)
・be seen / be heard の後ろ → to 原形 か ~ing(原形は✕)
・let はふつう受動態にしないので be allowed to を選ぶ
なぜ効く? 受動態になると「O + 原形」の形が崩れるので、原形のままは置けず to 原形 になるから(~ing は能動態の see O ~ing の ~ing がそのまま残ったもの)。
能動態の感覚で原形を置いてしまうのが最大のミス。
✕ I was made wait. → ○ I was made to wait.
✕ He was let go home early.(let の受動態は不自然)→ ○ He was allowed to go home early.
※ただし He was let go.(解雇された)は決まった言い方として正しい英語です。
知覚・使役動詞の受動態では、能動態で消えていた to が戻ってくる。「Uターン」を「“トゥ”ーターン」ともじって、受け身になったら to が Uターンして帰ってくる、と覚える(made me wait → was made to wait)。
確認問題 When I was a child, I was not ( ) to go out after dark.
「〜することを許された」の受動態は be allowed to。let は受動態にしないのがふつうで、was not let to go は✕。made は「させられた」で意味が合わない。
07by 以外の前置詞をとる受動態 標準
受動態の「〜によって」は by が基本ですが、決まった前置詞と結びつく受動態もたくさんあります。これらは「される」より「〜の状態だ」という 状態・性質 を表すことが多く、ほとんど形容詞のように使われます。
| 表現 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| be known to ~ | 〜に知られている | His name is known to everyone. |
| be known for ~ | 〜で有名だ(理由) | Kyoto is known for its temples. |
| be known as ~ | 〜として知られている(肩書き) | He is known as a great chef. |
| be known by ~ | 〜で判断される(基準) | A man is known by the company he keeps. |
| be covered with ~ | 〜で覆われている | The ground was covered with snow. |
| be filled with ~ | 〜でいっぱいだ | The room was filled with smoke. |
| be made of ~ | 〜でできている(材料が見える) | This desk is made of wood. |
| be made from ~ | 〜から作られる(原料が変化) | Cheese is made from milk. |
| be made into ~ | 〜に加工される | Milk is made into cheese. |
| be interested in ~ | 〜に興味がある | I'm interested in K-pop. |
| be satisfied with ~ | 〜に満足している | Are you satisfied with the result? |
| be caught in ~ | (雨・渋滞など)にあう | We were caught in a shower. |
| be killed in ~ | (事故・戦争)で亡くなる | He was killed in a car accident. |
| be married to ~ | 〜と結婚している | She is married to a doctor. |
| be involved in ~ | 〜に関わっている | He was involved in the project. |
前置詞は“状態のイメージ”で選ばれている
be known の4兄弟
to:知られている「相手」(to everyone)
for:有名な「理由」(for its temples)
as:知られている「肩書き・立場」(as a chef)
by:判断の「基準」(by the company he keeps)
「人は付き合う友を見ればわかる」ということわざ A man is known by the company he keeps. は by の典型例です。
※実際の英語では He is known by everyone in town. のように「知っている人」を by で表すことも多く、誤りではありません。ただし入試で「誰に知られているか」を問われたら to が正解です。
木の机を見れば木だとわかる。物理的に形が変わっただけ。
This desk is made of wood.
チーズを見ても牛乳だとはわからない。化学的に変化している。
Cheese is made from milk.
できあがった物を見て、材料が一目でわかる → of(wood, paper, glass)。わからない → from(milk, grapes, rice)。原料 is made into 製品 は「原料が主語」の言い方。※これは入試用の目安で、実際の英語では made from wood のように区別があいまいな例も多い。
なぜ効く? of は「〜の部分・構成要素」、from は「〜から出発して(変化して)」という前置詞のコアイメージから来ているから。
be known to / for / as / by を「誰に・なぜ・何として・何で」の4つの質問に対応させる。空所の後ろの名詞がどの質問の答えかを考えれば一発。
日本語の「〜と結婚している」につられて with にしないこと。○ be married to ~ / ○ marry ~(前置詞なし)/ ○ get married to ~。
※He's married with two children.(結婚していて子どもが2人いる)の with は結婚相手ではなく「〜がいる」の意味なので別物です。
「〜で覆われている」は covered with が学校文法の定番ですが、実際の英語では covered in(どっぷり全体が覆われている感じ)もよく使われ、covered by も使われます。入試の4択では with が第一候補です。
確認問題 Kyoto is known ( ) its beautiful old temples.
有名な「理由」なので be known for。to は「誰に」、as は「何として」、by は「何で判断されるか」。
確認問題 Grapes are made ( ) wine in this region.
