助動詞助動詞は、事実に“話し手の気持ち”をひとさじ足す調味料

He is busy. はただの事実の報告。でも He must be busy. と言った瞬間、「忙しいに違いない」という話し手の判断が乗ります。助動詞は、文に“気持ち”や“確信の強さ”を足す小さな部品です。ここがわかると、会話表現の丁寧さも、長文で筆者がどこまで言い切っているかも読めるようになります。次の「助動詞+have p.p.(p.p.=過去分詞)」や仮定法への道も一気に開けます。
知ってた? 目から鱗
Q1must は昔、過去形だったって知ってた?
must はもともと古い英語で「〜してよい・〜せねばならない」を表した動詞の過去形に由来します。過去形が現在の意味で使われるようになり、本来の現在形は消えました。だから must には新しく過去形がなく、過去は had to で言います。
Q2アメリカ人は「〜じゃないに違いない」を must not で言う?
言います。アメリカ英語では He must not be home.(家にいないに違いない)のように must not を否定の推量に使います。イギリス英語では「〜のはずがない」には can't がふつう。文脈で禁止か推量かを判断します。
Q3Shall I ~? はアメリカではあまり聞かない?
アメリカ英語では shall はかなり古風・かたい響きで、日常では Should I open the window? や Do you want me to ~? がよく使われます。イギリス英語では Shall I ~? / Shall we ~? は今もふつうの会話表現です。
Q4ought to の ought は owe(借りがある)の親戚?
そうです。ought はもともと「持つ・負っている」を表す動詞(owe のもと)の過去形でした。「〜する義理を負っている」から「〜すべきだ」に意味が変わりました。動詞だった名残で、助動詞なのに to がついています。
Q5丁寧にしたいとき、過去形にするのはなぜ?
英語の過去形は「時間の遠さ」だけでなく「現実からの距離」も表します。Can you ~? を Could you ~? にすると、要求との間に一歩距離ができて押しつけがましさが消えます。仮定法で過去形を使うのも同じ発想です。
01助動詞の正体――「事実」に「気持ち」をひとさじ 基礎
助動詞は、動詞の前について話し手の気持ち・判断を足す語です。同じ「トムは忙しい」でも、助動詞を1つ足すだけで、文の“温度”がガラッと変わります。
- Tom is busy.
トムは忙しい。(事実の報告。気持ちはゼロ) - Tom must be busy.
トムは忙しいに違いない。(話し手の強い確信) - Tom may be busy.
トムは忙しいかもしれない。(半信半疑) - Tom can't be busy.
トムが忙しいはずがない。(ありえない、という判断)
助動詞が足す“気持ち”は2系統
① 「〜できる・〜しなければ・〜してよい」系(能力・義務・許可)=人の行動についての気持ち。
② 「〜かもしれない・〜に違いない」系(推量)=その話がどのくらい確かかという判断。
must も may も should も、この2つの顔を両方持っています。どちらの顔かは、文脈と後ろの動詞で決まります。
| 助動詞 | ①能力・義務・許可 系 | ②推量 系 |
|---|---|---|
| can | 〜できる/〜してよい | 〜しうる(一般論)/(否定 can't で)〜のはずがない |
| may | 〜してよい | 〜かもしれない |
| must | 〜しなければならない | 〜に違いない |
| should | 〜すべきだ | 〜のはずだ |
| will | 〜するつもりだ(意志) | 〜だろう |
1つの助動詞に“2つの顔”。この表が単元全体の地図になります
助動詞の3つの鉄則
① 後ろは動詞の原形(ought to だけは to が入る)。原形とは -s も -ed もつかない、辞書に載っている形です(He can swim. ✕ He can swims.)
② 主語が3人称単数(he / she / Ken など)でも助動詞に -s(3単現の s)はつかない(✕ He cans swim.)
③ 否定は助動詞の直後に not、疑問は助動詞を文頭に出す。do / does の出番はない。
| ふつうの動詞の文 | 助動詞の文 | |
|---|---|---|
| 肯定 | Ken plays tennis. | Ken can play tennis. |
| 否定 | Ken doesn't play tennis. | Ken can't play tennis. |
| 疑問 | Does Ken play tennis? | Can Ken play tennis? |
助動詞があると do / does は出てこない
YukiS can助動詞 speakV three languagesO.
ユキは3か国語を話せる。なぜ後ろは原形なのか。助動詞が「時制」と「話し手の判断」という面倒な仕事をまとめて引き受けてくれるので、後ろの動詞は何も背負わない素の形でいいのです。「助動詞が荷物を全部持ってくれるから、動詞は手ぶら」とイメージしてください。
will と can を両方使いたくても ✕ will can とは言えません。片方を意味が同じ別の形に言い換えます。
✕ You will can swim. → ○ You will be able to swim.
✕ He may must go. → ○ He may have to go.
be able to と have to は“助動詞の代役”として大活躍します。
※これは標準英語のルール。アメリカ南部などの方言には might could のような重ね方もあります。
生徒助動詞って、結局なにがうれしいの?
先生同じ事実に“自分の判断”を乗せられること。It's true. とだけ言うより、It must be true. の方が話し手の顔が見えるでしょ。
生徒たしかに。「〜に違いない!」って身を乗り出してる感じする。
先生そう。長文でも筆者が may を使ったら「まだ断定してない」、must なら「かなり強く言い切ってる」。助動詞は主張の強さのメーターなんだ。
確認問題 My brother ( ) play the guitar very well.
助動詞の後ろは原形で、助動詞自体に -s はつかない。can to / is can という形はない。
02can・could・be able to――「できる」の3兄弟 基礎
can の中心イメージは「〜する力・余地がある」。そこから「能力(できる)」「可能性(ありうる)」「許可(してもいい)」の3つの意味が広がります。
| 意味 | 例文 | 和訳 |
|---|---|---|
| 能力 | I can ride a unicycle. | 一輪車に乗れる。 |
| 許可 | Can I use your charger? | 充電器、借りてもいい? |
| 可能性(ときに〜しうる) | Kyoto can be very hot in summer. | 京都は夏、とても暑くなることがある。 |
| 否定の推量 | That can't be true. | そんなはずがない。 |
can't be =「〜のはずがない」
can が「そうなる余地がある」なら、can't は「そうなる余地がゼロ」。だから That can't be true. は「それが本当である可能性はない」=「そんなはずがない」になります。推量の can't は、must(〜に違いない)のちょうど裏返しです。
助動詞。形は can と could だけ。未来形・完了形・to不定詞(to+原形)にはなれない。
I can swim now.
「be動詞+形容詞 able」なので、will be / have been / to be などどんな形にもなれる。
I will be able to swim soon.
- I hope to be able to talk with my host family in English.
ホストファミリーと英語で話せるようになりたい。(✕ to can) - I haven't been able to sleep well since the exam.
