原田英語の多読ベストジュニア このサイトについてはじめて
ウシはなぜずっと口をもぐもぐしているの?のイラスト

どうぶつ ・ 99/300

ウシはなぜずっと口をもぐもぐしているの?

Why do cows keep chewing?

ひとことで言うと

ウシは、いちど飲みこんだ草を口にもどして、もう一度かみ直す「反すう」をしているからだよ。かたい草を細かくして、おなかの中の小さな生きものに消化してもらうためなんだ。

やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい

Cows eat grass. Grass is tough and hard to break down. A cow swallows the grass. Later, it brings the grass back up to its mouth. Then it chews it again and again. This helps the cow get energy from the grass.

日本語の訳を見る

ウシは草を食べます。草はかたくて、消化しにくいです。ウシはいったん草を飲みこみます。あとで、その草を口までもどします。そして、何度もかみ直します。こうすることで、ウシは草からエネルギーを得やすくなるのです。

ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい

Cows spend many hours a day chewing, even when they are not eating. That is because cows are ruminants: they bring swallowed food back to the mouth and chew it again. Grass is very tough, and our bodies cannot get much energy from it. A cow's stomach has four parts. The biggest part, the rumen, is like a huge tank full of tiny living things called microbes. The microbes slowly break down the grass. First, the cow quickly bites off grass and swallows it. Later, while it is resting, the cow brings a soft ball of grass back up into its mouth and chews it again. This is called chewing the cud. The more the grass is chewed, the easier it is for the microbes to do their work. A healthy cow may spend about eight hours a day chewing its cud!

日本語の訳を見る

ウシは、食べていないときでも、一日に何時間もかんでいます。それは、ウシが反すう動物だからです。反すう動物は、飲みこんだ食べ物を口にもどして、もう一度かみます。草はとてもかたく、わたしたちの体は草からあまりエネルギーを得ることができません。ウシの胃(い)は4つの部屋に分かれています。いちばん大きい部屋のルーメンは、微生物とよばれる小さな生きものがいっぱいの、大きなタンクのようなものです。微生物は草をゆっくり分解します。まず、ウシは草をすばやくかみ切って飲みこみます。あとで、休んでいる間に、やわらかくなった草のかたまりを口にもどして、もう一度かみます。これを反すうといいます。草がよくかまれるほど、微生物は仕事がしやすくなります。元気なウシは、一日に8時間ほども反すうをすることがあります!

この質問の英単語

  • chewingかむこと(chew)
  • swallows飲みこむ(swallow)
  • toughかたい
  • stomach胃(い)
  • ruminants反すう動物
  • microbes微生物(目に見えない小さな生きもの)
  • cud反すうするために口にもどした食べ物

超絶解説もっと知りたい人へ

胃が4つ!しかも焼肉でおなじみ

ウシの胃(い)は4つの部屋に分かれています。焼肉屋さんのメニューにある「ミノ」が第1胃、「ハチノス」が第2胃、「センマイ」が第3胃、「ギアラ」が第4胃です。いちばん大きい第1胃(ルーメン)は、なんと150〜200リットル。家のおふろの浴そうがまるごと1つおなかに入っているようなものです。草はまずここにためられ、ゆっくり時間をかけて分解されます。人の胃に近いはたらきをするのは、最後の第4胃です。

本当に草を食べているのは「おなかの微生物」

草のかたい部分は、セルロースという、とてもじょうぶな物質でできています。じつは、ウシも人も、自分の力ではセルロースを分解できません。そこで活やくするのが、第1胃の中にすむ、細菌などの目に見えないほど小さな生きもの(微生物)です。中身1ミリリットルに数百億もの細菌がいて、草を発酵(はっこう)させ、ウシが使える栄養に変えてくれます。さらにウシは、増えた微生物そのものも消化して、たんぱく質として利用しています。ウシは、おなかの中で微生物の「牧場」を飼っているようなものなのです。

もぐもぐタイムは1日8時間

ウシは牧場で草をむしり取るように食べて、とりあえず飲みこみます。そして横になって休んでいるときに、第1胃からやわらかくなった草のかたまりを口にもどし、1つのかたまりを数十回ずつ、ていねいにかみ直します。これが反すうで、1日に合計8時間ほどにもなります。ウシには上の前歯がなく、かたい歯ぐきのような板と下の前歯で草をはさみ、おく歯ですりつぶします。かむたびに出るたくさんのだ液は、胃の中がすっぱくなりすぎるのを防ぎます。反すうの時間はウシの元気のバロメーターなので、首輪のセンサーで反すうを記録している牧場もあります。

反すう動物のなかまと「げっぷ問題」

ヒツジ、ヤギ、シカ、キリンも、ウシと同じ反すう動物です。ラクダも反すうをしますが、胃のつくりが少しちがいます。微生物が草を発酵させるとき、メタンというガスが出て、ウシはそれをげっぷとして出します。メタンは地球温暖化の原因の一つなので、エサに海藻のなかまなどをまぜて、げっぷのメタンを減らす研究が、世界中で進められています。

みんなが驚く豆知識

  1. 焼肉のミノ・ハチノス・センマイ・ギアラは、全部ウシの胃。ミノが第1胃、ハチノスが第2胃、センマイが第3胃、ギアラが第4胃だ。いちばん大きい第1胃には、150〜200リットルも入る。

  2. ウシの第1胃の中身には、1ミリリットルあたり数百億もの細菌がすんでいる。ウシは草を自分で消化しているというより、おなかの中の微生物に草を分解してもらい、その栄養をもらっているのだ。

  3. 英語の chew the cud(反すうする)は「じっくり考える」という意味でも使われる。ruminate も「反すうする」と「あれこれ考えこむ」の両方の意味。ウシのもぐもぐは、考えごとのイメージなんだね。

おうちでやってみよう

ごはんをひと口食べて、30回かんでから飲みこんでみよう。だんだんあまく感じてこないかな?よくかむほど食べ物は細かくなって、だ液とまざり、消化しやすくなるんだ。ウシはそれを一日何時間も続けているよ。

英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。

どうぶつの「なぜ?」をもっと

「なぜ?」300の一覧へ えいご なぞなぞ大会