原料(grapes)が主語で「〜に加工される」は be made into。Wine is made from grapes. と主語が逆になる。
08感情・被害の受動:「させる」動詞の正体 標準
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る英語の感情動詞は「〜させる」
surprise は「驚く」ではなく「驚かせる」。interest は「興味を持たせる」、disappoint は「がっかりさせる」。英語では感情は“外から与えられるもの”なので、人が主語なら 受動態(be surprised) で「驚く」を表します。
| 動詞(〜させる) | 人が主語(〜する) | 前置詞 |
|---|---|---|
| surprise(驚かせる) | be surprised | at / by |
| interest(興味を持たせる) | be interested | in |
| excite(わくわくさせる) | be excited | about / at |
| disappoint(がっかりさせる) | be disappointed | with / at / in |
| satisfy(満足させる) | be satisfied | with |
| please(喜ばせる) | be pleased | with / at |
| shock(ショックを与える) | be shocked | at / by |
| tire(疲れさせる) | be tired | of(うんざり) |
感情は“させられる”もの。だから人は受動態
「私はそのニュースに驚いた」を I surprised at ... とすると、「私が(誰かを)驚かせた」の文が壊れた形になります。○ I was surprised at the news. / ○ The news surprised me.
けが・事故・被害も、英語では受動態で言うのが基本です。「けがをする」は injure(傷つける)の受動態 be injured。「生まれる」も bear(産む)の受動態 be born です。(※体の部分なら I hurt my leg. のように能動態でも言えます)
| 表現 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| be injured / be hurt | けがをする | He was injured in the accident. |
| be wounded | (銃・刃物などで)負傷する | Two soldiers were wounded. |
| be killed | (事故・災害で)亡くなる | Many people were killed in the earthquake. |
| be delayed | 遅れる | The train was delayed by the snow. |
| be born | 生まれる | I was born in 2008. |
| be located | 位置している | The hotel is located near the sea. |
- I was really surprised at his score.
彼の点数には本当に驚いた。 - Three people were injured in the accident.
その事故で3人がけがをした。 - Our flight was delayed for two hours.
私たちの便は2時間遅れた。
日本語で「驚く・興奮する・けがをする・生まれる・遅れる」と言うとき、英語の動詞は「驚かせる・興奮させる・傷つける・産む・遅らせる」。だから人や物が主語なら be + p.p.。
なぜ効く? 日本語は自動詞(目的語をとらない動詞)で言うことを、英語は他動詞の受動態で言うことが多い。英語の能動態では原因(ニュース・事故・雪)が主語の“する側”で、人や物は“される側”になるから。
生徒「生まれる」が受動態なの、ずっと不思議だったんです。
先生bear は「産む」。赤ちゃんは産んでもらう側だから be born。自分の力だけで生まれてきた人はいないからね。
生徒なるほど、お母さんが主役なのか。
先生そう。I was born ... と言うたびに、実は産んでくれた人の存在が文法に入ってるんだよ。
確認問題 Everyone was ( ) at the news that the famous singer would visit our school.
surprise は「驚かせる」。人(Everyone)が驚くのは be surprised。surprising は「(物事が)驚かせるような」。
09It is said that ~/S is said to do:うわさの受動態 応用
「〜と言われている」「〜と信じられている」。うわさや一般論を伝える言い方は、受動態の大定番です。形が2つあり、書き換え問題でねらわれます。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る 動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る| that 節の時 | It is said that ~ | S is said to ~ |
|---|---|---|
| 同じ時(今) | It is said that he is rich. | He is said to be rich. |
| 前の時(過去) | It is said that he was rich. | He is said to have been rich. |
| 主節が過去・同じ時 | It was said that he was rich. | He was said to be rich. |
| 主節が過去・さらに前 | It was said that he had been rich. | He was said to have been rich. |
is said と that 節の時がずれたら to have p.p.
to have p.p. は「1つ前の時」
to 不定詞には時制がないので、主節の動詞(is said)より 前のこと を言いたいときは to have p.p. を使います。
The castle is said to have been built about 400 years ago.(その城は約400年前に建てられたと言われている)
「言われている」のは今、「建てられた」のは400年前。時がずれるので to have been built。
| 動詞 | It ~ that | S ~ to do |
|---|---|---|
| say | It is said that ~ | S is said to ~ |
| believe | It is believed that ~ | S is believed to ~ |
| think | It is thought that ~ | S is thought to ~ |
| know | It is known that ~ | S is known to ~ |
| report | It is reported that ~ | S is reported to ~ |
| expect | It is expected that ~ | S is expected to ~ |
| suppose | It is supposed that ~ | S is supposed to ~(〜することになっている) |
表の伝聞・判断の動詞は同じパターン(※hope は It is hoped that ~ だけで、✕ S is hoped to ~)
2つの形を混ぜたミス。It で始めるなら that 節、人で始めるなら to 不定詞。
✕ He is said that he is rich.
