
こころとくらし ・ 259/300
暗いところがこわいのはなぜ?
Why are we scared of the dark?

暗いところではよく見えず、何があるかわかりにくいため、脳が用心したり、こわいものを想像したりするからです。大昔からの身を守るしくみも関係しているかもしれませんが、まだ、はっきりとはわかっていません。
やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい
People cannot see well in the dark. When we cannot see clearly, we may not know what is near us. Our brains may imagine scary things, and sudden sounds can surprise us. This fear is common in children. It usually gets smaller as we grow. Feeling this way is normal.
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人は、暗いところではよく見えません。はっきり見えないと、近くに何があるのかわからないことがあります。脳がこわいものを想像したり、急な音にびっくりしたりすることもあります。暗いところをこわがる子どもはたくさんいます。このこわさは、大きくなるにつれて小さくなることが多いです。そう感じるのは、ふつうのことです。
ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい
Being afraid of the dark is common, especially in children. Our eyes need light, so darkness gives the brain less visual information. When we cannot clearly see what is around us, it can be harder to decide whether something is safe. The brain may use imagination to fill in missing details. A coat on a chair can suddenly look like a monster, and an unexpected sound may startle us. Past experiences and stories can also affect what we fear. Some scientists think that being careful in darkness may have helped our ancestors avoid danger, but this idea is difficult to test, and it is not the whole explanation. The good news is that fear of the dark often becomes smaller as children grow and learn that their surroundings are safe.
日本語の訳を見る
暗いところをこわがるのは、とくに子どもにはよくあることです。目がものを見るには光が必要なので、暗いところでは、脳にとどく目からの情報が少なくなります。まわりがはっきり見えないと、安全かどうかを決めるのがむずかしくなることがあります。脳は、足りない部分を想像でうめることもあります。いすにかけたコートが、とつぜんおばけのように見えたり、思いがけない音にびっくりしたりするのです。これまでの経験や、聞いたお話も、何をこわいと感じるかに関係します。暗いところで用心することが、祖先を危険から守るのに役立ったと考える科学者もいます。しかし、この考えをたしかめるのはむずかしく、それだけですべてを説明できるわけではありません。暗やみへのこわさは、子どもが育ち、まわりが安全だとわかるにつれて、小さくなることがよくあります。
この質問の英単語
- dark暗やみ・暗い
- careful用心深い
- imagine想像する
- alert気をはっている
- information情報
- startledびっくりした
- fearこわさ・おそれ
超絶解説もっと知りたい人へ
目にたよって生きる生きもの
人間は、まわりの様子を知るために、目からの情報をたくさん使っています。目のおくには、明るいところで色や細かい形を見る「すい体細ぼう」と、暗いところでとくによく働く「かん体細ぼう」があります。かん体細ぼうは暗さに強いのですが、色や細かい形を見分けるのは苦手です。暗い部屋に入ると、目は少しずつ暗さになれます。数分で見えやすくなり始めますが、十分になれるまで20~30分ほどかかることもあります。ネコなどの目のおくには、網膜を通りぬけた光の一部を反射する「タペタム」という層があります。そのため、暗いところで人間より見えやすく、光が当たると目が光って見えることがあります。
大昔のなごり
人間が電気のあかりを広く使うようになったのは、長い人類の歴史の中では最近のことです。ただし、広まり始めた時期は国や地域によってちがいます。昔の人も、火や油のあかりを使っていましたが、今より暗い夜をすごしていました。暗いところで用心することが、祖先を危険から守るのに役立った可能性はあります。しかし、それを直接たしかめることはできません。暗やみへのこわさには、よく見えないこと、急な音、これまでの経験、想像など、いくつもの理由が関係していると考えられています。
脳は空白をうめたがる
脳は、少ない情報からでも「あれは何だろう」と、いつも予想を立てています。明るいところなら、すぐに「ただのコートだ」とたしかめられますが、暗いとそれができません。すると脳は、こわいものを思いうかべて、空白をうめてしまいます。かべのしみや電気のコンセントが顔に見えることがありますね。このように、意味のない形の中に顔などを見つけてしまうことを、パレイドリアといいます。暗いところでは、これがとくに起こりやすくなります。
こわさとのじょうずなつきあい方
実験では、人は明るいところより暗いところで、急な音にびっくりしやすくなることがわかっています。暗やみがこわいのは、子どもだけでなく、大人にもよくあることです。こわいときは、小さな常夜灯をつけたり、お気に入りのぬいぐるみといっしょにねたりするのもよい方法です。明るいうちに部屋の中を見ておくと、脳が「ここには何があるか」を知っているので、こわさが小さくなります。
みんなが驚く豆知識
暗やみをとてもこわがることを、英語で nyctophobia(ニクトフォビア)といいます。ギリシャ語の「夜」を意味する nyx と「おそれ」を意味する phobia を合わせた言葉です。
1940年代の実験では、暗さに十分なれた人は、目にほんのわずかな光のつぶがとどくだけでも、光に気づけることがしめされました。ただし、たった1個だけで見えるという意味ではなく、いくつかの光のつぶが短い間にとどく必要があります。人の目は、とてもびんかんなセンサーなのです。
夜に活動するネズミは、反対に「明るくて広い所」をこわがります。何がこわいかは、その生きものがどんなくらしをしてきたかによって決まるのです。

おうちでやってみよう
おうちの人といっしょに、足もとに物がない安全な部屋でためしてみましょう。いすやふとんの上で動かずに、部屋を暗くします。時計を見ながら10分ほど待つと、最初は見えなかった物が、だんだん見えてくるはずです。暗い間は立ち歩かないでください。目が少しずつ暗さになれていくのを体験できます。
英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。