試験以来、よく眠れていない。(✕ haven't could)
「昨日、終電に間に合った」のように、ある時1回だけ実際に成功したことを言うとき、ふつう could は使いません。was able to / managed to を使います。
✕ I could catch the last train last night.
○ I was able to catch the last train last night.
○ I managed to catch the last train last night.
なぜでしょう? could の基本は「能力があった」という過去の一般的な状態です。「泳ぐ力があった」とは言えても、「その日その場で成功した」という1回の出来事の報告には弱い。さらに could には「(やろうと思えば)できるだろうに」という仮定法(事実とちがうことを仮に言う言い方)の意味もあるので、「実際にやった」のかどうかがぼやけてしまうのです。
動く図解Yes/No で進む判定チャートアプリで見る- She could read before she started school.
彼女は小学校に入る前に字が読めた。(一般的な能力) - I couldn't find my key this morning.
今朝、カギが見つからなかった。(否定は could でOK) - We could see the fireworks from our balcony.
ベランダから花火が見えた。(知覚動詞は could でOK)
確認問題 After three tries, Emma finally ( ) pass her driving test.
「3回目でついに合格した」は1回の成功の報告なので was able to。could だと“一般的な能力”に聞こえるので避ける。can / is able to は時制が合わない。
英語圏の学校では、生徒が Can I go to the restroom? と聞くと、先生が「行く“能力”はあるでしょうね。“許可”なら May I ですよ」と返す――という古典的なやりとりがよく話題になります。けれど今の英語では、許可の can はまったく普通。may は丁寧・改まった響きになる、というのが実際の感覚です。
03may・might――「してもいい」と「かもしれない」 標準
may の中心イメージは「その道はふさがれていない」。人の行動なら「〜してもよい(許可)」、出来事なら「〜かもしれない(推量)」になります。
- You may use a dictionary during the test.
テスト中は辞書を使ってもよい。(許可(先生・ルールの側から)) - May I come in?
入ってもよろしいですか。(Can I ~? より丁寧) - It may rain this afternoon.
午後は雨が降るかもしれない。(推量(半々くらい)) - He may not know the truth.
彼は真実を知らないかもしれない。(推量の否定=〜でないかもしれない)
| May I ~? への返事 | ニュアンス |
|---|---|
| Sure. / Of course. / Go ahead. | ふつうのOK。会話ではこれが自然 |
| Yes, you may. | 先生・親が許可を「与える」感じ。目上から目下へ |
| I'm afraid not. / I'd rather you didn't. | やわらかい断り |
| No, you may not. / No, you must not. | きっぱり不許可・禁止 |
Yes, you may. は正しいけれど“上から目線”。友だちや目上の人への返事には向かない
「〜してはいけない」。許可の may を否定。
You may not leave the room.
「〜しないかもしれない」。推量の may を否定。
Ken may not come today.
might は may の過去形……だけじゃない
might は形の上では may の過去形ですが、今のことにも普通に使います。It might rain. は「ひょっとすると雨かも」。may よりほんの少し自信がない・控えめな響きです。ただし日常会話では may と might の差はかなり小さく、推量ではむしろ might の方がよく使われます。
推量の may は「降るかもしれないし、降らないかもしれない」という迷っている状態=だいたい50%。might は、その迷いがもう少し弱気な方にかたむいた感じ、と覚えます。
「それは本当だろうか?」を ✕ May it be true? とはふつう言いません(May it be true! と文頭に May を置く形は、あとで見る「〜でありますように」という祈願の文です)。推量の疑問には Can / Could を使います。
○ Can it be true?(いったい本当だろうか)
○ Could it be true?
※might なら Might it be true? も可能ですが、かなり硬い言い方です。
may にはもう1つ、改まった場面で使う祈願の用法があります。May + S + 原形 …! の語順で「〜でありますように」。スピーチ・カード・式典の言葉で見かけます。
- May you both be happy forever!
お二人が末永く幸せでありますように。 - May all your dreams come true!
あなたの夢がすべてかないますように。
確認問題 It's cloudy. It ( ) rain, so take an umbrella just in case.
「念のため傘を」と言っているので、雨は“降るかもしれない”程度=may。can't だと「降るはずがない」になり、傘をすすめる流れと矛盾。has rain は形として×。
04must と have to――内なる声と外からのルール 標準
must は「〜しなければならない(義務)」と「〜に違いない(強い確信)」の2つの顔を持ちます。どちらにも「ほかに道がない!」という強い圧力が共通しています。
話し手自身が「そうすべきだ」と強く思っている。自分で自分に命じる感じ。
I must study harder. I really want to pass!
規則・状況・他人の都合で「そうせざるをえない」。本人はやりたくないこともある。
I have to wear a uniform at my school.
ただし、この区別は「傾向」です。アメリカ英語では、会話の must はやや硬く響くので、義務はふだん have to や have got to(口語)で言うことが多いのです。入試では「must=話し手の判断、have to=外の事情」を基本にして、区別を問われたら文脈の手がかり(校則・規則なのか、自分の決意なのか)を探しましょう。
| いつの義務? | 言い方 |
|---|---|
| 現在 | must / have to |
| 過去 | had to(✕ musted) |
| 未来 | will have to(✕ will must) |
| 現在完了 | have had to |
must には過去形・未来形がない。義務の過去・未来は have to が代わりに引き受ける(※間接話法の He said he must go. のように、must のまま過去の話に使うことはある)
must not と don't have to は正反対に近い
must not = 〜してはいけない(禁止)。「しない」ことが義務。
don't have to = 〜しなくてもよい(不要)。「する」義務がないだけで、してもしなくてもいい。
どちらにも not が入っているので、なんとなく「〜しちゃダメ」と訳すと一発で失点します。
- You must not use your phone during the test.
テスト中にスマホを使ってはいけない。(禁止) - You don't have to come if you're busy.
忙しいなら来なくてもいいよ。(不要(来てもいい)) - You needn't bring anything.
何も持ってこなくていいよ。(needn't(=need not)も「不要」側。主にイギリス英語で、やや硬い)
must not=マジでダメ(禁止)、don't have to=ドンマイ、やらなくていいよ(不要)。頭の音(マ/ドン)で意味をセットにします。
推量の must は「状況から考えて、それ以外ありえない」という確信です。目の前の証拠や手がかりから結論を出すときに使います。
- You've been practicing for five hours. You must be exhausted.
5時間も練習してたんだね。へとへとに違いない。 - The lights are off. They must be out.
電気が消えている。出かけているに違いない。
must(〜に違いない)の反対、「〜のはずがない」は can't / cannot。
○ He can't be tired. He just woke up.(彼が疲れているはずがない。起きたばかりだ)
must not の基本は「〜してはいけない」。なお特にアメリカ英語では He must not be home.(家にいないに違いない)のように must not が「〜でないに違いない」の意味になることもありますが、入試で「〜のはずがない」を選ぶなら can't(cannot)が基本です。
確認問題 The meeting is optional, so you ( ) come if you're busy.
