入試頻出イディオム・会話表現句動詞は「動詞×副詞」の掛け算。丸暗記の山は、11枚の絵に変わる

give up, put off, turn down, come up with……句動詞や熟語を1個ずつ単語帳で覚えると数百個の山になります。でも、意味の大部分を運んでいるのは up / out / off / down などの副詞で、その絵はたった11枚。この単元では「動詞のイメージ × 副詞のイメージ」で句動詞を組み立て直し、be動詞型の熟語・副詞のイディオム・字面どおりに訳すと大ケガする会話表現まで、入試の頻出どころを一気に片づけます。
知ってた? 目から鱗
Q1turn off the light と turn the light off、正しいのはどっち?
どちらも正しい英語です。名詞なら副詞の前後どちらにも置けます。ただし代名詞は必ず間(turn it off)。英語には「新しい情報を文の後ろに置く」傾向があり、it はすでに出た古い情報なので最後に置きにくい、と説明されます。
Q2die と言わずに pass away と言うのはなぜ?
死を直接口にするのを避ける遠回しな言い方(婉曲表現)です。日本語の「亡くなる」「旅立つ」と同じ発想。英語ではトイレを bathroom や restroom と言うのも同じ仲間で、直接的な言葉を和らげる工夫です。
Q3hang up が「電話を切る」になるのはなぜ?
昔の電話は、受話器を本体のフックに掛けて(hang)通話を終えていたからです。スマホになった今も、言い方だけが残っています。反対に hang on は「(切らずに)そのまま待つ」。電話の場面ではセットで覚えるのが効率的です。
Q4by all means と by no means は1語違いで正反対?
はい。means は「手段」です。by all means は「あらゆる手段を使ってでも」→「ぜひどうぞ・もちろん」。by no means は「どんな手段によっても〜ない」→「決して〜ない」。all と no の違いが、そのまま肯定と否定の違いになっています。
Q5used to と be used to、見た目はそっくりなのに?
used to do は「以前は〜したものだ(今はしない)」で、to の後ろは原形。be used to ~ing は「〜に慣れている」で、この to は前置詞なので後ろは名詞か動名詞。be があるかどうか、to の後ろが原形か -ing かを見れば一発で区別できます。
01句動詞は「動詞のイメージ × 副詞のイメージ」の掛け算 基礎
give up(あきらめる)、put off(延期する)、turn down(断る)。このように動詞+副詞(または前置詞)で1つの意味になるカタマリを句動詞(phrasal verb)と呼びます。入試の熟語問題の主役です。
句動詞を単語帳のように1個ずつ覚えると、数百個の山になります。しかも give up と give in、put off と put on のように似た形ばかりで、すぐに混ざります。でも実は、意味の半分以上を運んでいるのは後ろの小さな副詞のほう。副詞の絵はたった11枚です。
句動詞=動詞(どう動く)× 副詞(どこへ・どうなる)
動詞は「動かし方」、副詞は「行き先・結果」を表します。たとえば put off は put(置く)× off(離れて)=「予定から離れた所に置く」=延期する。訳語を覚えるのではなく、絵を2枚重ねて意味を組み立てるのがこの単元の基本戦略です。
| 副詞 | コアの絵 | 広がる意味 | 代表例 |
|---|---|---|---|
| up | 上へ↑ | 完全に/出現/増加/接近 | use up, turn up, speed up, catch up with |
| out | 外へ→□ | はっきり/最後まで/消える/外す | find out, carry out, run out of, rule out |
| off | 離れる(接触が切れる) | 分離/出発/延期・中止/解雇 | take off, set off, put off, lay off |
| down | 下へ↓ | 抑える/崩れる/書き留める/静まる | turn down, break down, write down, calm down |
| on | くっつく(接触) | 依存/継続/着用/引き受ける | depend on, go on, put on, take on |
| over | 弧を描いて越える・覆う | 乗り越える/全体を見る/くり返す/渡す | get over, look over, think over, take over |
| in | 中へ | 提出/屈服/記入/取り込む | hand in, give in, fill in, take in |
| away | 離れて見えなくなる | 消える/手放す/片づける | pass away, give away, put away |
| back | 元へ戻る・後ろへ | 振り返る/返す/抑える | look back on, pay back, hold back |
| through | 突き抜ける | 最後までやり通す/経験する/見抜く | go through, get through, see through |
| about | まわり・あたり | あたりに生じる(起こる) | bring about, come about |
句動詞の意味を決めるのは、まずこの11枚の絵
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る上の図は前置詞の「動き」の絵ですが、句動詞の副詞もまったく同じ動きをします。through は「トンネルを突き抜ける」、over は「山を越える」、out of は「箱から外へ」。この動きが、そのまま抽象的な意味に化けるのです。
- We've run out of milk.
牛乳を切らしてしまった。(run(進む)× out(外へ→なくなる):中身が外に出きってしまった) - I'm going to give up sweets for a month.
1か月お菓子を断つつもりだ。(give(手放す)× up(完全に):きれいさっぱり手放す) - She finally got over her cold.
彼女はやっと風邪が治った。(get(到達する)× over(越えて):病気という山を越えた)
生徒熟語帳、1ページ目の give up で満足して閉じました……。
先生それが普通。1個ずつだと心が折れるんだよね。じゃあ聞くけど、use up ってどういう意味だと思う?
生徒use が「使う」で up が……上? 上まで使う?
先生惜しい! up の「完全に」を入れると「使い切る」。eat up なら「食べ切る」、drink up なら「飲み干す」。
生徒え、1個覚えたら3個わかるじゃん。
先生それが掛け算の力。この単元が終わるころには、初めて見る句動詞でも意味の見当がつくようになります。
もう1つ大事なのが語順です。turn off(消す)の目的語は、off の前にも後ろにも置けます。ところが目的語が it / them などの代名詞になると、必ず間にはさむのがルールです。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見るturn off / put off / give up / pick up など。名詞は前後どちらもOK、代名詞は必ず間。
turn off the light / turn the light off / turn it off
look after / look for / look into / get over / depend on など。前置詞は後ろに名詞を連れる語なので、目的語は必ず後ろ。
look after the baby / look after her(✕ look her after)
after, for, into, with, at, from は、句動詞の中ではほぼ前置詞として働く語。これらで終わる句動詞は分けない(come across のように across で終わるものも、「偶然出会う」の意味では分けない)。逆に up, out, off, down, away, back はほぼ副詞なので、代名詞は間に入れる(ただし get off the bus → get off it のように前置詞として働く場合や、look up to / run out of のように後ろに前置詞が続く3語型は別)。on / over / in / through は両方ありうるので意味で判断します(get over it=克服する/take it over=引き継ぐ)。
なぜ効く? 前置詞は「前に置く詞」で、後ろに名詞がくっついていないと成り立ちません。副詞は単独で意味を持つので、名詞が前に来ても平気なのです。
確認問題 Your music is too loud. Please turn ( ).
turn down(音量を下げる)の目的語が代名詞 it なので、turn it down と間にはさむ。✕ turn down it。
put off と postpone、find out と discover はほぼ同じ意味ですが、会話では句動詞のほうが圧倒的によく使われます。短くて口になじむ句動詞は英語のふだん着、ラテン語系(フランス語経由を含む)の1語動詞はスーツのようなもの。入試の同意表現問題は、この2着の「着替え」を問うているわけです。
02up ― 上へ → 完全に・出現・増加・接近 基礎
up のコアは「上へ」。ここから4つの意味に枝分かれします。コップに水を注ぐと、水位が上がりきって満杯になる(完全に)。水の中から何かが浮かび上がる(出現)。メーターの針が上がる(増加)。そして、相手のところまで上がって近づく(接近)。
| up の意味 | 句動詞 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|---|
| 完全に | use up / eat up / drink up | 使い切る/食べ切る/飲み干す | ゲージが上まで達する |
| 完全に | give up | やめる・あきらめる | 手放しきる |
| 完全に | clean up / fill up | すっかり片づける/満タンにする | |
| 出現 | turn up / show up | (人が)現れる | 水面にぽっかり浮かぶ |
| 出現 | come up with | (考えを)思いつく | アイデアが頭の中に浮かんでくる |
| 出現 | bring up | (話題を)持ち出す/育てる | 話題を表に上げる/子どもを上へ育てる |
| 増加 | speed up / turn up | 速度を上げる/音量を上げる | メーターが上がる |
| 接近 | catch up with / keep up with | 追いつく/遅れずについていく | 相手の位置まで上がる |
| (上を見る) | look up to | 尊敬する | 見上げる |
up は「上」だけでは解けない。4つの枝で覚える
- My little brother ate up all the pudding.
弟がプリンを全部たいらげた。(up=完全に) - Ken finally showed up at 10:30.
ケンは10時半になってやっと現れた。(up=出現) - She came up with a great idea for the school festival.
彼女は文化祭のすごいアイデアを思いついた。(up=出現(頭に浮かぶ)) - I was brought up in Osaka.
