原田英語の英語大全勉強法ぜんぶ入り
英文法大全1 / 25入試の重要度 ★★★★★

文の要素と5文型(品詞・句と節)どんな長い英文も、M をくくれば骨組みは5種類しかない

講義 12レッスン問題 196問瞬間英作文 20基礎〜超難関

この単元で

英文法のすべての単元は、この単元の上に建っています。品詞・句と節・S V O C M・5文型がわかると、長文の「どこが主語で、どこが動詞か」が一瞬で見えるようになり、4択の多くが「文の形」だけで解けるようになります。ここは暗記の単元ではなく、英文を見る「メガネ」を手に入れる単元です。

知ってた? 目から鱗

Q1discuss about は✕、a discussion about は○。なぜ?

動詞 discuss は「〜について」まで中に含んだ他動詞なので前置詞がいらない。一方、名詞 discussion は目的語をとれないので、話題を示す about が要る。mention と(名詞の)mention of、approach と(名詞の)approach to も同じ仕組み。

Q2call me a taxi にわざと返す定番の冗談とは?

「OK, you're a taxi.」。call me a taxi は本来「私にタクシーを呼んで」という SVOO。それをわざと SVOC(私をタクシーと呼んで)と受け取ってボケる。文型を1つずらすだけで意味がまるで変わる、という実例。

Q3There is 構文の There は「そこに」という意味ではない?

There 構文の there は場所の意味をもたない「形だけの主語」。だから「そこに本が1冊ある」は There is a book there. と there を2回使える。発音も弱く短くなり、場所を指す副詞の there(そこに)ははっきり強く読む。

Q4resemble や cost は他動詞なのに、受け身にできない。なぜ?

他動詞でも、O に働きかける「動作」ではなく、2つのものの関係や状態を表すだけの動詞は受け身にならない。resemble(似ている)、have(持っている)、cost(費用がかかる)、suit(似合う)など。Her mother is resembled by her. とは言わない。

Q5This tent sleeps four. ってどういう意味?

「このテントは4人が寝られる」。sleep はふつう自動詞だが、テント・宿・乗り物などを主語にすると「〜人を泊められる」という他動詞になる。seat も同じで、The hall seats 500. は「そのホールは500人収容できる」。自動詞・他動詞は動詞ごとに固定ではない。

01品詞8つの「仕事」—主役は名詞・形容詞・副詞の3人 基礎

品詞とは、単語の「職業」のことです。同じ人でも、学校では生徒、バイト先では店員、家では兄、と役割が変わります。英語の単語もまさにそれで、文のどこに置かれて、何の仕事をしているかで品詞が決まります。

英文法の世界では、単語を8つの職業に分けるのが伝統です(冠詞 a / the は形容詞の仲間、助動詞は動詞の仲間として扱います)。まずは一覧でざっと顔ぶれを見てください。右端の列の記号は文の中での役割で、S=主語、V=動詞、O=目的語(「〜を/〜に」にあたる相手)、C=補語(主語や目的語の“正体”を説明する語)、M=修飾語(おまけ情報)です。くわしくは3つ目のレッスンで扱います。

品詞仕事例文の中でなれるもの
名詞人・物・事の名前dog, water, Tokyo, loveS・O・C
代名詞名詞の代わりI, you, it, this, somethingS・O・C
動詞動作・状態を表すrun, eat, be, seemV
形容詞名詞を説明するhappy, tall, newC/名詞の飾り
副詞名詞以外(動詞・形容詞・副詞・文全体)を説明するvery, fast, always, luckilyM(原則これだけ)
前置詞名詞の前に置いて意味のカタマリを作るin, on, at, for, with前置詞+名詞で M/名詞の飾り
接続詞語と語・文と文をつなぐand, but, because, if, that節(S+V を含むカタマリ)を作る
間投詞感情の叫びoh, wow, oops文の要素にならない

8品詞の一覧。右の列「なれるもの」が文型とつながる最重要ポイント

主役は3人だけ
8つ全部を同じ重さで覚える必要はありません。4択でも長文でも勝負を決めるのは 名詞・形容詞・副詞 の3人です。
・名詞:S・O・C の3つになれる(3冠王)
・形容詞:C になれる+名詞を飾れる(2刀流)
・副詞:原則として S にも O にも C にもなれない。ほぼいつでも M(永遠のおまけ)
※The game is over. / Leave the TV on. の over / on のように、C の位置に来る副詞もわずかにあります。

形容詞

名詞(ここでは S の She)の状態を説明。C になる。

She is happy.

副詞

動詞 smiled の「様子」を説明。M になる。

She smiled happily.

同じつづりの単語が、置かれた場所によって別の品詞になることもよくあります。英語は語の形があまり変わらない言語なので、位置が品詞を決めるのです。

  • Turn on the light.
    電気をつけて。(the の後ろ → 名詞)
  • This bag is really light.
    このカバン、めっちゃ軽い。(be 動詞の後ろ → 形容詞(C))
  • Ken is a fast runner.
    ケンは足が速い。(名詞 runner の直前 → 形容詞)
  • Ken runs fast.
    ケンは速く走る。(動詞 runs を説明 → 副詞)
  • I'm not well today.
    今日は体調がよくない。(well は「体調がよい」という形容詞にもなる)
超絶テク:位置で品詞を即決する

空所の品詞は「前後」で決まる。
・a / the / my の後ろ、前置詞の後ろ → 名詞
・a と名詞の間(a ___ book)→ 形容詞
・be 動詞や become / look の後ろ(C の位置)→ 形容詞(か名詞)
・完成した文のすき間(動詞の前後、文頭、文末)→ 副詞

なぜ効く? 英語は日本語の「て・に・を・は」のような目印がないぶん、語順で役割を示す言語です。だから位置さえ見れば、その語に求められている「仕事」がわかります。

ひっかけ注意:-ly なら副詞、とは限らない

friendly(親しみやすい)、lovely(すてきな)、lonely(さびしい)、likely(ありそうな)、costly(高くつく)、elderly(年配の)、lively(元気な)は 形容詞 です。名詞に -ly がついた形が多いのが特徴。
✕ She smiled friendly. → ○ She smiled in a friendly way.