「参加は自由」=来る必要はない→don't have to(不要)。must not だと「来てはいけない」(禁止)になり、optional と合わない。can't は「来られない」、had to は時制が合わない。
05should・ought to・had better――アドバイスの強さ 標準
should は「〜すべきだ・〜した方がいい」。must ほど強制的ではなく、「そうするのが正しい・賢い」というアドバイスの助動詞です。もう1つ、「(当然)〜のはずだ」という推量の顔もあります。
- You should see a doctor.
医者に診てもらった方がいいよ。(助言) - We should respect other people's opinions.
他人の意見は尊重すべきだ。(当然すべきこと) - The package should arrive tomorrow.
荷物は明日届くはずだ。(当然の推量(予定どおりなら))
推量の should は「予定どおりなら〜のはず」
must の推量は「証拠から考えて、それ以外ありえない」。should の推量は「ふつうに行けば・予定どおりなら〜のはず」。The package should arrive tomorrow. は「(配送が順調なら)明日届くはず」。must ほど強くなく、“期待”がまざります。
ought to は should とほぼ同じ意味(義務・当然の推量)。やや硬く、会話では should の方がずっとよく使われます。形に注意:否定は ought not to(to の前に not)。
| should | ought to | |
|---|---|---|
| 肯定 | You should go. | You ought to go. |
| 否定 | You shouldn't go. | You ought not to go. |
| 疑問 | Should I go? | Ought I to go?(かなり硬い・まれ) |
had better は「〜しないとまずいことになるぞ」という強い忠告。形は過去形の had ですが、意味は今・これからのことです。会話では You'd better ~ と縮めるのがふつう。
- You'd better leave now, or you'll miss the bus.
もう出ないとバスに乗り遅れるよ。 - We had better not make any noise. The baby is sleeping.
物音を立てない方がいい。赤ちゃんが寝ているから。(否定は had better not +原形)
had better には「言うとおりにしないと困ったことになるぞ」という警告・おどしの響きがあります。先生や上司に You had better ~ と言うと、かなり失礼。目上には You might want to ~(〜なさってはいかがでしょう)や It might be a good idea to ~ を使います。
had better を先生に言うと、先生が「ハッ」と固まる――強い忠告・警告だから目上には使わない、とセットで覚えます。否定は「ハッド・ベター・ノット」の順。
✕ You had not better go.
✕ You hadn't better go.
○ You had better not go.
had better で1つの助動詞のカタマリ。not はその後ろ、原形の前に置きます。
※ふつうの文の話。疑問文の Hadn't we better ~?(〜した方がよくない?)は主にイギリス英語で使われます。
確認問題 You'd better ( ) your phone in class. The teacher is strict.
had better の否定は had better not +原形。don't use / not to use / not using はいずれも形が合わない。
06will・would――意志・推量・習性・こだわり 標準
will の中心イメージは「強い意志・見通し」。人なら「〜するぞ(意志)」、出来事なら「〜するだろう(推量)」、モノの性質なら「〜するものだ(習性)」になります。
| will の顔 | 例文 | 和訳 |
|---|---|---|
| 単純未来(自然にそうなる未来) | I will be 18 next month. | 来月18歳になる。 |
| 意志 | I'll carry your bag. | カバン、持つよ。 |
| 推量(今のこと) | That will be Ken at the door. | 玄関にいるのはケンだろう。 |
| 習性・傾向 | Accidents will happen. | 事故は起こるものだ。 |
| 固執(否定) | This door won't open. | このドア、どうしても開かない。 |
| 依頼 | Will you pass me the salt? | 塩を取ってくれる? |
won't / wouldn't =「どうしても〜しようとしない」
will は「意志」。その否定 won't は「〜する意志がない=頑として〜しない」。これを「固執」の用法と呼びます。人だけでなく、ドア・エンジン・パソコンなどモノにも使えます(モノが言うことを聞いてくれない感じ)。過去なら wouldn't。
- My laptop won't start. What should I do?
ノートパソコンがどうしても起動しない。どうしよう。 - He wouldn't listen to my advice.
彼はどうしても私の忠告を聞こうとしなかった。
would は will の過去形。「過去の意志(wouldn't=どうしても〜しなかった)」「過去の習慣(よく〜したものだ)」「丁寧な依頼(Would you ~?)」「仮定法」と、使い道の広い助動詞です。
- When I was little, my grandmother would often tell me old stories.
小さいころ、祖母はよく昔話をしてくれたものだ。(過去の習慣(思い出話)) - Would you help me with this box?
この箱を運ぶのを手伝っていただけますか。(丁寧な依頼)
would を使った決まった形に would rather +原形(than +原形)「(…するより)むしろ〜したい」があります。would が助動詞なので後ろは原形、否定は would rather not +原形。「(ほかの人に)〜してほしい」と言うときは would rather +主語+過去形になり、今の話でも過去形(仮定法過去)を使います。くわしくは次の単元で。
- I'd rather stay home than go out in this rain.
この雨の中を出かけるより、家にいたい。(than の後ろも原形) - I'd rather you didn't smoke here.
ここではタバコを吸わないでもらえるとありがたい。(主語が変わると過去形。※くだけた会話では現在形も聞かれることがあるが、入試では過去形)
「今そうだろう」とほぼ確信。チャイムや電話が鳴ったときの「〜だろう」。
That will be the pizza.
「そういう性質・傾向があるものだ」。ことわざや一般論。
Oil will float on water.
未来の表し方は時制の単元でくわしく扱います。ここでは「will はその場の意志、be going to は前からの予定・今の兆し」という違いだけ確認しておきましょう。電話が鳴って「私が出るよ」はその場の決断なので I'll get it. です。
男の子がいたずらをしたときに大人が言う決まり文句。will の「習性・傾向」で、「男の子ってそういうものだよ(仕方ない)」という意味です。最近は「それで乱暴を大目に見るのはおかしい」と批判的に取り上げられることも増えた表現です。
確認問題 I pushed and pushed, but the window ( ) open.
モノが「どうしても〜しようとしなかった」は wouldn't(固執の否定の過去)。mustn't / needn't / shouldn't では「押しても開かなかった」という意味にならない。
07used to と would――「昔は〜した」の2人、そして be used to 応用
used to +原形 は「以前は〜したものだ/以前は〜だった」。ポイントは、ふつう「今はもう違う」という対比がふくまれることです。
- I used to play the piano, but I quit in junior high.
昔はピアノを弾いていたが、中学でやめた。 - There used to be a bookstore on this corner.
この角には以前、本屋があった。(状態(存在)にも使える)
動作の習慣も、状態(be, live, have, like など)もOK。「今は違う」という対比がはっきり。
She used to live in Sapporo.
