指導案の書き方ガイド:英語科の学習指導案を新任の先生向けにゼロから
新任の先生・教育実習生向けに、英語科の学習指導案の書き方を全18章でくわしく解説。単元の目標・評価規準(3観点の型)・教材観/生徒観/指導観・単元計画・本時の展開(50分の組み立て)・板書・言いかえ辞典・言語活動アイデア・英語版・研究授業の当日・提出前チェックリスト30・用語集まで。
新任の先生・教育実習生向けに、英語科の学習指導案の書き方を全18章でくわしく解説。単元の目標・評価規準(3観点の型)・教材観/生徒観/指導観・単元計画・本時の展開(50分の組み立て)・板書・言いかえ辞典・言語活動アイデア・英語版・研究授業の当日・提出前チェックリスト30・用語集まで。
はじめて学習指導案を書く新任の先生や教育実習生のために、英語科の指導案の書き方を項目ごとに、例文と「よくある書き方→こう直す」の比較つきで解説したガイドです。指導案の役割と略案・細案のちがい、書き始める前に確認すること、一般案の全体構成と書く順番、単元の目標と目的・場面・状況のつくり方、3観点の評価規準の型(領域別テンプレート)、教材観・生徒観・指導観のつなげ方、単元計画、50分の組み立て、展開表の各欄の書き方、板書計画とルーブリック、言いかえ辞典、言語活動のアイデア、英語版指導案、研究授業当日と協議会の自評、提出前チェックリスト30、用語集までをまとめました。
はい、無料・登録不要です。ガイドの印刷もできます。
中学校を中心に説明していますが、小学校(外国語活動・外国語科)・高校(英語コミュニケーション、論理・表現)でのちがいもQ&Aで解説しています。
小・中学校(平成29年告示)・高等学校(平成30年告示)の学習指導要領「外国語」と、国立教育政策研究所の学習評価の参考資料の考え方(3観点、記録に残す評価/指導に生かす評価)に沿って書いています。最終的には各学校の様式と指導教員の指示に従ってください。
学習指導案メーカー(本格版)でAIの下書きや「型だけ作る」が使えます。略案なら簡易版の学習指導案テンプレートが手軽です。
学習指導案(指導案)は、「この授業で、何をめざして、どんな活動を、どの順番で行い、どうやって評価するか」を書いた授業の設計図です。はじめて書くときは誰でも迷います。このガイドでは、新任の先生や教育実習生が「何を・どう書けばいいか」を、例文つきで一つずつ説明します。
| 役割 | だれのため? | どういうこと? |
|---|---|---|
| ① 授業の設計図 | 自分 | 目標・活動・評価・時間配分を事前に考え抜くことで、授業中に迷わなくなります。「書きながら授業を考える」ためのものです。 |
| ② 共有のための資料 | 参観者・指導教員・ALT | 研究授業では、参観者は指導案を見ながら授業を見ます。「何をねらった授業なのか」が伝わらないと、よい助言がもらえません。 |
| ③ 振り返りの記録 | 未来の自分・同僚 | 授業後に「実際の時間」「生徒の反応」を書き込めば、次に同じ単元を教えるときの財産になります。 |
| 略案(りゃくあん) | 一般案・細案(さいあん) | |
|---|---|---|
| 分量 | A4で1〜2枚 | A4で4〜8枚ほど |
| 主な中身 | 本時の目標・展開・評価が中心 | 単元の目標・評価規準・教材観・生徒観・指導観・単元計画・本時の展開・板書計画・ルーブリックまで |
| 使う場面 | 日常の授業、校内の相互参観、教育実習の毎日の授業 | 研究授業・公開授業・教育実習の査定授業・初任者研修の授業 |
| 別の呼び方 | 本時案・時案・略案 | 細案・本案・正案・指導案(学校によってちがう) |
| キーワード | ひとことで言うと | 指導案のどこに関係する? |
|---|---|---|
| 学習指導要領 | 国が定めた教育課程の基準。英語は「外国語」。小・中は平成29年告示、高校は平成30年告示が現行版です。 | すべて(目標・評価・活動の根っこ) |
| 5つの領域 | 聞くこと/読むこと/話すこと[やり取り]/話すこと[発表]/書くこと | 単元の目標・評価規準・本時の言語活動 |
| 3つの観点 | 知識・技能/思考・判断・表現/主体的に学習に取り組む態度 | 評価規準・評価の計画・展開の評価欄 |
| 言語活動 | 目的・場面・状況のある中で、実際に英語を使って考えや気持ちを伝え合う活動。単なる練習とはちがいます。 | 本時の展開の中心(メインの活動) |
いきなり書き始めると、何度も書き直すことになります。書く前の30分の準備で、完成までの時間がぐっと短くなります。
| 確認すること | なぜ必要? |
|---|---|
| 形式(略案か細案か) | 分量と書く項目がまったくちがうため。 |
| 学校指定の様式(Wordファイル) | 項目の順番・名前・表の形が学校で決まっていることが多い。もらえれば、それに合わせて書くだけでOK。 |
| 用語 | 「目標」か「ねらい」か、「生徒の活動」か「学習活動」か、「評価規準」の表の形など。学校の言い方に合わせます。 |
| 締切(初稿・最終稿) | 初稿 → 指導 → 修正をくり返すため、初稿の締切から逆算します。 |
| 部数・配布先 | 参観者の人数分+予備。座席表を添付するかどうかも確認。 |
