疑問詞・疑問文・話法・時制の一致英語の“質問”と“伝言”は、語順と視点の引っ越しで全部つながっている

「彼がどこに住んでるか知ってる?」を英語で言えますか? 疑問文・間接疑問・付加疑問・話法・時制の一致は、ばらばらの暗記項目に見えて、実は「語順がどう動くか」「誰の視点で言い直すか」という2つの仕組みでほぼ説明できます。この単元では、会話でも長文でも毎日出てくる“質問と伝言の文法”を、図とアニメで根っこからつかみます。Do you know 型と What do you think 型の区別、付加疑問の例外、時制の一致の例外など、入試の定番の急所もここで全部片づけます。
知ってた? 目から鱗
Q1“What's wrong?” を間接疑問にすると語順は?
Do you know what's wrong? のまま変わりません。what が主語なので、もともと S V の語順だからです。what wrong is とするのは誤り。Who broke it? → Do you know who broke it? も同じ仕組みです。
Q2付加疑問は、上げ調子と下げ調子で意味が違う?
違います。文末を上げると「〜ですか?」と本当にたずねる質問、下げると「〜だよね」と同意を求める確認になります。It's cold, isn't it?(↘)は寒さに同意してほしいだけで、答えを知らないわけではありません。
Q3How do you do? は「ごきげんいかが」とたずねる質問?
質問ではなく、初対面のかしこまったあいさつです。伝統的には答えも How do you do? とそのまま返します。今ではかなり改まった響きで、ふだんは Nice to meet you. がよく使われます。
Q4時制の一致は、必ずしなければならない?
必ずではありません。今も成り立つ内容なら、ネイティブは She said she likes sushi. と現在形のまま伝えることがよくあります。ずらすと「そのとき彼女がそう言った」という報告の色が強くなります。
Q5“I'm tired,” said Ken. の said Ken は倒置?
はい。小説などでは、引用のあとの伝達部が said Ken と倒置されることがよくあります。ただし主語が代名詞なら he said がふつうで、said he はかなり古風に響きます。
01疑問詞の基本:“わからない所”を先頭に飛ばすだけ 基礎
疑問詞は「ここがわからない!」という部分の代わりに置く言葉です。英語の疑問詞疑問文は、たった3ステップで作れます。
- ① わからない部分を疑問詞に変える(Emma → who、in Osaka → where など)
- ② その疑問詞を文の先頭に移動する
- ③ 残りを「疑問文の語順」にする(be動詞・助動詞を主語の前へ/一般動詞なら do / does / did を補う)
| 疑問詞 | たずねるもの | 例文 |
|---|---|---|
| who | 人(だれ) | Who is that tall boy? |
| what | もの・こと(なに) | What do you want for your birthday? |
| which | 限られた中の「どれ」 | Which is your bike? |
| whose | 持ち主(だれの) | Whose umbrella is this? |
| when | 時(いつ) | When is the school festival? |
| where | 場所(どこ) | Where did you buy that case? |
| why | 理由(なぜ) | Why are you so sleepy? |
| how | 方法・状態(どうやって・どんな) | How do you get to school? |
疑問詞8人衆。全員 wh か h で始まるので、英語では“wh-words”とまとめて呼ばれます。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る疑問詞が主語なら、語順はそのまま
「だれが窓を割ったの?」のように、主語そのものがわからないときは、主語の位置に who を入れるだけ。もともと先頭にいるので移動の必要がなく、do / did も要りません。
Who broke the window?(ふつうは Who did break …? としない → 下の注意)
- What happened to your phone?
スマホどうしたの?(what が主語。do は使わない。) - Who told you that?
だれがそんなこと言ったの? - Which bus goes to the stadium?
どのバスがスタジアムに行きますか。(which bus(どのバス)がひとかたまりで主語。)
答えの候補を特に限定しないときの「なに」。
What sport do you like?
限られた候補から選ぶときの「どれ・どっち」。
Which do you like better, dogs or cats?
Who did break the window? は文法的にアウトではなく、did を強く読んで「いったいだれが割ったんだ?」と強調する言い方になります。ふつうに「だれが割ったの?」と聞くなら Who broke …? です。入試では do を入れない形が正解。
学校文法では「目的語の who は whom」ですが、会話ではほぼ Who did you invite? と who を使います。Whom did you invite? は手紙や式典っぽい硬さ。ただし前置詞の直後だけは whom が必須で、To whom should I send this?(これはどなたに送ればよいですか)のように who は使えません。
確認問題 ( ) did you go to the concert with? — With Yuki.
答えが「ユキと」なので人をたずねる Who。前置詞 with が文末に残る形は会話でふつう。硬く言うと With whom did you go …? になります。
生徒疑問文って do を入れるか入れないか、毎回迷うんだけど。
先生判定はカンタン。疑問詞が主語なら do なし、それ以外なら do あり(be動詞・助動詞の文は別)。
生徒What happened? は what が主語だから do なしってこと?
先生そのとおり。「何が起きた」の「何が」だからね。What did happen? と言うと「いったい何が起きたんだ」の強調になる。
02how の七変化と what の決まり文句 基礎
how は単独だと「どうやって・どんな状態で」。でも後ろに形容詞や副詞をくっつけると「どのくらい〜」という“ものさし”に変身します。
| 形 | たずねるもの | 例文 |
|---|---|---|
| how many + 複数名詞 | 数 | How many cousins do you have? |
| how much (+ 不可算名詞) | 量・値段 | How much is this T-shirt? |
| how long | 長さ・期間 | How long have you been waiting? |
| how far | 距離 | How far is it to the beach? |
| how often | 頻度(何回くらい) | How often do you check your phone? |
| how soon | あとどれくらいで | How soon will the train come? |
| how old / tall / big | 年齢・身長・大きさ | How tall is your brother? |
how + 形容詞・副詞は“ものさし”。何を測るかは後ろの語が決めます。
how many comics なら、この3語が1つのかたまり。バラして How do you have many comics? とは言えません。かたまりごと先頭に飛ばし、残りを疑問文の語順に。
なぜ効く? 「いくつの漫画」がひとまとまりで「わからない部分」だから。疑問詞は“わからない部分ごと”移動します。
「どのくらいの間」。滞在・継続の長さ。
How long will you stay in Kyoto?
「今からどのくらいで」。到着・完成までの残り時間。
How soon will dinner be ready?
price(値段)や population(人口)は、それ自体が“数値”を表す名詞。だから「値段は何ですか」と What で聞きます。
✕ How much is the price?(入試・作文では✕)→ ○ What is the price?
✕ How many is the population of Japan? → ○ What is the population of Japan?(How large is the population …? も可)
how come S V =「なんで〜なの?」
how come は why の口語版で、驚き・納得いかない気持ちがこもります。最大の特徴は、後ろが疑問文の語順にならず S V のままなこと。
How come you didn't call me?(なんで電話くれなかったの?)
一説には How did it come about that …?(どうしてそうなったのか)が縮んだ形とされ、だから後ろはふつうの文の語順だと考えるとスッキリします。
中立的に理由をたずねる。書き言葉でもOK。
Why didn't you call me?
「え、なんで?」という意外さ・不満。会話向き。
How come you didn't call me?
| 決まり文句 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| What … for? | 何のために(目的) | What did you buy that for? |
| What is S like? | S はどんな人・もの?(性格・様子) | What's your new teacher like? |
| What does S look like? | S はどんな見た目? | What does he look like? |
| How do you like …? | 〜はどう?(感想) | How do you like your new school? |
| How about / What about …? | 〜はどう?(提案) | How about going to the movies? |
| Why don't you …? | 〜したら?(提案) | Why don't you ask the teacher? |
| What if …? | もし〜したらどうなる? | What if it rains tomorrow? |
「〜をどう思う?」は What do you think of …? です。think の後ろには“考えの中身”が来るので、中身をたずねる what が正解。
一方 feel は“感じ方(様子)”を聞けるので How do you feel about …? は○。「どう」=how と直訳すると落とし穴にハマります。
※How do you think of such ideas?(どうやってそんな考えを思いつくの?)のように、think of が「思いつく」の意味なら how も使えます。
確認問題 ( ) is it from here to the station? — About two kilometers.