動作の習慣だけ。状態には使えない。思い出を語る響きで、when I was a child など「いつの話か」が示されるのがふつう。
We would often play catch after school.
「昔は〜だった」の意味では:
✕ There would be a big tree here.
✕ I would live in Osaka.
○ There used to be a big tree here.
○ I used to live in Osaka.
be・live・have・know・like などの「状態」は used to(または単なる過去形)で表します。(✕の文も「もし〜なら…だろう」という仮定の意味なら正しい文です)
ここで超頻出のひっかけ。be used to ~ing は「〜することに慣れている」。この to は不定詞の to ではなく前置詞(at・in・for などの仲間)なので、後ろは名詞か動名詞(~ing の形で「〜すること」)です。「慣れる(変化)」なら get used to ~ing。
| 形 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| used to +原形 | 以前は〜した・〜だった | I used to get up late. |
| be used to +~ing / 名詞 | 〜に慣れている | I am used to getting up early. |
| get used to +~ing / 名詞 | 〜に慣れる | You'll soon get used to the new school. |
| be used to +原形 | 〜するために使われる(use の受動態=受け身) | This knife is used to cut bread. |
前に be / get があるか、to の後ろが原形か ~ing・名詞か。この2点を見れば一発で判別できる
be がなければ「昔は〜した」という昔話。be(や get)がついたら「〜に慣れている」という慣れ話で、to の後ろは ing(か名詞)。「be がついたら慣れ、ing で答えろ」とリズムで覚えます。
| used to の否定・疑問 | |
|---|---|
| 否定 | I didn't use to like vegetables.(ふつう)/I used not to ~(主にイギリス・硬い) |
| 疑問 | Did you use to play any sports? |
did の後ろなので use(原形)にするのが正式。会話では didn't used to とつづる人も多い
確認問題 I've lived in Hokkaido for ten years, so I'm used to ( ) in the snow.
be used to ~ing=〜に慣れている。to は前置詞なので動名詞 driving。drive にすると「以前は〜した」の used to と混同した形になる。drove / be driven も前置詞の後ろには置けない。
08shall・need・dare――クセの強い脇役たち 応用
shall は、今の会話では出番がかなり限られていて、ほぼ Shall I ~? と Shall we ~? の2つで使われます(イギリスの改まった英語では I shall ~ で未来を表すことも。アメリカでは申し出に Should I ~? もよく使います)。
「(私が)〜しましょうか」。相手のために何かを申し出る。
Shall I carry your bag? — Yes, please. / No, thank you.
「(一緒に)〜しませんか」。Let's ~ とほぼ同じ。
Shall we take a break? — Yes, let's. / No, let's not.
shall の音を「〜しょう」に重ねると、Shall I は「(私が)〜しましょうか」、Shall we は「(みんなで)〜しましょうよ」と自然に訳せます。Let's ~, shall we? の付加疑問もこの仲間。
shall には、契約書や規則で「〜するものとする」という硬い用法もあります(The tenant shall pay the rent by the 5th of each month.)。日常会話で見ることはほとんどありません。
need には2つの顔があります。①ふつうの動詞=本動詞(need to +原形)と、②助動詞(need +原形)。助動詞の need は基本的に否定文・疑問文でしか使いません(主にイギリス英語で、やや硬い)。
| 本動詞 need(to あり) | 助動詞 need(to なし) | |
|---|---|---|
| 否定 | He doesn't need to go. | He need not (needn't) go. |
| 疑問 | Does he need to go? | Need he go? |
| 肯定 | He needs to go. | (ふつう使わない) |
to があれば本動詞(3単現の s・do が必要)、to がなければ助動詞(s も do も不要)
✕ He needs not go.(助動詞に s はつかない)
✕ He doesn't need go.(本動詞なら to が必要)
✕ You need not to go.(助動詞なら to は不要)
○ He need not go.
○ He doesn't need to go.
- My shoes need washing.
靴を洗う必要がある。(need ~ing = 〜される必要がある(= need to be washed))
dare は「あえて〜する・〜する勇気がある」。これも助動詞(dare not +原形)と本動詞(don't dare (to) +原形)の両方の使い方があります。会話で一番よく出るのは次の決まり文句です。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| How dare you ~! | よくも〜できるね!(怒り) |
| Don't you dare ~! | 〜したら承知しないよ! |
| He dare not tell the truth. | 彼は真実を言う勇気がない(硬い) |
| He doesn't dare (to) tell the truth. | 同上(ふつう) |
| I dare say ~ | たぶん〜だろう(主にイギリス) |
確認問題 You ( ) worry about the fee. It's free for students.
助動詞 need の否定 needn't +原形。needn't to(to は不要)、don't need(本動詞なら to が必要)、needs not(助動詞に s はつかない)はすべて×。
09「あれしろ・これしろ」の that 節は (should)+原形 応用
「提案する・要求する・命令する」などの動詞の後ろの that 節(that で始まる「主語+動詞」のカタマリ)では、動詞が (should) +原形 になります。主語が3人称単数でも、主節(that の前の「主語+動詞」)が過去形でも、原形のまま。文法書では「仮定法現在」(原形を使って「まだ事実ではないこと」を表す仮定法)と呼ばれる形です。
- The coach suggested that we practice every morning.
コーチは毎朝練習しようと提案した。 - My mother insisted that I see a doctor.
母は私が医者に診てもらうよう強く言った。(この意味では ✕ saw ✕ sees) - The teacher demanded that Ken apologize to her.
先生はケンが自分に謝るよう求めた。
なぜ原形?
「〜しろ」と言われている中身は、まだ実現していないことです。事実を報告する形(sees / saw)を使うと「すでにそうしている」ように聞こえてしまう。だから時制も人称も背負わない“素”の原形で「こうあるべき内容」を表すのです。イギリス英語では原形の前に should を入れることが多く、アメリカ英語では原形だけがふつうです(イギリスでは that he goes のようなふつうの時制も見られますが、入試では (should)+原形が正解)。
My motherS insistedV that接続詞 IS (should) seeV a doctorO.
母は私が医者に診てもらうよう強く言った。| グループ | 動詞・形容詞 |
|---|---|
| 提案 | suggest / propose / recommend |
| 要求 | demand / request / require / ask |
| 命令 | order / command / urge |
| 主張 | insist |
| 決定 | decide / determine |
| 必要・重要(It is ~ that …) | necessary / essential / vital / important / desirable |
ask は ask that ~ の形のとき(やや硬い)
提案・要求・命令・主張――どれも相手に「あれしろ、これしろ」と言う動詞です。その中身の that 節は、飾りなしの“素”=原形。It is necessary / essential that ~ も「〜しなきゃダメ」という“あれしろ系”の仲間です。
- It is essential that everyone be on time.
全員が時間を守ることが不可欠だ。(入試では ✕ is) - The doctor recommended that he not eat too much salt.