| 校内研究の主題 | 研究授業では「研究主題と本時の関係」を書く欄がある学校が多い。 |
| ALTの来校日・役割 | ティーム・ティーチングにするなら、打ち合わせの日程も早めに。 |
単元の最後に、生徒が英語を使って何ができるようになっていてほしいか(単元のゴール活動)を先に決めます。ゴールが決まると、各時間に何をすればよいかが自然に見えてきます。
・Unit 6(比較表現)が終わったとき、生徒は ALT の先生に「日本のおすすめの食べ物・場所」を、比べながら理由を付けて紹介できる。 ・Unit 3(過去形)が終わったとき、生徒は夏休みの思い出を、写真を見せながら1分間で発表できる。 ・高1「英語コミュニケーションⅠ」:本文の内容をふまえて、プラスチックごみを減らすための自分の意見を、理由を2つ挙げて書くことができる。
本時が単元の何時間目で、前の時間までに何ができていて、本時で何を積み上げ、次の時間にどうつながるのかを整理します。研究授業の協議会では、ほぼ必ず「本時は単元の中でどんな役割ですか?」と聞かれます。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 3週間前 | 単元のゴールと単元計画、本時のおおまかな流れを指導教員に相談 |
| 2週間前 | 初稿を提出(細部は未完成でもよいので、まず全体を出す) |
| 10日前 | 指導を受けて第2稿。ワークシート・ピクチャーカード・スライドを作り始める |
| 1週間前 | 最終稿。空き教室で模擬授業をして、時間を計る |
| 3日前 | 指導案を印刷。ALTと打ち合わせ。教材の最終確認 |
| 前日 | 教室の準備(掲示物・座席・機器の動作確認) |
| 当日 | 授業 → 協議会(自評・質疑) |
| 後日 | お礼を伝える。指導案に実際の時間と反省を書き込んで保存 |
都道府県や学校によって多少ちがいますが、英語科の一般案(細案)はほとんどが次の形か、その変形です。
| 順 | 項目 | 何を書く? | 分量の目安 |
|---|---|---|---|
| — | 表題・基本情報 | 「第2学年 英語科学習指導案」、日時、学級(人数)、場所、授業者、指導者 | 数行 |
| 1 | 単元名 | 教科書の Unit 名と、題材・言語材料 | 1行 |
| 2 | 単元の目標 | 単元が終わったときの生徒の姿(3観点または領域ごと) | 3〜5行 |
| 3 | 単元の評価規準 | 3観点ごとに「〜している」の形で | 表1つ |
| 4 | 単元について | (1)教材観 (2)生徒観 (3)指導観 | 各200〜400字 |
| 5 | 単元の指導と評価の計画 | 各時間の主な学習活動と、評価する観点(◎○)・方法 | 表1つ |
| 6 | 本時の学習 | (1)目標 (2)評価規準 (3)準備物 (4)展開 | 1〜2ページ |
| 7 | 板書計画 | 黒板のレイアウト | 図1つ |
| 8 | 評価の基準・資料 | ルーブリック(A・B・C)、ワークシート、座席表など | 必要に応じて |
略案は、表題・基本情報 → 単元名 → 本時の目標 →(本時の評価規準)→ 準備物 → 本時の展開 →(板書計画)が基本です。
教科書の Unit 名をそのまま書き、題材や言語材料を( )で添えると、何を学ぶ単元かが一目で分かります。
Unit 6 Which Is Better?(比較表現) Lesson 3 Plastic Waste in the Ocean(英語コミュニケーションⅠ/関係代名詞の非制限用法) Unit 4 What would you like?(小5・ていねいな注文の言い方)
単元の目標は「この単元が終わったとき、生徒が何をできるようになっているか」です。書き方は主に2通りあり、学校の様式に合わせます。
| 観点 | 書き出しの型 |
|---|---|
| 知識・技能 | 〜(言語材料)の形・意味・用法を理解し、それらを用いて…する技能を身に付ける。 |
| 思考・判断・表現 | (目的・場面・状況)ために、〜について、事実や自分の考えなどを…することができる。 |
| 主体的に学習に取り組む態度 | (目的・場面・状況)ために、〜について、…しようとする。 |
学習指導要領では、言語活動に目的や場面、状況などを設定することが重視されています。「だれに・何のために・どんな状況で」英語を使うのかを決めるだけで、単なるパターン練習が、本物のコミュニケーションに変わります。
| △ 設定が弱い | ◎ 設定が強い |
|---|---|
| ペアで好きな食べ物について話す。 | 新しく来たALTの先生に、日本でぜひ食べてほしい食べ物を、理由を付けてすすめる。 |
| 過去形を使って文を書く。 | 夏休みの思い出を、姉妹校の生徒に伝えるメッセージとして書く。 |
| 教科書本文を読む。 | 修学旅行で行く町の英語パンフレットを読んで、班で行きたい場所を3つ決める。 |
| 助動詞 must を練習する。 | 来日する留学生のために、学校生活のルールを英語で説明するポスターを作る。 |
