TED-Ed✓ 視聴済5:09🗣️ シャドーイング:聞こえた英語を、すぐ後から追いかけて言う
30秒を0.75倍で3回、ふつうの速さで3回。それだけで耳と口が変わり始める
30秒でわかる
- できるようになること
- 聞こえた英語を、少し遅れて声でなぞる練習です。知っている単語なのに聞き取れない、が減っていきます。
- 入試ではここに効く
- 共通テストのリスニングのような、ふつうの速さの英語を聞き取る力の土台になります。音読と同じく、長文を前から読む力にもつながります。
- こんな人に
- 単語は知っているのに、英語の音になると急に分からなくなる人に。
今日やること10分
TED-Ed✓ 視聴済5:09勉強のコツという身近な話なので、中身を予想しやすく、ナレーションも聞き取りやすい入門向けの1本です。
▶ この動画でミッションやってみた例:原田英語の練習ノート(10分の1回分)
原田英語が作ったオリジナルの英文3つで、10分の練習を再現します。どこでつまずき、どう直したかまで全部見せます。実際の練習では、選んだ動画の30秒を使ってください。
練習した30秒(オリジナルの例文)
| 時間 | やったこと | そのときの様子 |
|---|---|---|
| 0〜3分 | 日本語字幕で中身をつかむ | 「行きたかった所に、翌週行けた話」と一言で言える状態にした |
| 3〜4分 | A-Bループをセット | 最初は文の途中で切れたので、B点を1秒うしろにずらした |
| 4〜6分 | 0.75倍で3回(小声) | 1回目は check it out で置いていかれた。3回目で口が少し追いついた |
| 6〜9分 | 1.0倍で3回(声に出す) | ran out of と put it on で毎回つまる。最後の文は言えた |
| 9〜10分 | 言えなかったメモ | 下の3つだけ書いた |
| 言えなかった所 | どう聞こえた? | 次回やること |
|---|---|---|
| check it out | チェッキラウ(3語が1語みたい) | この3語だけ、ゆっくり→ふつうで5回 |
| ran out of time | ラナウタタイム | ran out をつなげて言ってから文に戻る |
| put it on | プリロン(t がラ行っぽい) | 0.75倍でこの文だけループ |
全部書くと、次にやる気がなくなります。最大3つと決めておくと、次の日は「メモの3か所を先に3回→通しで3回」とすぐ始められます。
2日目は、メモの所だけ先に練習してから同じ30秒を通します。3日目にふつうの速さで止まらずに通して言えたら、その区間は卒業。次の30秒へ進みます。
よくあるつまずき
声に出すと、頭が真っ白になる
知らない単語の所で毎回止まる
聞こえた音と、字幕の単語が違って見える
言えているはずなのに、録音するとカタカナっぽい
字幕を見ないと不安
毎日同じ所をやると飽きる
もっとくわしく
気になる所だけ開けばOK。
そもそも、シャドーイングって何をする練習?初級
シャドーイングは、聞こえてくる英語を少し遅れて、影のように声に出して追いかける練習です。文字を見ずに、耳から入った音をそのまま口に流します。「聞いて分かる」で終わらせず、「口が動く」ところまで持っていくのが目的です。
聞き取れない音は言えません。そして、言えない音は聞き取りにくいことが多いです。口を動かして音をまねようとすると、耳が「ここは弱く言っている」「ここはつながっている」と気づきやすくなります。リスニングと話す力の間にかける橋のような練習です。
TED と TED-Ed が向いている理由は3つ。①話題が面白く、同じ区間を何度聞いても飽きにくい。②人に向けて話している英語なので、リズムや間(ま)が自然。③TED-Ed は約5分のナレーションで聞き取りやすく、入門にちょうどいい。
シャドーイングは、少しずつでも続けた人に効きやすい練習です。ただし「これだけで話せるようになる」ものではありません。意味をつかむ練習(日本語字幕で観る)と、単語・表現のメモとセットにすると、伸びを感じやすくなります。
サイトの基本のやり方「ミッション(5ステップ)」でいうと、シャドーイングは④好きな30秒を声に出してまねるを深くする練習です。ミッションは入試コース30日から毎日1つずつできます。