生徒品詞とか、正直どうでもよくない? 意味がわかればよくない?

先生じゃあ聞くけど、「She sings very ___.」の空所に beautiful と beautifully、どっち?

生徒……意味はどっちも「きれい」じゃん。

先生そこ! 意味で選ぼうとすると迷う。「sings を説明するから副詞」と品詞で考えれば一瞬で beautifully。4択の相当な数は、意味じゃなく品詞で決着するんだ。

生徒品詞って、意味の前にくる判定なのか……。

確認問題 Emma is a ( ) dancer.

02句と節—SV が「ない」か「ある」か 基礎

単語が2つ以上集まって、1つの品詞のように働くカタマリがあります。カタマリの中に S+V(主語+時制を持つ動詞)がなければ「句」、あれば「節」。区別はたったこれだけです。
※これは日本の学校文法の呼び方です。英語圏の文法書では to do や -ing のカタマリも「時制のない節」と呼ぶことがあります。

句(SV なし)

after+名詞。中に主語と動詞がない。

I went home after school.

節(SV あり)

after+S+V。中に the class(S)と ended(V)がある。

I went home after the class ended.

そしてカタマリにも品詞があります。外から見てどんな仕事をしているかで、名詞・形容詞・副詞の3種類に分かれます。句と節が2種類、役割が3種類で、全部で6パターン。これが英文の部品の基本形です。

カタマリの役割句(SV なし)節(SV あり)
名詞(S・O・C になる)Playing games is fun.What he said is true.
形容詞(名詞を後ろから説明)the girl in the red dressthe girl who lives next door
副詞(M。なくても文は成り立つ)I study in the library.I study when I'm free.

句と節 × 名詞・形容詞・副詞 = 6パターン

What he saidS isV trueC.

彼が言ったことは本当だ。

The girlS (in the red dress)M isV my sisterC.

赤いドレスの女の子は私の姉だ。

IS studyV in the libraryM when I'm freeM.

私はひまなときに図書館で勉強する。

カタマリの品詞は「中身」ではなく「外から見た仕事」
What he said の中身は S+V ですが、文全体の中では「主語」という名詞の仕事をしています。だから 名詞節。中身の形ではなく、そのカタマリが文の中で何をしているかで名前がつきます。

  • The children in the park are my students.
    公園にいる子どもたちは私の生徒です。(children を説明 → 形容詞句)
  • The children play in the park.
    子どもたちは公園で遊ぶ。(play を説明 → 副詞句(M))
超絶テク:カタマリの見分け3秒ルール

① 直前の名詞を説明している → 形容詞
② ①でなく、消しても文が成り立つ → 副詞(M)
③ 消すと文が壊れる(S・O が欠ける)→ 名詞(C の位置なら名詞か形容詞)
※①を先に確かめること。the children in the park の in the park は消しても文が成り立ちますが、children を説明しているので形容詞です。

なぜ効く? 副詞は「おまけ」なので消しても骨組みは残ります。名詞のカタマリは骨組みそのものなので、消すと文が成立しなくなります。消去テストは役割を直接確かめる方法です。ただし名詞を飾る形容詞のカタマリも消せてしまうので、先に「名詞を説明しているか」を見ます。また put the book on the shelf の場所のように、消せない副詞のカタマリもわずかにあります(後のレッスンで扱います)。

ちょっと脱線:clause は「閉じたもの」

節を英語で clause、句を phrase と言います。clause はラテン語で「閉じる」を意味する語にさかのぼり、close と親戚です。主語と動詞がそろって「完結している」カタマリ、というイメージで覚えると区別がブレません。

確認問題 次の文の下線部の働きとして正しいものを選べ。 I don't know when she will come.

03S V O C M の正体と「M くくり」で骨組みを出す 基礎

文を作る部品は5種類だけです。S(主語)・V(動詞)・O(目的語)・C(補語)・M(修飾語)。このうち S V O C が骨組み、M はおまけ です。

記号名前正体なれる品詞
S主語「〜は/〜が」にあたる文の主役名詞
V動詞「〜する/〜である」動詞
O目的語動作を受ける相手「〜を/〜に」名詞
C補語S や O の「正体・状態」を説明する語名詞・形容詞
M修飾語いつ・どこで・どのように、などのおまけ情報副詞・前置詞+名詞

S V O C M の一覧。M は原則として S・O・C になれない

補語 C =「イコールでつなげる語」
補語という名前は難しそうですが、中身は簡単です。She is a nurse. なら She=a nurse。He looks tired. なら He=tired(な状態)。主語(や目的語)と =(イコール) で結べる語が C です。O は「相手」なので S と=になりません(He met a nurse. は He≠a nurse)。

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超絶テク:M くくり消去法

① 前置詞+名詞 を ( ) でくくる
② 副詞(very, often, yesterday など)に斜線を引く
③ 残ったものが骨組み。そこから S V O C を決める

なぜ効く? 前置詞+名詞と副詞は、どんなに長くても原則として S・O・C になれません(Under the bed is a good place to hide. のように場所の前置詞句が主語になる文や、of use(=useful)のように C になる形はごく一部の例外)。だから先に消しても骨組みはまず壊れず、長い文ほど効果が大きくなります。

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My brotherS usuallyM playsV soccerO with his friendsM after schoolM.