設定のアイデア:ALTへの紹介・送別メッセージ/留学生への学校案内/姉妹校・海外の学校とのオンライン交流/英語版の学校ウェブサイトやパンフレット/外国人観光客へのインタビュー/英語での地域紹介動画/クラスで決める行事のアンケート など。
| △ よくある書き方 | ◎ こう直す | どこがよくなった? |
|---|---|---|
| 比較級を理解させる。 | 比較表現を用いて、身近なものを比べながら、自分の考えとその理由を伝え合うことができる。 | 教師が主語の「〜させる」を、生徒が主語の「できる」に。何をする姿かが見える。 |
| 英語で積極的に話す。 | ALTの先生に日本のおすすめを紹介するために、相手の反応を確かめながら、比較表現を用いて伝え合おうとする。 | 「積極的」が何をすることなのかを具体化。目的・場面・状況も入った。 |
| 本文の内容を読み取る。 | 海の環境問題について書かれた文章を読んで、筆者の主張とその理由を捉えることができる。 | 何を読み取るのか(主張と理由)がはっきりした。 |
評価規準は、指導案の中で一番「型」がはっきりしている部分です。型を覚えてしまえば、どの単元でも書けるようになります。
| 評価規準(きじゅん・のりじゅん) | 評価基準(きじゅん・もといじゅん) | |
|---|---|---|
| 意味 | 何ができればよいか(めざす姿・質的なめあて) | どの程度できているか(A・B・Cなどの尺度) |
| 例 | 「比較表現を用いて、自分の考えとその理由を伝え合っている。」 | A:観点を複数示し、相手に質問も返している/B:考えと理由を伝え合っている/C:…… |
| 指導案の中では | 単元の評価規準・本時の評価規準 | ルーブリック(評価の基準) |
| 観点 | 何を見る? | 文末の型 |
|---|---|---|
| 知識・技能 | 言語材料(文法・語彙・音声など)を理解しているか[知識]と、それを実際の場面で使えるか[技能] | 「〜を理解している。」「〜する技能を身に付けている。」 |
| 思考・判断・表現 | 目的・場面・状況に応じて、何をどう伝えるか(どう理解するか)を考えて、英語を使っているか | 「〜している。」 |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 粘り強く取り組もうとしているか、自分の学習を調整しようとしているか | 「〜しようとしている。」 |
[知識]〜(言語材料)の特徴やきまり(形・意味・用法)を理解している。 [技能]〜を用いて、…について、事実や自分の考えなどを話す(書く/伝え合う)技能を身に付けている。 〜について、話される(書かれた)英語の内容を、〜を活用して聞き取る(読み取る)技能を身に付けている。
| 領域 | 思考・判断・表現 | 主体的に学習に取り組む態度 |
|---|---|---|
| 聞くこと | (目的や場面、状況など)ために、…について、話される英語を聞いて、その概要/要点を捉えている。 | (目的や場面、状況など)ために、…について、話される英語を聞いて、その概要/要点を捉えようとしている。 |
| 読むこと | (目的や場面、状況など)ために、…について書かれた文章を読んで、その概要/要点を捉えている。 | (目的や場面、状況など)ために、…について書かれた文章を読んで、その概要/要点を捉えようとしている。 |
| 話すこと[やり取り] | (目的や場面、状況など)ために、…について、〜を用いて、事実や自分の考え、気持ちなどを伝え合っている。 | (目的や場面、状況など)ために、…について、〜を用いて、事実や自分の考え、気持ちなどを伝え合おうとしている。 |
| 話すこと[発表] | (目的や場面、状況など)ために、…について、〜を用いて、事実や自分の考え、気持ちなどを整理して話している。 | (目的や場面、状況など)ために、…について、〜を用いて、事実や自分の考え、気持ちなどを整理して話そうとしている。 |
| 書くこと | (目的や場面、状況など)ために、…について、〜を用いて、事実や自分の考え、気持ちなどを整理して書いている。 | (目的や場面、状況など)ために、…について、〜を用いて、事実や自分の考え、気持ちなどを整理して書こうとしている。 |
毎時間すべての観点を評価して記録する必要はありません。単元の中で、
を使い分け、単元計画の表に◎や○で示します(記号は学校によってちがうので、凡例を添えましょう)。
| 方法 | 向いている観点 | ポイント |
|---|---|---|
| 行動観察 | 思考・判断・表現/態度 | 見る観点を決めておく。全員を1時間で見ることはできないので、記録は別の場面で。 |
| ワークシート・ノート | 知識・技能/思考・判断・表現 | 後から確認できる。何を書けばB・Aなのかを事前に決めておく。 |
| パフォーマンステスト | 3観点すべて | スピーキング(インタビュー・発表)やライティング。ルーブリックを事前に生徒に示す。 |
| 小テスト・定期テスト | 知識・技能(思考・判断・表現も可) | 単元で身に付けた知識・技能を確かめる。 |
| 振り返りシート | 態度 | 「何ができたか」「次にどう工夫するか」を書かせると、自己調整の様子が見える。 |