答えが距離なので How far。How long は時間・長さの期間に使うのがふつうです。
確認問題 ( ) you didn't come to practice yesterday?
後ろが you didn't come と S V の語順なので How come。Why なら Why didn't you come …? と疑問文の語順にする必要があります。
03間接疑問:文の中に入ると“ふつうの語順”に戻る 標準
「彼はどこに住んでるの?」という疑問文を、「〜か知ってる?」の中に入れるとどうなるか。英語では、文の一部になった疑問文は、ふつうの文の語順(S V)に戻ります。これを間接疑問と呼びます。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見るなぜ語順が戻るのか
疑問文の語順(does he live)は「いま質問してます!」という合図です。間接疑問の中身は、文の“部品”(名詞節=名詞の役割をする S V のかたまり)になっていて、質問しているのは外側の Do you know のほう。部品が合図を出す必要はないので、ふつうの S V の順に戻るわけです。
IS don't knowV when the next bus leavesO.
次のバスがいつ出るのかわからない。- I don't know what she wants.
彼女が何を欲しがっているのかわからない。 - Tell me why you are crying.
なぜ泣いているのか教えて。 - Can you tell me where the station is?
駅がどこにあるか教えてくれますか。(✕ where is the station)
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見るYes/No 疑問文は if / whether「〜かどうか」でつなぐ
疑問詞がない疑問文(Is Emma at home? など)を中に入れるときは、if か whether(〜かどうか)を接着剤にして、後ろを S V の語順にします。
| 使う場所 | if | whether |
|---|---|---|
| 動詞の目的語(I don't know ___ he'll come.) | ○ | ○ |
| 文の主語(___ he'll come is unclear.) | ✕ | ○ |
| 前置詞の後(It depends on ___ …) | ✕(口語では時に見かける) | ○ |
| 直後に or not(___ or not he'll come) | ✕ | ○ |
| to不定詞をつなぐ(___ to go or stay) | ✕ | ○ |
| 補語=be動詞の後で主語の中身を説明する位置(The question is ___ …) | ✕(まれ) | ○ |
whether は万能選手、if はおもに「動詞の目的語」の位置(I'm not sure if … や形式主語の It is unclear if … も可)。迷ったら whether。※if … or not と離せば if も使える(I don't know if he'll come or not.)。
Who broke the window? を中に入れても I don't know who broke the window. のまま。who がもともと主語なので、S V の順になっているからです。What is in the box? → I don't know what is in the box.(✕ what it is in the box)
間接疑問の選択肢で「疑問詞 + do/does/did + S」の形が見えたら、それだけで消去できます。be動詞なら「疑問詞 + be + S」(where is the station)も✕候補。
なぜ効く? 間接疑問は S V の語順なので、疑問文専用の do の出番がないから。
確認問題 Could you tell me ( )?
間接疑問は 疑問詞 + S + V。where the bus stop is が正解。where is the bus stop は疑問文の語順のままなので✕。
I wonder if you could help me.(手伝っていただけないかと思いまして)は、「できるかどうか思案中」と遠回しにすることで、相手に断る余地を残す丁寧な頼み方です。さらに I was wondering if you could … と過去進行形にすると、もう一段やわらかくなります。過去形は「今の話じゃないですよ」と距離をとる働きがあるためです。
04超頻出! Do you know 型 vs What do you think 型 応用
「彼がどこに住んでるか知ってる?」は Do you know where he lives? なのに、「彼がどこに住んでると思う?」は Where do you think he lives? と、疑問詞が先頭に飛び出します。入試で毎年のように問われる超定番です。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る決め手は「Yes / No で答えられるか」
Do you know where he lives? →「うん、知ってる / ううん、知らない」とYes/No で答えられる。だから文は Do you で始まる。
Where do you think he lives? →「大阪だと思う」と中身で答える。Yes/No では答えようがない。だから「中身」を聞く疑問詞を先頭に出す。
※文法的には、think / believe / suppose は「疑問詞 + S V」を目的語にとれない(✕ I think where he lives)ので、疑問詞を前に出すしかない、という事情です。
Yes/No で答えられる。know / tell / remember / wonder / ask など。
Do you know what this is?(これが何か知ってる?)
中身で答える。think / believe / suppose / imagine / guess / say など(imagine / guess / say は知る系の形もとる → 下の注意)。
What do you think this is?(これ、何だと思う?)
- How old do you think she is?
彼女、何歳だと思う?(how old はかたまりのまま先頭へ。) - Why do you suppose he quit the team?
彼はなぜチームをやめたんだと思う? - What did you say your name was?
お名前は何とおっしゃいましたっけ。(say も思う・言う系。聞き返しの定番。)
「だれが勝つと思う?」は Who do you think will win? 。do you think のすぐ後ろに will win が来ます。ここに that を入れて Who do you think that will win? とするのは✕。主語が抜けた穴の直前に that を置けない、という英語のルールがあるためです(言語学では that 痕跡効果と呼ばれます)。
Who疑問詞 do you think挿入 will winV the gameO?
だれが試合に勝つと思う?Where do you think he lives? から do you think を消すと where he lives。残りが「疑問詞 + S V」の順になっていれば正しい語順です。
疑問詞が主語の Who do you think will win? なら、消すと who will win。who が S、will win が V なので、これもOK。
なぜ効く? do you think は“挿入”(文の途中に割り込んだ部分。取り除いても文の骨組みは崩れない)のように扱えます(厳密には do you think の側が主節ですが、語順の判定はこれで正しくできます)。だから取り除いた残りが間接疑問(S V の語順)として成立しているかで判定できます。
Can you imagine how hard it was?(どれほど大変だったか想像できる?)は Yes/No で答える形なので疑問詞は後ろ。Guess what I bought!(私が何を買ったか当ててみて)も命令文なので後ろ。Did he say where he was going?(どこへ行くか彼は言ってた?)も Yes/No で答えるので後ろ。動詞の丸暗記ではなく、最後は「Yes/No で答える文か」で決めます。
確認問題 ( ) the concert will start?
「いつ始まると思う?」と中身を聞いているので疑問詞が先頭:When do you think the concert will start? do you think を消すと When the concert will start =間接疑問の語順でOK。
生徒Do you know と Do you think、動詞が違うだけで語順が変わるのズルくない?
先生ズルくない。答え方を想像すればいい。「彼の住所知ってる?」に「大阪!」って答える?
