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🎲 授業アクティビティ集小学校中学校📖 約9分

Let's make a menu ― メニューを作って「What would you like?」の注文ごっこ

自分のお店のメニューを作り、店員とお客さんになって注文し合う。「1,000円以内で」「3つの食品グループをそろえて」と条件をつけると、ただの会話練習が、考えて選ぶタスクに変わります。

⏱ 時間
20-30分
🧰 準備
少し
👥 形態
ペア→グループ
🎯 技能
小学校・やり取り・スピーキング・リスニング
📶 CEFR
A1
🛡️
このページのウラ取り 出典 3 件 ― 原田英語.comが集めて読んだ論文・専門書・公的資料。DOI・ISBN・公式ページは書誌データベースとも照合済み 原田英語.comと校閲担当が、主張と出典を1つずつ照合・AI(Codex)による独立チェック済み(2026-10-18) ウラ取りの仕組み →
Let's make a menu ― メニューを作って「What would you like?」の注文ごっこのイメージ
💡ねらい
  • 注文の表現(What would you like? / I'd like ... , please. / How much is it?)を、実際に「買う・売る」場面で使う。
  • 値段や注文の内容を聞き取り、予算などの条件に合わせて考えて選ぶ。
  • 自分のお店のおすすめを伝えたり、相手のおすすめを聞いたりして、やり取りを続ける。

注文ごっこってなに?

ひとことで言うと、班でメニューを作ってお店を開き、店員と客になって What would you like? / I'd like ... , please. / How much is it? のやり取りで注文し合う活動です。客には「1,000円以内」などの条件をつけます。

🎈たとえるなら

お祭りの模擬店です。おこづかいが限られているから、値段をしっかり聞いて、何を買うか考えます。大事なのは、この「限られた予算」の条件です。条件があると、値段を聞く理由が生まれます。

会話文の暗唱とのちがい

会話文を覚えて言う練習 注文ごっこ
言う内容 決まったセリフ 自分で選んだ料理と、相手の言う値段で変わる
聞く理由 練習のため 条件(予算など)に合わせて選ぶため
終わり方 言えたら終わり 条件に合う組み合わせを決めて注文し、何を頼んだか発表する

やり方を3ステップで

  1. 見る・練習する:先生と ALT の注文のモデル会話を見て、表現と値段の言い方を練習する。
  2. お店を開く:班でメニューを作り、前半・後半で店員と客を交代。客は2つのお店を回り、それぞれ条件に合わせて注文する。
  3. 伝える:何を頼んだかを I ordered ... . It was ... yen. と発表し、ふりかえる。

授業の流れ(分ごと)

時間 先生 子ども
0:00〜4:00 ALT や先生2人で注文のモデル会話を見せる 何を何円で頼んだか聞き取る
4:00〜8:00 表現と値段の言い方の練習 リピート・ペアで言い合う
8:00〜14:00 メニュー作り(前の時間に済ませてもよい) 客用メニュー(料理名と絵だけ)と店員用の値段表を作る
14:00〜24:00 お店開店!前半・後半で店員と客を交代 2店で、それぞれ1,000円以内で注文
24:00〜28:00 何を頼んだか発表(I ordered ... . It was ... yen.) 2〜3人が発表
28:00〜30:00 ふりかえり ワークシートに記入
Let's make a menu ― メニューを作って「What would you like?」の注文ごっこの教室の配置と動き方
🗺️ 教室の配置と動き方(イメージ)
👣手順
  1. 前の時間に:食べ物の語と、100〜1,000 の数の言い方に慣れておく。値段の数字は聞き間違いが多いので、数字の聞き分けゲームを5分入れておくと安心です。
  2. モデルを見せる:ALT と先生(または先生が2役)で注文の会話を見せ、"What did she order? How much was it?" と聞く。答えを知るために聞く経験から入る。
  3. メニュー作り:班で1つのお店(ハンバーガー屋・すし屋・カフェなど)を決め、料理4〜8品を決める。客に見せるメニューには料理名と絵だけを書き、値段は店員用の値段表にだけ書く(客は How much is it? と聞かないと値段がわからない)。英語の料理名は先生の語群カードから選んで書き写す。
  4. お店の配置:班の机をお店にし、メニューを立てる。前半は班の半分が店員、半分が客。後半で交代。
  5. 注文ルール:客は2つのお店を回り、それぞれのお店で「1,000円以内」「主食・おかず・飲み物を1つずつ」の2つの条件に合う組み合わせを考えて注文する。注文する前に How much is the ...? で値段を聞いてから決める。注文したらワークシートに1店1行で記録(客の時間は約5分なので2店。時間が余った子は3店目で値段を聞いてみる)。
  6. 先生の役割:お店を回りながら、"How much is it?" を言わない子に「値段、聞いた?」と声をかける。うまくいったやり取りをメモし、後で紹介。
  7. 発表:I'd like ... の注文を思い出しながら、I ordered ... . It was ... yen. と発表(過去形は先生が言い直して聞かせる程度でよい)。
🗣️先生の英語(そのまま使える)
THello! Welcome to Harada Cafe. What would you like?
ALTHmm ... How much is the hamburger?
TIt's 500 yen.
ALTHow much are the French fries?
TThey're 200 yen.
ALTOK. I'd like a hamburger and French fries, please.
TSure. Anything else?
ALTHow much is the orange juice?
TIt's 150 yen.
ALTOK. Orange juice, please.
TSo, that's 850 yen.
ALTHere you are.
TThank you! Have a nice day!
TEveryone, what did she order?
SHamburger! French fries!
THow much was it?
SEight hundred fifty!
TGreat listening! Now, open your shops. Remember: 1,000 yen or less!
🏫そのまま使える素材