| 録音・録画(ICT) | 知識・技能/思考・判断・表現 | スピーキングを何度も撮り直して提出できる。教師も後から聞き直せる。 |
3つの「観」は、三段ロケットです。「この教材には、こんな価値がある(教材観)」→「生徒は今こんな状態だ(生徒観)」→「だから、こう指導する(指導観)」と、論理がつながっていることが一番大切です。
次の3点を、2段落ほどで書きます。
本単元は、〜(言語材料)を扱う。〜は、…する場面で頻繁に用いられ、生徒が自分の考えや気持ちを伝えるうえで必要性の高い言語材料である。 本単元の題材は〜である。…について考えることを通して、…に気づくことができる。 単元のゴールとして「〜」という課題を設定した。
3つの中でいちばん大切です。「指導にあたっては、」で書き始めるのが定番です。
| 生徒観に書いた課題 | 指導観に書く手立て |
|---|---|
| 理由を付けて話すことが難しい | 比べる観点のカードと、理由を述べる表現(Because …)を示す |
| 相手の発言に反応できない | 中間指導で、あいづち・質問の返し方を全体で共有する |
| 英語で書くことに抵抗がある | マッピングで内容を整理してから書き、モデル文を参照できるようにする |
| 間違えることを恐れて話さない | ペアの相手を替えて同じ話題を3回くり返し、回を重ねるごとに自信をもてるようにする |
単元の何時間目に何をして、どこで何を評価するのかを表にまとめます。参観者はこの表で「本時が単元のどこにあるのか」をつかみます。
| 時 | 主な学習活動 | 知 | 思 | 態 | 評価方法 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 単元のゴールを知る。比較級(-er than)の導入 | ○ | 行動観察 | ||
| 2 | more ~ than を使って、アンケート結果を比べて伝える | ○ | ワークシート | ||
| 3 | 最上級を使って「日本一クイズ」を作り、出し合う | ◎ | 小テスト | ||
| 4 ★本時 | ALTにすすめたい食べ物を、ペアで比べながら伝え合う | ○ | ○ | 行動観察・ワークシート | |
| 5 | as ~ as を知り、本文を読んで登場人物のおすすめを読み取る | ○ | ○ | ワークシート | |
| 6 | おすすめ紹介の原稿を書き、ペアで読み合って推敲する | ○ | ○ | 原稿 | |
| 7 | ALTにおすすめを紹介する(パフォーマンステスト)・振り返り | ◎ | ◎ | ◎ | パフォーマンステスト・振り返りシート |
◎…記録に残す評価 ○…指導に生かす評価
| 時期 | ねらい | 主な活動 |
|---|---|---|
| 第1時 | 出合う・見通しをもつ | 単元のゴールの提示、Small Talk で新出表現と出合う |
| 第2〜3時 | 慣れる・使ってみる | 表現の練習と、小さな言語活動(ペアでのやり取りなど) |
| 第4〜5時 | 深める | 本文の読み取り、内容についての意見交換、表現を広げる |
| 第6時 | 準備する | ゴール活動の原稿づくり・リハーサル・ピアフィードバック |
| 第7時 | 発揮する・振り返る | ゴール活動(パフォーマンステスト)、単元の振り返り |
| △ よくある書き方 | ◎ こう直す | どこがよくなった? |
|---|---|---|
| 比較級を使えるようにする。 | ALTの先生に日本のおすすめの食べ物を紹介するために、比較表現を用いて、ペアで食べ物を比べながら、自分の考えとその理由を伝え合うことができる。 | 目的・場面・状況、使う表現、何をする姿かがすべて入った。 |
| There is / are を理解する。 | 自分の町を知らない留学生に町の魅力を伝えるために、There is / are を用いて、町にある場所とそのよさを3文以上で書くことができる。 | 観察可能な「3文以上で書く」で、達成が見える。 |
| 本文を読んで内容をつかむ。 | 本文を読んで、筆者がプラスチックの削減を訴える理由を2つ捉え、ペアで説明することができる。 | 何を読み取ればよいか(理由を2つ)が明確。 |
| 段階 | 時間の目安 | 主な中身 |
|---|---|---|
| 導入 | 8〜12分 | あいさつ、Small Talk、帯活動、前時の復習、本時のめあての提示 |
| 展開 | 30〜35分 | 新出事項との出合い → 気づき → 練習 → 言語活動(メイン) → 中間指導 → もう一度言語活動 |
| まとめ | 5〜8分 | 共有・フィードバック、めあてに照らした振り返り、次時の予告 |
45分なら展開を5分短く、65分や100分(2コマ)なら、言語活動を2回に分けたり、書く活動を加えたりします。
T: Which season do you like better, summer or winter? I like winter better than summer. Why? Because I can enjoy hot nabe! How about you, Ken? Which do you like better? S: I like summer better. T: Oh, why?