私は大阪で育った。(bring up=育てる(受け身で「育つ」))
up + with の4兄弟
入試の超頻出は「up + 前置詞」の3語セット。keep up with(遅れずについていく)、catch up with(追いつく)、come up with(思いつく)、put up with(我慢する)。with の後ろに「相手」「アイデア」「イヤなもの」が来ると覚えます。
| 3語セット | 意味 | 1語で言うと |
|---|---|---|
| keep up with | 遅れずについていく | ―(ずっと並走し続ける) |
| catch up with | 追いつく | overtake に近い(ただし overtake は追い越す) |
| come up with | 思いつく | think of |
| put up with | 我慢する | tolerate / stand / bear / endure |
| look up to | 尊敬する | respect |
| make up for | 埋め合わせる | compensate for |
put up with=我慢する。怒りがプッと上がってきても、それを抱えたまま(with)耐えるイメージ。tolerate / stand / bear / endure と同意表現で狙われる。
end up ~ing も up の仲間です。end(終わる)× up(最後まで)=「いろいろあって結局〜することになる」。予定外の着地点を表すのがポイントで、後ろは ~ing や前置詞句(in ~ / with ~ など)が中心。
- We missed the last train and ended up walking home.
終電を逃して、結局歩いて帰るはめになった。 - I can't keep up with the math class.
数学の授業についていけない。 - Everyone in the club looks up to Yuki.
部のみんながユキを尊敬している。
SheS came up withV a great ideaO during the meetingM.
彼女は会議中にすごいアイデアを思いついた。come up with はこれで1つの他動詞(後ろに「〜を」にあたる目的語をとる動詞)。「思いついた」の目的語が a great idea です。句動詞は、カタマリ全体で1つの動詞として文構造を見るのがコツです。
①構成する(be made up of=〜から成る)②でっち上げる ③化粧する ④仲直りする(make up with 人)。make(作る)× up(完全に)=「作り上げる」が根っこ。
She made up an excuse. (言い訳をでっち上げた)
埋め合わせる。足りない分を「作り上げて(make up)」穴を埋める。for の後ろは失ったもの・不足。
I'll make up for lost time. (失った時間を取り戻す)
生徒turn up って「音量を上げる」じゃないんですか? 「彼が turn up した」って意味不明で。
先生人が主語なら「現れる」。水面にくるっと(turn)浮かび上がる(up)絵だよ。
生徒じゃあ show up と同じ?
先生そう、どっちも appear の口語版。遅刻して現れる場面でよく使うね。
確認問題 Walk more slowly! I can't keep ( ) with you.
keep up with=遅れずについていく。up=相手の位置まで上がる「接近」。keep on は「〜し続ける」、keep out は「中に入らない」、keep off は「近づかない」で、どれも「ついていく」の意味にならない。
「〜するのをやめる」は give up ~ing。✕ give up to smoke。give up は「もうやっていること」を手放す表現です。だから「すでにしていること」を表しやすい動名詞(~ing の形で「〜すること」を表す)と相性がいいのです。
03out ― 外へ → はっきり・最後まで・なくなる・外す 標準
out のコアは「外へ」。中に隠れていたものが外に出るとはっきり見える。仕事を外に出すまでやると最後までやり遂げる。中身が外に出きるとなくなる。仲間の輪の外に出すと除外する。そして中から外へ一気に飛び出すと突然起こる。
| out の意味 | 句動詞 | 意味 | 言い換え |
|---|---|---|---|
| はっきり | find out | (事実を)知る・突き止める | discover |
| はっきり | figure out / make out / work out | 理解する・解き明かす | understand / solve |
| はっきり | point out | 指摘する | indicate |
| はっきり | turn out (to be) | 〜だとわかる・判明する | prove (to be) |
| はっきり | stand out | 目立つ | be conspicuous |
| 最後まで | carry out | 実行する | perform / conduct / execute |
| 最後まで | work out | うまくいく/運動する | succeed / exercise |
| なくなる | run out of | 〜を切らす | use up |
| 外す | rule out | (可能性を)除外する | exclude |
| 外す | drop out (of) | (学校などを)やめる・脱落する | quit |
| 突然外へ | break out | (戦争・火事などが)起こる | start suddenly |
- I found out that my brother had eaten my ice cream.
弟が私のアイスを食べたことが判明した。(find(見つける)× out(はっきり)) - The scientists carried out an experiment.
科学者たちは実験を行った。(carry(運ぶ)× out(最後まで)=運びきる) - Our teacher pointed out my mistake.
先生が私の間違いを指摘した。(point(指さす)× out(はっきり)) - A fire broke out near the station last night.
昨夜、駅の近くで火事が起きた。(break(破る)× out(外へ)=殻を破って飛び出す)
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見るturn out は「ふたを開けてみたら」
turn out は「裏返して(turn)中身を外に出す(out)」=ふたを開けてみたら〜だった。形は3つ。turn out to be 〜/turn out 〜(形容詞)/It turns out that 〜。予想と結果のズレを表すことが多いのも特徴です。
「(人が)〜を切らす」。of を忘れない。
We've run out of gas.
「(物が)尽きる」。自動詞(目的語をとらない動詞)なので of は不要。
Time is running out.
「理解する」の out 三兄弟も押さえます。figure out(考え抜いて答えを出す)、make out(見えにくいもの・聞き取りにくいものを判別する)、work out(問題を解く)。どれも「わからなかったものが、はっきり外に出てくる」絵です。
- I can't figure out how to use this app.
このアプリの使い方がわからない。 - I couldn't make out what he was saying because of the noise.
騒音で彼が何を言っているのか聞き取れなかった。(make out は「判読・聞き取り」に強い) - I finally worked out the answer to the puzzle.
やっとパズルの答えがわかった。(work out には「うまくいく」(Everything will work out.)の意味もあるので、目的語があるかどうかで区別)
break out(起こる)や turn out(判明する)は目的語をとらない自動詞。だから受け身にできません。✕ A fire was broken out. ○ A fire broke out. 「火事が起こされた」と訳したくなる日本語の感覚に注意。※turn out には「(明かりを)消す」「生産する」という他動詞の意味もあり、その場合は The lights were turned out. のように受け身も可。
目立つ。列から外へ(out)はみ出して立つ(stand)絵。
Her red coat really stood out.
(学校・競技などから)脱落する・中退する。輪の外へ落ちる。
He dropped out of college.
out を見たら「外に出る→見える? なくなる? 除かれる?」の3択で考えます。見えるなら判明・指摘・理解、なくなるなら尽きる・使い切る、除かれるなら除外・脱落。carry out の「最後まで」は、中身を外に出し切る=やり遂げる、と考えます。
なぜ効く? out の抽象的な意味は、どれも「外に出たあとの状態」を言い換えたものだからです。
確認問題 The police have ( ) out the possibility that it was an accident.
rule out=(可能性を)除外する。rule(線を引いて決める)× out(外へ)で、候補リストの外に出す。found out the possibility(可能性を見つけ出した)は語法として不自然。run out(尽きる)と stand out(目立つ)は目的語をとらない自動詞なので、後ろに the possibility を置けない。
日本語でも筋トレを「ワークアウト」と言いますが、英語の work out はもともと「働かせて(work)出し切る(out)」。問題を解き切る、計画がうまく着地する、体を動かして汗を出し切る――全部同じ絵から来ています。
04off と down ― 「離れる」と「下へ」 標準
off のコアは「離れる」。on(くっつく)の反対で、接触が切れるイメージです。地面から離れれば離陸、予定表から離せば延期・中止、職場から離せば解雇、体から離せば脱ぐ。
| 句動詞 | 意味 | off の絵 | 言い換え |
|---|---|---|---|
| take off | 離陸する/脱ぐ/急に売れ出す | 地面・体から離れる | ― |
| set off | 出発する | 出発点から離れる | start / leave |
| see off | 見送る | 離れていく人を見る | ― |
| put off | 延期する | 予定を今から離れた所に置く | postpone |
| call off | 中止する | 予定表から外すと宣言する | cancel |
| lay off | (業績不振などで)解雇する | 職場から離して置く | dismiss |
| show off | 見せびらかす | 周りから浮き上がって見せる | ― |
| go off | (目覚ましが)鳴る/爆発する | 本体から勢いよく飛び出す | ring / explode |
| pay off | 報われる/完済する | 払い終えて縁が切れる | succeed / be rewarded |
予定を「今から離れた所に置く」。また後でやる。
The game was put off until Sunday.
「やめます」と呼びかけて(call)予定から外す。もうやらない。
The game was called off.
put off=延期(置いておくだけ、いつかやる)、call off=中止(宣言したら終わり)。同意表現問題で postpone と cancel を取り違えないためのフック。
- Don't put off doing your homework until the last minute.
宿題をぎりぎりまで先延ばしにしてはいけない。(put off の後ろも ~ing(✕ put off to do)) - We went to the airport to see Emma off.
エマを見送りに空港へ行った。 - My alarm didn't go off this morning.
今朝、目覚ましが鳴らなかった。 - All your hard work will pay off.