○ It is said that he is rich. / ○ He is said to be rich.
be supposed to は別の顔も持つ
be supposed to do は「〜することになっている(予定・義務・決まり)」の意味でよく使います。
You're supposed to take off your shoes here.(ここでは靴を脱ぐことになっています)
The train was supposed to arrive at 7.(電車は7時に着くはずだった=着かなかった)
- It is believed that the ancient city was destroyed by an earthquake.
その古代都市は地震で破壊されたと信じられている。 - The singer is expected to release a new album next month.
その歌手は来月新しいアルバムを出すと予想されている。 - The old man is said to have been a famous boxer.
その老人はかつて有名なボクサーだったと言われている。
It is said that S + V の V を見る。
・is said と同じ時(現在形)や、これから先(will など)→ to 原形
・is said より前(過去形・現在完了)→ to have p.p.
受動態の that 節なら to be p.p. / to have been p.p.
なぜ効く? to 不定詞は時制を持たないので、「前の時」を表すには完了形 to have p.p. を使うしかないから。
生徒They say と It is said って、どう違うんですか?
先生意味はほぼ同じ。They say は会話向き、It is said はニュースやレポートみたいなかための文章向き。
生徒じゃあ He is said to ... は?
先生話題の人物を主語にできるから、長文やニュースで一番よく見る形かもね。
確認問題 The castle is said ( ) about 400 years ago.
「言われている」のは今、「建てられた」のは400年前で時がずれる。さらに城は「建てられる側」なので to have been built。
10get + p.p. と have O p.p.:動きのある受け身 応用
get + p.p. =「〜される(状態に変わる)」
be + p.p. が「〜されている(状態)」も表せるのに対し、get + p.p. は「〜される・〜になる」という 変化・出来事 に焦点を当てます。会話でよく使い、思いがけないこと・困ったことに多く使われます。get は一般動詞なので、否定・疑問は do を使います(I didn't get hurt. / Did you get paid?)。ただし know / like のような状態の動詞は get 受け身にしにくい点に注意。
結婚している(今そういう状態)
They are married.
結婚する(独身→既婚への変化)
They got married last June.
| get + p.p. | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| get married | 結婚する | They got married in Hawaii. |
| get hurt / injured | けがをする | I got hurt during practice. |
| get caught | つかまる・(雨などに)あう | We got caught in the rain. |
| get lost | 道に迷う | I got lost in Shibuya. |
| get dressed | 服を着る | Get dressed quickly! |
| get paid | 給料をもらう | I get paid on the 25th. |
| get fired | クビになる | He got fired last week. |
もう1つの大物が have O p.p.。「O を〜される/〜してもらう」です。O と p.p. の間には「O が〜される」という受け身の関係があります。意味は文脈で2つに分かれます。
望んでいないことをされる。
I had my wallet stolen on the train.
お金を払うなどして、してもらう。
I had my hair cut yesterday.
IS hadV my walletO stolenC on the trainM.
私は電車で財布を盗まれた。日本語の「財布を盗まれた」をそのまま受動態にするのは入試最頻出のミス。steal の目的語は「物」なので、人は主語になれません。
○ I had my wallet stolen.
○ My wallet was stolen.
○ I was robbed of my wallet.(rob は「人から奪う」なので人が主語になれる)
- I got my bike repaired at the shop.
自転車を店で修理してもらった。(get O p.p. も「〜してもらう」) - She had her request turned down by the manager.
彼女は部長に要望を却下された。 - You should have your eyes checked.
目を検査してもらったほうがいいよ。
日本語で「(人)が(物)を〜された」と言いたくなったら、英語では ①have O p.p. ②物を主語にした受動態 のどちらか。人を主語にして was stolen / was broken を続けたら✕。
なぜ効く? 英語の受動態では、原則として能動態で動詞(群動詞を含む)の目的語だった語が主語になる。steal や break の目的語は物なので、「盗まれた人」を主語にできないから。
英語の get 受動態は、「つかまる」「クビになる」「けがをする」のように、主語にとって予想外の出来事や困った出来事でよく使われると言われます。be 受動態がニュートラルなのに対し、get には「巻きこまれた」感じが出やすいのです。一方で get married / get paid のようなうれしい出来事にも使うので、「変化」がキーワードです。
確認問題 My brother had his smartphone ( ) while he was sleeping on the train.