兄はたいてい放課後に友だちとサッカーをする。
骨組みの取り出し方
  1. 前置詞+名詞を ( ) でくくる
  2. 副詞を消す
  3. V(述語動詞=その文の中心になる「本物の」動詞)を見つける
  4. V の前のカタマリが S
  5. V の後ろに名詞 → S と=でなければ O、=なら C。形容詞なら C
  6. V の後ろに2つ残ったら SVOO か SVOC(第4・第5文型のレッスンで判定)
ひっかけ注意:前置詞+名詞は原則として主語になれない

日本語の「日本は四季がある」につられて In Japan を主語にしてしまうミス。前置詞がついた瞬間、その名詞は M に格下げされます。
✕ In Japan has four seasons.
○ Japan has four seasons.
○ In Japan, there are four seasons.

生徒M っておまけなら、なんで書くの? 消していいなら最初から書かなきゃいいのに。

先生骨組みにいらないだけで、情報としては大事だよ。「放課後に」「友だちと」がないと、いつ誰とやるのかわからない。

生徒じゃあ、なんで消すの?

先生文の「形」を見るときだけ一時的に消すんだ。レントゲンで骨を見るとき、筋肉は写さないでしょ。それと同じ。

確認問題 次の文の V(述語動詞)を選べ。 The girls playing tennis over there look very happy.

04自動詞と他動詞—前置詞が「いる」か「いらない」か 標準

動詞には2つのタイプがあります。後ろに O(目的語)をいきなり置ける他動詞と、O を置けない自動詞です。自動詞で相手を言いたいときは、前置詞で「紹介」してから名詞を置きます。

自動詞 arrive

相手(場所)は前置詞で紹介する。

Ken arrived at the station.

他動詞 reach

相手を直接つかむ。前置詞は不要。

Ken reached the station.

なぜ前置詞がいったりいらなかったりするの?
他動詞は、動作が相手に 直接ぶつかる 動詞です。reach は「手が届く」から来ていて、相手に直接タッチするイメージ。一方 arrive は「自分が着く」ことで完結していて、どこに着いたかは前置詞 at / in で後から付け足します。

動詞(他動詞)✕ ついやりがち○ 正しい形意味
discussdiscuss about the plandiscuss the plan〜について話し合う
mentionmention about itmention it〜について言う
marrymarry with Tommarry Tom〜と結婚する
enterenter into the roomenter the room〜に入る
approachapproach to the cityapproach the city〜に近づく
resembleresemble to her motherresemble her mother〜に似ている
reachreach to the topreach the top〜に着く
attendattend to the meetingattend the meeting〜に出席する
contactcontact to himcontact him〜に連絡する
answeranswer to the questionanswer the question〜に答える

日本語の「〜について/〜と/〜に」に引きずられて前置詞を足したくなる他動詞。※attend to(〜に対処する)・answer to(〜に責任を負う)・enter into(交渉・契約などを始める)のように、前置詞がつくと別の意味になる組み合わせはある

直球恋愛7ステップ:話し合って、口にして、近づいて、似てきて、結婚して、新居に入って、ゴールに着く

discuss(話し合う)→ mention(口にする)→ approach(近づく)→ resemble(似てくる)→ marry(結婚する)→ enter(入る)→ reach(着く)。どれも相手に「直球」でぶつかる他動詞なので、前置詞というクッションはいりません。恋の物語の順に言えるようにしておくと、4択で about / with / to がついていたら即アウトにできます。

動詞(自動詞)正しい形意味
apologizeapologize to 人 for 事人に事を謝る
complaincomplain about / of 〜〜について不平を言う
graduategraduate from 〜(米口語では from なしも)〜を卒業する
objectobject to 〜〜に反対する
replyreply to 〜〜に返事する
agreeagree with 人/agree to 提案人に同意する/提案に応じる
listenlisten to 〜〜を聴く
waitwait for 〜〜を待つ

逆に、前置詞を忘れやすい自動詞

超絶テク:和訳の助詞で決めない

「〜について話し合う」「〜と結婚する」「〜に似ている」のように、日本語で助詞がつくからといって英語で前置詞がつくとは限らない。動詞ごとに「直接 O をとれるか」を覚える。迷ったら似た意味の他動詞(reach)と自動詞(arrive at / get to)をセットにして覚える。

なぜ効く? 日本語は助詞で役割を示し、英語は語順(V の直後=O)で示します。仕組みが違うので、日本語の助詞と英語の前置詞は1対1で対応しません。

ひっかけ注意:lie と lay、rise と raise

自動詞と他動詞のペアで、しかも活用が重なる最凶コンビです。lay は「lie の過去形」でもあり「lay(置く)の原形」でもあるので、形だけで判断しないこと。後ろに O があるかで決めます。
※口語では lay を「横になる」の意味で使う人もいますが、標準的な英語では誤りで、入試でも✕です。

原形過去形過去分詞-ing
自:横たわるlielaylainlying
他:横たえる・置くlaylaidlaidlaying
自:うそをつくlieliedliedlying
自:上がるriseroserisenrising
他:上げるraiseraisedraisedraising

O をとるのは lay と raise(どちらも原形に「a」が入ったほう)

ライ・レイ・レイン——寝そべって雨を聞く

lie(横たわる)の活用 lie - lay - lain を「ライ・レイ・レイン(rain)」のリズムで。寝そべっている自分には O がいらない=自動詞。一方、他動詞のほうは「置いた(laid)のは誰かの荷物」=O がある。さらに「原形に a が入ると他動詞(lay / raise)」とセットで覚えると最強です。

確認問題 She ( ) her father in many ways.