君の努力は全部報われるよ。
down のコアは「下へ」。上から押さえつければ抑える・却下する。建物がくずれ落ちれば故障・崩壊。ペンの先から紙の上へ文字を落とせば書き留める。波が下がっていけば静まる・落ち着く。
| 句動詞 | 意味 | down の絵 | 言い換え |
|---|---|---|---|
| turn down | 断る/音量を下げる | 申し出を下へ向ける | reject / refuse |
| look down on | 見下す | 上から下を見る | despise |
| break down | 故障する/(交渉が)決裂する/泣きくずれる | くずれ落ちる | ― |
| let down | がっかりさせる | 期待を下へ降ろす | disappoint |
| write down / put down | 書き留める | 紙の上に落とす | ― |
| calm down / settle down | 落ち着く | 波が下がる | ― |
| cut down on | (量を)減らす | 上から切り下げる | reduce |
下から見上げる。= respect
Everyone looks up to our captain.
上から見下ろす。= despise
Don't look down on beginners.
turn down the volume は「音量を下げる」、turn down the offer は「申し出を断る」。目的語が提案・招待・申し出なら「断る」。同意表現は reject / refuse。
SheS turned downV his invitationO politelyM.
彼女は彼の招待を丁寧に断った。生徒昨日、スマホが break down しちゃって。
先生そう、機械の故障は break down。車でもパソコンでも使えるよ。
生徒テスト返されたとき、私も break down しそうでした。
先生人が break down すると「泣きくずれる」。どっちもくずれ落ちる絵だから、ちゃんとつながってるね。
生徒私の心、故障扱いなんですか……。
確認問題 The meeting was called off because of the typhoon. の called off に最も近い意味の語を選べ。
call off=cancel(中止する)。postponed は put off(延期する)の言い換えで、ひっかけの本命。
off は「くっついていたものから横へ離れる」、down は「上から下へ」。予定・場所・体から離れる話なら off、評価・気分・量・構造が下がる話なら down を選ぶ。
なぜ効く? off は接触面からの分離、down は垂直方向の移動。向きの違いが、延期・出発(off)と却下・故障・減少(down)の違いを生みます。
05on と over ― 「くっつく・続く」と「越える・覆う」 標準
on のコアは「接触」。何かの上に体重をのせてくっつけば頼る。くっついたまま進めば続ける。体に服をくっつければ着る。肩に仕事をのせれば引き受ける。on は「上」ではなく「くっつく」だと覚えるだけで、句動詞の意味がすっと入ってきます。
| on の意味 | 句動詞 | 意味 |
|---|---|---|
| 頼る(体重をのせる) | depend on / rely on / count on | 〜に頼る・当てにする |
| 要求(言葉を押しつける) | insist on | 〜を強く主張する・言い張る |
| 継続(くっついたまま進む) | go on / carry on / keep on | 続く・続ける |
| 継続 | hold on | (電話を切らずに)待つ/しがみつく |
| 着用(体に接触) | put on / try on | 身につける(動作)/試着する |
| 引き受ける(肩にのせる) | take on | (仕事を)引き受ける/(性質を)帯びる |
| 乗る | get on | (電車・バスに)乗る |
| 広まる | catch on | 流行する/(to 〜)理解する |
「頼る」の on 三兄弟 depend on / rely on / count on は、相手の背中に乗っかる(on)=おんぶのイメージ。同意表現問題で3つが入れ替わっても動じないために。
- You can always count on me.
いつでも私を頼りにしていいよ。 - She insisted on paying for dinner.
彼女は夕食代を払うと言い張った。(insist on ~ing / insist that S (should) 原形) - Hold on, please. I'll get him.
(電話で)少々お待ちください。彼を呼んできます。 - Can I try this jacket on?
このジャケットを試着してもいいですか。
服を「身につける」一瞬の動作。
Put on your coat. It's cold.
服を「着ている」状態。be wearing で今着ている状態を強調。
She is wearing a red coat.
over のコアは「弧を描いて越える・上から覆う」。山を越えれば乗り越える・回復する。上から覆うように見渡せばざっと目を通す。ぐるっと何度もひっくり返せばじっくり考える・見直す。向こう側へ渡せば引き継ぐ・引き渡す。
| 句動詞 | 意味 | over の絵 | 言い換え |
|---|---|---|---|
| get over | (病気・困難を)乗り越える・立ち直る | 山を越える | recover from / overcome |
| look over | ざっと目を通す | 上から全体を見渡す | examine |
| think over | じっくり考える | 何度もひっくり返して考える | consider |
| go over | 見直す・復習する | 全体をもう一度なぞる | review |
| take over | 引き継ぐ/乗っ取る | 向こう側へ移る | succeed to |
| turn over | ひっくり返す/引き渡す | くるっと裏返す | ― |
| hand over | 手渡す・引き渡す | 手から向こうへ | ― |
- It took me a month to get over the flu.
インフルエンザから回復するのに1か月かかった。(get over は前置詞型。✕ get the flu over) - Could you look over my essay?
作文にざっと目を通してもらえますか。 - Let me think it over.
じっくり考えさせて。(think over は副詞型なので it を間にはさむ) - Ken will take over his father's shop.
ケンは父親の店を継ぐ予定だ。
同じ over でも、get over(克服する)は前置詞型で get over it、think over(熟考する)は副詞型で think it over。over は前置詞にも副詞にもなるので、語順は句動詞ごとに確認します。
Our coachS insisted onV practicingO every morningM.
コーチは毎朝練習すると言い張った。生徒失恋から立ち直れません。英語で何て言うんですか?
先生I can't get over him. 「彼という山を越えられない」。
生徒詩的……。じゃあ、もう立ち直った!は?
先生I'm over him. over だけで「もう越えた・終わった」になる。The game is over. と同じ over だよ。
確認問題 The new song didn't catch ( ) in Japan, though it was a big hit in the U.S.
catch on=流行する・人気が出る。人々の心にくっつく(on)イメージ。後半の「アメリカでは大ヒットだったのに」との対比から「日本では流行らなかった」とわかる。out / over / off は catch と組んでも「流行する」の意味にならない。
on を見たら「何かにくっついている」と考える。人にくっつけば依存、行動にくっつけば継続、体にくっつけば着用。意味を3つバラバラに覚えない。
なぜ効く? 接触というコアは1つで、何に接触するかで訳語が変わるだけだからです(精緻化:意味どうしを結びつけると記憶が強くなる)。
06in / away / back / through / about ― 残りの5枚 標準
残りの5枚も一気にいきます。in=中へ、away=離れて見えなくなる、back=元へ・後ろへ、through=突き抜ける、about=あたりに。どれも動きの絵がそのまま意味になります。
| 句動詞 | 意味 | in の絵 | 言い換え |
|---|---|---|---|
| hand in / turn in | 提出する | 先生の箱の中へ入れる | submit |
| give in (to) | 屈服する・降参する | 相手の陣地の中へ入ってしまう | yield / surrender |
| fill in | (用紙に)記入する | 空欄の中を埋める | fill out(主に米) |
| drop in | ちょっと立ち寄る | ふらっと中に落ちる | visit |
| take in | 理解する/だます/泊める | 頭の中・わなの中・家の中へ取り込む | understand / deceive |
自分で手放す(あきらめる・やめる)。目的語をとれる。
I gave up smoking.
相手の圧力に負けて降参する。to の後ろは相手・要求。
He finally gave in to their demands.
drop in は「誰の所に」「どこに」で前置詞が変わります。drop in on +人、drop in at +場所。これは call on(人を訪ねる)/ call at(場所を訪ねる)と同じパターン(call on / call at は主にイギリス英語でやや硬く、アメリカでは visit / stop by がふつう)。on は人にくっつく、at は地点、と考えれば迷いません。
| 句動詞 | 意味 | away / back の絵 |
|---|---|---|
| pass away | 亡くなる(die の婉曲表現=遠回しな言い方) | 通り過ぎて見えなくなる |
| run away | 逃げる | 走って見えなくなる |
| do away with | 廃止する(= abolish) | やって消し去る |
| give away | ただであげる/(秘密を)もらす | 手放して向こうへ |
| put away | 片づける | 見えない所へ置く |
| look back on | (過去を)振り返る | 後ろを見る |
| pay back | (お金を)返す | 元の人へ戻す |
| hold back | (感情などを)抑える | 後ろに引き止める |
- Please hand in your reports by Friday.
金曜までにレポートを提出してください。 - My grandfather passed away last year.
祖父は昨年亡くなった。(die より柔らかい言い方) - The school should do away with that old rule.
学校はあの古い校則を廃止するべきだ。 - When I look back on my high school days, I miss my friends.
高校時代を振り返ると、友だちが恋しくなる。
through は図の through(トンネルを突き抜ける)そのもの。入口から出口まで通り抜けるので「最後までやり通す」「経験し尽くす」、表面を突き抜けて中まで見れば「見抜く」になります。
| 句動詞 | 意味 | through の絵 |
|---|---|---|
| go through | (つらいことを)経験する/くまなく調べる | トンネルを最後まで通る |
| get through | (困難を)乗り切る/(電話が)つながる | 向こう側まで到達する |
| see through | (うそ・人を)見抜く | 表面を突き抜けて見る |
| fall through | (計画が)だめになる | 底を突き抜けて落ちる |
| be through with | 〜を終えている | 最後まで通り抜けた |
〜を引き起こす(= cause)。あたりに(about)持ってくる(bring)。目的語が必要。
The Internet brought about big changes.
