Who am I? クイズ ― 3つのヒントを聞いて当て、自分でもクイズを作る
「I'm black and white. I live in China. I like bamboo. What am I?」 少ないヒントで当てたいから、子どもは最後の1語まで聞きのがしません。聞いて当てる→作って出す、の2段階で、聞くことと話すことをつなぎます。
- ⏱ 時間
- 15-25分
- 🧰 準備
- 少し
- 👥 形態
- 全体→ペア→班
- 🎯 技能
- 小学校・リスニング・スピーキング・ゲーム
- 📶 CEFR
- Pre-A1-A2

- 短い説明(ヒント)を聞いて、必要な情報をつなぎ合わせて答えを考える。
- I'm ... / I live in ... / I can ... / I like ... など、自分のことを伝える表現を、なりきりのクイズで使う。
- 出題者として、相手が当てられるようにヒントの順番や内容を工夫する。
Who am I? クイズってなに?
ひとことで言うと、先生(あとで子ども)が動物・人物・物になりきって、"I'm black and white. I live in China." のような一人称のヒントを1つずつ出し、聞き手が "Who am I?"(動物や物なら "What am I?")の答えを当てるクイズです。
英語では、人物を当てるときは Who am I?、動物や物を当てるときは What am I? と聞くのがふつうです。このページでは、両方をまとめて「Who am I? クイズ」と呼んでいますが、出題するときは答えに合わせて使い分けます。
ヒントは「見た目(I'm big.)」「すむ場所(I live in ...)」「できること(I can ...)」「好きなもの(I like ...)」の型で出します。少ないヒントで当てるほど得点が高いルールにすると、最初のヒントから聞こうとします。後半は子どもが出題者になり、自分でヒントを3つ考えて出し合います。
テレビのクイズ番組の「だんだんわかる」問題です。1つ目のヒントではまだ候補がたくさんあり、ヒントが増えるごとに候補がしぼられていきます。大事なのは、ヒントを1つずつ組み合わせて考えること。出題する側も「どの順番で出すと、ちょうどよく当たるか」を考えることになります。
似た活動とのちがい
| Who am I? クイズ | シルエットクイズ | 20 Questions | |
|---|---|---|---|
| 手がかり | 一人称のヒント(I'm / I live in / I can) | 影(黒い形)と先生のヒント | 自分たちの Yes/No 質問への答え |
| 質問するのは | 当てる側は聞くだけ(5・6年は Are you ...? で答える) | 当てる側は聞くだけ | 当てる側が質問を作る |
| 子どもが出題するとき | 3つのヒントを書いて出す | 影を描き、ヒントを選ぶ | 答えを決めて Yes/No で答える |
やり方を3ステップで
- 聞いて当てる:先生がヒントを1つずつ出し、班で相談して答える(ヒント1で当てたら3点、2で2点、3で1点)。
- 作る:なりきる対象を決め、「あてにくい→あてやすい」の順にヒントを3つ書く。
- 出し合う:班で1人ずつ出題し、何個目のヒントで当てたかを記録する。
授業の流れ(分ごと)
| 時間 | 先生 | 子ども |
|---|---|---|
| 0:00〜6:00 | 先生がクイズを3〜4問出題(ヒントは1つずつ) | 班で相談して答える |
| 6:00〜8:00 | ヒントの表現を板書で整理 | 表現を確認・リピート |
| 8:00〜15:00 | クイズ作り(ワークシート) | なりきる相手を決め、ヒントを3つ書く |
| 15:00〜22:00 | 班の中で出題し合う | 出題・回答・記録 |
| 22:00〜25:00 | 班の代表クイズを全体で | 全体で当てる・ふりかえり |

- 得点ルールを示す:ヒント1で当てたら3点、ヒント2で2点、ヒント3で1点。答えは1つのヒントにつき1回だけ。最初のヒントから聞こうとする動機づけになります。
- 先生が出題:Hint 1 を言ったら、班で10秒相談。答える班は手を挙げて "Are you a panda?" と聞く(5・6年)。3・4年は "Panda!" でよい。
- 答え合わせ:最後に "Yes! I'm a panda!" と写真を見せる。正解の文を全員でリピートすると、ヒントの表現が耳に残る。
- 表現を整理:使ったヒントを「見た目(I'm big.)」「すむ場所(I live in ...)」「できること(I can ...)」「好きなもの(I like ...)」に分けて板書。
- クイズ作り:なりきる対象を1つ決め、ヒントを3つ書く。「1つ目はあてにくく、3つ目はあてやすく」を条件にする。語は板書や語群から選んで書き写す。
- 班で出題:1人ずつ、班のみんなのほうを向いて出題。聞く側は何個目のヒントで当てたかをワークシートに記録。出題者はゆっくり、1つずつ区切って言う。