生徒…いや、「知ってるよ」が先か。
先生でしょ。でも「どこに住んでると思う?」に「思うよ」とは答えない。「大阪じゃない?」と中身で答える。だから中身担当の where が先頭に来るんだ。
生徒答えのほうから逆算するのか。それなら忘れない。
05付加疑問:文末の「〜だよね?」を作る完全ルール 標準
付加疑問は、文の最後にちょこんと付ける「〜だよね?」「〜でしょ?」。作り方の基本は鏡です。前が肯定なら後ろは否定、前が否定なら後ろは肯定。
- ① 前の文が肯定か否定かを見る(肯定 → 否定の付加、否定 → 肯定の付加)
- ② 動詞を選ぶ:be動詞・助動詞ならそれを使う/一般動詞なら do / does / did
- ③ 主語を代名詞にする(Emma → she、your parents → they)
- ④ 否定の付加はふつう短縮形(isn't she / don't you。短縮しない is she not? は硬い言い方)
| 元の文 | 付加疑問 | ルール |
|---|---|---|
| You like cats, | don't you? | 一般動詞は do / does / did |
| Ken can swim, | can't he? | 助動詞はそのまま使う |
| Let's go, | shall we? | Let's は shall we |
| Open the door, | will you? | 命令文は will you(would / can / could you なども可。won't you は勧誘寄り) |
| Don't be late, | will you? | 否定の命令文も will you |
| I'm right, | aren't I? | amn't I は標準語ではない(硬くは am I not?) |
| There is a park near here, | isn't there? | there が主語あつかい |
| This is yours, | isn't it? | this / that → it |
| Everyone agreed, | didn't they? | everyone / someone / nobody → they |
| Nothing happened, | did it? | nothing → it(否定なので肯定の付加) |
上の2行が基本、3行目から下が入試の“出るとこ”。
“否定語”は not だけじゃない
never / no / nobody / nothing / hardly / scarcely / seldom / rarely / few / little は、見た目に not がなくても否定の文。だから付加疑問は肯定になります。
He hardly ever studies, does he?
Few people came, did they?
一方 a few / a little は「少しある」という肯定なので、付加は否定(A few people came, didn't they?)。
※unhappy / dislike のように語の意味だけが否定的なものは文の否定ではないので、付加は否定(He's unhappy, isn't he?)。
used to → didn't you?(used to は一般動詞あつかい)/had better → hadn't you?/have to → don't you?/You'd … は had か would かを見分ける(You'd better → hadn't / You'd like → wouldn't)。
なぜ効く? 付加疑問は「元の文を疑問文にしたら何が先頭に来るか」を後ろにコピーする仕組み。だから元の文の助動詞・do をそのまま使います。
本当に自信がない確認。「〜だったよね?(違ったっけ?)」
The test is tomorrow, isn't it? ↗
わかっていて同意を求める。「〜だよねえ」
It's hot today, isn't it? ↘
Let's go, shall we?(一緒に行こうよ)の let's は「提案」。でも Please let us go, will you?(私たちを行かせてくれませんか)の let us は「許可してください」という命令文なので will you。let's と let us を見分けるのが難関大のポイントです。
確認問題 Let's take a break, ( )?
Let's 〜 の付加疑問は shall we。「〜しようよ、ね?」と自分も含めて誘っているので we で受けます。
確認問題 Few students passed the test, ( )?
few(ほとんど〜ない)は否定語なので付加は肯定。過去形 passed なので did、students → they。
生徒I'm right, aren't I? って、I と are がケンカしてない?
先生気持ちはわかる。am not の短縮形 amn't は発音しにくくて、標準英語では定着しなかったと言われてるんだ。
生徒で、代わりに aren't を借りてきたと。
先生そう。ちなみに I'm not late, am I? みたいに前が否定なら、ふつうに am I で大丈夫。
06否定疑問・修辞疑問・感嘆文:“気持ち”をのせる文 標準
Don't you like natto?(納豆好きじゃないの?)のような否定疑問文は、「え、〜じゃないの?」という驚きや確認の気持ちを表します。問題は答え方。日本人が一番まちがえるところです。
Yes / No は「事実」で決まる
英語の Yes / No は、質問の形とは無関係に、答えの中身が肯定なら Yes、否定なら No。好きなら Yes, I do.、好きじゃないなら No, I don't.
日本語の「はい / いいえ」は「相手の言ったことが合ってるか」で決まるので、否定疑問だと英語と逆に見えるだけです。
| Don't you like natto? | 英語の答え | 日本語にすると |
|---|---|---|
| 好きな場合 | Yes, I do. | いや、好きだよ。 |
| 好きじゃない場合 | No, I don't. | うん、好きじゃない。 |
英語の答え方では、Yes の後は肯定文、No の後は否定文がセット。Yes, I don't. は標準的な英語では✕。
否定疑問の答えを選ぶときは、後ろの文(I do / I don't)を先に決めて、それに Yes / No をそろえるだけ。日本語の「はい / いいえ」は一切考えない。
なぜ効く? 英語の Yes / No は後ろの文の“予告”にすぎないので、後ろの文と矛盾しない方を選べば正解になります。
mind=「嫌だと思う」。「嫌ですか?」→「いいえ(嫌じゃない)」だから、OKの返事は No 系。
No, not at all. / Of course not. / Not at all. Go ahead.
Yes, I do. はきつく聞こえるので、実際は遠回しに断ることが多い。
I'd rather you didn't.(できればやめてほしいな)
実際の会話では Do you mind if I sit here? に Sure. と答える人もいます。「もちろん(どうぞ)」という気持ちが先に出た返事です。ただ論理的には「もちろん嫌です」とも取れるので、入試では Not at all. / Of course not. が正解になります。
修辞疑問は、形は疑問文なのに答えを求めていない文。「〜だろうか、いや〜ない」と、言いたいことを裏返して強く伝えます。
| 修辞疑問 | 言いたいこと | 和訳 |
|---|---|---|
| Who knows? | Nobody knows. | だれにもわからないよ。 |
| Who cares? | Nobody cares. | だれが気にするもんか。 |
| Who doesn't love cats? | Everybody loves cats. | 猫が嫌いな人なんている? |
| What's the use of worrying? | It's no use worrying. | 心配して何になるの。 |
| How could I forget? | I could never forget. | 忘れるわけがない。 |
| Isn't she amazing? | She is amazing. | 彼女、すごくない? |
平叙文とは、疑問文でも命令文でもないふつうの「〜だ」という文のこと。疑問文が肯定形なら否定の平叙文に、否定形なら肯定の平叙文に置き換えると、言いたいことが出てきます。Who knows?(肯定形)→ Nobody knows.(否定)。Who doesn't …?(否定形)→ Everybody …(肯定)。
なぜ効く? 「〜する人がいるだろうか?(いや、いない)」という反語の構造だからです。
感嘆文は「なんて〜なんだ!」。What 型と How 型の2種類があり、後ろは S V の語順(しかも S V は省略されることが多い)。
| 型 | 形 | 例文 |
|---|---|---|
| What 型 | What a / an (+ 形容詞) + 名詞 (+ S V)! | What a cute dog (it is)! |
| What 型(複数・不可算) | What (+ 形容詞) + 名詞s / 不可算 (+ S V)! | What beautiful flowers! |
| How 型 | How + 形容詞 / 副詞 (+ S V)! | How fast he runs! |
| How 型(名詞つき・硬い) | How + 形容詞 + a + 名詞 + S V! | How beautiful a view it is! |
名詞があれば What、形容詞・副詞だけなら How が基本(How beautiful a view … は例外的な硬い形)。What a day! のように形容詞なしも可。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る確認問題 ( ) fast he runs!
fast は副詞で名詞がないので How。What は名詞を伴うときに使います。
07時制の一致:“話した時”を基準に時計をそろえる 標準
主節(文の土台になる部分。Emma said など)の動詞が過去(said / thought / knew など)のとき、that 節(「〜ということ」を表す S V のかたまり)などの中の動詞も、原則として1段階過去にずれる。これが時制の一致です(ずらさない例外は次のレッスン)。
- Emma says she is hungry.
エマはおなかがすいていると言っている。 - Emma said she was hungry.