新しい表現は、いきなり文法説明から入るより、意味のある場面の中で出合わせ、形や意味に気づかせてから練習し、最後に目的・場面・状況のある言語活動で使う流れが基本です。
| 練習(ドリル) | 言語活動 | |
|---|---|---|
| ねらい | 正しい形を身に付ける | 考えや気持ちを伝え合う |
| 答え | 決まっている(だれが言っても同じ) | 人によってちがう(伝えたい内容がある) |
| 目的・場面・状況 | なくてもよい | 必ずある |
| 例 | ピクチャーカードを見て、比較級の文を言う | ALTにすすめたい食べ物を、理由を付けてペアで伝え合う |
中間指導とは、言語活動の途中でいったん止め、うまくいっていた表現を全体で共有したり、困っていたことを解決したりする指導です。1回目と2回目の間に入れると、2回目の質がぐっと上がります。研究授業でよく注目されるポイントです。
| 段階 | 分 | 活動 |
|---|---|---|
| 導入 | 5 | あいさつ・Small Talk |
| 導入 | 5 | 帯活動(1分チャット) |
| 導入 | 2 | めあての確認 |
| 展開 | 8 | モデル対話を聞き、表現に気づく |
| 展開 | 8 | 表現の練習(全体 → ペア) |
| 展開 | 15 | メインの言語活動(ペアを替えて3回・中間指導つき) |
| まとめ | 7 | 書いてまとめる・振り返り |
| 計 | 50 |
展開表は、参観者が授業中にいちばん見る場所です。「だれが・何を・どの英語で・なぜ」が分かるように書きます。
| △ よくある書き方 | ◎ こう直す | どこがよくなった? |
|---|---|---|
| ペアワーク | ペアで、週末の予定について be going to を使って尋ね合う。 | 何を・どの表現でやるのかが分かる。 |
| 音読する。 | 本文を、意味のまとまりに気をつけて、ペアで交互に音読する(Read and Look up)。 | 音読の方法とねらいが分かる。 |
| ゲームをする。 | 最上級を使ったクイズを班で出し合い、答えを英語で言う。 | ゲームで何の表現を使うのかが分かる。 |
教師を主語にして、●(または・)で始めます。「何をするか」だけでなく「なぜ・どうやって」を書きます。次の3種類を意識すると、内容が充実します。
| △ よくある書き方 | ◎ こう直す | どこがよくなった? |
|---|---|---|
| 机間指導をする。 | 机間指導を行い、理由を言えていないペアには、比べる観点のカード(price / taste)を示す。 | だれに・何をして支援するのかが具体的。 |
| ほめる。 | よい表現を使っていたペアを紹介し、全体でその表現を確認する。 | ほめることが、全体の学びにつながる。 |
| 説明する。 | 日本語で簡潔に、be動詞の過去形との形のちがいに気づくよう、2つの文を並べて示す。 | 何をどう説明するのかが分かる。 |
授業は英語で行うことが基本です。各場面で教師が実際に言う英語を書いておくと、指導案が具体的になり、自分の練習にもなります。
| 場面 | 使える英語 |
|---|---|
| あいさつ・導入 | Good morning, everyone. How are you today? / Let's start today's lesson. |
| めあての提示 | Today's goal is to … / By the end of this lesson, you will be able to … |
| 活動の指示 | Make pairs. / Change roles. / You have three minutes. / Stand up and find a new partner. |
| モデルの提示 | Watch and listen. Mr. Smith and I will show you an example. |
| 中間指導 | Stop, please. Ken said, "Why do you think so?" That's a great question! |
| 支援 | Look at the card. You can say, "I think … because …." |
| まとめ・振り返り | Let's look back on today's goal. What expressions could you use? |
1時間が終わったときに黒板を見れば、授業の流れが分かるのが理想です。黒板を3つに分けて考えると計画しやすくなります。
| 左 | 中央 | 右 |
|---|---|---|
| 日付・めあて Small Talk で出た表現 | モデル対話・ターゲットセンテンス ピクチャーカード | Useful Expressions 振り返りの観点 |