- 全体で:各班1問ずつ、代表が全体に出題。最後に「いいヒントの順番だった人」を班で選んで紹介する。
動物(3つのヒント → 答え)
- I'm black and white. / I live in China. / I like bamboo. → panda
- I'm very tall. / I live in Africa. / I have a long neck. → giraffe
- I can't fly. / I can swim well. / I'm a black and white bird. → penguin
- I'm small. / I like carrots. / I have long ears. → rabbit
- I live in the sea. / I'm very big. / I'm not a fish. → whale
- I'm green. / I can jump. / I say "ribbit." → frog
物・食べ物 7. I'm round. / I'm black and white. / You kick me. → soccer ball 8. I'm cold. / I'm sweet. / You eat me in summer. → ice cream 9. I'm long. / I'm yellow. / Monkeys like me. → banana
人物(5・6年〜中学・身近な人や有名人で) 10. I'm a man. / I'm a teacher at this school. / I like coffee. → 先生の名前 11. I'm from Japan. / I'm a baseball player. / I play in America. → 実在の選手名など 12. I'm a woman. / I'm a writer. / I wrote a famous story about a cat. → 作家名など(社会や国語で学んだ人物と結び付けるとよい)
- 小学校3・4年:What am I? の物・動物クイズに。答えは単語でよい。絵カードを黒板に並べて「この中のどれ?」にすると、聞くことに集中できる。3・4年ではヒントを英語で書く段階は行わず、先生のヒントを聞いて絵を選ぶ活動や、絵カードと音で慣れ親しんだ表現を選んで口で出題する活動にとどめる(自分でヒントを書くのは5・6年から)。
- 小学校5・6年:He / She を使った「Who is this?」クイズにもできる(He is from Brazil. He can play soccer well.)。偉人や地域の人を題材にすると、社会科とつながる。
- 中学:関係代名詞(I'm an animal which lives in Australia.)や受け身(I'm loved by many children.)のヒントで。ヒントを英語で書いて掲示するクイズ大会にもなる。
- 大人数クラス:班対抗で、答えはホワイトボードに書いて一斉に見せる。
- 苦手な子が多いクラス:ヒントの文は板書の型(I live in ___. / I can ___. / I like ___.)の空所を埋めるだけにする。
- タブレット:クイズを録音して、班の友だちの端末で聞いて答える。何度も聞けるので、聞くのが苦手な子も参加しやすい。
- 知識・技能:I live in ... / I can ... / I like ... などの表現を聞いて意味がわかり、自分のクイズで使える。
- 思考・判断・表現:ヒントを聞いて情報を組み合わせて答えを考えている。出題者として、相手が当てられるようにヒントの順番や内容を工夫している。
- 主体的に学習に取り組む態度:試しの出題のあとにヒントの順番や言い方を見直す、ふりかえりを次の出題に生かす、といった粘り強さと調整のようすを、単元を通して見ます。One more time, please. と頼む・ゆっくり出題する、といったその場の行動は、次の指導に生かすための観察の例です。
下の表は授業の中で観察するときの目安です。正解できたかどうかは、英語の聞き取りだけでなく、その動物や人物を知っているか、ヒントのあいまいさ、偶然にも左右されるので、正解の数や何個目で当てたかはゲームの記録として扱い、評価とは分けます。
| 観察の目安 | 内容 |
|---|---|
| ◎ | ヒントの順番を工夫したクイズを作り、聞き手に合わせてゆっくり出題できる。ヒントから聞き取った情報(すむ場所・できることなど)を言える |
| ○ | 3つのヒントでクイズを作って出題できる。ヒントから必要な情報を聞き取り、答えの候補を選べる |
| △ | 板書の型を使えばヒントを言える/絵などの助けがあればヒントの内容がわかる |
- 1つ目のヒントで答えがわかってしまう → 作る段階で「あてにくい順」を確認。ペアで試しに出題し、すぐ当たったら順番を入れ替える。
- 答えをすぐ叫んでしまい、他の班が考えられない → 班で相談して手を挙げる方式に。答えは1ヒントにつき1回だけ、を徹底する。