エマはおなかがすいていると言った。(和訳は「すいている」なのに英語は was。ここがポイント。)
| もとの形(直接) | 時制の一致後 | 例 |
|---|---|---|
| am / is / are | was / were | “I am tired.” → he said he was tired |
| 一般動詞の現在形 | 過去形 | “I like it.” → she said she liked it |
| 過去形 | 過去完了(had p.p.)※前後関係が明らかなら過去形のままも可 | “I lost it.” → he said he had lost it |
| 現在完了 | 過去完了 | “I have finished.” → she said she had finished |
| will / can / may | would / could / might | “I will call.” → he said he would call |
| must(義務) | must / had to | “I must go.” → he said he must / had to go |
| should / would / could / might / ought to / had better | そのまま | もともと過去形 or 変化形がない |
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見るなぜずらすのか
英語は、文全体を「今」から見た時制で書く言語だからです。エマが空腹だったのは「今」ではなく「言った時」=過去。だから was。
日本語は逆に「その場面の中」に入り込んで時制を決めるので「すいている」と現在形になります。英語は外から、日本語は中から。これが和訳とズレる理由です。
「君がここにいるとは知らなかった」
✕ I didn't know you are here.
○ I didn't know you were here.
知らなかったのは過去。その時点で「いる」のだから英語では were。今もまだここにいる場面でも were がふつうです。
HeS saidV (that)接続詞 heS would callV meO.
彼は私に電話すると言った。確認問題 I thought Ken ( ) home already, but he was still in the classroom.
思ったのは過去。その時点より前に「帰ってしまった」と思っていたので過去完了 had gone。has gone は主節が過去なので使えません。
生徒「彼は忙しいと言った」なのに was busy って、なんかモヤモヤする。
先生カメラの位置の違いだよ。日本語は過去の場面に入り込んで撮る。英語は「今」から望遠レンズで撮る。
生徒望遠で見たら、忙しかったのも昔のことだから was なのか。
先生そう。だから英文和訳では逆に、was を「〜だった」と訳さず「忙しい」と訳すと自然になる。
08時制の一致の例外:ずらさなくていい5パターン 応用
時制の一致は「過去の話を過去の話として正確に伝える」ための仕組みでした。ということは、いつでも成り立つ内容やずらすと意味が壊れる内容は、ずらさなくていい。これが例外の正体です。
| 例外 | 例文 | 理由 |
|---|---|---|
| ① 不変の真理・ことわざ | Our teacher told us that water boils at 100℃. | 過去も今も未来も正しい |
| ② 今も続く習慣・事実(ずらしても可) | She said she jogs every morning. | 話の時点でもまだ続いている |
| ③ 歴史上の事実 | We learned that the Meiji era began in 1868. | 年号で前後関係が明らかなので過去完了にする必要がない |
| ④ 仮定法 | He said that if he were rich, he would travel. | 仮定法はもともと“時制をずらして”気持ちを表す形 |
| ⑤ 比較の than / as の後 | She was taller then than she is now. | “今の”彼女と比べている |
①③④は入試で「ずらさない方」が正解(実際の英語では①をずらした boiled や③の had begun も誤りとまでは言えない)。②は両方あり。⑤は意味で決まる。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る 動く図解Yes/No で進む判定チャートアプリで見るPeople in the Middle Ages believed that the earth was flat.(中世の人々は地球が平らだと信じていた)── 地球が平らなのは真理ではないので、ふつうに時制の一致で was。「the earth が主語だから現在形」と機械的に判断すると失敗します。
確認問題 Our teacher said that light ( ) faster than sound.
光が音より速いのは不変の真理なので現在形 travels。
確認問題 In history class, we learned that World War II ( ) in 1945.
歴史上の事実は過去形のまま。1945年という年号で時点がはっきりしているので、過去完了にする必要もありません(入試では過去形が正解)。would end は「(その後)終わることになる」の意味で合いません。
助動詞の“ずらせない組”
should / ought to / had better / used to / would / could / might は、もともと過去形がない(または既に過去形)ので形が変わりません。must は「義務」なら had to にしてもよく、「〜に違いない」の推量なら must のまま。
実際の英語では、話した内容が今もそのまま当てはまるとき、時制をずらさないことがよくあります。He said he's from Osaka.(彼、大阪出身って言ってたよ)の is は、彼が今も大阪出身だから。時制の一致は“絶対の規則”というより、「今の話ではない」と示したいときに使う視点の道具だと考えると、実際の英文が読みやすくなります。
生徒歴史の事実はなんで過去完了にしないの? 習ったより前の出来事なのに。
先生過去完了は「どっちが先か」を示す道具なんだ。でも1868年ってもう書いてある。
生徒年号で順番がバレバレだから、道具がいらないってことか。
先生そういうこと。前後関係がわかりきっているときは、英語は過去完了をわざわざ使わないことが多いんだ。
09話法の転換①:平叙文 ── said to → told と“視点の引っ越し” 標準
人の言葉を伝える方法は2つ。直接話法は言葉を“ ”でそのまま引用。間接話法は、伝える人(今の話し手)の立場から言い直す。言い直すときに起きるのが「視点の引っ越し」です。
なお、said / told / asked のように「言った」「たずねた」を表す動詞を伝達動詞と呼びます。
- ① 伝達動詞:said → said/said to 人 → told 人
- ② 引用符(“ ”)をはずして that でつなぐ(that は省略可)
- ③ 代名詞を“今の話し手”から見た形に(I → he / she、you → me など)
- ④ 伝達動詞が過去なら原則として時制の一致(am → was、will → would …)
- ⑤ 伝える時・場所がもとの発言と違えば、時と場所の語を変える(today → that day、here → there …)
| 直接話法 | 間接話法 | ひとこと |
|---|---|---|
| now | then / at that time | 「その時」 |
| today | that day | |
| tonight | that night | |
| yesterday | the day before / the previous day | 「その前日」 |
| tomorrow | the next day / the following day | 「その翌日」 |
| last week | the week before / the previous week | |
| next week | the next week / the following week | |
| … ago | … before / … earlier | ago は「今から」数えるので、ふつう before に |
| here | there | |
| this / these | that / those |
ぜんぶ「その場にいないと指せない言葉」を「どこから見ても通じる言葉」に取り替えています。※あくまで目安。伝える時・場所がもとの発言と同じなら変えない(→ 下のテク)。this が the になるなど、実際は文脈で決まります。
代名詞は「だれが・だれに」を図にして決める
Emma said to me, “I like your idea.” → Emma told me that she liked my idea.
“I”=言ったエマ → she、“your”=言われた私 → my。直接話法の人物を、今の話し手(私)から見た呼び方に置き換えます。
- She said, “I lost my key yesterday.”
彼女は「昨日カギをなくした」と言った。 - → She said (that) she had lost her key the day before.
彼女はその前日にカギをなくしたと言った。(過去 → 過去完了、yesterday → the day before。) - He said to me, “I'll see you here tomorrow.”
彼は私に「明日ここで会おう」と言った。 - → He told me (that) he would see me there the next day.
彼は私に、翌日そこで会おうと言った。
✕ He told that he was busy.
○ He told me that he was busy.
○ He said (to me) that he was busy.
tell は「人に伝える」動詞なので、伝える相手が必須。say は「内容を口にする」動詞なので、人は to を付けて添えるだけ(✕ said me)。
※tell the truth / tell a lie / tell a story のように“話そのもの”を表す名詞なら人なしでも使えます。✕なのは、人を入れずに tell + that 節 とする形。
変えるのは、伝えている時・場所がもとの発言と違うから。同じ日に同じ場所で伝えるなら、today も here もそのままでOK。
(朝に言われたことを夕方に)Ken said he was busy today.