5つの段階:1つの区間をこの順で登る初級
いきなり字幕なしで影のように追うのは、多くの人にとって難しすぎます。そこで1つの区間を、次の5つの段階で順に進めます。合計で5〜10回が目安です。最初の2段階は軽く、3と4に時間を使います。
| 段階 | やること | 字幕 | 回数の目安 |
|---|---|---|---|
| 段階1:意味をつかむ | 何を言っているか、日本語で説明できるまで聞く | 英語字幕ありでOK | 2〜3回 |
| 段階2:小声でなぞる | 小声や口パクで「音の流れ」だけ追う。単語は言えなくていい | 見てもOK | 3回 |
| 段階3:リズムと強弱をまねる | 強く言う所・弱く流す所、上げ下げをまねて追う。0.75倍から始めて等速へ | なし | 0.75倍3回+等速3回 |
| 段階4:意味を意識して追う | 中身を思い浮かべながら追う。言えなかった所に印をつけてメモにする | なし | 3〜5回 |
| 段階5:音声に重ねて読む+録音 | 字幕を見ながら音声とぴったり同時に言う。最後にスマホで録音して聞き比べる | 見ながら | 重ねて2回+録音1回 |
段階5は毎日やらなくて大丈夫です。区間を仕上げる日にまとめてやると効率がいいです。
1文だけ言えても、次の文で崩れるならまだ進まなくていいです。その区間を、ふつうの速さで止まらずに通して言えることが卒業の目安です。
段階5「音声に重ねて読む+録音」のやり方
- 英語字幕(またはスクリプト)を開く1分
YouTube の字幕や、TED公式サイトのトランスクリプト機能を自分で開きます(このサイトは字幕を載せていません)。区間の文を見て、強く言う語に印をつけます。
- 音声に重ねて言う3分
0.75倍→等速の順に、文字を見ながら音声と同時に言います。遅れずに、ぴったり重なるのを目指します。
- 録音して聞き比べる5分
字幕を見ずに、等速で録音します。手本と自分の声を交互に聞き、リズム・区切り・子音の3つを確かめます。
重ねて読んでも、手本とまったく同じにはなりません。「並べて聞くと、リズムが同じ方向に聞こえる」くらいで十分。80点で次の区間に進もう。
区間の選び方と、練習プレイヤーの使い方初級
区間の長さは30〜60秒が基本。最初の1週間は30秒でOKです。文の数でいうと4〜8文くらい。短すぎると1文しか練習できず、長すぎると最後まで集中が続きません。
- 話題が1つにまとまっている(途中で話が大きく変わらない)
- 話す速さが比較的一定で、早口すぎない
- 人名や専門用語が多すぎない(多いと意味が飛ぶ)
- 観客の笑い・拍手・BGM で途切れない(TED では特に注意)
- 息つぎや文の切れ目が分かりやすい
迷ったら話し始めかまとめの部分を選ぼう。話し始めは話題の導入なので、予備知識がなくても意味を取りやすく、ていねいに話す傾向があります。まとめは、それまでの話を短く言い直すことが多く、意味を追いやすいです。何分何秒あたりかは動画ごとに違うので、自分の耳で確かめてください。
冗談のやりとりが続く所、専門用語ばかりの所、スライドを指しながら話す所(言葉が少なく間が多い)は、慣れるまで避けよう。区間選びで失敗すると、練習がつらくなります。
練習プレイヤーでの手順
- A点とB点を決める2分
ふつうの速さで再生し、始めたい所でA点、終わりたい所でB点をセット。文の途中ではなく文の切れ目に置くのがコツ。ずれたら±1〜2秒だけ動かします。
- 0.75倍で聞く→小声でなぞる2分
0.75倍にして自動でくり返します。2〜3回は聞くだけ。意味が取れたら、口パクや小声で3回なぞります。
- 0.75倍で声に出して追う3分
3回やったら「どこで遅れたか」を思い出そう。遅れる所は、たいてい音がつながっている所か、知らない単語がある所です。
- 等速に戻して3回3分
0.75倍でできても、等速でできるとは限りません。1回目は崩れてOK。3回目で少し追えていれば前進です。
- 余裕があれば1.25倍で1回1分
ストレッチとして1回だけ。言えなくて大丈夫。等速が急に「ゆっくり」に感じたら成功です。
プレイヤーの速さは0.5〜1.5倍で変えられます。キーボードでも操作できるので、手をマウスに戻さずにループや速さを切り替えると、集中が切れにくいです。
| 速さ | 使いどころ | 注意 |