料理の語(メニュー用)

  1. hamburger 2. pizza 3. spaghetti 4. curry and rice 5. fried chicken 6. sushi 7. ramen 8. rice ball 9. salad 10. soup 11. French fries 12. ice cream 13. cake 14. orange juice 15. milk 16. green tea

店員の表現

  • Hello. / Welcome to ... !
  • What would you like?
  • Anything else?
  • It's ... yen.
  • Here you are. / Thank you!
  • Today's special is ... . It's delicious!

客の表現

  • I'd like ... , please.
  • How much is the ...? / How much is it?
  • That's all. / No, thank you.
  • Here you are.

条件カード(客が1枚引く)

  • 1,000 yen or less
  • 800 yen or less, and one drink
  • Three food groups: choose dishes that have red, yellow, and green foods in them(家庭科の「3つの食品グループ」とつなげる。料理ごとに主な材料をカードで示し、材料で赤・黄・緑を考える)
  • Lunch for your family: two people, 2,000 yen or less
🔁アレンジ
  • 小学校3・4年:What do you want? / I want ... . の果物やケーキ屋さんごっこに。値段は使わず、欲しい物を集めてパフェやピザを作る活動にする。
  • 小学校5・6年:上の手順どおり。家庭科の栄養(赤・黄・緑の食品)とつなげて「3つの食品グループがそろうように注文する」にすると、内容のある課題になる。料理は1色に決めず、主な材料(ピザなら小麦・チーズ・トマトなど)で考えさせる。
  • 中学:Would you like ...? / Could I have ...? など丁寧な表現や、For here or to go? を加える。アレルギーの確認(Does it have eggs?)も入れられる。
  • 大人数クラス:お店を6〜8店つくり、客は2店で注文したら席に戻る。時間をタイマーで区切り、全員が客と店員の両方を体験できるようにする。
  • 苦手な子が多いクラス:メニューに絵と値段を大きく書き、客は指さしながら注文してよいことにする。店員の決まり文句をカードにして手元に置く。
  • タブレット:メニューをスライドで作り、写真を貼る。注文のやり取りを録画しておくと、ふりかえりや評価に使える。
📊評価のポイント
  • 知識・技能:注文や値段を尋ねる表現を使ってやり取りできる。値段(数字)を聞き取れる。
  • 思考・判断・表現:予算などの条件に合わせて、相手の言う値段を聞いて選び、注文している。店員としておすすめを伝えるなど工夫している。
  • 主体的に学習に取り組む態度:わからない値段を聞き返したり、相手の注文に Good choice! などと反応したりして、やり取りを続けようとしている。
段階 目安
◎ 条件に合う注文を、値段の確認や聞き返しを交えて自分で進められる
○ 決まった表現で注文し、値段を聞き取れる
△ 店員の質問に、指さしと単語で答えられる

5・6年の外国語では、話すこと[やり取り]の評価場面として、2〜3回目の注文を観察するとよいでしょう(1回目は練習)。

⚠️よくあるつまずきと対処
  • 値段の数字(fifteen と fifty など)を聞き間違える → 店員に「値段は2回言う」ルールを。客には "One hundred fifty? One, five, zero?" と確かめる聞き方を教える。
  • メニュー作りに時間がかかりすぎる → 料理の語群カードから選んで書き写す形にし、絵は家で仕上げてもよいことにする。または前の時間に作っておく。
  • お店がにぎやかすぎて聞こえない → 「お店の声の大きさ」を決め、注文中は向かい合って話すように。
  • 客が来ない店ができる → 先生が客として回る。「今日のおすすめ」を言うと客が集まる、と店員に作戦を考えさせるのも楽しい。
  • 英語を使わずに指さしだけで終わる → 店員が "What would you like?" と聞くまで注文しない、など、英語を言わないと先に進まない約束をつくる。
🔬なぜ効く?

