TED-Ed✓ 視聴済4:52🎤 TEDを「話し方の教科書」にする:8つの見どころ
まずは最初と最後の30秒に注目。それだけで、話し方の型が見えてくる
30秒でわかる
- できるようになること
- TEDを「英語」だけでなく「話し方」の教科書として観る方法。8つの見どころで1本を分けて観て、見つけた技を1分だけ声に出してまねる。
- 入試ではここに効く
- 英語の発表・スピーチの授業、推薦・総合型選抜の面接やプレゼン、英検の二次試験のような面接形式のスピーキングに効く。「主張→理由・例→まとめ」の順番は、自由英作文の組み立てにもそのまま使える。
- こんな人に
- 英語の発表が近い人、話す順番がいつもバラバラになってしまう人に。
今日やること10分
TED-Ed✓ 視聴済4:52約5分のTED-Edで、題名そのものが問いの形。最初と最後の役割が見つけやすい。
▶ この動画でミッションやってみた例:原田英語の観察ノートと、自己紹介の直し方
下の表は、水を飲まないと体に何が起きるかというTED-Ed動画を、題名から予想して書いた観察ノートの例です。実際の中身は、自分の目と耳で確かめて右の欄を埋めてください。予想と実物のズレを見つけること自体が、いちばんの勉強になります。
| 見どころ | 観る前の予想メモ | 観て確かめたこと(自分で書く) |
|---|---|---|
| つかみ | 題名そのものが問い(もし〜しなかったら?) | |
| 一言でいうと | 水が体の働きをどう支えているか | |
| 構成 | 仮の状況から、体への影響を順番に見ていく? | |
| 根拠 | 体のしくみの説明が中心? 数字や実験は出る? | |
| 声 | ナレーションの速さと、止まる場所は? | |
| 身振り | アニメなので話し手は出ない(ほかの見どころに集中) | (なし) |
| 映像 | 体の中の見えない動きを、絵でどう見せる? | |
| 締め | 行動の呼びかけ? まとめ? |
見つけた型を、自分の自己紹介に使ってみた
発表の授業や面接の自己紹介は、つかみと締めを足すだけで印象が変わります。下は原田英語が作ったオリジナルの例です。名前や中身は自分のものに置き換えてください。
- 質問で始める(つかみ)
- 好きなことを1つに絞る(一言でいうと)
- 短い体験を1つ入れる(根拠)
- これからやりたいことで終える(締め)
- Hello. I'm Ken. I'm seventeen.
- I like soccer. I like music.
- That's all. Thank you.
アフターの英語(約60語)
つかみで数字を聞く型は強いですが、答えの数字を言うなら確かなものだけにします。自信がなければ、この例のように「かなりの距離です」と数字を言わずに進めて大丈夫です。
よくあるつまずき
英語がほとんど聞き取れないのに、話し方の分析なんてできる?
8つも覚えられない。全部やらないとダメ?
身振りや目線なんて、恥ずかしくてまねできない。
上手な人の言い回しをそのまま発表で使ってもいい?
どの動画で練習すればいいか分からない。
もっとくわしく
気になる所だけ開けばOK。
なぜTEDを「話し方の教科書」にするの? 8つの見どころ早見表初級
TEDやTED-Edの動画は、数分から十数分で聞き手を最後まで連れていくために作られた話です。つかみ・主張・構成・根拠・締めが、小さなサイズにぎゅっと詰まっています。英語を聞き取る練習だけで終わらせるのはもったいない、というのが原田英語の考えです。
上手な発表者は、うまい話を観るとき、自然に「どこで引き込まれた?」「なぜ分かりやすい?」と考えています。その考え方を、誰でも同じ手順でできるように8つの見どころにしました。見どころを決めて観ると、ただ眺めるより気づくことがぐっと増えます。
もう1つ大事なこと。英語で発表するときの悩みの半分は、英語力ではなく「何をどの順で話すか」です。型を知っていれば、やさしい英語でも伝わる話になります。ここで見つけた型は、自分の英語スピーチを作るでそのまま使います。
| 見どころ | 観るときの問い | 1分でできるまね練習 |
|---|---|---|
| 1 つかみ | 最初の30秒に何が置かれた? | 同じ型で、自分のつかみを英語1〜2文 |
| 2 一言でいうと | この話を1文で言うと? | 日本語1文→英語1文(15語くらい) |
| 3 構成 | 話はいくつのまとまりに分かれる? | 3〜5個の一言メモ |