have O p.p. で「O を〜される(被害)」。スマホは「盗まれる側」なので p.p. の stolen。
11能動受動態・need ~ing・be to be p.p. 難関
能動態なのに「〜される」:能動受動態
This book sells well.(この本はよく売れる)
形は能動態なのに、意味は「売られる」。このように 物が主語で、性質として「〜される/〜できる」 を表す動詞の使い方を「能動受動態」(中間構文とも)と呼びます。well / easily などの副詞や、否定の won't と一緒によく使われます。
| 例文 | 意味 | ポイント |
|---|---|---|
| This book sells well. | この本はよく売れる | sell = 売れる |
| This novel reads easily. | この小説はすらすら読める | read = 読める |
| This shirt washes well. | このシャツは洗濯がきく | wash = 洗える |
| This knife cuts well. | このナイフはよく切れる | cut = 切れる |
| The door won't open. | ドアがどうしても開かない | won't = 物の“拒絶” |
| The cake is selling fast. | ケーキがどんどん売れている | 進行形も可 |
物の“性質”を言うときは能動態で「〜される」
「よく売れる」という性質は能動態 sells well で言うのがふつう。is sold well は不自然とされ、入試では✕になります(Tickets are sold at the door. のように「売られている」という行為なら受動態でOK)。
need ~ing = need to be p.p.
My bike needs repairing.(自転車は修理が必要だ)
= My bike needs to be repaired.
need の後ろの動名詞は、それだけで「〜されること」という受け身の意味になります。want ~ing もイギリス英語で同じ意味になり、deserve ~ing(〜されるに値する)も同じ仲間です。(※need ~ing はイギリス英語に多く、アメリカ英語では need to be p.p. のほうがふつうとされます)
動名詞が「〜されること」を表す。
The room needs cleaning.
to 不定詞なら受動態の形がはっきり必要。
The room needs to be cleaned.
似た仲間に be worth ~ing(〜する価値がある)があります。This book is worth reading. は「この本は読まれる価値がある」という意味ですが、形は ~ing のまま。✕ worth being read は避けます。
be to be p.p. =「〜されうる・〜されるべき・〜される予定」
be to 不定詞(be to do で「予定・義務・可能・運命」を表す形。くわしくは不定詞の単元)に受動態が組み合わさった形です。
Not a single star was to be seen.(星ひとつ見えなかった)=可能
These documents are to be submitted by Friday.(この書類は金曜までに提出すること)=義務・予定
The key was nowhere to be found.(カギはどこにも見つからなかった)=可能
Not a single starS wasV to be seenC in the skyM.
空には星ひとつ見えなかった。主語が物で、後ろに well / easily / fast などの副詞があり「〜の性質がある」という意味なら、受動態ではなく能動態(sells / reads / washes)を選ぶ。※この言い方ができるのは sell / read / wash / cut / peel など一部の動詞だけ(✕ This book buys easily.)。
なぜ効く? 能動受動態は、個々の「される」出来事ではなく「その物の性質」を言う表現。性質を語るとき、英語は物を“主体”のように扱うから。
確認問題 This shirt ( ) well, so you don't have to take it to the cleaner's.
「洗濯がきく」という物の性質なので能動受動態 washes well。is washed well は不自然。has washed は「シャツが洗った」になる。
確認問題 The roof of our house needs ( ) before the rainy season.
need ~ing で「〜される必要がある」。ing 形だけで受け身の意味になるので being repaired とはしない。need to repair だと屋根が修理をすることになり、repaired は need の直後に置けない(一部の地域の方言を除く)。need to be repaired なら正解だが選択肢にない(名詞の repair を使った needs repair も可)。
12超上級:受動態にならない動詞と、差がつくポイント 超難関
目的語のない動詞は受動態にできない
受動態は「能動態の目的語」を主語にする形です。だから 目的語をとらない自動詞は、そもそも受動態になれません(speak to のように前置詞と組んで他動詞として働く群動詞は別)。
✕ The accident was happened last night.
○ The accident happened last night.
正誤問題の超定番です。
| 動詞 | 意味 | ✕ よくあるミス | ○ 正しい形 |
|---|---|---|---|
| happen / occur | 起こる | was happened | happened |
| appear / disappear | 現れる/消える | was disappeared | disappeared |
| belong to | 〜に属する | is belonged to | belongs to |
| consist of | 〜から成る | is consisted of | consists of |
| exist | 存在する | is existed | exists |
| arrive | 到着する | was arrived | arrived |
| rise | 上がる | was risen | rose(raise なら was raised) |
| die | 死ぬ | was died | died(事故なら was killed) |
自動詞は単独では受動態不可(arrive at → was arrived at のような群動詞は別)
受動態にならない。
The team consists of eleven players.