学習指導要領の外国語(5・6年)では、英語を使う場面の例に「買物」「食事」が挙げられ、聞くことの言語活動の例として、日付や時刻、値段などを表す表現など、日常生活の身近で簡単な事柄について具体的な情報を聞き取る活動が示されています 1。注文ごっこは、値段を聞き取る必要のある場面を教室の中に作る活動です。

「条件をつけて選ばせる」部分は、タスク中心の指導(TBLT)の考え方です。実際の学校などで長期間行われたタスク中心のプログラムについて52件の研究を集めたメタ分析では、そのうちほかの指導法と比べた研究(27件)から、さまざまな学習成果に対して全体として大きな効果(d = 0.93)が報告されました。これとは別に、関係者の受け止めも肯定的だったとまとめられています 23。ただし、この効果量のもとになった比較研究を後に見直した論文は、比べ方やタスクの定義があいまいな研究が多く、効果の大きさを確かに推定できる段階にはまだないと論じています 3。ただし、まとめられた研究は年齢も国もさまざまで、小学校の注文ごっこそのものの効果を示したわけではありません。

ポイント:同じ会話文の練習でも、「1,000円以内で、一番おいしい組み合わせを探す」という目的をつけると、値段を聞く理由が生まれ、How much is it? を自分から使う場面ができます。表現を「覚えて言う」から「目的のために使う」へ移すための工夫は、メニューの中身より、ちょっとした条件です(これは実践上のねらいで、この活動そのものを比べた研究があるわけではありません)。

❓ よくある質問

Q. 注文ごっこはどう進めますか?

ALT と先生で注文のモデル会話を見せ、表現と値段の言い方を練習します。班でお店を1つ決めて料理4〜8品を選び、客用メニューには料理名と絵だけ、値段は店員用の表にだけ書いて、前半・後半で店員と客を交代して開店します。最後に I ordered ... . It was ... yen. と、何を頼んだかを発表します。

Q. 客にはどんな条件をつけますか?

「1,000円以内」「主食・おかず・飲み物を1つずつ」の2つの条件で、2つのお店を回り、それぞれのお店で条件に合う組み合わせを考えて注文させます。目的をつけると値段を聞く理由が生まれ、How much is it? を自分から使う場面ができます。

Q. 値段の数字を聞き間違える子が多いときは?

前の時間に100〜1,000の数の言い方に慣れ、数字の聞き分けゲームを5分入れておきます。店員には「値段は2回言う」ルールを、客には "One hundred fifty? One, five, zero?" と確かめる聞き方を教えます。

Q. 注文ごっこは、学習指導要領のどこにつながりますか?

5・6年の外国語では、英語を使う場面の例に「買物」「食事」が挙げられ、聞くことの言語活動の例として、値段などの具体的な情報を聞き取る活動が示されています 1。注文ごっこは、値段を聞き取る必要のある場面を教室の中に作る活動です。

🎁 玉手箱で使えるツール

原田英語の「英語の先生の玉手箱」の無料ツール。登録なしで授業にそのまま使えます。

📑 出典(3件)

本文の上付き数字に対応。✔ は DOI / ISBN / 公式ページを書誌データベースと機械照合した印です。

  1. 文部科学省 (2017). 小学校学習指導要領(平成29年告示) 公式ページ ✔ リンク確認済小学校の学習指導要領。外国語活動(3・4年)と外国語科(5・6年)の目標・内容を示している
  2. Bryfonski, L., & McKay, T. H. (2019). TBLT implementation and evaluation: A meta-analysis. Language Teaching Research, 23(5), 603-632. doi:10.1177/1362168817744389 ✔ DOI照合済実際のプログラムとして行われたタスク中心の指導(TBLT)の効果をまとめたメタ分析(52研究)
  3. Boers, F., & Faez, F. (2023). Meta-analysis to estimate the relative effectiveness of TBLT programs: Are we there yet?. Language Teaching Research. doi:10.1177/13621688231167573 ✔ DOI照合済TBLTの効果のメタ分析は、「タスク」の定義があいまいなため、まだ意味のある結論を出せる段階ではないと論じた論文

最終更新 2026-10-18 ・ 原田英語 まちがいのご指摘はこちら