| 4 根拠 | 主張は何で支えられた? | 主張1つ+根拠2つを英語で |
| 5 声 | どこで速く、どこで止まる? | 1文を、間の入れ方を変えて3通りで言う |
| 6 身振り | 手・目線・立ち位置は? | 音を消して1分観る→1つまねる |
| 7 映像 | 絵や文字は、言葉の何を助けた? | 自分の話の絵を1枚描く |
| 8 締め | 最後の30秒で何を残した? | 最後の2文を3つの型で書き比べる |
話は最初と最後が記憶に残りやすいものです。この2つだけを見どころにして3本観ると、ほかの6つも見えやすくなります。慣れたら「一言でいうと」と「構成」を足していきます。
サイトの基本のやり方「ミッション(5ステップ)」の④「好きな30秒を声に出してまねる」を、話し方の面から深くしたのがこの記事です。ミッションは入試コース30日から始められます。
見どころ1・8:つかみと締めを、まねできる形に分ける初級
つかみ:最初の30秒
何を見るか:最初の30秒に何が置かれているか。大きく5つの型に分けられます。①質問を投げる ②自分の体験談 ③意外な事実 ④笑い ⑤聞き手に何かをさせる(想像して、手を挙げて、など)。多くの名作は、このどれかで「自分に関係がある話だ」と感じさせてから本題に入ります。
どうまねるか:自分が話すときは、5つの型から1つだけ選びます。英語が不安なら、質問型か「想像して」型が作りやすい。長さは1〜2文で十分です。
- 観る1分
最初の30秒だけ観て、5つの型のどれかを日本語でメモする。2つ当てはまってもOK。
- まねる3分
同じ型で、自分の好きな話題のつかみを英語1〜2文で作る。中学レベルの単語で構わない。
- 声に出す1分
3回声に出す。1回目は普通に、2回目は間を意識して、3回目は聞き手の顔を思い浮かべて。
つかみに使える表現の型
この見どころで観るなら:笑いで場をあたためる話し方で知られるのが、教育をテーマにしたSir Ken Robinsonのトークです。迷惑メールに返信してみた話のような、「え、どうなるの?」と気になる体験談型のつかみなら、James Veitchのトークが向いています。
つかみを観察する2本
TED✓ 視聴済20:04学校は、創造性を殺しているのか?
TED✓ 視聴済9:49迷惑メールに本気で返信してみたら
締め:最後の30秒
何を見るか:最後の30秒に何が置かれているか。よくあるのは4つの型です。①行動の呼びかけ(明日から〜してみて) ②最初に戻る(冒頭の話に戻って決着をつける) ③問いを残す(あなたならどうする?) ④印象に残る一言。
まとめをくり返すだけより、聞き手が次に何をするかが見える締めのほうが記憶に残りやすい、とよく言われます。英語の発表では、最後に短い1文があるだけで「ちゃんと終わった」印象になります。
- 観る1分
最後の30秒だけ聞いて、4つの型のどれかを決める。字幕は英語でもOK。
- 3つの型で書き比べる3分
自分の話の最後の2文を、行動の呼びかけ・最初に戻る・問いを残す、の3通りで書く。
- 選ぶ1分
いちばん言いやすいものを選んで声に出す。言いやすさは大事。
締めに使える表現の型
この見どころで観るなら:感染症への備えを訴えたBill Gatesのトークは、問題を示したあとに「では社会として何を準備するべきか」という呼びかけへつなぐ流れを観察するのに向いています。細かい言い回しは動画で確かめてください。
見どころ2・3・4:一言でいうと・構成・根拠中級
一言でいうと:話を1文にまとめる
何を見るか:観終わったあと、その話を1文で言えるかどうか。1文で言えない話は、聞き手にとっても「結局なんだったっけ?」になりがちです。良いトークは、話し手が言いたい1文がはっきりしています。
コツは、名詞(テーマ)で止めずに、動詞のある文(主張)にすること。「睡眠」はテーマです。「睡眠を削ると勉強の効率が落ちる」は主張です。自分の話でも、最初にこの1文だけ決めます。決まらないまま原稿を書き始めるのが、いちばんよくある失敗です。
- 日本語で1文1分
観終わったら止めて、「この話は〜ということ」と日本語1文で書く。
- 英語1文に3分
15語以内を目安に英語にする。The main idea is that ... の型を使うと作りやすい。
- 自分の話で1分
同じ型で、自分の話したいことを1文にして声に出す。
この見どころで観るなら:リーダーシップをテーマにしたSimon Sinekのトークは、「何をするか」より先に「なぜするか」から考える、という1本の軸がはっきりした話として知られています。図を描きながら話す点でも有名で、主張が1つの絵にまとまる感じがつかめます。