|---|---|---|
| 0.5倍 | 1文だけ、どうしても音がつかめない所の確認 | 音が伸びてリズムが不自然になる。長く使わない |
| 0.75倍 | 小声でなぞる・リズムをまねる段階の基本 | ここでできても、等速でできるとは限らない |
| 1.0倍 | 本番の速さ。ここで通して言えれば区間クリア | 最後は必ずここに戻る |
| 1.25倍 | 耳ならしのストレッチ | 言えなくてOK。数回だけ。くわしくは速さに慣れる練習 |
ゆっくりに慣れきると、等速に戻した時に別の言語のように聞こえます。速さを落とすのは「口と耳をつかむため」。最後は必ず等速に戻そう。
言えない原因の見分け方と、言えなかったメモ中級
「追いつけない」「途中で消える」は誰にでも起きます。原因は大きく3つ(速すぎる・音がつながる・意味が飛ぶ)。原因が違えば直し方も違うので、まず原因を見分けてから直すのが近道です。
| 症状 | 多い原因 | まず試すこと |
|---|---|---|
| 声を出すのが精一杯で、意味が入ってこない | 速すぎる/口が慣れていない | 0.75倍にする。小声でなぞる段階に戻る |
| 聞こえた音と、頭で思う音が違う | 音のつながり・消える音などの変化 | 速さに慣れる練習で音の変化の型を確認。その1文を3語ずつまねる |
| 言えたのに、意味を言えない | 意味の理解が浅い | 日本語字幕でもう1回通して観る |
| 同じ所で毎回止まる | 知らない単語/言いにくい音 | その語だけ10回声に出してから、前後のかたまりに戻る |
| 最初は言えるのに、後半で崩れる | 区間が長い/集中が切れる | 区間を半分(30秒)にする |
| リズムが日本語っぽくなる | 強弱の意識が足りない | 発音・リズムの記事で、強く言う語を先に決める |
ノートには、言えなかった所を1〜3か所だけ書きます。「どの語句か」「どう聞こえたか」「次にやること」の3つを1行ずつ。次の練習日は、メモの所を先に3回やってから通しに入ります。
録音の聞き比べ方:何を聞いて直すか中級
自分の声を聞くのは恥ずかしいものです。でも、ここが一番伸びるところ。自分では言えているつもりでも、録音すると別物に聞こえることは珍しくありません。
- 練習の最初に1回録音する1分
区間の練習を始める前に、まず1回録音します。上手く言えなくてOK。これが「ビフォー」です。
- 練習後にもう1回録音する1分
段階3・4を終えたら、同じ区間を同じ速さ(等速)でもう1回録ります。
- 手本→ビフォー→アフターの順に聞く3分
1回目は全体の感想。2回目は下の3つの観点のうち1つだけに集中して聞きます。
- 直す所を3つにしぼる2分
気になる所が多くても、次回直すのは3つだけ。ノートに書いておきます。
週に1回は録音の日を作ると、成長が耳で分かって続けやすくなります。
口の準備運動・時間別メニュー・30秒を3日で仕上げる例中級
まず口の準備運動
日本語は口の動きが小さい言語だと言われます。英語では口や舌を大きく動かす場面が多いので、最初は口が疲れます。これはふつうのこと。次の練習で口を慣らしておくと、シャドーイングの成果が出やすくなります。
| 練習 | やり方 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 準備運動 | 口を大きく開けて「あ・い・う・え・お」を各3回。舌を出し入れ。1分 | 毎回の最初 |
| 音読 | スクリプトを見ながら、意味を考えて声に出して読む。1区間3回 | 段階1(意味をつかむ)のあと。ゆっくり正確に |
| リピーティング | 1文ずつ再生を止め、聞いた英語を思い出して言う。1文3回 | 長い文がまだ追えない時 |
| 小声でなぞる | 口パク・小声で音の流れだけ追う | 音の速さに口が追いつかない時 |
| 単語のドリル | 言いにくい語だけ取り出し、ゆっくり→ふつうで各10回 | つまずく単語を見つけた時 |
準備運動1分→音読→声に出して追う、の順にすると、口が温まった状態で本番に入れます。リピーティングは、長い文で崩れる日にだけ差し込む「補助輪」として使おう。
時間別メニュー
| 時間 | メニュー | ねらい |
|---|---|---|