医者は彼に塩分をとりすぎないよう勧めた。(否定は not +原形(don't は使わない)) - The manager requested that the report be finished by noon.
部長は報告書を正午までに仕上げるよう求めた。(受動態は be +過去分詞)
「〜するよう強く求める」→ まだ実現していない中身 → 原形。
He insisted that I stay for dinner.
「〜だと言い張る」→ 事実だと主張している → ふつうの時制。
He insisted that he was innocent.
suggest が「提案する」なら原形、「示唆する・それとなく示す」ならふつうの時制。主語がモノ(his face, the data など)なら「示唆」を疑いましょう。
○ His pale face suggested that he was sick.(青い顔から、彼が具合が悪いことがうかがえた)
主節に提案・要求・命令・必要の語があったら、that 節の動詞を見る。3単現の s・過去形・will がついていたら、入試ではそれが誤り(または選択肢から外す)。ただし suggest と insist は意味をチェック。
なぜ効く? 仮定法現在は時制の一致(主節が過去なら that 節も過去にそろえるルール)を受けないので、主節が過去でも原形のまま。ここを知らない受験生が多く、正誤問題の定番になる。
確認問題 The school required that every student ( ) a name tag.
require(要求)の that 節は (should)+原形。主節が過去でも wore にはしない。主語が every student でも wears にはせず、will wear も×。
10確信度メーターと丁寧さのグラデーション 応用
推量の助動詞は、「どのくらい確かだと思っているか」のメーターです。長文でも会話でも、どの助動詞が選ばれたかで話し手の自信がわかります。
動く図解グラフが伸びるアニメーションアプリで見る| 肯定の確信 | 否定の確信 |
|---|---|
| must be(〜に違いない) | can't be(〜のはずがない) |
| may be(〜かもしれない) | may not be(〜でないかもしれない) |
| should be(〜のはずだ) | shouldn't be(〜ではないはずだ) |
入試では must の反対は can't。must not は「〜してはいけない」が基本(アメリカ英語では「〜でないに違いない」にも使う)
次は「お願い」の丁寧さ。ここで効いてくるのが「過去形=距離」という感覚です。can より could、will より would の方が、相手との間に一歩“距離”を置くので、遠慮がちで丁寧に聞こえます。
動く図解グラフが伸びるアニメーションアプリで見るmind は「気にする・嫌だと思う」。Would you mind opening the window? は直訳すると「窓を開けるのは嫌ですか?」。だから引き受けるときは Not at all. / No, not at all. / Of course not.(嫌じゃないですよ)。Yes と答えると「嫌です」になってしまいます。実際の会話では Sure. と返す人も多いのですが、試験では No 系が正解です。
- Would you mind opening the window? — Not at all.
窓を開けていただけますか。—いいですよ。(✕ to open) - Would you mind if I sat here? — No, go ahead.
ここに座ってもかまいませんか。—どうぞ。(Would you mind if +過去形(Do you mind if +現在形)。※口語では Would you mind if I sit ~? も多い)
could・would・might は、今のことを言っているのに過去形。時間を一歩引くように、相手との間にも一歩ぶんの距離(遠慮)を置くから丁寧になる。「過去形=一歩下がってお辞儀」とイメージします。
生徒Could you ~? って過去形なのに、なんで今のお願いに使えるの?
先生過去形は“遠い”形なんだ。時間が遠い=過去。相手との心の距離が遠い=丁寧。
生徒へえ。じゃあ日本語の「〜していただけ“ました”ら」みたいな感じ?
先生近い発想。日本語でも「よろしかったでしょうか」って過去形で丁寧さを出すよね。遠回しにするほど丁寧、というのは英語も日本語も同じなんだ。
確認問題 次のうち、話し手の確信が最も強いものはどれか。
must(〜に違いない)が最も強い。may → might → could の順に少しずつ弱くなるイメージ(ただし差は小さい)。
11難関大の差がつくポイント 難関
ここからは、知っているかどうかで難関大の正答率が大きく変わるポイントです。どれも「なぜそうなるか」をセットで理解しておけば、初見の問題でも迷いません。
「〜しなければならなかった」。実際にそうした、という含みが強い。
He had to leave early yesterday.
「〜したに違いない」。今から過去を推し量る。p.p. は過去分詞のこと。
He must have left early yesterday.
must の過去形は存在しないので、「〜しなければならなかった」は had to、「〜したに違いない」は must have p.p. と、意味によって過去の作り方が分かれます。助動詞+have p.p. は次の単元でたっぷり扱います。
| 後ろの形 | 義務・許可? 推量? | 例 |
|---|---|---|
| 動作動詞(go, eat, study…) | 義務が多い | You must study harder.(義務) |
| be+形容詞・状態動詞(know, have…) | 推量が多い | You must be hungry.(推量) |
| 進行形・完了形 | 推量が多い(You must have finished it by Friday. のような期限つきの完了は義務) | He must be sleeping.(推量) |
| be quiet / be careful / be home by ~ など、これからとる行動の指示 | 義務 | You must be home by nine.(義務) |
後ろの動詞の性質で意味の見当がつく。ただし He must be home now.(明かりがついている→家にいるに違いない)のように同じ be home でも推量になるので、最後は必ず文脈で確認
can の推量は「一般論として、ときに〜しうる」(Kyoto can be very hot.)。特定の出来事が起こるかもしれないと言うときは may / might / could です。
✕ It can rain tonight.
○ It may / might / could rain tonight.
助動詞 need は「否定の空気」の中で使う
助動詞の need は否定文・疑問文が基本ですが、no one / hardly / only のような否定っぽい語と一緒なら肯定文の形でも使われます。また All you need do is ~(〜しさえすればいい)は決まった言い方です。
○ No one need know about this.(このことは誰も知る必要はない)
○ All you need do is sign here.(ここにサインするだけでいい)
could には「過去の能力」以外に、「(その気になれば)〜できるだろう」という仮定の意味や、「〜してみたら?」という軽い提案の意味もあります。今の話をしている could は、まず仮定・提案・丁寧を疑いましょう。
- I could win the race if I trained harder.
もっと練習すれば、レースに勝てるだろうに。(仮定(今の話)) - You could ask Ms. Sato for help.
佐藤先生に手伝いを頼んでみたら?(軽い提案)
受け身なら be +過去分詞、否定なら not +原形。is / isn't / doesn't が入ったら誤り。
○ The committee demanded that the plan be changed.
○ It is important that the patient not be disturbed.
確認問題 Look at those dark clouds. It ( ) snow tonight.