A:比べる観点を複数示し、具体的な理由を加えて自分の考えを伝え、相手の考えに質問や感想を返しながら伝え合っている。 B:比較表現を用いて、自分のおすすめとその理由を伝え合っている。 C:比較表現を用いて、自分の考えや理由を伝えることが難しい。 ▶手立て:比べる観点のカードと Useful Expressions を示し、教師が一緒に一文目を言ってから続きを言えるよう支援する。
| よく見る表現 | おすすめの言いかえ | 理由 |
|---|---|---|
| 〜させる | 〜するよう促す/〜する場を設ける/〜できるよう支援する | 生徒が主体の書き方になる |
| 〜を理解させる | 〜に気づくよう、…を示す | 教え込みではなく気づきを促す |
| 発表させる | 数名を指名し、発表を促す/発表する機会を設ける | 「させる」を避ける |
| 机間指導をする | 机間指導を行い、〜している生徒には…を示す | 支援の中身が分かる |
| ほめる | 称賛し、よい点を全体で共有する(価値付ける) | ほめる目的が分かる |
| 頑張らせる | 粘り強く取り組めるよう、〜を示す | 具体的な手立てになる |
| わからない生徒 | 表現に困っている生徒/つまずいている生徒 | 状態を具体的に |
| できない生徒が多い | 〜には課題が見られる | 否定的な印象を避ける |
| 英語が苦手な生徒 | 英語で表現することに自信がもてない生徒 | 人ではなく状態に注目する |
| 楽しく活動する | 目的をもって〜する | ねらいが分かる |
| 確認する | 〜を、〜で確認する(例:答えを、ペアで確認する) | 何を・どうやってが分かる |
| 場面 | 言い回し |
|---|---|
| 導入 | 既習事項を想起できるよう/本時の学習に見通しをもてるよう/めあてを提示し、学習の目的を確認する |
| 展開 | 意味のある文脈の中で新出表現を導入する/形・意味・用法に気づくよう促す/必然性のある場面を設定する/中間指導で表現を共有する |
| 支援 | 個に応じた支援を行う/ヒントカードを準備し、必要に応じて参照できるようにする/モデル文を示す |
| まとめ | めあてに照らして振り返るよう促す/よい表現を全体で共有し、価値付ける/次時への見通しをもてるようにする |
「目的・場面・状況」を付けると、どの活動も本物の言語活動になります。
| 領域 | 活動 | こんな表現と相性がよい |
|---|---|---|
| 聞くこと | ALTの自己紹介ビデオを見て、質問したいことをメモする | 疑問詞・過去形 |
| 聞くこと | 天気予報や駅のアナウンスを聞いて、必要な情報だけを聞き取る | 未来の表現・数字・時刻 |
| 聞くこと | リスニング・ビンゴ/ディクテーション | 単語・定型表現 |
| 読むこと | ジグソー・リーディング(グループで別々の部分を読み、教え合う) | 説明文・物語文 |
| 読むこと | メニュー・パンフレット・掲示物から、目的に合う情報を探す | 比較・助動詞 |
| 読むこと | 本文の要点を図や表にまとめ、リテリングの準備をする | あらゆる本文 |
| 話すこと[やり取り] | Small Talk(スモールトークルーレット) | 既習表現の総復習 |
| 話すこと[やり取り] | Find Someone Who(条件に合う人を探すインタビュー) | Have you ever …? / Do you …? |
| 話すこと[やり取り] | 情報ギャップ(インフォメーションギャップ・メーカー) | 疑問文・位置・時刻 |
| 話すこと[やり取り] | ミニディベート(Which is better, A or B?) | 比較・意見と理由 |
| 話すこと[やり取り] | 4/3/2(同じ話題で、相手を替えて4分→3分→2分) | 流暢さを伸ばしたいとき |
| 話すこと[発表] | Show & Tell(実物や写真を見せてスピーチ) | 過去形・現在完了 |
| 話すこと[発表] | リテリング(キーワードや絵をたよりに、本文を自分の言葉で) | あらゆる本文 |
| 話すこと[発表] | スライドを使ったおすすめ紹介・プレゼンテーション | 比較・最上級・理由 |
| 書くこと | ALTや海外の友達への返信メール | 疑問文への答え・理由 |
| 書くこと | 意見文(主張 → 理由2つ → まとめ) | I think … because … / First, … Second, … |
| 書くこと | ライティングのプロセス:マッピング → 下書き → ペアで読み合い → 推敲 → 清書 | まとまりのある文章 |
| 使い方 | 何のため?(指導案に書くこと) |
|---|---|
| 音読・スピーチを録音して提出 | 何度も撮り直せるので、一人一人の練習量(試行回数)が増える |
| スライド・ドキュメントの共同編集 | グループの考えをすぐに共有・比較できる |
| アンケート機能で導入クイズ | 結果をすぐにグラフにして、英語で話す材料にできる |