起こる(= happen)。あたりに(about)やって来る(come)。目的語なし。
How did the accident come about?
bring about と come about、bring up と come up のように bring 型と come 型のペアは、bring 型が「〜を持ってくる(他動詞)」、come 型が「〜が来る(自動詞)」。空所の後ろに目的語があれば bring、なければ come。(come up with / come across のように後ろに前置詞がつく形は別で、come 型でも名詞が続く)
なぜ効く? bring は「何かを運んでくる」、come は「自分が来る」という動詞そのものの性質が、句動詞になってもそのまま残るからです。
確認問題 The plan to build a new gym fell ( ) because the city didn't have enough money.
fall through=(計画が)だめになる。床を突き抜けて落ちる絵。fall off は「減少する・落ちる」、fall out は「仲たがいする」、fall away は「(支持などが)離れていく」で、どれも計画の失敗を表さない。
英語にも「死」を直接言わない言い回しが多くあります。pass away は「通り過ぎて(pass)遠くへ行ってしまう(away)」。日本語の「亡くなる」「旅立つ」と同じ発想です。入試の長文で die の代わりに出てきても慌てないように。
07会話表現① ― 誘う・頼む・答える・あいづち 標準
会話問題で問われるのは「英語の字面」ではなく「その場面で何を言うか」です。たとえば Would you mind ~? に「いいですよ」と答えるとき、口から出るのは Yes ではなく No。字面の Yes / No と、気持ちの Yes / No がずれる表現こそ入試の狙い目です。
| 場面 | 言い方 | 応答 |
|---|---|---|
| 提案する | Why don't you ~? (〜したら?) | That's a good idea. / I'll try that. |
| 誘う | Why don't we ~? / How about ~ing? / Shall we ~? | Why not?(いいね!)/ Sounds good. / I'd love to. |
| 断る | ― | I'm afraid I can't. / I'd love to, but ~. |
| お礼への返事 | Thank you. / Thanks a lot. | You're welcome. / Don't mention it. / My pleasure. / No problem. |
| お詫びへの返事 | I'm sorry. / Sorry I'm late. | Don't worry about it. / That's all right. / No problem. / Never mind. |
| 許可を求める | May I ~? / Can I ~? | Sure. / Go ahead. / I'm afraid not. |
Don't mention it. はお礼への返事、Don't worry about it. / Never mind. はお詫びへの返事
字面は「なぜ〜しないの?」でも、実際は提案「〜したらどう?」。
Why don't you ask your teacher?
誘いへの返事なら「もちろん・いいね」。「しない理由なんてある?」という反語。
A: Shall we go to karaoke? B: Why not?
最重要は Would you mind ~? です。mind は「いやだと思う」。だから Would you mind ~? は「〜したらいやですか?」という質問。OK なら「いいえ、いやじゃないです」= No で答えます。
動く図解Yes/No で進む判定チャートアプリで見る 動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見るあなたが〜してくれませんか(依頼)。
Would you mind closing the door?
私が〜してもいいですか(許可)。
Would you mind if I sat here?
学校文法では Would you mind ~? への承諾は No 系ですが、実際の会話では Sure. や No problem. もよく使われます(論理より「OKだよ」という気持ちが優先)。ただし入試の選択肢で Yes, I would. や Yes, I do. が出たら、それは「いやです」の意味。字面どおりの Yes は断りになると覚えておきます。
| 表現 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| Here you are. / Here it is. | はい、どうぞ | 物を手渡すとき |
| Here we are. | さあ着いた | 目的地に着いたとき |
| Go ahead. | どうぞ(遠慮なく) | 許可するとき |
| Help yourself (to ~). | (〜を)自由に取って食べてね | 食べ物をすすめるとき |
| Make yourself at home. | くつろいでね | 家に招いたとき |
| After you. | お先にどうぞ | ドアなどで順番をゆずるとき |
| 相手の発言 | 「私も」の言い方 | 注意 |
|---|---|---|
| I love this song.(肯定) | Me too. / So do I. / Same here. | Same here. は肯定・否定どちらにも使える |
| I don't like horror movies.(否定) | Me neither. / Neither do I. / Nor do I. | 否定には too ではなく neither(くだけた会話では Me too. と返す人もいるが、入試は neither) |
| Have a nice weekend! | Same to you. / You too! | あいさつをそのまま返す |
理由をたずねる表現も3つあります。Why? が標準、What for? は「何のために?」と目的を聞く、How come? は「なんでまた?」と驚きや意外さをこめた口語。そして How come は後ろが肯定文の語順になるのが最大の特徴です。
Why are you so late?
Why did you come to practice late?
How come you are so late?(✕ How come are you ~?)
How come you didn't come to practice?
生徒友だちに Would you mind lending me your notes? って聞いたら Yes! って返ってきました。
先生字面どおりなら「いやだ」だけど、ノートは貸してくれた?
生徒笑顔で貸してくれました。
先生口語ではそういうこともある。でも入試では、承諾は Not at all. / Of course not. が正解になる。ここは試験用のルールと割り切ろう。
確認問題 A: I don't really like coffee.
B: ( ) I always drink tea.
否定文への「私も」は Me neither. / Neither do I.。Me too. と So do I. は肯定文への返事。Same to you. はあいさつ(Have a nice day! など)へのお返し。
確認問題 A: Would you mind if I used your phone for a minute?
B: ( ) Here you are.
直後に Here you are.(はいどうぞ)と電話を渡しているので承諾。mind(いやだと思う)への承諾は Not at all.(全然いやじゃない)。Yes, I would. と I'd rather you didn't. は断り。Yes, please. は「お願いします」で、Would you like ~? のような申し出への返事。
08最頻出の動詞句と「紛らわしいペア」 応用
ここからは、句動詞に名詞や前置詞がくっついた動詞句(熟語)です。take care of, make use of, get rid of のように3語以上になるものも多いですが、やはり「動詞のイメージ」が土台にあります。
| 熟語 | 意味 | 言い換え | 動詞のイメージ |
|---|---|---|---|
| take after | (親などに)似ている | resemble | 後ろ(after)から受け継ぐ |
| take part in | 〜に参加する | participate in | 一部(part)を担う |
| take care of | 〜の世話をする | look after | ― |
| take place | 起こる・行われる | happen / be held | 場所(place)を占める |
| take advantage of | 〜を利用する/〜につけこむ | use / exploit | 有利な点(advantage)をとる |
| make sense | 意味が通じる・理にかなう | ― | 意味(sense)を作る |
| make use of | 〜を利用する | use / utilize | ― |
| make the most of | 〜を最大限に活用する | ― | 最大(most)を作り出す |
| do without | 〜なしで済ませる | dispense with | 〜なしで(without)やる |
| get along with | 〜とうまくやる | ― | 一緒に(with)進む(along) |
| get rid of | 〜を取り除く | remove / eliminate | 〜から解放された状態(rid)にする |
| come across | (偶然)出くわす・見つける | encounter / find by chance | 横切って(across)来る |
| run into | (偶然)出会う/ぶつかる | meet by chance | 走って中へ入る=ぶつかる |
| account for | 説明する/(割合を)占める | explain / make up | 勘定(account)に入れる |
| stand for | 表す・象徴する | represent | 〜のために(for)立つ |
| hit on (upon) | 思いつく | think of / come up with | ぱっと当たる |
| stick to | (主義・計画を)守り通す | adhere to | 〜にくっついて離れない |
| cope with / deal with | 〜に対処する | handle | ― |
この中で特に意地悪なのが、同じ動詞なのに前置詞が変わると意味が逆転・変化するペアです。入試の4択で最も差がつきます。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見るA result in B:A(原因)が B(結果)の中へ流れ込む。B result from A:B(結果)が A(原因)から生まれる。矢印の向きは「原因→結果」で固定し、in は矢印の先、from は矢印の根元と考える。
材料・メンバーの内訳。= be made up of / be composed of
The team consists of eleven players.
本質・ポイントがどこにあるか。= lie in
Happiness consists in being content.
| ペア | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| apply to A | Aに当てはまる/A(機関)に申し込む | This rule applies to everyone. |
| apply for B | B(仕事・許可など)を求めて申し込む | She applied for the job. |
| call on 人 | (人を)訪問する | I called on my aunt. |
| call at 場所 | (場所を)訪問する | I called at her house. |
| call for | 要求する・必要とする | This situation calls for action. |
| call off | 中止する | The game was called off. |
| stand for | 表す/支持する | UN stands for United Nations. |
| stand by | 味方する/待機する | I'll stand by you. |
| deal with | 対処する・扱う | deal with a problem |
| deal in | (商品を)扱う・商う | The shop deals in used books. |
apply to a university for admission(大学に入学を申し込む)のように to と for が同時に出ることもある。call on / call at は主にイギリス英語でやや古風(米では visit / stop by)
- Women account for 60 percent of the members.
メンバーの6割を女性が占めている。(account for +割合=占める) - How do you account for his absence?
彼の欠席をどう説明するのですか。(account for +出来事=説明する) - I came across an old photo while cleaning my room.
部屋を掃除していて古い写真を見つけた。 - We have to make the most of this chance.
