原田英語の多読ベストジュニア このサイトについてはじめて
チーズにはなぜ穴があいているの?のイラスト

食べもの ・ 187/300

チーズにはなぜ穴があいているの?

Why does some cheese have holes?

ひとことで言うと

穴があるのはスイスのエメンタールなど一部のチーズだけ。熟成中に小さな細菌が二酸化炭素のガスを出し、それがやわらかいチーズの中にたまって泡になり、穴になるんだよ。

やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい

Not all cheese has holes. But some cheese, like Swiss cheese, does. Tiny living things called bacteria live in the cheese. They eat and make gas. The gas makes bubbles inside the soft cheese. The bubbles grow for many weeks. Then they become holes!

日本語の訳を見る

すべてのチーズに穴があるわけではありません。でも、スイスのチーズのように、穴があるチーズもあります。チーズの中には、細菌という小さな生きものがすんでいます。細菌は食べて、ガスを出します。ガスは、やわらかいチーズの中に泡を作ります。泡は何週間もかけて大きくなります。そして、穴になるのです!

ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい

Most cheese has no holes at all, but some kinds, like Emmental from Switzerland, are famous for them. Cheese is made from milk. When cheesemakers make Emmental, they add special bacteria, tiny living things too small to see. The young cheese is kept in a warm room for several weeks. There, the bacteria eat a kind of acid in the cheese and give off carbon dioxide gas, the same gas that makes bubbles in soda. The cheese is soft and bendy, so the gas collects in small pockets and slowly blows them up like balloons. When the cheese is ready, these pockets are the round holes you see. But where do the bubbles start? In 2015, Swiss scientists found that tiny bits of hay in the milk help the bubbles begin. Modern milking is cleaner, so some cheeses now have fewer holes!

日本語の訳を見る

ほとんどのチーズには穴がまったくありませんが、スイスのエメンタールのように、穴で有名な種類もあります。チーズは牛乳から作られます。エメンタールを作るとき、チーズ職人は、目に見えないほど小さな生きものである特別な細菌を入れます。できたばかりのチーズは、あたたかい部屋に数週間置かれます。そこで細菌は、チーズの中のある種の酸を食べて、二酸化炭素のガスを出します。炭酸飲料の泡と同じガスです。チーズはやわらかくて曲がりやすいので、ガスは小さなすきまにたまり、風船のように少しずつふくらませます。チーズができあがると、このすきまが、みなさんが見る丸い穴になっているのです。でも、泡はどこから始まるのでしょう?2015年、スイスの科学者たちは、牛乳の中の小さな干し草のかけらが、泡のでき始めを助けていることを見つけました。今の乳しぼりはより清潔なので、穴が少なくなったチーズもあるのです!

この質問の英単語

  • cheeseチーズ
  • holes穴
  • bacteria細菌
  • gasガス
  • bubbles泡
  • milk牛乳
  • hay干し草

超絶解説もっと知りたい人へ

穴の正体は「細菌のはいたガス」

エメンタールの穴を作るのは、プロピオン酸菌という細菌です。チーズ作りでは、まず牛乳を乳酸菌などで固めて、水分をしぼって形を作ります。このとき乳酸ができます。そのあと20度以上のあたたかい部屋に数週間置くと、プロピオン酸菌が乳酸を食べて、二酸化炭素のガスと、ナッツのような香りのもとを作ります。ゴムのように弾力のあるチーズの中で、ガスは逃げきれずにたまり、ビー玉からピンポン玉くらいの丸い穴にふくらんでいきます。エメンタールは1かたまりが75〜120キロもある巨大なチーズで、そのあと何か月もかけて熟成させます。

100年ごしの「穴のなぞ」

1917年には、アメリカの研究者が「穴は細菌の出す二酸化炭素が原因」と発表していました。でも、なぜその場所に穴ができるのか、なぜ最近のチーズは穴が少ないのかは、なぞのままでした。2015年、スイスの研究所アグロスコープが、チーズを130日間CTスキャンで調べて答えを見つけます。牛乳に入りこんだ目に見えないほど小さな干し草のかけらが、泡のスタート地点になっていたのです。牛乳1000キロに干し草がほんの5〜10ミリグラムあれば、いつもの穴ができるそうです。昔はふたのないバケツで乳しぼりをしていたので、干し草が自然に入りました。ところが機械で清潔にしぼるようになって、穴のスタート地点が減っていたのです。

炭酸水の泡と同じしくみ

コップの炭酸水をよく見ると、泡はいつも同じ場所から次々に出てきます。そこには小さなきずやほこりがあり、気体が集まるきっかけになっています。チーズの干し草のかけらも、これと同じ役目をしているのです。きっかけがないと、ガスは集まって泡になれず、チーズの外へ少しずつ逃げてしまいます。

穴のないチーズのほうが多い

マンガやアニメに出てくる穴だらけのチーズは、エメンタールのイメージです。でも世界のチーズの多くは、チェダーやモッツァレラのように穴がなかったり、ゴーダのように小さな穴が少しあるだけだったりします。白いカビでおおわれたカマンベールや、青カビが入ったブルーチーズなど、チーズの種類は世界に1000以上あるともいわれます。

みんなが驚く豆知識

  1. エメンタールチーズは、1かたまりが75〜120キロにもなります。大きな車のタイヤのような形で、おとな1人よりも重いチーズを、何か月もかけて熟成させるのです。

  2. 英語では、チーズの穴を eye(目)とよびます。そして、穴ができるはずなのに穴のないチーズは blind(目の見えない)チーズ。チーズ職人の世界では、穴は「チーズの目」なのです。

  3. 牛乳を固めるのに使う「レンネット」という材料は、もともと子ウシの胃からとったものでした。昔の人が、動物の胃で作った袋に牛乳を入れて運んでいて、チーズができたのが始まりという言い伝えもあります。

おうちでやってみよう

炭酸水を透明なコップに注いで、泡がどこから出てくるかじっくり観察しよう。同じ場所から次々に出てくるのは、そこに小さなきずやほこりがあるからです。チーズの中の干し草のかけらも、同じように泡のスタート地点になっているよ。

英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。

食べものの「なぜ?」をもっと

「なぜ?」300の一覧へ えいご なぞなぞ大会