特定の出来事(今夜の雪)の可能性は could(may / might も可)。can は「一般論として〜しうる」なので、この文脈では不自然。must to / is able to は形・意味が合わない。
確認問題 “You must be home by nine.” の must と同じ意味の must を含むものはどれか。
問題文の must は「9時までに帰宅していなさい」という義務。Students must be quiet(静かにしていなければならない)も義務。ほかの3つは「〜に違いない」という推量。
12超上級:ネイティブの感覚――過去形は“距離” 超難関
could・would・might は、形は過去形なのに、今のことにも未来のことにも使われます。その正体は「距離」。過去形は「今・現実・相手から一歩離れた」ことを表す形なのです。
| 距離の種類 | could の例 | 意味 |
|---|---|---|
| 時間の距離(過去) | I could swim when I was five. | 5歳のとき泳げた |
| 現実からの距離(仮定) | I could win if I practiced more. | もっと練習すれば勝てるだろうに |
| 心の距離(丁寧) | Could you help me? | 手伝っていただけますか |
この3つの距離がわかると、助動詞・仮定法・丁寧表現が1本の線でつながる
“距離”の感覚が仮定法を生む
If I were a bird, I could fly. の were・could は、過去の話ではなく「現実から遠い」ことを示す過去形です。助動詞の過去形がこの“遠さ”を担っているからこそ、仮定法の帰結の文(「もし〜なら、…だろう」の「…だろう」の部分)には would / could / might が現れるのです。
話し手の意見・判断として「〜すべきだ」。
You should take off your shoes.
決まり・予定・周りの期待として「〜することになっている」。「なのに実際は…」の含みも出やすい。
You're supposed to take off your shoes here.
- The movie was supposed to start at seven.
映画は7時に始まるはずだった(のに始まらなかった)。 - You might want to check the spelling again.
スペルをもう一度確認した方がいいかもしれませんね。(やんわりした指摘・助言の定番) - I'd say he's about forty.
彼は40歳くらいでしょうかね。(would で断定をやわらげる)
| 口語 | もとの形 | 例 |
|---|---|---|
| gonna | going to | I'm gonna be late. |
| wanna | want to | I wanna go home. |
| gotta | (have) got to = have to | I've gotta go. |
| have got to | have to(口語) | You've got to try this ramen! |
会話・歌詞・SNSでよく見るつづり。入試の英作文では使わない
He will keep talking during movies. の will を強く読むと、「あいつは(毎回毎回)映画中にしゃべるんだよ」といういら立ちが出ます。will の「習性・こだわり」の意味が、話し手の不満と結びついた使い方です。過去なら He would keep interrupting me.(何度も話をさえぎってきたんだ)。
アメリカ英語とイギリス英語の違いも少し。shall はアメリカでは Shall we ~? などを除くとかなりまれ。助動詞の needn't は主にイギリス英語で、アメリカでは don't need to がふつう。会話の禁止は mustn't より can't や You're not allowed to ~ がよく使われます。
生徒You might want to ~ って「〜したいかもね」じゃないの?
先生文字通りならそう。でも実際は「〜した方がいいですよ」をやわらかく言うクッションなんだ。
生徒え、じゃあ店員さんに You might want to check your receipt. って言われたら…
先生「レシート確認した方がいいですよ」っていう助言。気づかずに流すと損するかもね。
確認問題 We're ( ) to recycle plastic bottles here, but not everyone does.
be supposed to=(決まりとして)〜することになっている。「なのに実際はやらない人もいる」という流れにぴったり。should / ought / had better は be動詞の後ろに置けず、形が合わない。
瞬間英作文チャレンジ
日本語を見て、3秒で英語にして声に出す。カードをタップすると答えが出ます。
超絶テク
must / should / may の後ろが be+形容詞・状態動詞(know, have など)・進行形・完了形 なら推量の可能性大。動作動詞なら義務・許可の可能性大。ただし be quiet / be careful / be home by ~ のように「そういう状態でいなさい」という指示は義務。完了形も、You must have finished it by Friday. のように期限がつけば義務。
なぜ効く? 推量は「今そうである状態」についての判断なので状態を表す語と結びつきやすく、義務は「これからする行動」に向かうので動作動詞と結びつきやすい。
You must be hungry.(推量)/You must eat something.(義務)
「(その時)実際に〜できた」で、肯定文・動作動詞なら could を消して was able to / managed to。否定(couldn't / could hardly)・知覚動詞(see, hear)・一般的な能力なら could もOK。
なぜ効く? could は過去の“能力(状態)”を表すのが基本で、1回の出来事の成功報告には向かない。仮定法の could(〜できるだろうに)とも紛らわしい。
We finally managed to find the hotel.
日本語で「〜のはずがない」「〜なわけがない」が出たら can't / cannot(やわらげて couldn't も)。must not を選ばせるひっかけに注意。
なぜ効く? can't は「そうなる余地がゼロ」。must not の基本は「〜してはいけない(禁止)」なので、推量の否定には使わない(米口語の例外はあるが入試では can't)。
She can't be forty. She looks so young.
主節に suggest / demand / insist / require / order / recommend / It is essential などがあったら that 節の動詞をチェック。s・過去形・will がついていたら入試では誤り(イギリス英語ではふつうの時制も見られる)。
なぜ効く? 仮定法現在は時制の一致も3単現も受けない“素の形”。受験生が一番見落とすポイントなので、正誤問題の最有力候補になる。
It is necessary that he (should) attend.
① to の後ろが原形で前に be なし→「以前は〜した」。② 前に be / get があって後ろが ~ing・名詞→「〜に慣れている・慣れる」。③ 前に be があって後ろが原形→「〜するために使われる」(受動態)。
なぜ効く? used to do の to は不定詞の一部、be used to ~ing の to は前置詞、be used to do は use A to do の受動態。to の正体が違うので後ろの形が違う。
Wood is used to make paper.
will+can → will be able to、will+must → will have to、may+must → may have to。空所の前に助動詞があって can / must を入れたくなったら代役を探す。
なぜ効く? 助動詞は1つの動詞のまとまりに1つだけ。be able to / have to は“動詞+α”なので、助動詞の後ろに置ける。
You will have to wait a little.
「昔は〜だった」で be・live・have・like・know などの状態動詞なら would は不可、used to(または単なる過去形)。There ( ) be ~ は used to。
なぜ効く? would の過去の習慣は「くり返された動作」を思い出す用法。ずっと続く状態には使えない。
There used to be a movie theater here.
mind=嫌がる。引き受けるなら Not at all. / No, not at all. / Of course not.。後ろは ~ing か if+過去形(口語では if+現在形も)。
なぜ効く? 質問そのものが「嫌ですか?」なので、「嫌じゃない=No」がOKのサインになる。
Would you mind if I opened the window? — Not at all.
need の後ろに to があれば本動詞(does / doesn't / needs が必要)、to がなければ助動詞(needn't / Need I ~? で s なし)。
なぜ効く? 助動詞 need と本動詞 need は同じつづりの別物。混ぜた形(needs not / doesn't need go / need not to)が正誤問題に出る。
He needn't go. = He doesn't need to go.