なぜ効く? today → that day は「その日=今日ではない日」を指すための工夫。今日のことなら today のほうが正確です。入試では基本の変換を覚え、長文ではこの柔軟さを知っておくと読み違えません。
yesterday → the day before、tomorrow → the next day、ago → before の3点セット。「アゴが外れる」=ago は“今”にくっついた語なので、今から離れた話では使えず before に付け替える、というイメージで。
確認問題 She said, “I met Ken yesterday.” = She said that she had met Ken ( ).
yesterday は間接話法では the day before(または the previous day)。had met に合わせて「その前日」を表します。
生徒話法の転換って、変えるところ多すぎ。
先生1つの考え方で全部いけるよ。「伝言ゲームで、自分の口から言い直す」。
生徒ケンの「オレ」は、私が言うと「彼」になる、みたいな?
先生そう。「今日」も、日が変われば「その日」。「ここ」も、場所が変われば「そこ」。全部、自分の立ち位置から言い直すだけ。
10話法の転換②:疑問文・命令文・Let's・感嘆文 応用
平叙文以外の文は、伝達動詞そのものを変えるのがコツ。疑問文なら asked、命令文なら told / asked / ordered / advised + 人 + to do、Let's なら suggested。動詞が「何を言ったか」の種類を表してくれます。
| 元の文 | 伝達動詞 | 後ろの形 |
|---|---|---|
| 疑問詞疑問文 | asked (人) | 疑問詞 + S V(間接疑問の語順) |
| Yes/No 疑問文 | asked (人) | if / whether + S V |
| 命令文(指示) | told 人 | to do |
| 命令文(Please …) | asked 人 | to do |
| 命令文(上からの命令) | ordered 人 | to do |
| You should … など忠告 | advised 人 | to do |
| 否定の命令文(Don't …) | told 人 など | not to do |
| Let's … | suggested (to 人) | that we (should) 原形 / doing |
| 感嘆文 | exclaimed / cried | that … / what (a) … S V / how … S V |
| Thank you. / Sorry. / Good morning. | thanked / apologized / wished 人 good morning | (引用の中身は動詞に吸収) |
伝達動詞が「質問」「命令」「提案」「感動」を表すので、中身は S V か to do に整理されます。
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○ Yuki suggested (to us) that we (should) go to karaoke.
○ Yuki suggested going to karaoke.
suggest は「人に〜するよう言う」動詞ではなく「案を出す」動詞。案の中身を that 節か動名詞で表します(→ 動詞の語法の単元でも登場)。※イギリス英語では suggested that we went のような形も見られますが、入試では (should) + 原形。
- He said to me, “Don't be late.” → He told me not to be late.
彼は私に遅れるなと言った。(not の位置は to の直前。) - She said to him, “Please help me.” → She asked him to help her.
彼女は彼に手伝ってと頼んだ。 - He said, “What a hot day it is!” → He exclaimed what a hot day it was.
彼はなんて暑い日なんだと叫んだ。(He exclaimed that it was a very hot day. とも。) - She said to me, “Thank you.” → She thanked me.
彼女は私にお礼を言った。
2つの文を伝えるときは、伝達動詞を文ごとに
He said, “I'm hungry. Can I have something to eat?”
→ He said that he was hungry and asked if he could have something to eat.
平叙文は said、疑問文は asked と、種類ごとに動詞を変えて and でつなぎます。
She said, “I'm tired, and I want to go home.”
→ She said that she was tired and that she wanted to go home.
2つ目の that を消すと、and 以下が「伝えている私」自身の話に読めてしまうことがあります。that が「ここも彼女の発言ですよ」という目印です。
| 直接話法 | 間接話法(よく使う言い換え) |
|---|---|
| “Shall I carry your bag?” | He offered to carry my bag. / He asked if he should carry my bag. |
| “Will you open the window?” | She asked me to open the window. |
| “You had better see a doctor.” | He advised me to see a doctor. |
| “Yes.”(Are you coming? への返事) | She answered that she was. / She said yes. |
発言の“働き”(申し出・依頼・忠告)を動詞で表すと、自然な間接話法になります。
確認問題 My mother said to me, “Don't play video games too late.” = My mother told me ( ) play video games too late.
否定の命令文は told + 人 + not to do。not は to の前に置きます。
11難関大の差がつくポイント 難関
ここからは早慶・難関国公立で差がつく論点。どれも「なんとなく」では解けず、仕組みを知っていれば一瞬で解けるものばかりです。
① 付加疑問は“本音の節”に合わせる
I think / I suppose / I believe(主語が I で現在形)で始まる文の付加疑問は、that 節の中身に合わせます。本当に確認したいのは「私が思うかどうか」ではなく、中身のほうだから。
I think he's right, isn't he?
I don't suppose he'll come, will he?(don't suppose の not は中身を否定しているので、付加は肯定)
※主語が I 以外なら主節に合わせる(Ken thinks she's right, doesn't he?)。
② 推量の must は後ろの動詞に合わせる
He must be tired, isn't he?(彼、疲れてるに違いないよね)
推量の must は「〜に違いない」という話し手の判断。確認したいのは be tired の部分なので isn't he。mustn't he は「〜しなければならない」(義務)の must に付ける形なので、推量の文には合いません。
Why she quit the clubS isV a mysteryC.
彼女がなぜ部活をやめたのかは謎だ。③ 間接疑問は主語にもなる(if は✕)
Why she quit is a mystery. / Whether he will come is not clear.
主語の位置の「〜かどうか」は whether 専用。If he will come is … は✕。ただし It is not clear whether he will come. のように形式主語 it(文頭に仮に置く it。本当の主語は後ろの whether 節)を使えば、whether の代わりに if も使われます(ややくだけた言い方)。
④ “挿入 do you think” と who / whom
He asked me who I thought would win.(だれが勝つと私が思うか彼はたずねた)
I thought を取り除くと who would win ── who は would win の主語。だから whom は✕。I thought に目的語が必要だと勘違いして whom を選ぶのが典型的な落とし穴です(ネイティブの文章でも起きる“ていねいすぎミス”として知られています)。
who / whom、that の有無、動詞の形に迷ったら、I think / do you think / did he say などの挿入部分を手で隠す。残った「疑問詞 + …」が文として成立する形が正解。
なぜ効く? 挿入部分は“カッコの中”と考えてよく、骨組みの文法関係(主語か目的語か)は挿入の有無で変わらないからです(厳密には think の側が主節ですが、判定はこれで正しくできます)。
⑤ 強調の on earth / in the world / ever
What on earth are you doing?(いったい何をしてるの?)
Who in the world told you that?(いったいだれがそんなことを言ったの?)
疑問詞の直後に置いて「いったい」。Why ever … ? のように ever を付ける言い方もあります。
話し手も一緒にやる提案。
He said, “Let's go.” → He suggested that we (should) go.
「私に〜させて」=許可のお願い。
She said, “Let me try.” → She asked to be allowed to try.
⑥ 間接話法 → 直接話法の“逆変換”
She asked me whether I had finished the report the day before.
→ She said to me, “Did you finish the report yesterday?”
had finished を戻すとき、yesterday があるので現在完了(Have you finished …)ではなく過去形。the day before → yesterday、I → you も同時に戻します。
I can't decide whether to accept the offer.(申し出を受けるかどうか決められない)
疑問詞 + to do(what to do / how to swim)の仲間として whether to do はOK。if to do は✕です。
確認問題 Who do you think ( ) the prize this year?
do you think を消すと Who will win the prize? ── who が主語なので、do you think の直後にいきなり will win。that を入れると✕(that の直後に主語の穴は作れない)。he を入れると主語が二重になります。
確認問題 I suppose you have already heard the news, ( )?
I suppose / I think の付加疑問は、本当に確認したい中身(you have heard)に合わせる。肯定なので否定の haven't you。don't I / didn't I は I suppose のほうに合わせた形なので✕、have you は肯定のままで“鏡”になっていません。
12超上級:描出話法とネイティブの“時制感覚” 超難関
小説を読んでいると、地の文(せりふ以外の、語り手が書いている部分)なのに登場人物の心の声がそのまま溶け込んでいる文に出会います。これが描出話法(free indirect speech)。直接話法と間接話法のハイブリッドです。
- Emma looked at her phone again. Still no message. Had he forgotten her birthday? Tomorrow she would ask him.