こちらは他動詞の受動態なので OK。
The team is made up of eleven players.
動く図解Yes/No で進む判定チャートアプリで見る他動詞なのに受動態にしにくい動詞
目的語をとる他動詞でも、「状態」や「関係」 を表す動詞は受動態にしにくいものがあります。
resemble(似ている):✕ His father is resembled by Tom.
have(持っている):✕ A new car is had by him.
lack(欠いている):✕ Confidence is lacked by him.
suit / fit(似合う・合う)、cost(費用がかかる)、weigh(重さが〜ある)も同じ。
理由は、主語が目的語に「何かをする」わけではなく、2つのものの関係を言っているだけだからです。
※同じ動詞でも動作の意味なら受動態になります:The bags were weighed.(量られた)/ The room was fitted with a new air conditioner.(取り付けられた)。
ちなみに have も「食べる・過ごす」の意味なら受動態が作れる場合があります。A good time was had by all.(みんな楽しい時間を過ごした)は、わざとかしこまった言い方をする冗談めいた決まり文句として知られています。
日本語の「迷惑の受け身」は英語の受動態では作れない
日本語では「雨に降られた」「隣に家を建てられた」のように、自動詞や“自分が目的語でない”動詞でも受け身が作れます。英語では ✕ I was rained. とは言えません。
○ I got caught in the rain.(雨にあった)
○ I got rained on.(雨に降られた。rain on「〜に雨が降りかかる」を群動詞として受け身にした口語的な言い方)
「隣に家を建てられた」を I had a house built next door. とすると「(自分が)隣に家を建ててもらった」の意味にとられやすいので、○ A house was built next to mine. のように物を主語にします。
- This bag belongs to my sister.
このかばんは姉のものだ。(✕ is belonged to) - Tom resembles his father.
トムは父親に似ている。(✕ His father is resembled by Tom.) - The sun disappeared behind the clouds.
太陽が雲の後ろに隠れた。 - Water consists of hydrogen and oxygen.
水は水素と酸素から成る。
正誤問題で be + p.p. の下線部を見たら、その動詞が自動詞でないかチェック。happen / occur / appear / disappear / belong / consist / exist / arrive / rise / die / result / remain は受動態にならない。※He is gone.(行ってしまった・いなくなった)の gone は形容詞的な用法で正しいので、be + 自動詞の p.p. がすべて✕というわけではない。
なぜ効く? 受動態は他動詞の目的語を主語にする変形。目的語を持たない自動詞には、主語にできる目的語がそもそも存在しないから。
生徒「事故が起こされた」って日本語でも言えないし、was happened が✕なのは納得。でも consist は迷う……。
先生consist は日本語の「構成される」につられて受動態にしがち。consist of で「〜から成る」の自動詞だと覚えよう。
生徒be made up of は受動態でいいのに?
先生make up は「構成する」という他動詞だからね。似た意味でも、動詞が自動詞か他動詞かで形が決まるんだ。
確認問題 次のうち、文法的に誤っているものを1つ選べ。
belong to は自動詞なので受動態にできない。○ The ring belonged to my grandmother. put off / speak to は群動詞として受動態にでき、occur は能動態で正しい。
瞬間英作文チャレンジ
日本語を見て、3秒で英語にして声に出す。カードをタップすると答えが出ます。
超絶テク
空所に動詞の形を入れるときは、まず主語が動作を「する側」か「される側」かを判定。される側なら be + p.p.、being p.p.、been p.p.。する側なら ing や原形。
なぜ効く? 受動態と能動態の違いは、主語と動作の向きだけ。向きが決まれば形は自動的に決まるから。
The bridge ( ) now. → 橋は建てられる側 → is being built
was spoken by / was laughed by / was taken care by を見たら、元の群動詞 speak to / laugh at / take care of の前置詞が消えていないか確認。
なぜ効く? 群動詞は前置詞まで含めて1つの他動詞。目的語が主語に移っても前置詞は動詞に残るから。
✕ I was spoken by him. → ○ I was spoken to by him.
能動態で原形をとっていた知覚・使役動詞は、受動態で to が復活。be seen / heard は ~ing もOK。let は受動態にせず be allowed to。have(使役)は受動態不可。※be let go(解雇される)などの決まった言い方は例外。
なぜ効く? 受動態になると O と原形の結びつきが崩れ、to 不定詞で動作をつなぎ直す必要があるから。
I was made to clean the room.
「財布を盗まれた」「髪を切ってもらった」など、人が主語で物が目的語の日本語は、have O p.p. か、物を主語にした受動態に。✕ I was stolen my wallet。
なぜ効く? 受動態の主語になるのは、原則として能動態の(群)動詞の目的語。steal の目的語は物なので、盗まれた人は主語になれないから。
I had my bag stolen. / My bag was stolen.