否定は had better not+原形。had と better の間に not を入れない。短縮形は 'd better。
なぜ効く? had better は全体で1つの助動詞のように働くので、ふつうの助動詞と同じく“まるごとの後ろ”に not を置く。
You'd better not be late.
語呂・暗記フック
may は「そうかもしれないし、違うかもしれない」と迷っている状態=だいたい50%。might はその迷いがもう少し弱気になった感じ。
子犬が「キャンッ!」と鳴いて全力で首を振るイメージ。can't は「そうなる余地ゼロ」=「そんなはずがない」。must(違いない)の真逆です。
頭の音でセットに。マ=マジでダメ(禁止)、ドン=ドンマイ、やらなくていいよ(不要)。
had better は「しないとまずいぞ」という警告。先生に言うと先生がハッとして固まる。否定は had better not の順番。
be がなければ「昔は〜した」、be(get)がついたら「〜に慣れている(慣れる)」で後ろは ing。「be がついたら慣れ、ing で答えろ」。
suggest・demand・insist・order などは相手に「あれしろ」と言う動詞。その中身は時制も s もつけない“素”の原形。It is essential / necessary that ~ も同じ仲間。
Shall I ~? は「(私が)〜しましょうか」、Shall we ~? は「(一緒に)〜しましょうよ」。shall の音を「〜しょう」に重ねると訳が一発で出る。
今の話なのに過去形を使うのは、相手から一歩下がってお辞儀するため。過去形=距離=丁寧。仮定法の“現実からの距離”にもつながる。
ひっかけ図鑑
肯定文で「その時うまくできた」は was able to / managed to。could は一般的な能力・否定・知覚動詞なら OK。
✕ ✕ I could get a ticket for the concert yesterday.
○ ○ I was able to get a ticket for the concert yesterday.
must not は禁止、don't have to は不要。「〜しなくてもいい」に must not を選ばせる問題が定番。
✕ ✕ It's Sunday. You must not get up early.(日曜だから早起きしなくていい、のつもり)
○ ○ It's Sunday. You don't have to get up early.
推量の否定は can't。must not は「〜してはいけない」になってしまう(米口語では must not が「〜でないに違いない」になることもあるが、入試の「〜のはずがない」は can't)。
✕ ✕(入試では)He must not be the thief. He was with me all night.
○ ○ He can't be the thief. He was with me all night.
過去の習慣の would は動作だけ。「昔は〜だった」の be / live / have などは used to。(ng の文も「〜があるだろうに」という仮定の意味なら正しい)
✕ ✕ There would be a big park near my house.
○ ○ There used to be a big park near my house.
「慣れている」の to は前置詞。後ろは ~ing か名詞。
✕ ✕ I'm used to get up early.
○ ○ I'm used to getting up early.
not は had better の後ろ。ふつうの文で had not better / hadn't better は×(疑問文の Hadn't we better ~? は主にイギリス英語で可)。
✕ ✕ You had not better tell him.
○ ○ You had better not tell him.
主節が過去でも、主語が he でも、that 節は (should)+原形。(イギリス英語では practises のようなふつうの時制も見られるが、入試では×)
✕ ✕ The coach suggested that Ken practices more.
○ ○ The coach suggested that Ken (should) practice more.
「示唆する」の suggest、「〜だと主張する」の insist は事実の話なのでふつうの時制。主語がモノなら要注意。
✕ ✕ Her smile suggested that she be happy.
○ ○ Her smile suggested that she was happy.
mind=嫌がる。「いいですよ」は No / Not at all / Of course not。(実際の会話では Sure. と返す人も多いが、Yes だけだと「嫌です」と取られかねない)
✕ ✕ Would you mind helping me? — Yes, I'd love to.
○ ○ Would you mind helping me? — Not at all.
will can / may must は×。be able to / have to を代役に。
✕ ✕ You will can speak English soon.
○ ○ You will be able to speak English soon.
生徒のギモン
なんで助動詞の後ろは原形なの?
助動詞が「時制」と「話し手の判断」をまとめて引き受けているからです。時制は助動詞の形(can / could)が示すので、後ろの動詞はもう何も背負わなくていい。だから素の形=原形になります。歴史的にも、助動詞はもともと後ろに原形不定詞(to のつかない不定詞=動詞の原形)をとる特殊な動詞グループでした。
may と might って、本当に意味が違うの?
教科書的には might の方が確信が弱い・控えめとされます。ただし実際の会話では、推量の may と might の差はかなり小さく、might の方がよく使われます。はっきり違いが出るのは、might have p.p. の「(実際はそうならなかったが)〜したかもしれない」のような場面です(次の単元で扱います)。
can と be able to は完全に同じ意味?
「能力」の意味ではほぼ同じですが、①be able to はどんな時制・形にもなれる(will be able to / to be able to)、②過去の1回の成功には was able to が自然、③許可・推量の意味は can にしかない、という違いがあります。Can I ~? を Am I able to ~? にすると「許可」ではなく「能力」を聞く意味になってしまいます。
should と had better、どっちが強いの?
had better の方がずっと強いです。should は「〜した方がいいよ」というアドバイス、had better は「〜しないとまずいことになるぞ」という警告。だから had better は目上に使いません。形は過去形の had なのに今の話をするのは、歴史的にできあがった決まった言い方だからです。
提案の that 節の原形、イギリス人は should を入れるって本当?
本当です。イギリス英語では that he should go のように should を入れることが多く、アメリカ英語では that he go と原形だけがふつうです。さらにイギリスのくだけた英語では that he goes のようにふつうの時制にすることもありますが、入試では (should)+原形が正解になります。
Could you ~? は過去形なのに、なんで今のお願いに使えるの?
過去形は“距離”を表す形だからです。時間が遠ければ過去、現実から遠ければ仮定、相手との心の距離が遠ければ丁寧。Could you ~? は「もしよろしければ〜できるでしょうか」と一歩引いたお願いになるので丁寧に聞こえます。
must と have to の違い、ネイティブは本当に気にしてる?