エマはまたスマホを見た。まだメッセージはない。あの人、私の誕生日を忘れちゃったの? 明日、聞いてみよう。(太字部分がエマの心の声。)
| 直接話法 | 間接話法 | 描出話法 | |
|---|---|---|---|
| 例 | She thought, “Has he forgotten my birthday?” | She wondered if he had forgotten her birthday. | Had he forgotten her birthday? |
| 伝達動詞・引用符 | どちらもあり | 伝達動詞だけあり(引用符なし) | どちらもなし |
| 人称 | 1人称(my) | 3人称(her) | 3人称(間接と同じ) |
| 時制 | もとのまま | ずれる | ずれる(間接と同じ) |
| 語順 | 疑問文 | S V | 疑問文のまま(直接と同じ) |
| 時の副詞 | tomorrow | the next day | tomorrow のままが多い(直接と同じ) |
人称と時制は間接話法、語順・感嘆・時の副詞は直接話法。いいとこ取りで「ナレーターが登場人物の口を借りる」。
見分け方:過去形の地の文に“生の声”が混ざったら
① 伝達動詞がないのに疑問文・感嘆文がある
② 過去形の文に now / today / tomorrow / here がそのまま出てくる
③ Oh / Well / Surely / of course など話し言葉の語がある
この3つのどれかが見えたら、その文は登場人物の頭の中(描出話法)である可能性が高い、と考えます。
Had he forgotten her birthday? を「彼は彼女の誕生日を忘れていたのか?」と訳すと、ナレーターが読者に質問しているように読めてしまいます。「あの人、誕生日を忘れちゃったのかな」と、登場人物のつぶやきとして訳すのが正解。
なぜ効く? 描出話法は視点が登場人物の内側にあるので、日本語でも主観的な文末(〜のかな、〜だろうか、〜なのだ)にすると原文の効果が再現できます。
ここで改めて時制の一致を見直すと、英語の時制は「規則」というより「どこにカメラを置くか」で決まっている、と考えると見通しがよくなります。
カメラは「今」。彼女の発言を“過去の出来事”として報告。予定がまだ有効かは言っていない。
(ふつうの報告)
カメラは「今」だが、中身が今も有効だと強調。「来るって言ってたよ(まだ来る予定)」。
(今も有効な伝言)
実際の英語の柔軟さ(ずらさない時制・変えない tomorrow)は、長文読解で戸惑わないための知識。文法問題で「最も適切なもの」を選ぶときは、基本どおり時制の一致・時の副詞の変換をした形が正解になります。
描出話法そのものは古くから散発的に見られますが、18〜19世紀の小説で大きく花開いたとされ、ジェイン・オースティンはこの技法を早くから自在に使いこなした作家としてよく名前が挙がります。登場人物の心と語り手の声を“溶かし合わせる”ことで、読者は人物の頭の中に入り込みつつ、少し離れた皮肉な視点も同時に味わえる。英文学の授業でもよく取り上げられる技法です。
確認問題 Tom stared at the clock. It was almost midnight. Where on earth was she? の Where on earth was she? の訳として最も適切なものを選べ。
伝達動詞がないのに疑問文の語順・on earth(いったい)という話し言葉 → トムの心の声をそのまま書いた描出話法。時制は過去(was)でも、トムにとっての「今」の心配として訳します。
生徒描出話法って、入試に出るの?
先生「描出話法を選べ」みたいな問題はまず出ない。でも小説・エッセイの長文では普通に出てくる。
生徒知らないと、だれが言ってるのかわからなくなるやつだ。
先生そう。下線部和訳や心情説明で差がつく。「地の文に疑問文が出たら心の声」、これだけで読解の精度が一段上がるよ。
瞬間英作文チャレンジ
日本語を見て、3秒で英語にして声に出す。カードをタップすると答えが出ます。
超絶テク
疑問詞が主語(だれが・何が)なら do / did なしで語順そのまま。主語以外(だれを・どこで)なら疑問文の語順(一般動詞なら do / did を入れる)。
なぜ効く? 主語はもともと文頭にいるので、疑問詞に置き換えても移動が起きず、疑問文の語順を作る必要がないから。
Who called you?(だれが)/ Who did you call?(だれに)
Do you know where does he live? のように疑問詞の直後に do 系が残っている選択肢は即アウト。be動詞なら「疑問詞 + be + 主語」も✕候補(where is the station)。ただし疑問詞そのものが主語なら what is in the box のように be が直後に来てOK。※Who is the winner? のような「疑問詞 + be + 名詞」は、疑問詞を主語と見て I don't know who is the winner. とも言えます(who the winner is もOK)。
なぜ効く? 間接疑問は名詞節(文の部品)なので、質問の合図である倒置(is he のように be動詞・助動詞を主語の前に出すこと)や do を使わないから。
Can you tell me where the station is?
その文に Yes / No で答えられるなら疑問詞は後ろ(Do you know where …?)、中身で答えるなら疑問詞が先頭(Where do you think …?)。
なぜ効く? 文頭の語は「答えてほしいもの」を示す。Yes/No を求めるなら Do、中身を求めるなら疑問詞が先頭に来るのが英語の疑問文の仕組みだから。
What do you think this is? ─ I think it's a lemon.
do you think / I thought / did he say を隠し、残りの文が成り立つ形を選ぶ。who / whom、that の有無、動詞の形の問題が一撃で解ける。
なぜ効く? 挿入部分は骨組みの外(カッコの中)と考えてよく、主語・目的語の関係に影響しないから(厳密には think の側が主節)。
He asked me who (I thought) would win. → who would win なので who。
You used to live here → Did you use to …? なので didn't you。You had better go → Had you better …? と考えて hadn't you。He must be tired(推量)→ 確認したいのは be なので isn't he。
なぜ効く? 付加疑問は元の文の疑問文を短縮したもの。だから疑問文にしたとき前に出る語(助動詞・be・do)がそのまま使われる。
You'd better hurry, hadn't you?
never / no / nobody / nothing / hardly / scarcely / seldom / rarely / few / little が入った文は否定文あつかいで、付加疑問は肯定。a few / a little は肯定。
なぜ効く? これらの語は文全体を否定の意味にするので、鏡のルールでは“否定側”に入るから。
There's little milk left, is there?
4か所を毎回この順でチェックすれば取りこぼしゼロ。選択肢問題なら、1か所でも変換ミスのある選択肢を消していけば正解が残る。
なぜ効く? 話法転換の問題は、複数の変換のどれか1つを崩した選択肢で作られるのが定番だから。
He said to me, “I saw you here.” → He told me that he had seen me there.
真理・ことわざ(ずらすと“昔だけ”の話に見える)、歴史(年号で順番が明らか)、仮定法(もともと時制をずらしている)は、入試では「ずらさない」が正解。than の後は“今”と比べるなら現在形。※実際の英語では、真理をずらした形(boiled など)も誤りとまでは言えない。
なぜ効く? 時制の一致は“過去の話を正確に伝える”ための仕組み。ずらす必要のない内容に使うと、かえって意味がゆがむから。
We learned that the Edo period began in 1603.
主語・前置詞の後・直後に or not・to 不定詞の前・補語 ── このどれかなら whether(入試では一択)。if が使えるのはおもに動詞の目的語の位置(ほかに I'm not sure if … や形式主語の It is unclear if … も可)。
なぜ効く? if には「もし〜なら」の意味もあるため、文頭や前置詞の後では条件の if と区別がつかなくなる。そのため使える位置が限られると説明されます。
It depends on whether it rains.
