
海の生きもの ・ 148/300
ウミガメはなぜ涙を流すの?
Why do sea turtles cry?

悲しいからではなく、海水や食べ物といっしょに体に入った、よぶんな塩を目の近くから出しているからだよ。
やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい
Sea turtles live in salty water. They eat food from the sea, so they take in a lot of salt. Too much salt is bad for them. So they have special parts near their eyes. These parts push out the extra salt. It looks like tears. But the turtles are not sad!
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ウミガメは、しょっぱい水の中にすんでいます。海の食べ物を食べるので、たくさんの塩をとり入れます。塩が多すぎると、体によくありません。そこでウミガメの目の近くには、特別な部分があります。その部分が、よぶんな塩を外へ出します。それが涙のように見えます。でもウミガメは悲しいのではありません!
ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい
People sometimes see a mother sea turtle with tears in her eyes while she lays eggs on a beach. She looks sad, but she is not crying because of her feelings. Sea turtles live in the ocean and take in salt when they swallow seawater or eat sea animals and plants. Too much salt would harm their bodies. Their kidneys cannot remove enough of it, so sea turtles have special salt glands near their eyes. These glands take extra salt from the blood and release it in a very salty liquid. This liquid can be about twice as salty as seawater. The glands release it when the turtle needs to remove salt. We notice it most easily on land because, in the sea, it mixes with the surrounding water.
日本語の訳を見る
お母さんウミガメが浜でたまごを産むとき、目に涙をためているように見えることがあります。悲しそうですが、気持ちのせいで泣いているのではありません。ウミガメは海にすみ、海水を飲みこんだり、海の動物や植物を食べたりして塩を体に入れます。塩が多すぎると体によくありません。ウミガメの腎臓だけでは十分に塩を出せないため、目の近くに特別な塩類腺があります。この腺は血から余分な塩を取り、とてもしょっぱい液として外へ出します。この液は海水の約2倍のこさになることもあります。塩を出す必要があるときに分泌され、陸ではよく見えますが、海の中ではまわりの水にまざります。
この質問の英単語
- tears涙
- salt塩
- saltyしょっぱい
- glands腺(体の液を出すところ)
- swallow飲みこむ
- kidneys腎臓
- eggsたまご
超絶解説もっと知りたい人へ
産卵の涙の正体
夏の夜、砂浜でたまごを産むアカウミガメの目から、涙のような液がこぼれることがあります。昔は「生みの苦しみの涙」などと言われましたが、気持ちのために泣いているのではありません。ウミガメの目の近くには「塩類腺(えんるいせん)」という、余分な塩を体の外に出す器官があります。塩を出す必要があるときに、しょっぱい液を分泌します。海の中では水にまざりますが、陸に上がると、わたしたちの目にも見えやすくなります。
海で暮らすのは塩との戦い
海水には、重さで約3.5%もの塩がとけています。ウミガメはエサといっしょに海水を飲みこみますし、クラゲやカニなどのエサ自体もしょっぱいのです。人間が海水を飲むと、体はかえって水分を失い、のどがからからになってしまいます。人間の腎臓は、海水よりこい塩水をつくることができないからです。ウミガメの腎臓も同じで、塩を十分に出せません。そこで、塩類腺という「塩の出口」を目の横に進化させたのです。
海水の約2倍しょっぱい涙
塩類腺は、血の中からよぶんな塩をこし取り、ねばりけのある涙として目のはしから出します。その塩のこさは、海水の約2倍になることもあるといわれます。とくにクラゲが大好物のオサガメは、1日に体重の7割ほどの量のクラゲを食べるという研究もあり、たくさんの塩を出し続けなければなりません。こうしたしくみのおかげで、ウミガメは真水を飲まなくても海で暮らせるのです。
塩を出すのはウミガメだけじゃない
海の生き物は、それぞれの方法で体の塩分と水分を調節しています。カモメやペンギンなどの海鳥は、目の上あたりにある塩類腺から鼻の穴へ塩水を流し、くちばしの先から落とします。ガラパゴス諸島のウミイグアナは、鼻から塩をくしゃみのように吹き出します。海でくらす動物は、体に入る塩や水に合わせて、さまざまなしくみを進化させてきたのです。
恐竜の時代からの旅人
ウミガメの仲間は、恐竜がいた時代から海を泳いでいました。知られているいちばん古いウミガメの化石は、約1億2000万年前のものです。今、世界には7種類ほどのウミガメがいて、日本の砂浜ではおもにアカウミガメとアオウミガメがたまごを産みます。生まれた赤ちゃんは、空の光で明るく見える海の方へ向かってはい出していきます。浜辺の街灯などの明かりは赤ちゃんを迷わせてしまうので、産卵の浜では明かりを消すとりくみも行われています。
みんなが驚く豆知識
アカウミガメの赤ちゃんの性別は、たまごがうまった砂の温度で決まります。あたたかい砂ではメスが、すずしい砂ではオスが多く生まれ、境目は約29℃といわれます。
日本の砂浜は、北太平洋でアカウミガメがたまごを産む、ほぼ唯一の場所です。屋久島や四国、紀伊半島などの浜に、毎年夏になるとお母さんガメがやってきます。
英語の crocodile tears(ワニの涙)は「うその涙、見せかけの悲しみ」という意味。ワニがえものを食べながら涙を流すという昔の言い伝えから生まれた表現です。

おうちでやってみよう
二つのコップに水を100mLずつ入れます。一つには食塩を約3.5g、もう一つには約7g入れ、大人といっしょによくまぜましょう。前のコップは海水、後ろのコップはその約2倍のこさのウミガメの分泌液を表します。飲んだりなめたりせず、同じ量の水でも塩の量が大きくちがうことを見てくらべましょう。
英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。