| 10分 | 準備運動1分+A-Bループ設定2分+0.75倍3回(2分)+等速3回(3分)+言えなかったメモ1分 | 毎日続ける最小セット。区間を1つ進める |
| 20分 | 準備運動1分+音読3回(3分)+0.75倍でなぞる→追う(5分)+等速で追う(7分)+メモと振り返り2分+1.25倍ストレッチ2分 | 標準セット。ふだんはこれ |
| 30分 | 準備運動+音読+段階1〜4(15分)+別の区間を1つ追加(8分)+段階5の重ねて読む2回・録音・聞き比べ(5分)+表現メモ | 週末や仕上げの日。区間を2つ進めるか、1つを完成させる |
忙しい日は10分の日と20分の日を混ぜるのが続けるコツ。「今日は10分だけ」でも、やらない日より確実に進みます。学習プランナーに自分の時間を入れると週の計画にでき、マイページで続けた日数も見られます。
ミッションの④で選んだ30秒を、3日で仕上げる例(1日10分)
ミッションは毎日1本ずつ進めます。それとは別に、気に入った30秒を3日かけて仕上げたい人向けの例です。
| 日 | やること |
|---|---|
| 1日目 | ミッションの④でまねた30秒を、そのまま区間にする。段階1 意味をつかむ→段階2 小声でなぞる |
| 2日目 | 同じ区間で段階3 リズムと強弱をまねる(0.75倍→等速)。言えなかった所を最大3つメモ |
| 3日目 | メモの所を先に練習→段階4 意味を意識して追う→段階5 重ねて読む+録音 |
仕上げた30秒から表現を1つ選び、その日のミッションの⑤(英語で1〜3文書く)で使ってみよう。口が覚えた表現が、自分の言葉になり始めます。くわしくは話す・書く練習の記事へ。
TED-EdとTED、どちらで練習する?おすすめ動画中級
| TED-Ed(約5分) | TED(10〜20分) | |
|---|---|---|
| 話し方 | ナレーション中心。整っていて聞き取りやすい | 生のスピーチ。アドリブ・間・笑い・拍手が入る |
| 区間選び | 全体が短いので、どこでも選びやすい | 笑いや拍手を避けて選ぶ必要がある |
| 向く段階 | 段階1〜4を初めて試す入門 | 段階3〜5の応用。話し手のリズムをまねる |
| 注意 | 整いすぎていて、実際の会話とは少し違う面もある | 話し手のくせやなまりが出る。1人の話し方に慣れることも大事 |
目安は、始めて2〜3週間は TED-Ed、そのあと TED を少しずつ足す流れ。TED-Ed で区間を仕上げる感覚をつかんでからだと、生の話し方にもついていきやすくなります。シャドーイング用の区間は、仕上がるまで数日同じものを続けよう。
入門:まずはこの3本(TED-Ed 2本+短い TED)
TED-Ed✓ 視聴済4:52もし水を飲まなかったら、体に何が起きる?
TED-Ed✓ 視聴済4:49練習のしかたを変えれば、上達スピードも変わる
TED✓ 視聴済6:13才能より「やり抜く力」が大事かも
- 水を飲まないと体に何が起きるか…体の話は単語を推測しやすく、まとめの部分も使いやすい。
- 練習のしかたの話…この記事の内容と相性がよく、練習しながら中身も実践できる。
- やり抜く力の話(約6分の短い TED)…短い TED の定番。話し始めとまとめが使いやすい。
慣れてきたら:TED の生の話し方
TED✓ 視聴済7:49どの子にも、味方になる大人が必要だ
TED✓ 視聴済14:04先延ばし魔の頭の中をのぞいてみた
- どの子にも味方になる大人が必要だ、という教育者の話…気持ちの込め方(強弱・間)に注目して、段階3(リズムと強弱をまねる)向き。
- 先延ばしの話(約14分)…会話っぽくてユーモアが多く、話す速さも速め。笑いの前後を避けて30秒を選ぼう。
もっと伸ばしたい人へ上級
- 同じ動画の別の区間を、ほぼ初見で段階3から始める(段階1・2を短くする)。
- 1.25倍で1区間を通して言ってみる。等速が楽に感じるはず。
- 同じ区間を、3日後・1週間後にもう一度録音し、最初の録音と比べる。
- 話し手の「間(ま)」だけをまねる。単語は言わず、息つぎのタイミングだけ合わせる。
- 字幕なしで意味を意識して追う段階4を、90秒に伸ばす。
上達した人ほど、「速く言える」より「自然に聞こえる」を大事にします。話し手の間、強弱、気持ちのトーンを声にのせる練習をしよう。