055文型の全体像と第1・第2文型—S=C を見抜く 標準

M を消して残った骨組みは、たった5つの形のどれかになります。これが 5文型。まず全体を見渡しましょう。右の列の「意味の核」を持っておくと、初めて見る動詞でも文型から意味が推測できます。

文型形例意味の核
第1文型S VBirds sing.S が存在する・動く
第2文型S V CShe is kind.S=C
第3文型S V OI love music.S が O に働きかける
第4文型S V O OHe gave me a book.O1(人)が O2(物)を手に入れる
第5文型S V O CThe news made me happy.O=C(にする/だと思う)

5文型の一覧。「意味の核」が文型の正体

第1文型(SV) は、後ろに O も C もいらない文です。ただし実際の文では M がくっつくことがほとんど。特に live(住む)や stay(滞在する)は、場所の M がないと言いたいことが伝わりません。

My grandmotherS livesV in a small townM by the seaM.

祖母は海辺の小さな町に住んでいる。

第2文型の本質は「S=C」
第2文型の V は、S と C をつなぐ 「=」の記号 のようなものです。She became a doctor. は She=a doctor。The sky turned red. は The sky=red。だから V を is / was に置き換えても、ほぼ意味が通ります。

グループ動詞例
ある(状態が続く)be, remain, stay, keep, lieremain silent / stay calm / keep quiet
なる(変化)become, get, grow, turn, go, come, fall, runget dark / grow old / turn red / fall asleep
見える・思われるseem, appear, lookseem tired / look happy
感じる(五感)sound, feel, taste, smellsound strange / taste sweet
わかる(判明)prove, turn outprove (to be) true / turn out (to be) false

第2文型をとる代表的な動詞。C には形容詞か名詞が来る

な・あ・み・か・わ(なる・ある・みえる・かんじる・わかる)

第2文型の動詞は、意味のグループで大きく5つに分けられます。「なる(become / get / turn)」「ある(remain / stay / keep)」「見える(seem / look)」「感じる(sound / taste)」「わかる(prove / turn out)」。頭文字をとって「なあ、見かわ(す)」——S と C が「=」で見つめ合っている姿をイメージ。

超絶テク:is 置き換えテスト

V を is / was に置き換えて「S=後ろの語」が成り立てば第2文型。その後ろは C なので形容詞か名詞(副詞は置けない)。「様子」を表す語を選ぶ問題なら形容詞です。
This soup tastes _. → This soup is _. → 形容詞 good(✕ well)

なぜ効く? C は S の「正体・状態」を説明する語なので、入るのは名詞か、名詞を説明できる形容詞です。副詞は動詞の「やり方」を説明する語で、S の状態は説明できません。

ひっかけ注意:C の位置に副詞を入れる罠

look / sound / smell / taste / feel の後ろは、日本語で「〜そうに」「〜く」と訳すので副詞を入れたくなります。
✕ You look tiredly. → ○ You look tired.(疲れているように見える)
✕ That sounds greatly. → ○ That sounds great.

go + 形容詞 = 悪い方へ

go は「基準から離れていく」。主に、正常な状態から外れる変化に使う。go bad(腐る)、go wrong(おかしくなる)、go bald(はげる)。

The milk went bad.

come + 形容詞 = あるべき姿へ

come は「基準に近づいてくる」。主に、望んでいた・本来の状態になる変化に使う。come true(実現する)、come right(うまくいく)。※come loose(ゆるむ)のような例外もある。

Her dream came true.

ゴーはゴミ行き、カムはかなう

go +形容詞はたいてい悪い変化(go bad=腐ってゴミ行き / go wrong / go mad)、come +形容詞は多くが実現や回復(come true / come alive)。「ゴー=ゴミ」「カム=かなう」と頭の音をそろえて覚えます。

  • The leaves turned red.
    葉が赤くなった。
  • The baby fell asleep in the car.
    赤ちゃんは車の中で眠ってしまった。
  • We ran short of water during the hike.
    ハイキングの途中で水が足りなくなった。
  • The rumor proved false.
    そのうわさはうそだとわかった。(prove は「証明する」だけでなく、SVC で「〜だとわかる」)
  • Please keep quiet in the library.
    図書館では静かにしていてください。

生徒I feel good. と I feel well. って、どっちが正しいの?

先生両方 OK。feel は第2文型だから後ろは形容詞。well はここでは「体調がいい」という形容詞なんだ。

生徒え、well って副詞じゃないの?

先生「上手に」の意味なら副詞、「健康で」の意味なら形容詞。I feel good は気分全般、I feel well は体調の話、というニュアンスの差があるよ。

確認問題 Your idea sounds ( ). Let's try it.

06第3文型と第4文型—to と for は「相手がいないとできるか」 標準

第3文型(SVO) は S が O に働きかける文です。O には名詞のほか、名詞のカタマリも入ります。動名詞(-ing 形で「〜すること」)、不定詞(to+動詞の原形)、that 節(that+S+V で「〜ということ」)などです。

第2文型:S=C

He と a teacher は同一人物。だから C。

He became a teacher.

第3文型:S≠O

He と a teacher は別人。だから O。

He met a teacher.

第4文型(SVOO) は「O1(人)に O2(物)を〜する」。give がその代表で、O1 が O2 を手に入れるのが共通のイメージです。そして多くの第4文型は、前置詞を使って第3文型に書き換えられます。

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KenS gaveV EmmaO1 a presentO2.

