TED-Ed✓ 視聴済5:09⏱️ TEDはなぜ18分以内?短い話の型を英語に生かす
言いたいことが7つあっても、1分に縮められる。4つの箱で作る1分スピーチ
30秒でわかる
- できるようになること
- TEDの「最長18分」という有名な目安から、短くまとめる力を学ぶ。言いたいことを1つにしぼり、4つの箱で1分スピーチを作る。
- 入試ではここに効く
- 要約問題や自由英作文で「言いたいことを1つにしぼる」力に効く。発表の授業や面接、英検の二次試験のような面接形式で、決められた時間の中で話す練習にもなる。
- こんな人に
- 話や作文がつい長くなる人、時間を守って話せるようになりたい人に。
今日やること10分
TED-Ed✓ 視聴済5:095分ほどで、題名に「3つのコツ」とポイントの数が出ている。短い話の箱に分けやすい。
▶ この動画でミッションやってみた例:言いたいことが7つある話を、1分に縮める
テーマは「部活」。最初に思いついたことを全部書き出すと、こうなりました。ここから1分スピーチを作ります。英文は原田英語のオリジナルです。
- バスケ部に入っている
- 練習がきつい
- 先輩がやさしい
- 夏の大会で1点差で負けた
- 負けたあと、みんなで話し合うようになった
- 秋の大会ではいい試合ができた
- 勉強との両立が大変
- 言いたいことを1つ選ぶ2分
7つの中で、いちばん「人に伝えたい」のは、負けて気づいたこと。言いたいこと=「負けることは、勝つことより多くを教えてくれる」に決める。
- それを支える例だけ残す2分
残すのは「1点差で負けた」「話し合うようになった」「秋にいい試合ができた」の3つ。先輩や勉強の話は、今回は捨てる。
- つかみと呼びかけを足す3分
つかみは質問型に。呼びかけは、聞き手が自分の負けで使える行動にする。
できあがった1分スピーチ(約70語)
先輩の話や勉強との両立は、別のスピーチのテーマになります。1つの話に1つのことだけ。これが短い話をわかりやすくするいちばんのコツです。
よくあるつまずき
18分を超えているTEDの動画もあるけど?
1分って短すぎない?
言いたいことが2つも3つもあって、1つに選べない。
英語がなかなか出てこない。
時間を計ると、あせって早口になる。
もっとくわしく
気になる所だけ開けばOK。
なぜ18分? 短くまとめる価値初級
「TEDトークは最長18分」という話は、聞いたことがあるかもしれません。TEDの運営側が示している有名な目安で、話し手はこの長さを目指して話を組み立てると言われています。
TEDを主催する側は、この長さについて、「真剣な内容を語るのに十分長く、集中して聞き続けられるくらい短い」という趣旨の説明をしています。聞き手が集中できる時間には限りがあり、それを超えると内容が頭に残りにくくなる、という考え方です。
ただし、これは決まりというより目安です。実際の動画には、再生時間が18分を少し超えて見えるものも、5分前後の短い話もあります。TED-Edは5分前後のものが多く、TEDxは主催者ごとに幅があります。大事なのは「18分ちょうど」ではなく、「長々と話さない」という姿勢です。
「短く話す」のは、実は長く話すより難しいことです。「手紙が長くなったのは、短く書く時間がなかったから」という有名な言い回し(パスカルの言葉とされます)があります。短くするには、何を残して何を捨てるかを決めなければなりません。
短い話は、言いたいことを1つだけにします。TEDの話を「一言でいうと?」と考えるくせは、聞く力にも話す力にも効きます。
英語の学習者にとって、短い話は3つの意味で好都合です。①1本を最後まで観られる ②何回も聞き直せる ③自分でもまねして作れる。18分を全部まねするのは大変ですが、1分なら今日から作れます。
題名に「18分」が入った有名な話もあります。宇宙の始まりから今までの歴史を、題名どおり18分ほどで一気にたどる話です。大きなテーマでも、組み立て方しだいで短い時間に収められることを感じられます。
18分で大きな話を語る1本と、話し方の秘訣がテーマの1本
TED✓ 視聴済17:41宇宙のはじまりから今まで、18分で一気に見る
TED✓ 視聴済7:57TEDの主宰者が明かす、話が伝わる秘訣
短い話に共通する4つの部品初級
すべての話がこの通りではありませんが、原田英語では、短い話によく見られる流れを次の4つに整理しています。
| 部品 | 役割 | 1分スピーチでの長さ | 使える表現の型 |
|---|---|---|---|
| つかみ | 聞き手の注意をつかむ。質問・体験談・意外な事実など | 1〜2文 | Have you ever ...? / Imagine that ... |
| 言いたいこと | この話で言いたいことを1文で言う | 1文 | Today I want to talk about ... / My message is simple: ... |
| 例 | 理由・体験・データで、言いたいことを支える | 2〜3文 | For example, ... / Let me give you an example. |