小説で、伝達動詞がないのに過去形の文に疑問文や now / tomorrow / here が混ざったら、登場人物の心の声であることが多い。和訳は「〜かな」「〜なのだ」とつぶやき口調に。
なぜ効く? 描出話法は人称・時制を語り手側に、語順・副詞を人物側に合わせたハイブリッドだから。
Would he come back now? →「あの人、今さら戻ってくるだろうか」
語呂・暗記フック
Who broke it? の who は、最初から主語の席(文頭)に座っている。席を立って移動しないので、代役の do も呼ばない(ドゥーもせず)。「フーさんは座ったまま」の絵で覚える。What happened? の what も同じ。
know / tell / remember など“知る系”の動詞の文では、疑問詞は文の中にしまわれる(Do you know where …?)。think / believe / suppose / imagine / say など“思う系”の動詞の文では、疑問詞が文頭に押し出される(Where do you think …?)。「知る子はおとなしく中にいて、思う子は前に出たがる」とキャラで覚える。※say / imagine / guess は Did he say where …? のように中にしまう形もとる。
Let's → shall we、命令文 → will you、I am → aren't I を、リズムよく3回唱える。「レッツ・シャル! 命令ウィル! アイム・アーント!」。(命令文は would / can / could you なども可)
hardly / few などは not がないので肯定文のような顔をしているが、中身は否定。見た目にだまされず否定文としてあつかい、鏡のルールで付加疑問は肯定(does he / did they)にする。
Yes の後は肯定文、No の後は否定文がセット。Yes, I don't. のような“裏切りコンビ”は標準的な英語では使わない。日本語の「はい/いいえ」は一度忘れて、後ろの文から先に決める。
不変の真理は現在形のまま、歴史上の事実は過去形のまま、仮定法は形がそのまま。時制の一致で1段階過去にずれることを「年(トシ)を取る」とたとえて、「時制の一致でトシを取らない3兄弟」と覚える。than の後の“今”も仲間。
told that … と言うなら told の後ろには必ず人(told me that …)、said の後ろには内容(said that …)。「トールドはトモダチ(人)を連れてくる」「セッドはセリフを連れてくる」。✕ told that / ✕ said me。
発言した日と伝える日が違う間接話法では「今日」を基準にした語がずれてしまうので、話した日を基準に「その前(before)」「その次(next)」へスライドさせる。ago も「今から〜前」なので before に。
ひっかけ図鑑
Can you tell me where is the station? は会話で耳にすることがあっても、入試では✕。疑問詞の後ろは S V。
✕ ✕ Do you know what time does the movie start?
○ ○ Do you know what time the movie starts?
中身を聞く「〜だと思う?」なのに Do you think where … と始めてしまう。Yes/No で答えられないなら疑問詞が先頭。
✕ ✕ Do you think where he lives?
○ ○ Where do you think he lives?
主語をたずねる疑問詞を think の後ろから抜き出したとき、that を残すと✕(that の直後に主語の穴を作れない)。
✕ ✕ Who do you think that will win?
○ ○ Who do you think will win?
「どう思う?」の“どう”につられて how。think の目的語は考えの中身なので what。
✕ ✕ How do you think of this song?
○ ○ What do you think of this song? / How do you feel about this song?
hardly / seldom / few / little は not がなくても否定。否定文の付加疑問は肯定。
✕ ✕ He seldom eats breakfast, doesn't he?
○ ○ He seldom eats breakfast, does he?
「行かないの?」「うん(行かない)」を Yes と言ってしまう。行かないなら No, I'm not.
✕ ✕ Aren't you going? — Yes, I'm not.
○ ○ Aren't you going? — No, I'm not.(うん、行かない)
the earth が主語でも、内容が真理でなければ時制の一致。中世の人が信じていた「地球は平ら」は was。
✕ ✕ People once believed that the earth is flat.
○ ○ People once believed that the earth was flat.
tell は「人に」伝える動詞、say は「内容を」言う動詞。
✕ ✕ Ken told that he was busy. / ✕ Ken said me that …
○ ○ Ken told me that he was busy. / ○ Ken said (to me) that …
Let's の書き換えで suggested us to go としてしまう。suggest は that 節(should + 原形/原形)か動名詞。
✕ ✕ She suggested us to take a taxi.
○ ○ She suggested (to us) that we (should) take a taxi.
生徒のギモン
なんで疑問文だと do を入れるんですか? be動詞の文は入れないのに。
英語の疑問文は「助動詞(または be動詞)を主語の前に出す」という一つのルールで作られています。be動詞の文や can の文は、前に出せる語がもともとあるのでそれを出すだけ。一般動詞の文には前に出せる語がないので、“代役”として do / does / did を呼んでくるわけです。昔の英語では Like you it? のように一般動詞そのものを前に出していましたが、やがて do を使う形に統一されていったと言われます。
間接疑問で語順がもとに戻るのはなぜですか?
倒置(is he / does he)は「今この文で質問しています」という合図です。間接疑問は Do you know …? や I wonder … の“部品”になっていて、質問の合図は外側の文が出しています。部品の中まで合図を出すと二重になるので、ふつうの語順に戻る、と考えると納得できます。
付加疑問の I am が aren't I になるのはおかしくないですか?
おかしいと感じるのは正しい感覚です。am not の短縮形 amn't は発音しにくく、標準英語には定着しませんでした。一説には、口語で使われていた an't という形が、イギリス英語の発音で aren't と同じ音になったため、綴りも aren't になったとされます。ちなみにとても硬い言い方なら am I not? も使えます。
時制の一致って、ネイティブも本当に守っているんですか?
書き言葉やきちんとした報告ではかなり守られますが、会話では「今もそのとおり」の内容はずらさないことがよくあります(She said she's coming.)。ただ、入試の文法問題は基本の規則で正誤を判断するので、まずは規則どおりの形を正解として選べるようにしておきましょう。例外を知っておくと、長文で時制がずれていない文に出会っても戸惑いません。
間接話法で today を that day にするのは絶対ですか?
絶対ではありません。変換の理由は「伝えている日と発言した日が違うから」なので、同じ日のうちに伝えるなら today のままが自然です。入試の書き換え問題では、発言と伝達の日が違う前提で that day にするのが基本です。
whether と if、どっちを使えばいいか迷ったら?
whether を使えばほぼ安全です。whether は主語・目的語・補語・前置詞の後・to 不定詞の前など、どこでも使えます。if はおもに動詞の目的語の位置(と I'm not sure if … / It is unclear if … の形)で使い、会話で気軽に使える分、使える場所が狭いのです。
how come はなぜ後ろが S V の語順なんですか?