It is said that S V の V が「言われている時」と同じ(またはこれから先)なら to 原形、前なら to have p.p.。受動態なら to be p.p. / to have been p.p.。
なぜ効く? to 不定詞は時制を持たないので、前の時を表すには完了形を使うしかないから。
It is said that he was rich. → He is said to have been rich.
後ろが「人々」→ to、「有名な理由」→ for、「肩書き」→ as、「判断の基準」→ by(※実際には known by everyone も使うが、入試では to が正解)。be made も「材料が見える」→ of、「原料が変化」→ from、「製品」→ into。
なぜ効く? 前置詞のコアイメージ(to=到達先、for=理由、as=イコール、of=構成、from=出発点、into=変化先)がそのまま反映されているから。
正誤問題で was happened / was occurred / is belonged / is consisted / was disappeared / was risen を見たら迷わず誤り。consist of は be made up of / be composed of と区別。※was arrived at(群動詞 arrive at)や He is gone.(形容詞的な gone)は正しい。
なぜ効く? 受動態は目的語を主語にする変形なので、目的語を持たない自動詞では作れないから。
✕ The team is consisted of 11 players.
This book sells well. / This knife cuts well. / The door won't open. のように、物の性質を言うときは能動態で「〜される・〜できる」。is sold well は入試では✕。※この言い方ができる動詞は sell / read / wash / cut / open など一部。
なぜ効く? 個々の動作ではなく物の性質を述べる表現では、英語は物そのものを主体のように扱うから。
need ~ing = need to be p.p.。want ~ing(主に英)・deserve ~ing も同じ。be worth ~ing も ~ing のまま「〜される価値がある」。
なぜ効く? これらの動詞の後ろの動名詞は、主語が「される側」であることを前提とした決まった用法だから。
The car needs washing. = The car needs to be washed.
人が主語で「驚く・興奮する・がっかりする」なら be surprised / excited / disappointed。原因(ニュース・試合)が主語なら surprise / surprising。
なぜ効く? 英語の感情動詞はもともと「〜させる」という他動詞。感情を持つ人は“させられる側”だから。
I was surprised at the news. / The news surprised me.
語呂・暗記フック
受動態の基本は be と p.p. のセット。救急車(される側を運ぶ)のサイレンにのせて「ビー・ピーピー」と唱える。
is being built = 建設の最中、has been built = 建設済み(been は「ずっと〜されている」の継続にも使う)。つづりの似た being と been を「最中」と「済み」で区別。
laughed at by / spoken to by / taken care of by。前置詞が2つ並ぶのが正解の形だと、リズムで覚える。
made me wait → was made to wait。「Uターン」を「“トゥ”ーターン」ともじって、受動態になると消えていた to が Uターンして帰ってくる、と覚える。let は帰ってこない(be allowed to に変身)。
4つの前置詞を4つの質問に対応させる。空所の後ろの名詞がどの質問の答えかで選ぶ。
材料が見た目でわかる(木の机)→ of。原料が化けてわからない(牛乳→チーズ)→ from。
happen / belong / consist を代表に、occur / appear / disappear / exist / arrive / rise も仲間。was happened を見たら即バツ。
盗まれるのは財布(物)であって私ではない。I had my wallet stolen. / My wallet was stolen. が正解。
ひっかけ図鑑
happen / occur / belong / consist / disappear などは目的語をとらないので受動態にできない。正誤問題の最頻出。
✕ ✕ The accident was happened last night.
○ ○ The accident happened last night.
speak to / laugh at / take care of は前置詞まで1つの動詞。受動態でも前置詞を残す。
✕ ✕ I was spoken by a stranger.
○ ○ I was spoken to by a stranger.
能動態の make O 原形 につられて、受動態でも原形を置いてしまう。
✕ ✕ I was made wait for an hour.
○ ○ I was made to wait for an hour.
steal の目的語は物。人を主語にするなら have O p.p. か rob 人 of 物 の受動態。
✕ ✕ I was stolen my wallet.
○ ○ I had my wallet stolen. / I was robbed of my wallet.
主語が物で「〜されている最中」なら being p.p.。is building だと物が建設していることになる。
✕ ✕ A new gym is building now.
○ ○ A new gym is being built now.
It is said that ~ と S is said to ~ を混ぜた形。人で始めたら to 不定詞。
✕ ✕ He is said that he is a genius.
○ ○ He is said to be a genius. / It is said that he is a genius.
「言われている」より前のことなのに to be を使うミス。過去のことは to have p.p.。
✕ ✕ The temple is said to be built 800 years ago.