ケンはエマにプレゼントをあげた。

to か for かは「相手がいないとできないか」が目安
to 型:相手がいないと成り立たない動作。give(あげる)は受け取る人がいないとできない。to は「到達点」なので、物が相手に 届く ことを表します。
for 型:一人でもできる動作を、相手の ために する。buy(買う)は自分用にもできる。だから「〜のために」の for。
※あくまで目安です。write や sing は to も for も使え、意味が変わります(write a letter to her=彼女あてに/for her=彼女のかわりに)。

型動詞書き換え
to 型(届く)give, send, show, teach, tell, lend, pass, hand, offer, pay, sell, write, promisegive a present to Emma
for 型(ために)buy, make, cook, get, find, choose, sing, build, orderbuy a present for Emma
of 型(まれ)askask a question of him(堅い言い方)
書き換え不可cost, take, save(手間を省く)It cost me 3,000 yen.(✕ to me)

第4文型 → 第3文型の前置詞

超絶テク:「ひとりでできる?」テスト

動詞に「ひとりでできる?」と聞く。
・できない(give / send / lend / tell)→ to
・できる(buy / make / cook / sing)→ for

なぜ効く? to は「到達点」の前置詞です。だから、相手に届くことが動作の一部になっている動詞と相性がよいのです。一方 for は「利益を受ける人」を表すので、もともと一人でできる動作に「誰のためか」を足すのに使われます。

ひとりでできるもん、は for

buy(買う)、make(作る)、cook(料理する)、get(手に入れる)、find(見つける)、sing(歌う)、choose(選ぶ)——どれも「ひとりでできるもん!」と言える動詞。そういう動詞は「〜のために」の for をとります。言えない動詞(give / send / lend)は to。

ひっかけ注意:explain / suggest / introduce は SVOO にならない

日本語で「私に説明する」と言えても、英語の explain は O を1つしかとれません。人は to で後ろに回します。
✕ He explained me the rule. → ○ He explained the rule to me.
同じタイプ:suggest(提案する)、introduce(紹介する)、describe(描写する)、announce(発表する)、propose(提案する)、say(言う)

セツ・テイ・ショウ・ビョウ・ハッ!(説明・提案・紹介・描写・発表)

explain(説明)、suggest / propose(提案)、introduce(紹介)、describe(描写)、announce(発表)は「人を直後に置けない」動詞。「セツテイショウビョウハッ」と気合いを入れて唱え、人は必ず「to+人」で表します(基本は V+物+to+人。物が長いときは explain to me how 〜 の語順も)。似た意味の tell / show / teach は SVOO がとれるので混同に注意。

ひっかけ注意:代名詞の「物」は O2 に置かない

O2 が it / them のような代名詞のときは、第3文型にするのが普通です。
△ He gave me it. → ○ He gave it to me.
イギリス英語の口語では Give me it. も耳にしますが、入試では to を使う形が正解です。

  • It cost me 3,000 yen to fix my phone.
    スマホの修理に3,000円かかった。
  • It took me two hours to finish the report.
    レポートを終えるのに2時間かかった。
  • This app saves me a lot of time.
    このアプリのおかげでかなり時間が節約できる。(save O1 O2 = O1 の O2(手間・時間)を省く)

確認問題 My aunt cooked a nice dinner ( ) us.

07There 構文—「新情報は後ろ」の法則 標準

There is / are + 名詞 + 場所 で「〜に…がある・いる」。この there は「そこに」という意味ではなく、これから新しいものを紹介しますよ、という合図です。本当の主語は be 動詞の 後ろ にいます。

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ThereM areV three convenience storesS near my schoolM.

学校の近くにコンビニが3軒ある。

なぜわざわざ There を使うの?
英語には 「聞き手が知らない新しい情報は文の後ろに置く」 という強い好みがあります。A cat is under the table. でも文法的には正しいのですが、いきなり知らない猫が主語に来ると唐突です。There で「今から新しいものを出すよ」と予告し、a cat を後ろ(新情報の定位置)に置くのが自然な英語です。

ひっかけ注意:特定のもの(the / 所有格 / 固有名詞)は原則来ない

There 構文は「新しいもの」を紹介する形なので、聞き手がすでに知っているもの(the book / my bag / Tokyo Tower)は基本的に入りません。
✕ There is the book on the desk. → ○ The book is on the desk.
(上級注:「候補を並べる」ときは例外。What can we do? — Well, there's the park, and there's the museum. のような言い方はできます)

超絶テク:There 構文の単数・複数は「be の直後」で決める

There の後ろの be 動詞は、すぐ後ろの名詞(本当の主語) に合わせる。
There is a pen. / There are two pens. / There is a lot of homework.(homework は数えられないので単数)
※口語では There's two pens. のように複数にも there's を使う人が多いですが、入試では are が正解です。

なぜ効く? There は形式上の主語の位置にいるだけで、数の情報を持っていません。数を決めるのは be の後ろの本物の主語です。

形意味例
There seems to be 〜〜があるようだThere seems to be a problem.
There used to be 〜以前は〜があったThere used to be a bookstore here.
There remains 〜〜が残っている(やや堅い)There remains one question.
There is no -ing〜することはできないThere is no knowing what will happen.
There is no point in -ing〜しても無駄だThere is no point in worrying about it.
There comes a time when 〜〜するときがやってくるThere comes a time when you have to decide.

There 構文のバリエーション。be 以外の動詞も入る

  • There used to be a big tree in front of my house.
    昔は家の前に大きな木があった。
  • There is no knowing what she will say next.
    彼女が次に何を言うかはわからない。
  • Is there anything I can do for you?
    何か私にできることはありますか。(疑問文では there が主語の位置にあるかのように be と入れかわる)

生徒There is a cat there. って、there が2回出てくるんだけど?

先生最初の There は「紹介の合図」で、意味はほぼゼロ。最後の there が「そこに」という本物の副詞だよ。

生徒同じ単語で仕事が違うのか。品詞のレッスンの話だ。

先生その通り。最初の There は発音も弱く「ザ」くらいで、最後の there ははっきり「ゼア」と言う。音でも区別されているんだ。

確認問題 There ( ) a lot of homework to do this weekend.