| デジタルポートフォリオ | CAN-DOの振り返りを蓄積し、自分の成長を実感できる |
ALTとの打ち合わせ、海外の学校との交流、英語で行う研究授業などで使います。日本語版をそのまま直訳するより、英語圏の lesson plan の言い方に合わせると伝わりやすくなります。
| 日本語 | English |
|---|---|
| 学習指導案 | Lesson Plan / Teaching Plan |
| 単元名 | Unit / Topic |
| 単元の目標 | Unit Goals |
| 単元の評価規準 | Evaluation Criteria for the Unit |
| 教材観 | About the Teaching Materials |
| 生徒観 | About the Students |
| 指導観 | Teaching Approach |
| 単元の指導と評価の計画 | Teaching and Evaluation Plan for the Unit |
| 本時の目標 | Lesson Objective(s) / Aims of This Lesson |
| 準備物 | Materials |
| 本時の展開 | Teaching Procedure |
| 導入/展開/まとめ | Introduction (Warm-up) / Development (Main Activities) / Consolidation (Wrap-up) |
| 指導上の留意点 | Teacher's Support / Points to Note |
| 板書計画 | Board Plan |
| 知識・技能 | Knowledge and Skills |
| 思考・判断・表現 | Thinking, Judgment and Expression |
| 主体的に学習に取り組む態度 | Attitudes toward Proactive Learning |
| 机間指導 | monitoring (walking around and supporting students) |
| 中間指導 | mid-activity feedback |
| 振り返り | reflection |
Students will be able to compare Japanese foods and recommend one to the ALT, giving reasons. By the end of the lesson, students will be able to write three or more sentences about their town using "There is / are".
ティーム・ティーチングでは、Procedure の各行に (JTE) (ALT) と書いたり、「JTE」「ALT」の列を分けたりして、だれが何をするのかを明確にします。打ち合わせのときに英語版を渡すと、ALTも準備しやすくなります。
授業後の協議会では、最初に授業者が「自評」をすることが多いです。3つのポイントで、2〜3分にまとめましょう。
① 本時のねらい:「本時は、〜するために、〜することをねらいとしました。」 ② うまくいった点:「〜の手立てによって、〜する生徒の姿が見られました。」 ③ 課題:「一方で、〜については課題が残りました。〜については、ご助言をいただきたいと思います。」
指導案に、実際にかかった時間、生徒の反応、次に変えたいことを書き込んで保存しましょう。次に同じ単元を教えるとき、何よりの財産になります。
提出前に、上から順に確かめましょう。本格版の「✅ 提出前チェック」では、一部を自動で判定できます。
| NG | なぜダメ? | どう直す? |
|---|---|---|
| 「〜させる」のオンパレード | 教師が主体の授業に見える | 「〜するよう促す」「〜する場を設ける」に言いかえる |
| 活動名だけで中身が分からない(「ペアワーク」) | 参観者が授業をイメージできない | だれが・何を・どの英語でやるのかまで書く |
| 評価欄が全部「観察」 | 評価の根拠が残らない | ワークシート・発表・振り返りシートを組み合わせる |
| 毎時間3観点すべてを評価 | 現実的に見取れない | 本時に重点的に見る観点を1〜2つに絞る |
| 導入のゲームが盛り上がるだけ | 本時の目標とつながっていない | ゲームの中で本時や既習の表現を使う仕掛けにする |
| 説明が長く、言語活動が短い | 生徒が英語を使う時間がない | メインの言語活動に授業の3割前後を確保する |
| 時間の合計が合わない | 計画性を疑われる | 提出前に必ず計算する |
| 生徒観に個人が特定できる情報 | 個人情報・人権への配慮に欠ける | 学級全体の傾向として書く |
| 板書計画がない/スライドを流すだけ | 授業の流れが残らない | 残すものは黒板に。めあては必ず書く |