意識して使い分けているというより、傾向の差です。must は話し手自身の判断・強い気持ち、have to は外の事情という傾向があり、書き言葉の規則(Passengers must ~)では must もよく使われます。アメリカの会話では義務は have to / have got to がふつうで、must はやや硬く響きます。
超絶おもしろコラム
助動詞は“生きた化石”――can が「知っている」だった時代He cans と言わない本当の理由は、1000年以上前の英語に埋まっています。
今の英語の助動詞には、ほかの動詞にはない奇妙なクセがあります。3人称単数でも -s がつかない。to 不定詞にならない。過去形なのに今の意味で使える(Could you ~? / It might rain.)。実はこれ、1000年以上前の英語(古英語)にあった“特殊な動詞グループ”のなごりだと考えられています。
古英語には、言語学で「過去現在動詞」と呼ばれる動詞の仲間がいました。名前のとおり、過去形のような形なのに現在の意味を表す動詞たちです。can・may・shall・must、それに dare や ought の祖先もここに入ります。ふつうの動詞の過去形は3人称単数でも語尾がつきません(He sang. に -s がつかないのと同じ)。その“過去形っぽい形”をそのまま現在に使っていたので、この仲間は3単現の語尾を持たなかった――これが「He cans と言わない」ことの歴史的な説明です。
意味も今とはかなり違いました。can の祖先は「知っている・やり方を知っている」という意味で、そこから「〜できる」が育ったとされます。「ずる賢い」という意味の cunning も、同じ根っこから出た親戚です。shall の祖先は「借りがある・〜する義務を負う」という意味。だから過去形の should に今も「〜すべきだ」という義務の意味が残っています。
must はさらに不思議です。must はもともと別の助動詞の過去形でした。それが現在の意味で使われるようになり、もとの現在形の方は消えてしまった。つまり must は「過去形が現在の席に座りこんだ」語なのです。must に過去形がなく、「〜しなければならなかった」を had to に頼るしかないのはこのためです。
もう1つの化石が、could の発音しない l。would(will の過去)や should(shall の過去)の l には語源的な理由があるのですが、could の祖先には l がありませんでした。15〜16世紀ごろ、would や should と見た目をそろえるために l が書き足された、と説明されています。
こうして見ると、助動詞は英語の中でも特に古い層がそのまま残った“生きた化石”。「なんで s がつかないの?」という素朴な疑問の答えは、1000年分の歴史の中に眠っています。
「Can I?」「さあ、できるのかな?」――許可の can をめぐる攻防英語圏の教室で何十年も続いてきた、ちょっと意地悪な“お約束”があります。
英語圏の学校でよく語られる場面があります。生徒が手を挙げて Can I go to the bathroom? と聞くと、先生がにやりとして I don't know, can you? と返す。「行く“能力”があるかは知らないよ。“許可”を求めるなら May I だろう?」という意味の、ちょっと意地悪な切り返しです。
このやりとりの背景には、「can は能力、may は許可。許可を求めるなら may が正しい」という、昔の規範文法の考え方があります。18〜19世紀ごろから、文法書や学校教育はこうした「正しい英語」のルールを熱心に教えてきました。
ところが実際の英語はどうでしょう。現代の会話では、許可の can はまったく普通です。友だちに Can I borrow your pen? と言うのが自然で、May I borrow your pen? は丁寧すぎて少しよそよそしく聞こえることさえあります。may が生きているのは、店員さんの May I help you?、面接や改まった場面の May I ask a question? など、丁寧さや礼儀が求められる場面です。
つまり今の感覚は「can も may も許可に使える。may の方が丁寧・改まっている」。許可の can を誤りとするのは、現代ではかなり古い考え方です。とはいえ、目上の人や初対面の人には Could I ~? や May I ~? を使うのが安全、というのも事実。丁寧さのレベルを自分で選べるのが、英語の助動詞の面白いところです。
ちなみに、may の返事の Yes, you may. は、許可を“与える側”の言い方なので、先生や親が子どもに言う響きがあります。友だちに May I ~? と聞かれても、返事はふつう Sure. や Go ahead. です。
入試で問われるのは「May I ~? は丁寧な許可」「推量の may はふつう疑問文で使わない」のような、実際の使い方に根ざした知識です。意地悪な先生の切り返しは、英語が“正しさ”をめぐって揺れ動いてきた歴史のひとコマだと思って、笑って聞き流しましょう。
消えゆく shall――「しましょうか」と契約書のあいだかつて未来を表す主役だった shall は、今どこで生き残っているのでしょう。
昔の英語の教科書には、「1人称の未来は I shall、2・3人称は he will」というルールが載っていました。I shall be 18 next year. のように、shall は未来を表す主役の1人だったのです。
ところが今、日常会話で I shall ~ と言う人はかなり少数派です。特にアメリカ英語では、shall が生き残っているのはほぼ Shall we ~?(〜しませんか)と、少し改まった Shall I ~?(〜しましょうか)くらい。未来はほとんど will や be going to が担っています。イギリス英語では Shall I ~? がもう少し日常的に使われますが、それでも全体としては使用頻度が大きく減ってきた、とよく指摘されます。
shall がしぶとく残っているもう1つの場所が、契約書・規則・法律の世界です。The seller shall deliver the goods within 30 days.(売り手は30日以内に商品を引き渡すものとする)のように、「〜するものとする」という義務を表す硬い言い方として使われてきました。
ところが、この法律の shall にも逆風が吹いています。shall は「義務」なのか「未来」なのか「許可」なのか、文によってあいまいになりやすいからです。アメリカでは、公文書をわかりやすくしようという“やさしい英語”の運動の中で、「義務には shall ではなく must を使おう」と勧める指針も出ています。
shall の祖先は「借りがある・〜する義務を負う」という意味の動詞でした。義務を表す法律の shall は、ある意味で先祖返りした使い方とも言えます。そして、その過去形 should が「〜すべきだ」という意味で今も元気なのは、この“借り”の記憶が残っているからです。
ちなみに映画のタイトルにもなった Shall we dance? は、まさに今も生きている「一緒に〜しませんか」の shall。消えゆく助動詞も、誘いの言葉としてはまだまだ現役です。入試でも問われるのは Shall I / Shall we の使い分けと、Let's ~, shall we? の付加疑問が中心です。
最終まとめ(暗記カード)
- 助動詞=事実に話し手の気持ち(能力・義務・許可/推量)を足す語
- 鉄則:後ろは原形・3単現の s なし・否定は直後に not・2つ重ねない(will be able to で代役)
- can:能力・許可・可能性/can't be =〜のはずがない
- 過去の1回の成功は was able to / managed to(could は否定・知覚動詞・一般的能力なら OK)
- may:許可・推量(五分五分)・祈願(May S 原形!)/推量の疑問はふつう Can it be ~?
- must:義務(話し手の判断が多い)・強い確信/have to:外からの義務/過去は had to
- must not =禁止、don't have to =不要(needn't も不要)
- should / ought to =すべき・当然〜のはず/否定は ought not to
- had better =しないとまずいぞ(目上NG)/否定は had better not +原形
- will:意志・推量・習性(Accidents will happen.)/won't・wouldn't =どうしても〜しない
- used to =昔は〜した(状態OK・ふつう今は違う)/would often は動作だけ/be used to ~ing =慣れている
- Shall I ~?=しましょうか/Shall we ~?=しませんか/needn't = don't need to
- 提案・要求・命令・必要の that 節は (should)+原形(suggest=示唆、insist=主張ならふつうの時制)
- 確信度:must > will > should > may > might・could > can't(目安)
- 丁寧さ:過去形=距離。Would you mind ~ing? の承諾は Not at all.
ACTION
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