08第5文型—O と C の間に「=」が隠れている 応用

第5文型(SVOC) は、O と C の間に「O は C だ」「O が C する」という関係が隠れている文です。第2文型の「S=C」が、目的語の位置にもう1セット入ったもの、と考えるとスッキリします。

The newsS madeV herO happyC.

そのニュースで彼女はうれしくなった。
超絶テク:O と C の間に be を入れるテスト

V の後ろに2つ並んだら、間に is / was を入れてみる。
・made her happy → She is happy. ○ → SVOC
・gave her a present → She is a present. ✕ → SVOO

なぜ効く? 第5文型の O と C は、もともと「O is C」という1つの文の関係を持っています。第4文型の O1 と O2 は「受け取る人」と「物」で別物なので、be でつなぐと意味が崩れます。

動詞意味例
make O CO を C にするThe song made him famous.
keep O CO を C に保つKeep your room clean.
leave O CO を C のまま(ほったらかしに)しておくDon't leave the door open.
find O CO が C だとわかる(実際にやってみて)I found the test easy.
think / believe / consider O (to be) CO を C だと思うI consider him a genius.
call O CO を C と呼ぶWe call our dog Choco.
name O CO を C と名付けるThey named the baby Emma.
elect O CO を C に選ぶWe elected Yuki captain.
paint O CO を C 色に塗るHe painted the wall blue.

第5文型をとる代表的な動詞

作って、保って、ほったらかし。見てみりゃこうだった

make(作る→O を C にする)、keep(保つ→O を C のままに保つ)、leave(ほったらかし→O を C のまま放置)、find(見てみりゃ→O が C だとわかる)。第5文型の四天王を、ある日の部屋の掃除ストーリーで。「部屋をきれいにして(make)、きれいに保って(keep)、1週間ほったらかし(leave)、見てみりゃ散らかってた(find)」。

SVOC を見たら「O が C する/である」と訳す
The news made her happy. を「そのニュースは彼女をうれしくした」と訳すと不自然です。O と C を「彼女がうれしくなった」と主語・述語のように訳し、S は原因として「〜で」「〜のせいで」と訳す と自然な日本語になります。
・The news made her happy. → そのニュースで 彼女はうれしくなった。
・I found the test easy. → 受けてみると テストは簡単だった。

SVOO:son ≠ cake

息子にケーキを作ってあげた(O1 に O2 を)。

She made her son a cake.

SVOC:son = doctor

息子を医者にした(O を C に)。

She made her son a doctor.

動く図解Yes/No で進む判定チャートアプリで見る
  • They named the cat Tama.
    彼らはその猫をタマと名付けた。(C=名詞)
  • Keep the window open.
    窓を開けたままにしておいて。(C=形容詞)
  • Don't leave the water running.
    水を出しっぱなしにしないで。(C=現在分詞(-ing 形。O が〜している))
  • I found my bike broken.
    (見てみたら)自転車が壊れていた。(C=過去分詞(broken のような -ed 形など。O が〜されている))
ひっかけ注意:find O O と find O C は文脈勝負

I found him a good teacher. は2通りに読めます。
① SVOO:彼に良い先生を見つけてあげた
② SVOC:彼が良い先生だとわかった
形だけでは決まらないので、前後の文脈で判断します。和訳問題では、どちらの読みか根拠を持って決めること。

ちょっと脱線:want O to do も第5文型?

I want you to come. の you と to come の間にも「you が来る」という関係があります。日本の学校文法では、これも第5文型として扱うことが多いです。一方、英語圏の文法書では「O+不定詞」という別の型として説明されることもあります。どちらにせよ「O が C する」と訳すルールは同じなので、読むときは困りません。

確認問題 Please keep this information ( ) from the others.

09長い主語の見抜き方—最初の「本物の動詞」を探せ 応用

長文で迷子になる一番の原因は「主語がどこまでか」わからないことです。日本語は「〜は」で主語が終わる合図がありますが、英語にはありません。そこで使うのが 「本物の動詞」探し です。

超絶テク:最初の本物の動詞を探せ

本物の動詞(述語動詞)=時制を持つ動詞:現在形(3単現の -s つきを含む)/過去形/is・was・are/助動詞+原形。
ニセモノ:-ing、to do、be のない過去分詞。
文頭から読んで最初に出てくる本物の動詞が文の V。その前が全部 S のカタマリ。ただし who / that / when などの後ろにある動詞は、カッコの中の動詞なので飛ばす。

なぜ効く? 英語の文には、時制を持つ動詞(定形動詞)は「節1つにつき1つ」が原則です(Ken sang and danced. のように and で並べた場合は別)。-ing や to do は時制を持てないので文の V になれず、名詞や形容詞のカタマリの材料になります。

主語が長くなるパターン例
動名詞句Playing video games all night is bad for you.
to 不定詞To master a language takes time.
名詞節What she said surprised me. / Whether he comes doesn't matter.
前置詞句で後ろから説明The book on the desk is mine.
分詞で後ろから説明The boy playing the drums is my brother.
関係詞節(who / which / that などで始まり、前の名詞を説明する節)で後ろから説明The woman who called you is my aunt.
不定詞で後ろから説明The first person to arrive was Ken.

長い主語の7パターン。太字全体が S

The boyS (playing the drums)M isV my brotherC.

ドラムをたたいている男の子は私の弟だ。

What she saidS surprisedV meO.

彼女の言ったことに私は驚いた。

The studentsS (the teacher praised)M lookedV proudC.