構成:話の設計図を読む
何を見るか:話がいくつのまとまりに分かれ、それぞれがどんな役割か。よくある型は下の表のとおりです。1本の話が型を組み合わせていることも多いので、「主に何型か」をメモします。
| 型 | 流れ | 向いている話 |
|---|---|---|
| 問題→解決 | 困りごと→原因→解決策→行動 | 社会・健康・ビジネス |
| 物語 | 出来事→転機→気づき→教訓 | 体験談・人生の話 |
| 3つのポイント | 主張→ポイント1・2・3→まとめ | やり方・学び方 |
| ビフォー→アフター | これまでの常識→新しい見方→違い | 科学・教育・心理 |
| 問い→答え | なぞを出す→ヒント→答え | TED-Edのなぞ解き・科学 |
どうまねるか:自分の話でも、最初に3〜5個の箱を書きます。1つの箱は1〜2文。箱が5つを超えたら詰め込みすぎです。5分の話なら3つで十分。
1分練習:観た動画を3〜5個のまとまりに分けて、一言ずつメモします。そのメモだけを見て、日本語で30秒で流れを言えるか試します。言えたら、構成が頭に入った証拠です。
この見どころで観るなら:TEDトークの「お約束」を、トークの形そのものを使って笑いにしたWill Stephenの短い話は、構成の骨組みを観察する教材として面白い1本です。中身より「何がトークっぽく聞こえさせているか」を探す目で観てください。
一言でいうと・構成を観察する2本
TED✓ 視聴済18:35人を動かすリーダーは「なぜ」から始める
TEDx✓ 視聴済5:56中身がなくても賢く見える?TEDトークのお約束を笑う
根拠:主張を何が支えているか
何を見るか:主張ごとに、どんな根拠が付いているか。根拠には種類があります。①研究・調査 ②データ・数字 ③具体例・体験談 ④実演 ⑤専門家や当事者の声。良い話は、種類の違う根拠を組み合わせています。数字だけだと冷たく、体験談だけだと弱い。この組み合わせを観察します。
どうまねるか:「主張1つ+根拠2つ(種類違い)」を基本にします。たとえば「睡眠は大事」という主張に、「一般に知られる睡眠と記憶の関係」と「自分の体験」を1つずつ付ける。数字や研究名は、確実なものだけ使います。うろ覚えの数字を言うより、体験談のほうが誠実です。
根拠を示す表現の型
この見どころで観るなら:先ほどのBill Gatesのトークは、問題の大きさを示す根拠と、備えの必要を示す根拠の使い方を観察できます。研究と自分の体験を行き来する話し方で知られるBrené Brownのトークは、研究と体験談を組み合わせる好例です。
見どころ5・6・7:声・身振り・映像上級
声:速さ・間・強弱・トーン
| 要素 | 見るポイント | まねるコツ |
|---|---|---|
| 速さ | どこで速く、どこでゆっくり? | 大事な所だけゆっくり言う |
| 間(ま) | 大事な1文の前後に沈黙がある? | 1文の前で1秒止まる |
| 強弱 | どの単語が強く言われた? | 意味を運ぶ語(名詞・動詞)を強く |
| トーン | 明るい・落ち着いた・真剣。いつ変わる? | 話題が切り替わる所で声の調子を変える |
日本語を話す人の英語発表で、特に効きやすいのが間です。速く話すより、大事な1文の前で1秒止まるほうが、ずっと自信があるように聞こえます。速さを上げる練習より、止まる練習をしよう。
1分練習:自分のつかみか「一言でいうと」の1文を、①ふつうに ②間を入れて ③強弱をつけて、の3通りで言い、スマホで録音して聞き比べます。リズムと強弱をまねる練習は、シャドーイングともつながります。
この見どころで観るなら:話し方そのものをテーマにしたJulian Treasureのトークは、声の使い方が話の中心にあります。内容がそのまま声の観察の手がかりになる、めずらしい1本です。
声をテーマにした1本
TED✓ 視聴済9:59人が耳を傾ける「声の出し方」入門
身振り:手・立ち位置・目線・表情
おすすめは音を消して観ること。1分だけ音なしで観て、身振り・立ち位置・目線・表情を見ます。音がないと、体が何を伝えているかがよく分かります。
- 手:どんなときに大きく動く? 動かさない時間は?
- 立ち位置:動く? 止まる? 大事な場面で前に出る?
- 目線:スライドを見る? 客席のどこを見る?
- 表情:笑顔になる場面、真剣になる場面はどこ?