○ ○ The temple is said to have been built 800 years ago.
「〜と結婚している」は be married to。with は✕(married with two kids「結婚していて子どもが2人」の with は別物)。
✕ ✕ She is married with a pilot.
○ ○ She is married to a pilot.
「よく売れる」「よく切れる」は能動受動態。is sold well / is cut well は不自然。
✕ ✕ This book is sold well.
○ ○ This book sells well.
consist of(〜から成る)は自動詞。同じ意味の be made up of / be composed of は受動態で正しいので混同に注意。
✕ ✕ The committee is consisted of ten members.
○ ○ The committee consists of ten members.
生徒のギモン
受動態と能動態、意味が同じならどっちを使えばいいの?
「何を主語(話題)にしたいか」で選びます。話題が「窓」なら The window was broken.、話題が「トム」なら Tom broke the window.。英語は前の文とのつながりを大事にするので、すでに話題になっているものを主語にする形が自然です。
by ~ はいつ付けるんですか?
主に「する人」が新しい情報として大事なときです。This picture was painted by Picasso. は誰が描いたかが大事なので by が必要。English is spoken in Canada. は「人々によって」が当たり前なので付けません。実際の英語では by ~ のない受動態のほうが多数派です。
知覚動詞・使役動詞の受動態で、なぜ to が出てくるの?
能動態では O(me)が原形の直前にいて「me が wait する」という関係が見えていました。受動態で me が主語に移ると、was made と wait の間にその目印がなくなるので、to を入れて「〜するように」と動作をつなぎ直す、と考えると理解しやすくなります。英語ではこの形が to 付きで定着しています。
「生まれる」はなぜ受動態なの?
bear(産む)という他動詞の受動態だからです。赤ちゃんは「産んでもらう側」なので I was born ... となります。自分から生まれるわけではない、と考えると自然です。
be surprised at と be surprised by はどう違うの?
どちらも使われます。学校文法では at が定番ですが、実際の英語では by もよく使われ、「〜によって驚かされた」と原因を強く意識させる響きがあります。入試の4択では at を第一候補にしつつ、by も誤りではないことを知っておけば十分です。
get married と be married の違いは?
get married は「結婚する」という変化・出来事、be married は「結婚している」という状態です。They got married in 2020. / They have been married for five years. のように、いつ結婚したかなら get、どれくらい続いているかなら be を使います。
resemble はなぜ受動態にならないの?
resemble は「AがBに何かをする」という動作ではなく、「AとBが似ている」という関係を言う動詞だからです。関係は両方向なので、どちらを主語にしても能動態で言えばよく(Tom resembles his father. / His father resembles Tom.)、受動態にする意味がありません。have(持っている)・lack・suit なども、動作ではなく状態・関係を表すので、同じく受動態にしません。
超絶おもしろコラム
「ミスが犯されました」:責任が消える魔法の受動態受動態には、犯人をきれいに消してしまう力があります。
英語圏の政治や企業の謝罪会見では、Mistakes were made.(ミスが犯されました)という言い方がたびたび登場し、「責任逃れの受動態」の代表例としてよく取り上げられます。誰がミスをしたのか。受動態にして by ~ を付けなければ、主語から“人”が消えてしまうのです。
能動態で We made mistakes. と言えば、責任は We にあるとはっきりします。受動態の Mistakes were made. は、ミスがまるで天気のように自然に起こったかのように聞こえます。英語のメディア論や文章術の本では、この言い回しがしばしば皮肉を込めて紹介されます。
文章術の世界では「受動態を使いすぎるな」というアドバイスが昔から有名です。イギリスの作家ジョージ・オーウェルは、エッセイ『政治と英語』の中で、能動態で書けるところで受動態を使わないように、という趣旨のルールを挙げました。あいまいな受動態は、書き手の考えや責任をぼかしてしまうからです。
ただし、受動態が悪者というわけではありません。科学の論文では The samples were heated to 100°C.(試料は100℃に加熱された)のように、「誰がやったか」より「何が起きたか」が大切なので、受動態が伝統的によく使われてきました(最近は We heated ... と書く論文も増えていると言われます)。ニュースの The suspect was arrested.(容疑者が逮捕された)も、逮捕したのが警察なのは当たり前なので受動態が自然です。
つまり受動態は、「何を見せて、何を隠すか」を選ぶカメラワークの道具です。長文読解で受動態に出会ったら、「by ~ が書かれていないのはなぜ? 当たり前だから? それとも隠したいから?」と考えてみてください。筆者の意図が見えてくることがあります。
「雨に降られた」は英語にできない? 迷惑の受け身日本語の受け身は、英語よりずっと自由です。