このチャンスを最大限に生かさなければならない。
「開催される」と訳すので受け身にしたくなりますが、take place は自動詞。✕ The festival was taken place. ○ The festival took place in May. 同じ理由で happen / occur / break out / come about も受け身不可。
句動詞の言い換えを問われたら、ほぼ決まった1語動詞が答えになる。postpone(put off)/ cancel(call off)/ tolerate(put up with)/ investigate(look into)/ resemble(take after)/ discover(find out)/ abolish(do away with)/ submit(hand in)/ cause(bring about)/ represent(stand for)。
なぜ効く? 英語には、日常語の句動詞と、フランス語・ラテン語から入った硬い1語動詞の「二重の語彙」があり、同意表現問題はこの対応を問うことが多いからです。
確認問題 His failure resulted ( ) a lack of preparation.
失敗(結果)が準備不足(原因)から生じた。結果 result from 原因。result in なら「失敗が準備不足という結果になった」となり因果が逆。
09be 型の熟語 ― 「be +形容詞+ to / 前置詞」 応用
be about to, be sure to, be familiar with…… be動詞+形容詞のあとに to 不定詞(to+動詞の原形)や前置詞が続く熟語群です。ポイントは2つ。to do 型は「話し手の予測・予定」を表すものが多いこと、前置詞型は前置詞が変わると意味が変わることです。
| 熟語 | 意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| be about to do | まさに〜しようとしている | 直前(ふつう未来を表す語句とは一緒に使わない) |
| be bound to do | 必ず〜する・〜するに決まっている | 縛りつけられたように確実 |
| be sure to do / be certain to do | きっと〜する | 話し手の確信 |
| be likely to do | 〜しそうだ | 確率が高め |
| be apt to do / be liable to do / be prone to do | 〜しがちだ | よくない傾向に使うことが多い |
| be supposed to do | 〜することになっている/〜のはずだ | 決まり・予定(実際は違うことも多い) |
| be to blame (for ~) | (〜の)責任がある・悪い | 形は能動、意味は「責められるべき」 |
「彼はきっと勝つ」と確信しているのは話し手。
He is sure to win. = I'm sure that he will win.
「自分は勝つ」と確信しているのは彼自身。
He is sure of winning. = He is sure that he will win.
be to blame は「形は能動なのに意味は受け身」という珍しい熟語です。古い英語では to 不定詞がそのまま受け身の意味を持つ使い方があり、その名残だと考えられています。Who is to blame?(誰が悪いの?)の形でよく出ます。
You're supposed to be in bed. は「本当は寝ているはずでしょ(なのに起きてる)」という含みを持つことが多い表現。単なる予定ではなく、決まり・予定と現実のズレを言うときによく使われます。
| 熟語 | 意味 | 前置詞が変わると |
|---|---|---|
| be anxious about | 〜を心配している | be anxious for 〜 / to do = 〜を切望している(for は文脈により「〜の身を案じる」にもなる) |
| be concerned about | 〜を心配している | be concerned with = 〜に関係している・〜を扱っている |
| be familiar with +物 | (人が)〜をよく知っている | 物 be familiar to 人 = 〜に知られている |
| be engaged in | 〜に従事している | be engaged to 人 = 〜と婚約している |
| be absorbed in | 〜に夢中になっている | = be lost in(口語の be into は「〜にはまっている」) |
| be responsible for | 〜に責任がある | be responsible to 人 = 〜に対して責任を負う |
| be subject to | 〜を受けやすい/〜に従う | The price is subject to change.(価格は変更されることがある) |
| be known to / for / as / by | 〜に知られている/〜で有名/〜として知られる/〜で判断される | A man is known by the company he keeps.(人は付き合う友で判断される) |
主語が人なら with、主語が物なら to。見た瞬間に主語をチェック。be known to 人(〜に知られている)も「物 to 人」の仲間。
なぜ効く? to は「〜に向かって」。物が人の方へ向かって「なじみがある」と届くイメージ。with は「人が物と一緒にいる」=よく知っている。
- I was about to call you.
ちょうど君に電話しようとしていたところだ。 - If you don't study, you are bound to fail.
勉強しないなら、絶対に落ちるよ。 - Parents are always anxious for their children's happiness.
親はいつも子どもの幸せを願っている。 - This book is concerned with the history of Japan.
この本は日本の歴史を扱っている。 - She is engaged to a doctor.
彼女は医者と婚約している。
生徒be anxious for って「心配」じゃないんですか?
先生about だと「心配」、for や to do だと「切望」。anxious は「気がかりでそわそわ」が根っこで、悪い方向なら心配、良い方向なら待ちきれない。
生徒推しのライブ前の私、両方です。
先生I'm anxious about the tickets and anxious for the day to come. 完璧な使い分けだね。
確認問題 This song is familiar ( ) most Japanese people.
主語が物(This song)で、「人に知られている」なので familiar to。人が主語なら Most Japanese people are familiar with this song. と with になる。for / of は familiar と組んでもこの意味にならない。
10副詞のイディオム ― for good から out of the question まで 応用
for good, in vain, by and large……前置詞+名詞などで副詞の働きをするイディオムです。単語1つ1つの意味から推測しにくいものが多いので、意味の近いもの同士をグループで覚えます。
| グループ | イディオム | 意味 |
|---|---|---|
| 時 | for good (and all) | 永久に(= forever / permanently) |
| 時 | once in a while | ときどき(= occasionally / from time to time) |
| 時 | all at once | 突然(= suddenly)/一斉に |
| 時 | at once | すぐに(= immediately)/同時に |
| 時 | in advance | 前もって(= beforehand) |
| 時 | sooner or later | 遅かれ早かれ |
| 全体 | on the whole / by and large / as a rule | 全体として・概して/原則として |
| 否定 | by no means | 決して〜ない(= not ~ at all) |
| 結果 | in vain | むだに・かいなく |
| 状態 | at a loss | 途方に暮れて |
| 状態 | at random | 無作為に・手当たり次第に |
| 状態 | to the point | 的を射た・要領を得た |
| 応答 | by all means | ぜひどうぞ・もちろん |
| つなぎ | at any rate | とにかく・いずれにしても(= anyway) |
「あらゆる手段で(でもどうぞ)」→ ぜひどうぞ・もちろん。許可の返事で使う。
A: May I come in? B: By all means.
「どんな手段でも〜ない」→ 決して〜ない。強い否定。
The test was by no means easy.
問題外・不可能。the がある=「話し合うべき問題(the question)の外」。
Going out tonight is out of the question.
疑いなく。the がない=「疑い(question)の外」。ただし out of question は古い言い方で、今は without question / beyond question が普通。
He is, without question, the best player.
out of the question=不可能(残念)。the がなければ「疑いなく」。たった1語の the で意味が真逆になるので、the の有無だけを見て判断する。
すぐに/同時に
Come here at once!
突然(= suddenly)/みんな一斉に
All at once, the lights went out.
- He left his hometown for good.
彼は故郷を永久に去った。(good(よい)とは関係ない。「完全に・永遠に」) - We tried to save the cat, but in vain.
猫を助けようとしたが、むだだった。 - I was at a loss for words.
言葉が見つからず途方に暮れた。 - By and large, the students liked the new schedule.
概して、生徒たちは新しい時間割を気に入った。
| 否定のイディオム | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| by no means / not ~ in the least | 決して〜ない | I'm not in the least tired. |
| far from | 〜にはほど遠い・決して〜ない | The result was far from perfect. |
| anything but | 決して〜ではない | He is anything but lazy. |
| nothing but | ただ〜だけ(= only) | He does nothing but play games. |
anything but と nothing but は形が似ているのに意味は正反対
anything but は「〜以外なら何でも」→「〜だけは違う」=決して〜でない。nothing but は「〜以外は何もない」=〜だけ。He is anything but a genius.(彼は天才なんかじゃない)/He is nothing but a child.(彼はほんの子どもにすぎない)。
生徒for good って「良いことのために」じゃないんですか?
先生そう訳すと長文で事故る。for good は「永久に」。もとは for good and all(完全にずっと)という言い方があって、そこから縮まったと言われる。
生徒じゃあ He left Japan for good. は?
先生「日本を永久に去った」。良い目的で旅立ったわけじゃないよ。
確認問題 A: May I borrow your notes?
B: By all ( ). Here you are.