先生にほめられた生徒たちは誇らしげだった。
超絶テク:「名詞+名詞+動詞」は関係詞省略のサイン

The students the teacher praised looked proud. のように、名詞(The students)の直後にいきなり別の名詞(the teacher)+動詞が来たら、間にあるはずの関係代名詞(関係詞節の先頭に立つ who / which / that / whom)が省略されている(ここでは that / whom)。2つ目の名詞から始まる SV はカッコに入れ、その後ろの本物の動詞(looked)が文の V。

なぜ効く? 主語の部分で名詞が2つ接続詞なしで並ぶことは普通ありません(school bus のような複合名詞や、my friend Ken のような同格=名詞を別の名詞で言いかえる形は別。SVOO の O1 O2 は V の後ろなので別の話)。並んだら「後ろの名詞+V が前の名詞を説明している」と考えるのが最短ルートです。

長い主語の処理手順
  1. 文頭から読み、本物の動詞に印をつける
  2. 関係詞・接続詞の後ろの動詞はカッコに入れて除外する
  3. 残った最初の本物の動詞=文の V
  4. その前全部が S のカタマリ
  5. S の中心の名詞を1語で言う(The boy / The students)→ 動詞の単数・複数はこの1語で決まる

主語があまりに長いと、英語は頭でっかちを嫌って 形式主語 it を立て、本物の主語を後ろに回します。it を見たら「後ろに本物がいる」と身構えましょう。

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ひっかけ注意:近くの名詞に動詞を合わせない

主語が長いと、動詞の直前の名詞に数を合わせてしまいがちです。
✕ The key to the lockers are missing.
○ The key to the lockers is missing.
中心の名詞は key(単数)。to the lockers は M です。

確認問題 The girls I met at the summer camp ( ) from Canada.

10英文解釈で文型が効く場面—文型が変わると意味が変わる 応用

文型は「分類のための分類」ではありません。同じ動詞でも、後ろの形(文型)が変わると意味が変わる。つまり文型は、動詞の意味を決める「スイッチ」です。和訳や内容一致で差がつくのはここ。

動詞SVOSVOOSVOC
make〜を作るO1 に O2 を作ってあげるO を C にする
find〜を見つけるO1 に O2 を見つけてあげるO が C だとわかる
leave〜を去る・置いていくO1 に O2 を残すO を C のままにする
get〜を手に入れるO1 に O2 を取ってくるO を C の状態にする
call〜に電話する・〜を呼ぶO1 に O2 を呼んであげるO を C と呼ぶ
keep〜を飼う・保管するO1 に O2 を取っておく(keep me a seat)O を C に保つ

文型が変わると意味が変わる動詞

第3文型:easily は M

本を「簡単に見つけた」。easily は found の様子。

I found the book easily.

第5文型:easy は C

本が(読んでみたら)「やさしいとわかった」。the book=easy。

I found the book easy.

IS foundV the bookO easyC.

(読んでみたら)その本はやさしかった。

IS foundV the bookO easilyM.

その本はすぐに見つかった。

和訳の型を文型ごとに持っておく
・SVOO →「O1 に O2 を〜する」
・SVOC(形容詞)→「O が C だ/C になる」
・S が物・出来事の SVOC →「S のせいで/おかげで O が C になる」
この3つの型を持っておくと、直訳のぎこちなさが一気に消えます。

  • I'll get you something to drink.
    何か飲み物を取ってくるね。(SVOO。「あなたを手に入れる」ではない)
  • Mom left me some cake.
    母がケーキを残しておいてくれた。(SVOO)
  • Mom left the TV on.
    母はテレビをつけっぱなしにした。(SVOC。on は副詞だが、ここでは「ついている」という O の状態を表す C になる(副詞が C になる数少ない例))
  • Emma will make a good teacher.
    エマはいい先生になるだろう。(SVC。make が「(素質があって)〜になる」の意味)
ひっかけ注意:「気づいたら C だった」の find

find O C は、多くの場合、実際に体験して「O が C だとわかった」という意味です。I found the movie boring. は「映画を退屈に見つけた」ではなく「見てみたら退屈だった」。find を見たら「やってみたら」を補うと自然に訳せます。

生徒Call me a taxi. って「私をタクシーと呼んで」じゃないの?

先生英語でも昔からあるジョークだね。普通は SVOO で「私にタクシーを呼んで」。

生徒どこで区別するの?

先生be テスト。I am a taxi. は成り立たないでしょ。だから O=C ではなく、O1 に O2 を呼んであげる SVOO。常識で決まる部分もあるのが文型の面白さでもあり怖さでもある。

確認問題 次の英文の意味として最も適切なものを選べ。 I found the lecture boring.

11難関大で差がつく「見えにくい文型」—形式目的語・語順の入れかえ・準補語 難関

難関大は5文型をそのまま出しません。形式目的語 it、O と C の入れかえ、C の倒置、そして「準補語」。どれも骨組みは5文型なのに、見た目が崩れているだけです。崩れ方のパターンを知っていれば怖くありません。

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形式目的語 it
SVOC の O に to 不定詞や that 節が来るとき、O の位置にそのまま置くことはできないので、it を仮に置いて本物を後ろへ回します(✕ I found to talk with her easy.)。it を見て「それ」と訳したら負け。後ろの to 〜/that 〜 を it に代入して訳します。

形意味
make it a rule to do〜することにしている
find it hard to do〜するのは難しいとわかる
think it strange that 〜〜ということを変だと思う
take it for granted that 〜〜ということを当然と思う
make it possible for 人 to do人が〜するのを可能にする
see to it that 〜〜するよう取り計らう(上級)

形式目的語 it の頻出形

O が長いと C が先に出る(SVCO)
O が長いと、英語は C を先に言ってしまいます。
He made clear his intention to resign.(彼は辞任する意向をはっきりさせた)
She pushed open the heavy door.(彼女は重いドアを押し開けた)
made / pushed の直後に形容詞 → 「あ、C が前に出た」と見抜くこと。

HeS madeV clearC his intention to resignO.