- ヒントが英語にできず日本語で書く → 日本語のメモでかまわないので書かせ、先生が英語の言い方を1つ示す。板書の型に当てはめられないかを一緒に考える。
- 有名人の名前を知らない子がいる → 人物クイズは「クラス全員が知っている人」に限定。迷ったら動物か物にする。
- 出題者が早口・小声になる → 「ヒントとヒントの間に3秒」をルールに。聞き手は聞こえなかったら手を挙げてよい。
学習指導要領の外国語(5・6年)では、聞くことの言語活動の例として、友だちや家族、学校生活など身近で簡単な事柄について、簡単な語句や基本的な表現で話される短い会話や説明を、イラストや写真などを参考にしながら聞いて、必要な情報を得る活動が挙げられています。話すこと[発表]では、自分の趣味や得意なことなどを含めた自己紹介をする活動もあります 1。Who am I? クイズは、短い説明を聞いて必要な情報を集める活動に、自己紹介などで慣れ親しんだ I'm / I can / I like を、なりきりクイズに応用して伝える活動をつないだものです(自己紹介そのものではなく、表現の使い回しです)。
前半の「聞いて当てる」部分は、初心者向けの「インプット型タスク」に近い形です。タスク中心の指導の研究で知られる第二言語習得研究者の Rod Ellis 氏は、英語をほとんど知らない子どもでも、聞いて理解し、答えを出すことが目的のタスクならタスク中心の指導ができると論じ、題材の選び方、絵などの言葉以外の手がかり、くり返しなどを設計の要点に挙げています 2。
ここからは筆者の見立てです。ヒントを1つずつ出すと、子どもは前のヒントと次のヒントを組み合わせて考えます。また、何問か続けて I'm / I can / I like ... の型でヒントを出せば、同じ型を聞く機会を増やせます。また、自分で作る段階では「どの順番なら相手が当てられるか」を考えるので、聞き手を意識した表現の工夫(思考・判断・表現)につながりやすくなります。ただし、この活動そのものの効果を確かめた研究があるわけではありません。
❓ よくある質問
Q. Who am I? クイズは、どう進めますか?
先生が動物や人物になりきって、I'm big. / I live in ... / I can ... のヒントを1つずつ出し、班で相談して答えます。正解は "Yes! I'm a panda!" と写真で見せ、全員でリピートします。後半は子どもがヒントを3つ書いてクイズを作り、班で出題し合います。
Q. 最初のヒントから集中して聞かせるには、どうすればいいですか?
ヒント1で当てたら3点、ヒント2で2点、ヒント3で1点、という得点ルールにし、答えは1つのヒントにつき1回だけとします。答えをすぐ叫ぶ子がいるときは、班で相談して手を挙げる方式にします。
Q. 子どもが作るクイズが、1つ目のヒントで当たってしまいます。
「1つ目はあてにくく、3つ目はあてやすく」を条件にし、作る段階で順番を確認します。ペアで試しに出題し、すぐ当たったら順番を入れ替えさせます。出題者には「ヒントとヒントの間に3秒」をルールにします。
Q. 3・4年生と5・6年生で、どう変えますか?
3・4年は What am I? の物・動物クイズにし、答えは単語でかまいません。3・4年ではヒントを英語で書く段階は行わず、聞いて絵を選ぶ・口で出題する活動にとどめます。5・6年は答えるときに "Are you a panda?" と聞かせ、He / She を使った Who is this? クイズにもできます。偉人や地域の人を題材にすると、社会科ともつながります。
Q. Who am I? クイズは、学習指導要領のどの活動にあたりますか?
5・6年の外国語の、短い説明を聞いて必要な情報を得る「聞くこと」の活動に、「話すこと[発表]」の自己紹介などで慣れ親しんだ I'm / I can / I like ... の表現をなりきりクイズに応用する活動をつないだものです(自己紹介そのものではありません) 1。
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📑 出典(2件)
本文の上付き数字に対応。✔ は DOI / ISBN / 公式ページを書誌データベースと機械照合した印です。
- 文部科学省 (2017). 小学校学習指導要領(平成29年告示) 公式ページ ✔ リンク確認済小学校の学習指導要領。外国語活動(3・4年)と外国語科(5・6年)の目標・内容を示している
- Ellis, R. (2020). Task-based language teaching for beginner-level young learners. Language Teaching for Young Learners, 2(1), 4-27. doi:10.1075/ltyl.19005.ell ✔ DOI照合済初心者の子どもには「聞いて動く」インプット型タスクでTBLTができると論じた論文
最終更新 2026-10-18 ・ 原田英語 まちがいのご指摘はこちら