By all means.=ぜひどうぞ・もちろん。by no means(決して〜ない)と区別。at all costs は「どんな犠牲を払っても」で by とは組まない。ways / methods も意味は「方法」だが、この決まり文句では means しか使わない。
11難関大の差がつくポイント ― 同じ動詞×違う副詞・語順・受け身 難関
難関大の熟語問題では、同じ動詞の句動詞どうしが選択肢に並びます。look up / look into / look after / look for……。ここで副詞の絵が効いてきます。動詞を固定し、副詞だけを入れ替えて比べてみましょう。
| look + | 意味 | 副詞・前置詞の絵 |
|---|---|---|
| look up | (辞書で)調べる/見上げる | 情報を浮かび上がらせる |
| look up to | 尊敬する(respect) | 見上げる |
| look down on | 見下す(despise) | 見下ろす |
| look into | 調査する(investigate) | 中をのぞき込む |
| look after | 世話をする(take care of) | 後ろからついて見守る |
| look for | 探す(seek) | 〜を求めて見る |
| look over | ざっと目を通す(examine) | 上から全体を見渡す |
| look forward to ~ing | 〜を楽しみに待つ | 前方を見る(to は前置詞) |
| look back on | 振り返る | 後ろを見る |
| look on A as B | AをBとみなす(regard A as B) | ― |
| take + | 意味 | turn + | 意味 |
|---|---|---|---|
| take after | 似ている | turn up | 現れる/音量を上げる |
| take off | 離陸する/脱ぐ | turn down | 断る/音量を下げる |
| take over | 引き継ぐ | turn out | 判明する |
| take in | だます/理解する | turn in | 提出する |
| take on | 引き受ける/雇う | turn over | ひっくり返す/引き渡す |
| take up | (趣味などを)始める/(場所・時間を)とる | turn to | 頼る/〜に取りかかる |
| come + | 意味 | get + | 意味 |
|---|---|---|---|
| come across | 偶然出会う | get over | 克服する |
| come about | 起こる | get along with | うまくやる |
| come up with | 思いつく | get rid of | 取り除く |
| come by | 手に入れる/立ち寄る | get through | 乗り切る |
| come out | 出版される・発売される | get on | 乗る |
| come down with | (病気に)かかる | get away with | (悪事を)罰せられずに済む |
| put + | 意味 | bring + | 意味 |
|---|---|---|---|
| put off | 延期する | bring about | 引き起こす |
| put on | 身につける | bring up | 育てる/持ち出す |
| put out | (火・明かりを)消す | bring out | 引き出す/発売する |
| put up with | 我慢する | bring back | 思い出させる |
| put away | 片づける | bring in | 取り入れる |
次に受け身。句動詞は「カタマリで1つの他動詞」なので、受け身にしても前置詞・副詞は置き去りにせず、そのまま残すのがルールです。is looked up to by や was laughed at by のように「to by」「at by」と前置詞が2つ続く見た目は気持ち悪いですが、それが正しい形です。
動く図解時間軸・変形・イメージ図がアニメーションで動きますアプリで見る- The baby was taken good care of by her grandmother.
赤ちゃんは祖母に大切に世話された。(take good care of の受け身。of を落とさない) - He was laughed at by his classmates.
彼はクラスメートに笑われた。 - That rule should be done away with.
あの規則は廃止されるべきだ。 - Such rude behavior can't be put up with.
そんな失礼なふるまいは我慢できない。
Our captainS is looked up toV by everyone on the teamM.
私たちのキャプテンはチームのみんなに尊敬されている。break out / take place / come about / turn up / show up / run out(物が主語)は目的語をとらない自動詞型。✕ A war was broken out. ✕ The accident was come about. 受け身の選択肢が出たら「その句動詞に目的語があるか」をまず確認。
- ① 空所の動詞を固定し、副詞・前置詞の絵を思い浮かべる
- ② 文脈の「結果」と絵を照合(離れる? 越える? 中へ?)
- ③ 目的語が代名詞なら語順を確認(turn it off / look after it)
- ④ 受け身なら前置詞が残っているか確認(be looked up to / be laughed at)
- ⑤ 目的語がない文なら自動詞型(take place / break out)を選ぶ
look forward to / be used to / object to / when it comes to / with a view to / What do you say to ~? は、to の後ろが動名詞(~ing)。「to の後ろに名詞が置けるか」で確かめる:look forward to the party が言えるなら、to は前置詞。
なぜ効く? to 不定詞の to は動詞の原形しか連れてきませんが、前置詞の to は名詞(動名詞を含む)を連れてきます。名詞を置いてみれば一発で見分けられます。
確認問題 Such behavior should not be ( ) in the classroom.
put up with(我慢する)の受け身は be put up with。with を落とすと put up(掲げる・泊める)になってしまう。主語の Such behavior が put up with の目的語にあたるので it は不要。put with up は部品の順番が崩れていて誤り。
12超上級:会話表現② ― 字面で訳すと大ケガする表現 超難関
最後は、単語はやさしいのに字面どおりに訳すと意味が逆になる会話表現です。難関大の会話問題は、ほぼこのタイプから作られます。仕組みがわかれば、丸暗記しなくても意味が読めるようになります。
動く図解グラフが伸びるアニメーションアプリで見る否定×比較級=最上級
I couldn't agree more. は「これ以上賛成することはできない」→ 今が賛成の最大値=大賛成。Couldn't be better. は「これ以上よくなりえない」=最高。否定と比較級を組み合わせると、最上級の意味になるのです。
| 表現 | 字面の訳(✕) | 本当の意味(○) |
|---|---|---|
| I couldn't agree more. | これ以上賛成できない | 大賛成だ |
| Couldn't be better. | これ以上よくなれない | 最高だよ |
| Could be worse. | もっと悪くなりうる | まあまあだね(最悪ではない) |
| I couldn't care less. | これ以上気にしないことはできない | 全然どうでもいい(米口語では同じ意味で I could care less. とも言う) |
| You can say that again. | もう一度言っていいよ | 全くそのとおり |
| I'll say. | 私が言おう | 本当にそうだね |
| You're telling me. | 君が私に言っている | (言われなくても)全くだよ |
| Not bad. | 悪くない | なかなかいい |
| Suit yourself. | 自分に合わせろ | 勝手にすれば(あきれ気味) |
| Take it easy. | それを簡単にとれ | 気楽にね/落ち着いて/じゃあね |
| Hang in there. | そこにぶら下がれ | あきらめずにがんばれ |
| Break a leg! | 脚を折れ | がんばって!(舞台前などの激励) |
| Speak of the devil. | 悪魔のことを話せ | うわさをすれば(本人が来た) |
| It's on me. | それは私の上にある | 私のおごりだ |
「もっと悪いこともありうる」→ 最悪ではない=まあまあ。
A: How's school? B: Could be worse.
「これ以上悪くなりえない」→ 最悪。not が1つ入るだけで真逆。
A: How's school? B: Couldn't be worse.
全くそのとおり(強い同意)。「何度でも言っていいくらい正しい」。
A: This test is hard. B: You can say that again.
もう一度言ってもらえますか(聞き返し)。字面どおりの依頼。
Sorry, could you say that again?
| 表現 | 意味 | 場面 |
|---|---|---|
| How come? | なんで?(意外・驚き) | 理由をたずねる口語 |
| What for? | 何のために? | 目的をたずねる |
| That depends. | 場合によるね | 即答できない質問に |
| It's up to you. | あなた次第だよ・任せるよ | 決定をゆだねる |
| I'm afraid not. | 残念ながらそうではない | 丁寧に否定する |
| So far so good. | 今のところ順調 | 途中経過を聞かれて |
| It can't be helped. | 仕方がない | どうしようもない状況 |
| No way. | まさか/絶対いや | 驚き・強い拒否 |
| I mean it. | 本気だよ | 冗談ではないと強調 |
| Come on. | さあ・ほら/いいかげんにして | 促す・あきれる |
| Let me see. | ええと | 考える間をとる |
| Guess what? | ねえ聞いて | 話を切り出す(返事は What?) |
| What's up? | どうしたの?/元気? | くだけたあいさつ(返事は Not much.) |
| Long time no see. | 久しぶり | 再会 |
| Here's to ~! | 〜に乾杯! | 乾杯の音頭 |
| Keep the change. | おつりはとっておいて | 支払い |
| Say hello to ~. | 〜によろしく | 別れ際 |
| Take care. | 気をつけてね・じゃあね | 別れ際 |
| I'll miss you. | 寂しくなるね | しばらく会えない相手に |
英語、特にイギリス英語には控えめ表現(understatement)の文化があり、Not bad. は「悪くない」どころか「なかなかいい・上出来」の意味でよく使われます。会話問題で Not bad. を「ダメだった」の意味にとるとアウト。
生徒文化祭の劇の前に、留学生の子に Break a leg! って言われて固まりました。
先生それは最高の応援。舞台の世界には「幸運を祈る」と直接言うと逆に不運を呼ぶという迷信があって、わざと縁起の悪いことを言う習慣がある、と説明されることが多い。
生徒じゃあ返事は?
先生Thanks! で十分。「折らないように気をつける」とか返さなくていいからね。
空所の直後のセリフが、空所の中身を決める最大のヒント。「空所 → 直後の文」が自然につながるものを選ぶ。直後が理由の説明なら同意か反対か、直後が Here you are. なら承諾、直後が話題の転換なら Never mind. など。
なぜ効く? 会話問題の選択肢は、単独ではどれも自然な英語です。決め手は前後のつながり(談話の流れ)にしかないからです。
確認問題 A: I've been studying for ten hours. I'm exhausted.
B: ( ) I've been at my desk since six this morning.
B も朝6時から机に向かっていると続けているので「こっちだって同じだよ、全くだ」= You're telling me.。Take it easy. は相手をいたわる言葉なので、直後に自分の苦労を語る流れと合わない。Don't mention it. はお礼への返事、That depends. は「場合による」で、どちらも「疲れた」への返しにならない。
確認問題 A: How was your first week at the new school?