A. 参考にするのはよいことですが、そのまま写すのではなく、自分の学級の実態に合わせて「選ぶ・削る・足す」をしましょう。協議会で「なぜこの活動にしたのですか?」と聞かれたときに、自分の言葉で答えられることが大切です。
A. 中学校・高校では「授業は英語で行うことを基本とする」とされています。ただし、生徒の理解の程度に応じた英語を使うことが前提で、文法の説明などを日本語で簡潔に補うこともあります。「文法の説明は日本語で短く行う」など、使い分けの方針を指導観に書いておくと丁寧です。
A. いいえ。本時で重点的に見る観点を1〜2つに絞りましょう。記録に残す評価は、生徒が十分に練習した単元の後半で行うのが基本です。
A. アンケートやテストの結果は「約7割」「半数を超える」など、学級全体の傾向として示します。個人の成績や、少人数で個人が特定できるような数字は書きません。
A. 「児童」と書きます。3・4年生の外国語活動は「聞くこと」「話すこと[やり取り]」「話すこと[発表]」の3領域で、教科ではないため数値による評価(評定)は行いません。5・6年生の外国語科は5領域です。学級担任と専科教員・ALTとの役割分担や、音声で十分に慣れ親しんでから文字を扱う流れを意識しましょう。
A. 科目名(英語コミュニケーションⅠ〜Ⅲ、論理・表現Ⅰ〜Ⅲ)を書きます。複数の領域を結び付けた統合的な言語活動(読んだ内容について話し合う・意見を書く など)や、論理・表現での発信(スピーチ・ディベート・意見文)が重視されます。
A. 下書きやアイデア出しに使うのは、とても効率的です。ただし、学校・自治体の生成AIの利用ルールに従い、内容は必ず自分で確かめて、自分の学級に合わせて書き直してください。生徒の名前などの個人情報は入力しないでください。最終的な責任は授業者にあります。
A. はじめての細案なら、相談や修正も含めて2〜3週間かかるのがふつうです。慣れてくると略案は30分〜1時間で書けるようになります。型(テンプレート)をもっておくことが早く書くコツです。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 学習指導要領 | 文部科学省が定める教育課程の基準。英語は「外国語」。小・中は平成29年告示、高校は平成30年告示。 |
| 学習指導要領解説 | 学習指導要領の内容をくわしく説明したもの。外国語編(高校は外国語編・英語編)。 |
| 5つの領域 | 聞くこと・読むこと・話すこと[やり取り]・話すこと[発表]・書くこと。 |
| 3観点 | 知識・技能/思考・判断・表現/主体的に学習に取り組む態度。 |
| 評価規準 | 何ができればよいか(めざす姿)を文章で示したもの。 |
| 評価基準 | どの程度できているかの尺度(A・B・Cなど)。ルーブリックで示す。 |
| 指導と評価の一体化 | 評価の結果を指導の改善に生かし、指導したことを評価すること。 |
| 記録に残す評価/指導に生かす評価 | 評定の資料として記録する評価/その後の指導に生かすための評価。 |
| CAN-DOリスト | 「〜することができる」の形で示した学習到達目標。学校ごとに作成する。 |
| 言語活動 | 目的・場面・状況のある中で、実際に英語を使って考えや気持ちを伝え合う活動。 |
| 言語材料 | 扱う文法事項・語彙・表現・音声など。 |
| 目的・場面・状況 | 「だれに・何のために・どんな状況で」英語を使うのかという設定。 |
| Small Talk | 教師(または生徒同士)が身近な話題について英語で短くやり取りする活動。 |
| 帯活動 | 毎時間、授業の決まった時間にくり返し行う短い活動。 |
| めあて | 本時の目標を、生徒に分かる言葉にしたもの。導入で示し、まとめで振り返る。 |
| 机間指導 | 活動中に教室を回り、生徒の様子を見取って支援すること。 |
| 中間指導 | 言語活動の途中でいったん止め、よい表現の共有や課題の解決をする指導。 |
| パフォーマンステスト | 実際に話す・書くなどの課題で、英語を使う力を評価するテスト。 |
| ルーブリック | 評価の観点と、A・B・Cなどの段階ごとの基準を表にしたもの。 |
| ティーム・ティーチング(TT) | 日本人の英語教員(JTE)とALTなど、複数の教員で行う授業。 |
| ALT | 外国語指導助手(Assistant Language Teacher)。 |
| リテリング | 読んだ・聞いた内容を、キーワードや絵をたよりに自分の言葉で伝え直す活動。 |
| ユニバーサルデザイン(UD) | だれにとっても分かりやすく学びやすい授業の工夫(見通し・視覚化・焦点化など)。 |
| 個別最適な学び・協働的な学び | 一人一人に応じた学びと、他者と学び合う学びを一体的に充実させるという考え方。 |
| 略案/細案 | 本時中心の簡単な指導案/単元全体を含むくわしい指導案。 |
| 自評 | 研究授業の後の協議会で、授業者が自分の授業について述べること。 |
迷ったときは、必ず一次情報(文部科学省・国立教育政策研究所)にあたるのが鉄則です。