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氷はなぜすべるの?

Why is ice slippery?

ひとことで言うと

氷のいちばん表面には、しっかりつながっていない動きやすい水のつぶがあり、それがすべりやすさを生むと考えられているよ。くわしいしくみは、今も研究中なんだ。

やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい

Ice is very slippery. Why? The top of the ice is special. Tiny bits of water there do not stay in fixed places. They form a very thin, soft layer. This layer helps your shoes slide. Rubbing can also make a little water. Scientists are still studying exactly why ice is slippery!

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氷は、とてもすべりやすいです。どうしてでしょう? 氷のいちばん上は、とくべつです。そこにある水の小さなつぶは、決まった場所にとどまっていません。とてもうすく、やわらかい層を作ります。この層が、くつをすべりやすくします。こすれることで、少し水ができることもあります。氷がすべるくわしい理由を、科学者たちは今も研究しています!

ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい

For more than a hundred years, people often said ice is slippery because your weight presses on it and melts it. However, pressure melting alone cannot explain the slipperiness. A person's weight melts very little ice, and ice can still be slippery at minus twenty degrees. Scientists now know that the surface is important. Water molecules there are less tightly arranged than molecules inside the ice, forming a very thin, liquid-like layer. As something slides, friction also makes heat and may produce more liquid water. Together, this surface layer, friction, pressure, speed, and temperature can change how slippery the ice is. Very cold ice is usually less slippery. Scientists are still working out how much each process matters under different conditions.

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100年以上ものあいだ、多くの人が「氷がすべるのは、体重で氷がおされてとけるからだ」と言ってきました。しかし、圧力でとけることだけでは、すべりやすさを説明できません。人の体重でとける氷はほんのわずかで、氷はマイナス20度でもすべることがあります。科学者たちは今、氷の表面が大切だと考えています。表面の水の分子は、内側の分子ほどきっちりとはならばず、とてもうすい液体のような層を作ります。物がすべると、まさつで熱が生まれ、液体の水が少しふえることもあります。この表面の層、まさつ、圧力、速さ、温度などがいっしょに、氷のすべりやすさを変えます。とても冷たい氷は、ふつうはすべりにくくなります。それぞれのしくみが、条件によってどれほど関係するのかは、今も研究されています。

この質問の英単語

  • slipperyすべりやすい
  • slideすべる
  • layer層
  • weight体重・重さ
  • surface表面
  • molecules分子
  • mysteryなぞ

超絶解説もっと知りたい人へ

「体重でとける」だけでは説明できない

「スケートぐつの細い刃に体重がかかると、氷がとけて水ができ、それですべる」。この説明は、100年以上も本などで使われてきました。たしかに氷は、強くおされると、とける温度が少し低くなります。そのため、0℃に近い氷では、圧力がすべりやすさを少し助けることがあります。しかし、人の体重による圧力だけでとける氷はごくわずかです。マイナス10℃やマイナス20℃の氷でもすべることや、刃のないふつうのくつでもすべることは、圧力だけでは説明できません。圧力はしくみの一部になることはあっても、答えのすべてではないのです。

こすれる熱も、少し手伝う

そこで考えられたのが、「こすれたときの熱」です。手と手をこすり合わせるとあたたかくなるように、くつや刃が氷の上を動くと、こすれたところに熱が生まれ、ごくうすい水の膜(まく)ができます。この水が、油のようにすべりをよくするという説明です。これは、スケートのように速くすべるときには大切なしくみです。でも、止まって立っているだけでも足がすべりやすいことは、これだけでは説明しきれません。

表面にある、ごくうすい層

今、注目されているのは、氷の表面そのものの性質です。氷の中では、水の分子どうしがきちんとならんで、しっかりつながっています。ところが、いちばん外側の分子は、内側の分子ほど強くしばられていません。そのため、表面には、とてもうすい液体のような層ができます。氷の表面に、とけかけたような層があると考えた科学者の一人が、19世紀のイギリスのマイケル・ファラデーです。近年の研究でも、この表面の層や、すべるときに生まれる水が摩擦を小さくすることが調べられています。ただし、層の厚さや性質は、温度、圧力、すべる速さなどで変わります。分子が小さなボールのように転がる、という単純なしくみではありません。

いちばんすべるのはマイナス7℃?

おもしろいことに、氷は冷たければ冷たいほどすべる、というわけではありません。ある実験では、その実験の速さや圧力などの条件で、マイナス7℃くらいの氷の摩擦が小さくなりました。ただし、いちばんすべりやすい温度は、すべる速さ、氷にかかる重さ、接する物、表面の状態などによって変わります。スピードスケートのリンクでも、競技に合うように氷の温度が調整されています。反対に、ものすごく冷たい氷は、表面の液体のような層がうすくなり、すべりにくくなるのがふつうです。むかし南極を探検した人たちも、とても寒い日には、そりが砂の上を進むように重くなったと記録しています。氷がすべる理由は、身近なのに、まだ完全には解けていない科学のなぞなのです。

みんなが驚く豆知識

  1. 氷の上をすべる競技はとても速く、あお向けにそりにのってコースをすべる「リュージュ」では、時速140キロメートルをこえることもあります。高速道路を走る車よりも速いスピードです。

  2. 人類が氷の上をすべり始めたのは、数千年も前のことです。北ヨーロッパでは動物の骨をけずって作ったスケートが見つかっていて、むかしの人は、これで冬にこおった湖を移動していたと考えられています。

  3. 英語の skate は、オランダ語の schaats から来ています。英語にとり入れられたとき、最後の s の音が「複数形の s」とかんちがいされ、s をとった skate ということばができたといわれています。

おうちでやってみよう

冷凍庫から出したばかりの氷と、少しとけかけた氷を、おぼんの上で指でそっとおして、すべり方をくらべてみよう。どちらがよくすべるかな? 氷の上に塩や砂をのせたときもくらべてみよう。

英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。

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