B: Couldn't be better! の意味として最も適切なものを選べ。
Couldn't be better.=これ以上よくなりえない=最高。否定×比較級=最上級。Could be worse. なら「まあまあ」、Couldn't be worse. なら「最悪」。
瞬間英作文チャレンジ
日本語を見て、3秒で英語にして声に出す。カードをタップすると答えが出ます。
超絶テク
初めて見る句動詞は、まず副詞の絵(up=完全に・出現、out=はっきり・なくなる、off=離れる…)を当てはめ、次に動詞の動きを重ねる。drink up=飲み切る、sell out=売り切れる、wipe out=一掃する、のように意味の見当がつく。
なぜ効く? 句動詞の意味の中心は副詞が担っていることが多く、動詞は「動かし方」を添えているだけだからです。新しい情報を既知の絵に結びつける精緻化は、記憶を長持ちさせる学習法として知られています。
The concert tickets sold out in five minutes.(out=なくなる → 売り切れた)
これらは句動詞の中ではほぼ前置詞として働く語。look after it, look for them, look into it のように目的語は必ず後ろ。up / out / off / down / away / back で終わるものはふつう副詞型で、代名詞は間(turn it off, put it off)。ただし get off it(off が前置詞)や look up to / run out of のような3語型は例外。
なぜ効く? 前置詞は後ろに名詞をくっつけないと成立しない語、副詞は単独で意味を持てる語。品詞の性質がそのまま語順を決めます。
✕ Please look her after. ○ Please look after her. / ✕ turn off it ○ turn it off
put off→postpone、call off→cancel、put up with→tolerate、look into→investigate、take after→resemble、find out→discover、do away with→abolish、hand in→submit、bring about→cause、stand for→represent、turn down→reject、carry out→perform、look up to→respect。選択肢に1語動詞が並んだら、この対応表で即決。
なぜ効く? 英語には日常語の句動詞と、フランス語・ラテン語系の1語動詞という2層の語彙があり、同意表現問題はその対応を問う形が多いからです。
The game was put off. ≒ The game was postponed.
句動詞はカタマリで1つの他動詞。受け身では be looked up to by / be laughed at by / be taken care of by / be done away with のように、前置詞・副詞をすべて残す。選択肢で前置詞が欠けているものは即アウト。
なぜ効く? 受け身は目的語を主語に移すだけの変形なので、動詞の部品(前置詞も含む)は減りません。
He was laughed at by everyone.(✕ was laughed by)
take place / break out / come about / turn up / show up / turn out(判明する)は目的語をとらない。空所の後ろに名詞がなく、主語が「出来事」なら自動詞型を選ぶ。逆に受け身の形(was taken place など)は必ず誤り。
なぜ効く? 受け身は「目的語を主語にする」操作なので、もともと目的語のない自動詞は受け身にできないからです。
The festival took place in May.(✕ was taken place)
原因 result in 結果 ⇔ 結果 result from 原因。人 be familiar with 物 ⇔ 物 be familiar to 人。まず主語が「原因か結果か」「人か物か」を確認してから前置詞を選ぶ。
なぜ効く? 前置詞は主語と目的語の関係の向きを表します。主語が入れ替われば、矢印の向きも入れ替わるのです。
The flood resulted from the heavy rain.
look forward to / be used to / object to / when it comes to / with a view to の to は前置詞。to の後ろに the party のような名詞を置いて自然なら前置詞→後ろは ~ing。
なぜ効く? 不定詞の to は動詞の原形しか後ろに置けませんが、前置詞の to は名詞(動名詞を含む)を置けます。名詞テストで品詞を判定できます。
I'm looking forward to seeing you.(✕ to see)
mind=いやだと思う。承諾なら Not at all. / Of course not. / Certainly not. / No, go ahead.。断るなら、許可を求められたとき(Would you mind if I ~?)は I'd rather you didn't.、頼まれたとき(Would you mind ~ing?)は I'm sorry, but I can't.。選択肢の Yes, I would. / Yes, I do. は「いやです」=断り。
なぜ効く? 質問の中身が「いやですか?」なので、Yes / No は「いや」に対する答えになるからです。
A: Would you mind opening the window? B: Not at all.
I couldn't agree more.(大賛成)/ Couldn't be better.(最高)/ Couldn't be worse.(最悪)/ I couldn't care less.(全くどうでもいい)。not +比較級を見たら「これ以上〜できない=今が最大」と変換。
なぜ効く? 「これ以上〜になりえない」は、今の状態が上限に達していることを意味するので、論理的に最上級と同じになります。
A: How's the new job? B: Couldn't be better.
選択肢を読む前に、空所の直後のセリフを読む。そこが理由の追加なら同意・反対、Here you are. なら承諾、話題の変更なら Never mind. / Anyway など、気持ちの向きを決めてから選ぶ。
なぜ効く? 会話問題の選択肢は1つ1つは正しい英語なので、正誤ではなく談話のつながりで判定するしかないからです。
B: ( ) It's my favorite, too. → 同意の Same here. / Me too.
out of the question(不可能)/ out of question(疑いなく)、at once(すぐに)/ all at once(突然)、by all means(ぜひ)/ by no means(決して〜ない)、anything but(決して〜でない)/ nothing but(〜だけ)。難関大はたった1語の違いで意味を逆転させてくる。
なぜ効く? 形がほぼ同じで意味が逆のペアは、選択肢に並べるだけで強力なひっかけになるため、出題者が好んで使うからです。
The plan is out of the question.(その計画は問題外だ)
語呂・暗記フック
怒りがプッと上がって(put up)きても、それを抱えたまま(with)耐える。同意語 tolerate / stand / bear / endure とセットで。
put off は予定を横に置いておくだけ=あとでやる(postpone)。call off は「やめます」とコールしたら終わり(cancel)。
矢印は常に「原因→結果」。in は矢印の先(結果)の前、from は矢印の根元(原因)の前に置く。A result in B = B result from A。
consist in は「本質・芯が〜にある」、consist of は「中身の内訳は〜」。Happiness consists in 〜 は芯、The team consists of 〜 はメンバー表。
the があると「問題外=不可能」で残念。the がない out of question は「疑いなく」。the の1語で意味が逆になる。
anything but の but を「バッテン」と聞いて否定を思い出す。nothing but は「〜だけ(only)」なので、バッテンはつかない。
日本語でも努力することを「骨を折る」と言う。脚の骨を折れ=全力でがんばれ、と日本語の慣用句に結びつけて記憶する(英語の由来とは別の、覚えるためのフック)。
mind は「気にする・いやがる」。承諾は「全然気にしない」= Not at all. / Of course not.。Yes は「気にする=いや」。
bound は bind(縛る)の過去分詞。運命に縛りつけられている=必ず〜する。If you don't study, you're bound to fail.
親のあと(after)から受け取った(take)顔・性格=親に似ている。resemble と同意。原則として年上の血縁(親・祖父母など)に似る場合に使う。
ひっかけ図鑑
副詞型の句動詞で目的語が代名詞のとき、後ろに置くと誤り。it / them は必ず動詞と副詞の間。
✕ ✕ I looked up it in the dictionary.
○ ○ I looked it up in the dictionary.
after / for / into などで終わる前置詞型は、目的語が代名詞でも分けない。
✕ ✕ Could you look him after?
○ ○ Could you look after him?
take place / break out / come about / happen は自動詞。「行われる」「起こされる」という日本語につられて受け身にしない。
✕ ✕ The ceremony was taken place in the gym.
○ ○ The ceremony took place in the gym.
laugh at / look up to / take care of の受け身は前置詞を残す。by の直前に前置詞が並んでも正しい。
✕ ✕ He was laughed by everyone.
○ ○ He was laughed at by everyone.
同意表現問題で postponed(延期)と canceled(中止)を両方並べるのが定番。put off=延期、call off=中止。
✕ ✕ put off = cancel
○ ○ put off = postpone / call off = cancel
to は前置詞なので後ろは名詞か動名詞。
✕ ✕ I'm looking forward to see you.
○ ○ I'm looking forward to seeing you.
主語が原因なら in、主語が結果なら from。和訳の「〜になる」「〜から生じる」で確認。
✕ ✕ The flood resulted in the heavy rain.
○ ○ The flood resulted from the heavy rain.
人が主語なら with、物が主語なら to。
✕ ✕ This song is familiar with young people.
○ ○ This song is familiar to young people.
Yes, I would. / Yes, I do. は「いやです」。承諾したつもりで断っている。
✕ ✕ A: Would you mind waiting? B: Yes, I would. Take your time.
○ ○ A: Would you mind waiting? B: Not at all. Take your time.
How come は後ろが S V の肯定文の語順。Why と同じ感覚で倒置しない。
✕ ✕ How come are you so late?
○ ○ How come you are so late?
生徒のギモン
句動詞の up や off は「副詞」なんですか?「前置詞」なんですか?
句動詞によって違います。turn off the light の off は、turn the light off とも言えるので副詞。look after the baby の after は、後ろの名詞とセットでしか使えないので前置詞。見分けの実用的な方法は「代名詞を間にはさめるか」です。turn it off が言えれば副詞、look it after が言えなければ前置詞です。
ネイティブはなぜ postpone より put off をよく使うんですか?