| 呼びかけ | 聞き手に何をしてほしいか、どう考えてほしいかを伝える | 1〜2文 | So, what can we do? / Why don't you try ...? |
この4つは、TEDを話し方の教科書にするで紹介している8つの見どころ(つかみ・一言でいうと・構成・根拠・声・身振り・映像・締め)を、1分で使えるようにしぼったものです。
話の運びに使える表現(よくある型)
「言いたいこと→例→まとめ」は、意見を書く英作文の基本の形とほぼ同じです。スピーチで型に慣れておくと、英作文の組み立ても速くなります。
短い動画で、型を見つける練習(15分)初級
下の3本は、どれも4〜6分ほどの短めの動画です。1本選んで、次の手順で観てください。サイトの基本のやり方「ミッション(5ステップ)」の②③(日本語字幕→英語字幕)に、型を探す目を足した練習です。ミッションは入試コース30日から。
型を探すのに向く短めの3本
TED✓ 視聴済6:13才能より「やり抜く力」が大事かも
TEDx✓ 視聴済5:56中身がなくても賢く見える?TEDトークのお約束を笑う
TED-Ed✓ 視聴済4:17自信をつける3つのコツ
- 通しで楽しむ最長6分
日本語字幕(なければ英語字幕)で、止めずに最後まで観る。メモは取らない。「何の話だったか」を自分の言葉で言えれば十分。
- 4つの欄に分ける5分
もう一度観ながら、つかみ・言いたいこと・例・呼びかけにあたる所を探す。見つからない部品があってもいい。「この話には呼びかけがない」も立派な発見。
- 一言でいう2分
言いたいことを日本語1文で書き、次に英語1文にする。難しければ、単語を並べるだけでもいい。
- 話を運ぶ表現を1つ盗む3分
英語字幕で、話の運びに使われている表現を1つだけ見つけて、フレーズ帳に書く。書くのは中身ではなく「話を運ぶ道具」。
ほかにも短めの動画で練習したいときは、5〜8分ほどの話をランキングから選べます。
TED-Edは「型」の宝庫中級
TED-Edの動画は、5分ほどで1つの問いに答える組み立てが基本です。話の運びが整理されていて、はじめに問いを出し、途中で説明し、最後に結論へ導く流れが追いやすくなっています。
「3 tips」のように、ポイントの数が題名に出ている動画は、組み立てが最初から見えるので、型を見つける練習台にちょうどいいです。TED-Edを3本まとめて観て、共通する運び方を書き出してみるのもおすすめです。
15分以上のTEDでも、最初の3分だけ観て「つかみ」と「言いたいこと」を探す練習はできます。全部を観るのは、楽しめそうなときだけで大丈夫です。
自分で1分スピーチを作る5ステップ(約20分)初級
- テーマを1つ決める2分
体験したこと、好きなこと、最近考えていることから選ぶ。「睡眠」「朝の習慣」「部活」「英語の勉強法」など身近なものでいい。難しい話題はいらない。
- 日本語で型に入れる5分
つかみ・言いたいこと・例・呼びかけの4つの欄に、日本語で1〜2文ずつ書く。合わせて6〜8文が目安。伝えたいことが1つにしぼれているか確かめる。
- 英語にする8分
中学〜高校レベルのやさしい英語で書く。上の表現の型を借りるのがコツ。全部で60〜100語が1分の目安。
- 声に出して3回3分
タイマーを1分にして声に出す。1回目は原稿を見ながら、2回目は見る回数を減らして、3回目はスマホで録音。1分を大きく超えるなら、例の文を1つ削る。
- 聞き直して1か所だけ直す2分
録音を聞いて、言いにくかった所、早口になった所を1つだけ直す。あれもこれも直さず、1か所だけが続けるコツ。
時間内に収めるコツ:語数と、削る順番中級
決められた時間に収めるには、語数で準備して、削る順番を決めておくのが近道です。学習者がゆっくり話すなら、1分で60〜100語くらいが目安です。
| 時間 | 語数の目安(ゆっくり話す場合) | 例の数 |
|---|---|---|
| 30秒 | 30〜50語 | 1つ(1〜2文) |
| 1分 | 60〜100語 | 1つ(2〜3文) |
| 3分 | 約300語 | 2つ |
| 5分 | 約500語 | 3つ |
- 長すぎたら、まず例の説明(細かい様子)を削る
- 次に、例そのものを1つ減らす
- つかみが2文以上なら、1文にする
- 言いたいことと呼びかけは、最後まで削らない
時間が足りないときに早口で乗り切ると、聞き手には何も残りません。中身を削って、ゆっくり言えるようにするのが正解です。
1分から3分、5分に伸ばす上級
1分に慣れたら、同じ型のまま長さを伸ばします。3分なら例を2つに増やし、言いたいことを支える理由を足します。5分なら、つかみの前に短い自己紹介を入れる、途中に反対意見とそれへの答えを入れる、といった工夫ができます。
- 1分:つかみ1〜2文+言いたいこと1文+例2〜3文+呼びかけ1〜2文
- 3分:例を2つに。理由を1つ足す。まとめで言いたいことをもう一度言う
- 5分:反対意見への答えを入れる。最後に、最初のつかみへ戻る
3分・5分の作り方は、自分の英語スピーチを作るでくわしく説明しています。