一説には How did it come about that S V?(S V になったのはどういうわけで?)が短くなった形と考えられていて、S V は that 節の名残なので、ふつうの語順のままというわけです。意味も「どういう成り行きで?」という驚き・不満のニュアンスが残っています。
超絶おもしろコラム
aren't I の謎 ── 消えた amn't の行方I am の付加疑問が aren't I になるのは、英語の“発音事情”が生んだ苦肉の策だったと言われる。
I'm late, aren't I? ── 文法書でこれを見て「I と are って、主語と動詞が一致してないじゃん!」とツッコんだ人は、英語の感覚がちゃんと育っている証拠です。is not は isn't、are not は aren't、do not は don't。それなら am not は amn't になりそうなのに、標準英語には amn't がありません。
理由の一つは発音です。amn't を言ってみてください。m と n がぶつかって、とても言いにくい。こうした“言いにくい音”は、長い時間の中で削られたり別の形に置き換えられたりしやすいのです。実際、amn't はスコットランドやアイルランドの英語の一部には今も残っていると言われますが、イングランドやアメリカの標準的な英語では広まりませんでした。
では aren't I はどこから来たのか。よく語られる説はこうです。昔の口語では am not の短縮として an't(アーントに近い音)という形が使われていた。イギリス英語の多くの地域では、aren't の r を発音しないので、aren't も「アーント」と聞こえる。音が同じなら、綴りも見慣れた aren't で書いてしまえ ── こうして aren't I が生まれた、というわけです。
ちなみに、同じ an't の系統から生まれたとされるのが ain't です。ain't は am not / is not / are not / have not などを全部まかなう便利な形で、今も会話や歌の中ではよく耳にしますが、「くだけすぎた言い方」とみなされていて、試験やフォーマルな文章では使いません。
では、どうしても aren't I を使いたくない人は? 選択肢は2つ。1つは am I not? という硬い言い方。演説や古風な文章で見かけます。もう1つは、付加疑問をやめて right? で済ませる方法。I'm late, right? は会話ではとても自然です。
文法には「理屈で説明できるルール」と「歴史のなりゆきで決まったルール」があります。aren't I は完全に後者。だからこそ、疑問に思ったら理由を調べる価値があります。“おかしい”と感じる感覚こそが、英語史への入口なのです。
疑問詞は文頭へジャンプする ― 飛ばない例外と、飛び出せない「島」日本語の「何」はその場にとどまるのに、英語の what は文の先頭まで飛んでいきます。
「ケンは何を買ったの?」の「何」は、「ケンはペンを買った」の「ペン」と同じ位置にいます。ところが英語では What did Ken buy? と、what が文の先頭へ移動します。もとの位置(buy の後ろ)は空席のまま。英語の疑問詞は、この「文頭へのジャンプ」が原則です。言語学ではこれを wh 移動と呼んでいます。
■ 飛ばない疑問詞
ただし例外もあります。驚いて聞き返すときは、その場に置いたままにできます。
・Ken bought a car. ― He bought what?(え、何を買ったって?)
これはエコー疑問文と呼ばれ、what を強く、上がり調子で言います。
2つの疑問詞を1つの文で使うときも、飛べるのは1つだけです。
・Who bought what?(誰が何を買ったの?)
✕ Who what bought? のように2つとも前に出すことはできません。
■ どこまで飛べるか
疑問詞は、節を飛び越えて遠くまで飛ぶこともできます。
・What do you think Ken bought?(ケンは何を買ったと思う?)
what はもともと bought の目的語ですが、do you think を飛び越えて文頭に出ています。一方、Do you know what Ken bought? では、what は bought の後ろから飛び出すものの、know の直後(「何を買ったか」という節の先頭)で止まります。know は「何を買ったか」という疑問をまるごと目的語にとる動詞だからです。そのため文全体は、Do you know で始まる Yes / No で答える質問になります。
主語の疑問詞が飛ぶときは、that を入れないのが原則です(目的語なら What do you think (that) Ken bought? のように that があってもかまいません)。
・Who do you think will win?(誰が勝つと思う?)
✕ Who do you think that will win? とはふつう言いません(方言によっては許容されるとの報告もある)。
■ 飛び出せない「島」
どうしても飛び出せない場所もあります。
・You met a man who wrote a book.
この a book を what にして、✕ What did you meet a man who wrote? とは言えません。関係詞節の中からは、疑問詞は外へ飛び出せないのです。言語学者ジョン・ロスは1967年の博士論文で、こうした場所を「島」と名づけました。島からは泳いで出られない、というイメージです。
日本語ではどうでしょう。「何を書いた人に会ったの?」は、ふつうに言える日本語です。「何」がその場から動かないので、この問題が表に出ないのだ、と説明されることがあります。
■ 入試では
間接疑問の語順、do you think 型の疑問詞の位置、that の有無。どれも「疑問詞はどこから、どこまで飛んだのか」で一本の筋につながります。並べ替え問題で疑問詞を見たら、まず「もとはどこにいた語か」を探す。空席が見つかれば、語順はほぼ決まります。
「〜と言った」の英語は、なぜこんなに面倒なのか時制の一致も話法の転換も、実は“伝言ゲームでウソをつかない”ための工夫だった。
間接話法を習うと、多くの人がこう思います。「代名詞も時制も today も全部変えるなんて、英語って面倒くさい」。でも、変えなかった場合を想像すると、この面倒さの意味が見えてきます。
たとえば、先週の月曜日にケンが「明日、ここで会おう」と言ったとします。それを今日、別の場所であなたが友だちに伝えるとき、Ken said he will meet me here tomorrow. と言ったらどうなるでしょう。聞いた友だちは「ケンは“今日の翌日”に“この場所”で会うのか」と受け取ってしまいます。実際は先週の火曜日、別の場所の話なのに。
言語学では、here / now / today / tomorrow / I / you のように「発言した人・時・場所」がわからないと中身が決まらない言葉を直示(ダイクシス)と呼びます。直示の言葉は、発言の現場から切り離されたとたんに指す先がズレてしまう。だから間接話法では、それらを the next day や there のような「どこから見ても指す先がズレない言葉」に取り替えるのです。時制の一致も同じ発想で、「話した時」を基準にした時間関係を、今の話し手から見ても正しく伝わる形に整えています。
日本語はどうでしょう。日本語は「ケンが『明日ここで会おう』って言ってたよ」のように、引用の中を発言時の視点のまま話すことに比較的寛容です。その代わり、「と言った」「って」などの引用の印を付けて、ここからは他人の視点ですよと示します。英語は視点を今の話し手に一本化し、日本語は引用の印で視点の切り替えを示す ── どちらも“伝言でウソをつかない”ための設計で、やり方が違うだけです。
そう考えると、話法の転換は暗記作業ではなく「自分の立ち位置から言い直す」という一つの操作だとわかります。代名詞は自分から見た呼び方に、時間は今から見た時制に、時と場所は現場を離れても通じる言葉に。3つとも同じ原理です。
最終まとめ(暗記カード)
- 疑問詞疑問文=わからない所を疑問詞に変えて先頭へ+残りを疑問文の語順
- 疑問詞が主語(Who broke it?)なら語順そのまま・do なし
- how + 形容詞/副詞(+名詞)はかたまりで先頭へ。値段・人口は What is the price / population?
- how come + S V(なんで?)、What … for?(何のために)、What is S like?(どんな)
- 間接疑問は 疑問詞 + S V。Yes/No 型は if / whether + S V(主語・前置詞の後などは whether だけ)
- Yes/No で答えられる → Do you know where …?/中身で答える → Where do you think …?
- Who do you think will win?(that を入れない・who / whom は挿入節を消して判定)
- 付加疑問:肯定→否定、否定→肯定。Let's → shall we、命令 → will you など、I am → aren't I、There is → isn't there
- hardly / seldom / few / little は否定語 → 付加は肯定。I think 〜 の付加は中身に合わせる
- 否定疑問の答え:事実が肯定なら Yes、否定なら No。Do you mind …? の OK は No, not at all.
- 修辞疑問:Who knows? = Nobody knows./感嘆文:名詞あり What (a)、なし How が基本
- 時制の一致(原則):主節が過去 → 現在は過去、過去は過去完了(前後が明らかなら過去のままも可)、will は would
- 例外(入試の基準):不変の真理(現在形)、歴史的事実(過去形)、仮定法(そのまま)、than の後の“今”。should / ought to / had better も形そのまま
- 話法:said to → told、疑問 → asked if / 疑問詞 + S V、命令 → told 人 to do、Let's → suggested that we (should) do
- 時と場所(伝える時・場所が違うとき):now → then、today → that day、yesterday → the day before、tomorrow → the next day、ago → before、here → there
ACTION
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