句動詞は、昔から英語にある短い日常語(put, take, get など)でできているので、口になじみやすく、会話では自然に聞こえるからです。一方、postpone や investigate のようなラテン語・フランス語由来の語は、書き言葉や改まった場面で好まれます。どちらが正しいではなく、場面(くだけているか改まっているか)で使い分けているわけです。
英作文で句動詞を使ってもいいですか?
使って大丈夫です。ただし意見文のようなやや硬い文章では、get rid of より eliminate、put off より postpone のほうが引き締まって見えることもあります。逆に会話文や手紙ではイディオムのほうが自然です。迷ったら、意味を確実に知っている表現を使うのが一番の安全策です。
否定文に Me too. と返すネイティブもいるって本当?
くだけた会話では、I don't like it. に Me too. と返す人もいます(「私も同じ気持ち」という意味で)。ただし標準的な英語では Me neither. / Neither do I. が正しく、入試もこちらを正解にします。試験では「否定には neither」で統一しましょう。
会話表現は丸暗記するしかないんですか?
丸暗記の前に「仕組み」があるものが多いです。I couldn't agree more. は「否定×比較級=最上級」、You can say that again. は「何度言ってもいいくらい正しい」、It's on me. は「勘定が私の上に乗っている」。理屈がわかる表現は理屈で、Break a leg! のように由来がはっきりしないものは場面とセットで覚えると定着しやすくなります。
How come はなぜ後ろが疑問文の語順にならないんですか?
How come は、もともと How did it come (about) that 〜?(どうして〜ということになったのか)のような長い言い方が縮まったものだと考えられています。つまり後ろの S V は that 節の中身なので、肯定文の語順のままなのです。How come you're late? の you're late は「あなたが遅れた」という事実の部分です。
take after は「誰に似る」ときでも使えますか?
take after は原則として親・祖父母など年上の血縁者に、外見や性格が似ているときに使います。友だち同士が似ているときは look like や resemble を使います。「後から(after)受け継ぐ」という絵を思い出せば、使える相手が自然に絞れます。
超絶おもしろコラム
英語はなぜ句動詞だらけになったのかput off と postpone。同じ意味の言葉が2つあるのには、千年前の事件が関係しています。
英語には「同じ意味なのに2通りの言い方」がたくさんあります。put off と postpone、find out と discover、look into と investigate、put up with と tolerate。左側はどれも短くて素朴、右側はどれも長くて少しお堅い。この二重構造には、英語の歴史が刻まれています。
1066年、フランスのノルマンディー地方の貴族がイングランドを征服しました(ノルマン征服)。その後しばらく、宮廷・法律・行政ではフランス語が使われ、一般の人々は古くからの英語を話し続けました。その結果、英語にはフランス語から大量の単語が流れ込みました。さらに16世紀前後には、学問の言葉だったラテン語からも直接たくさんの語が取り入れられます。discover はフランス語から、postpone, investigate, tolerate はおもにラテン語から入った語で、どれもこの「上の層」の出身です。
一方、put, take, get, give, come, go のような短い動詞は、もともと英語にあった「下の層」の言葉です。古い英語では、動詞の前に接頭辞(単語の頭につけて意味を変える部品。今の英語なら re- や un- など)をつけて意味を変えることが多くありました。英語の歴史の研究では、時代とともにこの接頭辞の働きが弱まり、その役割を動詞の後ろの副詞(up, out, off など)が引き受けるようになった、と説明されることがあります。つまり句動詞は、英語が自分の手持ちの材料だけで意味を増やしていった工夫の結果だと見ることもできます。
この二重構造は今も生きています。会話や友だちへのメッセージでは句動詞が自然で、論文や公式文書ではラテン系の1語動詞が好まれます。The meeting was put off. と The meeting was postponed. は意味は同じでも、前者はふだん着、後者はスーツ姿です。
入試の同意表現問題が「句動詞 ≒ 1語動詞」の対応を好んで問うのは、この2つの層をつなげられるかどうかが、英文を読むうえでも書くうえでも本当に役立つ力だからです。句動詞を見たら、頭の中でスーツに着替えさせてみる。これだけで同意表現問題はぐっと得点源になります。
Break a leg! ― 縁起の悪い言葉で応援する人たち「脚を折れ!」が最高の応援になる世界があります。
舞台に立つ友だちに英語で声をかけるなら、Good luck! よりも Break a leg! のほうがしっくりくる場面があります。直訳は「脚を折れ」。とんでもない言葉ですが、れっきとした激励の決まり文句です。
なぜこんな言い方をするのか、由来ははっきりしていません。よく紹介されるのは「劇場の世界には、幸運を祈ると逆に不運が起こるという迷信があるので、わざと不吉なことを言う」という説です。ほかにも「カーテンコールで何度もおじぎ(膝を曲げる=脚を折る)をするほど成功してほしい」という説など、いくつもの説明があり、どれが本当かは決着がついていません。確実に言えるのは、今の英語では「本番がんばって!」という意味で使われている、ということだけです。
会話表現には、このように由来が諸説ある表現がたくさんあります。Speak of the devil.(うわさをすれば)は、もともと「悪魔の話をすると悪魔が現れる」という、もっと長い言い回しの前半だけが残ったものだと言われます。Long time no see.(久しぶり)は、文法的には変な並びですが、英語以外の言語の言い回しを直訳したものが広まったという説があります。
こうした表現は、単語をいくら分析しても意味にたどり着けません。だからこそ入試で狙われます。覚えるときのコツは、表現を「場面ごと」に保存することです。Break a leg! なら、文化祭の劇の幕が上がる直前、舞台袖で肩をたたかれる場面。Speak of the devil. なら、うわさ話をしていたら本人が教室に入ってきた場面。言葉と映像をセットで覚えると記憶に残りやすいという考え方は、心理学者ペイヴィオの二重符号化理論としても知られています。
ちなみに、Break a leg! と言われたら、返事は Thanks! で十分です。心配して「気をつけます」と返すと、相手はたぶん笑います。
「いいえ」でOK、「まあまあ」で上出来 ― 控えめな英語の読み方英語は何でもストレートに言う言語、というのは半分だけ本当です。
「英語ははっきり言う言語、日本語は遠回しな言語」とよく言われます。でも会話表現を見ていくと、英語にもかなり遠回しで控えめな言い方がたくさんあることに気づきます。
代表が Would you mind ~? です。直訳すれば「〜したらいやですか」。相手に「いや」と言える余地を残した、とても丁寧なお願いの形です。そして承諾するときは No(いやじゃない)と答えるので、Yes / No が日本語の「はい / いいえ」と逆転して見えます。断るときも、No, you can't. とはあまり言わず、I'd rather you didn't.(できればしないでもらえるとうれしい)のように、過去形 didn't を使った仮定法(現実から一歩引いた、控えめな言い方)で柔らかくします。
さらに、イギリス英語には understatement(控えめ表現)という話し方の文化があるとよく言われます。すばらしい料理を食べても Not bad. と言い、大変な目にあっても It could be worse. と言う。Not bad. は字面では「悪くない」ですが、口調によっては「かなりいい」「上出来」を意味します。逆に、アメリカ英語的な感覚で It's awesome! を連発する人から見ると、控えめ表現はそっけなく聞こえることもあるようです。
逆方向の工夫が、否定と比較級を組み合わせた表現です。I couldn't agree more.(これ以上賛成しようがない=大賛成)、Couldn't be better.(これ以上よくなりようがない=最高)。not が入っているのに意味は最大級の肯定。英語は、否定の形を使って肯定を強めることもあれば、否定の形で肯定を控えめに伝えることもあるのです。
会話問題で大切なのは、字面の Yes / No や not に振り回されず、「この人は今、喜んでいるのか、断っているのか、同意しているのか」という気持ちの向きを読むことです。英語の会話表現は、単語のパズルではなく、人の気持ちのパズルだと考えると、ずっと解きやすくなります。
最終まとめ(暗記カード)
- 句動詞=動詞のイメージ × 副詞のイメージ。意味の中心は副詞
- up=完全に・出現・増加・接近(use up / show up / speed up / catch up with)
- out=はっきり・最後まで・なくなる・外す(find out / carry out / run out of / rule out)
- off=離れる(put off 延期 / call off 中止 / take off / see off / lay off)
- down=下へ・抑える(turn down 断る / look down on 見下す / break down 故障)
- on=くっつく(depend on / go on / put on / take on)、over=越える・覆う(get over / look over / take over)
- 代名詞は副詞型の間にはさむ(turn it off)、前置詞型は分けない(look after it)
- 受け身でも前置詞は残す(be looked up to by / be laughed at by / be done away with)
- 自動詞型は受け身不可(take place / break out / come about)
- 原因 result in 結果 = 結果 result from 原因、consist of(成る)/ consist in(ある)
- 人 be familiar with 物 = 物 be familiar to 人、be sure to(話し手の確信)/ be sure of(主語の確信)
- out of the question=不可能、by all means=ぜひ、by no means=決して〜ない、anything but=決して〜でない
- Would you mind ~? の承諾は Not at all. / Of course not.、断りは I'd rather you didn't.(許可)/ I'm sorry, but I can't.(依頼)
- 否定×比較級=最上級(I couldn't agree more. 大賛成 / Couldn't be better. 最高)
- 会話問題は空所の直後のセリフから逆算。How come + S V(語順に注意)
ACTION
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