日本語では「雨に降られた」「赤ちゃんに泣かれた」「隣に大きなマンションを建てられた」のように、自分が直接何かをされたわけではないのに受け身が使えます。言語学ではこれを「間接受身」や「迷惑の受け身」と呼び、日本語の大きな特徴としてよく紹介されます。「降る」「泣く」は目的語をとらない自動詞なのに、受け身にできてしまうのです。
英語の受動態では、ふつうこれができません。受動態は「能動態の目的語を主語にする変形」なので、目的語のない rain や cry は受動態になれません。✕ I was rained. ✕ I was cried by the baby. はどちらも非文です。
では英語ではどう言うのか。「雨に降られた」は I got caught in the rain.(雨につかまった)。rain on(〜に雨が降りかかる)を群動詞として受け身にした I got rained on. も口語でよく使われます。「赤ちゃんに泣かれて眠れなかった」は The baby cried all night and I couldn't sleep. のように、出来事と自分への影響を分けて言います。「財布を盗まれた」は I had my wallet stolen.。英語は have O p.p. という別の形を用意して、「自分に起きた迷惑」を表しているのです。
この違いを知っていると、和文英訳で「〜された」をそのまま be + p.p. にするミスが激減します。「誰が、何を、どうした」を一度能動態で考えて、その目的語だけを主語にできる、と確認するのがコツです。
逆に英語の受動態を日本語に訳すときは、「〜された」にこだわらず「〜になった」「〜てある」などを使うと自然になります。受け身ひとつとっても、2つの言語は世界の切り取り方が違うのです。
This book sells well:本が自分で売れる?能動態なのに「〜される」。英語の“中間”の世界をのぞいてみましょう。
This book sells well. を直訳すると「この本はよく売る」。でも本が何かを売るわけではありません。意味は「よく売れる」。このように、形は能動態なのに意味は受け身に近い使い方を、英語学では「中間構文(middle construction)」と呼びます。日本の学校文法では「能動受動態」という名前で教えられることもあります。
中間構文にはいくつかの特徴があります。まず、主語は物で、その物の「性質」を述べること。This knife cuts well.(よく切れるナイフだ)、This shirt washes easily.(洗いやすいシャツだ)、This car drives smoothly.(なめらかに走る車だ)。そして well / easily / smoothly のような様子を表す副詞や、否定と一緒に使われることが多いことです。The door won't open.(ドアがどうしても開かない)の won't は、まるでドアに意志があって「開くのを拒んでいる」かのような言い方です。
日本語にも似た現象があります。「このペンはよく書ける」「この本はすらすら読める」。「書く」「読む」のは人間なのに、ペンや本が主語になっています。性質を語るとき、人は物を主人公にしたくなるのかもしれません。
入試では、This book is sold well. のような不自然な受動態を選ばせるひっかけとして出ます。「物の性質+well / easily」が見えたら能動態、が合言葉です。広告のキャッチコピーでも This bag packs flat.(このバッグはぺたんこにたためる)のような表現が見られます。英語の広告を見かけたら、中間構文を探してみると、英語の見え方が少し変わるはずです。
最終まとめ(暗記カード)
- 受動態=be + p.p.。能動態の目的語が主語に、元の主語は by ~(不要なら省略)
- 使う理由:主語を変えたい/する人が不明・不要/情報の流れ(旧→新)
- 時制は be が担当:is being p.p.(進行)/has been p.p.(完了)/can be p.p.(助動詞)
- 第4文型:give 型は人も物も主語OK(物主語なら to 人)。buy 型は物主語+for 人
- 第5文型:O が主語、C は後ろに残る(She was elected captain.)
- 群動詞は塊ごと:be laughed at by/be spoken to by/be taken care of by
- 知覚・使役:be seen to do/be made to do(to が復活)。let → be allowed to
- be known to(誰に)・for(理由)・as(肩書き)・by(基準)
- be made of(材料が見える)・from(原料が変化)・into(製品へ)
- 感情・被害は受動態:be surprised at/be interested in/be injured/be killed in/be born
- It is said that S V = S is said to do/時がずれたら to have p.p.
- get + p.p.=変化(get married)。have O p.p.=被害・使役(had my wallet stolen)
- 能動受動態:This book sells well/The door won't open。need ~ing=need to be p.p.
- be to be p.p.:Not a star was to be seen(可能)/are to be submitted(義務・予定)
- 自動詞は受動態不可(✕ was happened / is belonged / is consisted)。resemble / have(持つ)/ lack も受動態にしない(群動詞 speak to などは可)
ACTION
この単元の問題 196問に挑戦。まずは20問ドリルから。
ドリルをはじめる