どうまねるか:全部まねる必要はありません。大きな身振りを1つ(数を示す、広さを示すなど)と、目線を3か所(左・真ん中・右)に配る、この2つだけ試します。オンラインで話すなら、カメラを見る時間を意識して増やすのが効きます。
1分練習:鏡かスマホのカメラの前で、自分のつかみを、身振りなし・身振りあり・目線を動かす、の3通りで話して録画します。見返すと、多くの人は「思っていたより動けていない」ことに気づきます。
この見どころで観るなら:体の使い方をテーマにしたAmy Cuddyのトークは、体と自信の関係を扱っています。内容の評価は別にして(この分野は研究の受け止め方に議論があります)、話し手がステージでどう体を使っているかを見る材料にできます。
映像:スライド・アニメ・小道具
何を見るか:スライドや映像、小道具が、言葉の何を助けているか。良い映像は、①言葉だけでは分かりにくいものを見せる ②数字や関係をひと目で伝える ③聞き手の目を休ませる、のどれかです。文字がぎっしりのスライドは、聞き手が読むのに気を取られて、話を聞かなくなります。
どうまねるか:1枚に1つのメッセージ。文字は少なく、代わりに絵・図・写真・1つの数字を使います。うまく作れなくても、手描きの絵1枚で十分です。
1分練習:自分の1分スピーチで、いちばん伝えたい場面を絵1枚にします(棒人間でOK)。その絵を見せながら英語で30秒話します。絵があるだけで、言葉が出やすくなるのに気づくはずです。
この見どころで観るなら:TED-Edのアニメは映像の教科書です。水の動画は体の中の見えないものを絵とナレーションで同時に見せ、なぞ解きの囚人と帽子のなぞなぞは、状況を絵で整理してから答えに進む流れを観察できます。
TED-EdとTED、どちらで何を学ぶ?中級
TED-Edは1本4〜6分ほどのものが多い、ナレーションとアニメで作られた短い教育動画です。話し手の体は画面に出ないので、身振り以外の見どころ、特に構成・映像・声(ナレーション)に集中できます。短いぶん、つかみ・展開・締めの役割がはっきり見えます。
| 見どころ | TED-Ed(アニメ) | TED(ステージ) |
|---|---|---|
| つかみ | 問いや意外な事実で始まることが多い | 体験談や笑いなど幅広い |
| 構成 | 5分に収まる型が見えやすい(◎) | 10〜20分の長い流れを読む練習に |
| 声 | ナレーションが聞き取りやすく、間の練習に(◎) | 話し手ごとの個性が出る |
| 身振り | 画面に出ないので学びにくい | 身振り・立ち位置を観察できる(◎) |
| 映像 | 絵と言葉の分担を学べる(◎) | スライドや小道具の使い方を観察 |
題名が「Can you solve ...」で始まるなぞ解き系は、問題を出す→考える時間を作る→ヒント→答え合わせ、という問い→答え型の流れが見えやすい動画です。観たあと、その流れを4コマで書き出してみよう。
観察シート:観ながら埋める初級
8つの見どころを、そのままチェックリストにしました。1本につき、埋められる所だけで大丈夫です。埋めたらフレーズ帳にメモとして貼っておくと、自分の発表を作るときの設計図になります。3本分たまると、「自分は質問型のつかみが好き」のように、好きな型が見えてきます。
1週間プラン:見どころを1日1〜2個ずつ初級
1日10〜15分の目安です。発表の1週間前から始めると、ちょうど本番に間に合います。
| 曜日 | 見どころ | やること | 目安 |
|---|---|---|---|
| 月 | つかみ+締め | TED-Ed 1本の最初と最後の30秒を観察 | 10分 |
| 火 | 一言でいうと+構成 | 同じ動画を観直し、1文の要約とまとまりのメモ | 15分 |
| 水 | 根拠 | 別の動画で、根拠の種類をメモ | 15分 |
| 木 | 声 | 1文に間を入れて、3通りで録音 | 10分 |
| 金 | 身振り+映像 | TEDを1本、音を消して観察。絵を1枚描く | 15分 |
| 土 | まとめ | 気に入った技を使って、自分の1分スピーチを作る | 15分 |
| 日 | 休み・ふり返り | 観察シートを見返す | 5分 |
- 1回に見どころは2つまで
- 観る前に「今日はつかみを見る」と決める
- 見つけた技は、必ず1分声に出してまねる
- 1本を2回観る(1回目は楽しむ、2回目は観察)
- 8つ全部を一度にメモしようとする
- 観察だけして、口に出さない
- 上手な人と自分を比べて落ち込む
- 動画のセリフを丸暗記して、発表でそのまま使う