彼は辞任する意向をはっきりさせた。
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準補語—第1文型に「状態」がくっつく
He died young.(彼は若くして亡くなった)の young は形容詞です。副詞ではないのに動詞の後ろにある。これは「死んだとき S が若かった」という S の状態 を表す補語で、準補語と呼ばれます。
見抜き方:動詞の後ろに、副詞ではなく形容詞(や分詞)がぽつんとある → その時の S の状態。

late は副詞(M)

帰ってきた「時間」が遅い。came の説明。

He came home late.

tired は形容詞(準補語)

帰ってきたときの「彼の状態」が疲れていた。He=tired。

He came home tired.

  • The door burst open.
    ドアがバタンと開いた。
  • He lay awake all night.
    彼は一晩中眠れずに横になっていた。
  • She sat surrounded by her grandchildren.
    彼女は孫たちに囲まれて座っていた。
  • Stand still.
    じっと立っていなさい。(still は「静止した」という形容詞)
ひっかけ注意:put は場所がないと文にならない

5文型では前置詞+名詞はすべて M ですが、put / place は場所が必須です。
✕ She put the book. → ○ She put the book on the shelf.
「M は消せる」は原則で、この種の動詞は例外。英語圏の文法書にはこれを「SVOA(A=必須の副詞要素)」として別の文型に立てるものもあります。

確認問題 Most people take ( ) for granted that they will have clean water.

12超上級:ネイティブの感覚—文型そのものが意味を持つ 超難関

最後は、5文型を「覚えるルール」から「英語話者の感覚」へ引き上げます。言語学の構文文法(Construction Grammar)という考え方では、動詞だけでなく、文の型そのものが意味を持っている と考えます。これがわかると、初めて見る文でも意味が読めるようになります。

第4文型の意味は「O1 が O2 を手に入れる」
SVOO には「O1 が O2 を受け取る・持つ」という意味が埋め込まれています。だから O1 は 受け取れる存在(ふつうは人) でなければなりません。
○ I sent Emma a letter.(エマが受け取る)
△ I sent London a letter.(ロンドンは受け取れない → I sent a letter to London.)
ただし London が「ロンドン支社(の人たち)」を指すなら言えます。

SVOO:受け取った感が強い

生徒たちがフランス語を「受け取った(身についた)」ところまで含意しやすい、と言われる。

I taught the students French.

SVO+to:教えた行為に注目

フランス語を生徒たちに「教えるという行為をした」ことに焦点がある、と言われる。

I taught French to the students.

第5文型の意味は「結果」
make 型の SVOC には「V した結果、O が C になった」という意味があります(think / call のような「思う・呼ぶ」型は別)。だから、本来 O=C の意味を持たない動詞でも第5文型に入れると「結果」が生まれます。
She wiped the table clean.(テーブルを拭いてきれいにした)
He kicked the door open.(ドアを蹴って開けた)
wipe や kick 自体に「〜にする」の意味はないのに、型が意味を足しているのです。

SheS wipedV the tableO cleanC.

彼女はテーブルを拭いてきれいにした。

能動態なのに「〜される」—中間構文
This book sells well.(この本はよく売れる)
This pen writes smoothly.(このペンはなめらかに書ける)
形は能動態(be+過去分詞を使わない、ふつうの「〜する」の形)なのに、主語は「売る人」「書く人」ではありません。主語の性質(売れやすさ、書き心地)を述べる形で、たいてい well / easily / smoothly などの副詞と一緒に使います。

  • This shirt washes well.
    このシャツは洗濯しても傷みにくい。
  • The letter reads as follows.
    手紙には次のように書いてある。
  • That dress really becomes you.
    そのドレス、本当によく似合っているよ。(become は他動詞で「〜に似合う」(やや堅い))
  • She'll make him a good wife.
    彼女は彼にとって良い妻になるだろう。(make =「〜になる」、him =「〜にとって」。やや古風な言い方)
ひっかけ注意:「look +副詞」がアリになるとき

✕ She looks happily.(第2文型なので C に副詞は不可)
○ She looked at me happily.(look at =「見る」。自動詞+前置詞なので、副詞で見方を説明できる)
同じ look でも「見える(SVC)」か「見る(SV+M)」かで後ろの品詞が変わります。

ちょっと脱線:5文型は日本で育った

5文型の分類は、20世紀初めにイギリスで出た文法書の考え方が日本に紹介され、日本の英語教育で大きく育ったものだと言われています。英語圏の学校で「第4文型」と言っても通じないことが多く、専門の文法書では7つの型に分けるものもあります。それでも、長い英文の骨組みを取り出す道具としての5文型は、今も強力です。

生徒型が意味を持つって、なんか魔法みたい。

先生日本語でもあるよ。「ドアを蹴って開けた」の「〜て〜た」の型が結果を表してる。英語は語順でそれをやってるだけ。

生徒じゃあ知らない動詞でも、SVOC なら「V して O を C にした」って訳せばいいの?

先生かなりの確率で当たる。難関大の和訳で知らない動詞が出ても、型から意味を組み立てられるのが上級者の強みだよ。

確認問題 次の英文の意味として最も適切なものを選べ。 This new smartphone sells well.

瞬間英作文チャレンジ

日本語を見て、3秒で英語にして声に出す。カードをタップすると答えが出ます。

超絶テク

M くくり消去法 基礎

前置詞+名詞を ( ) でくくり、副詞に斜線を引く。残ったものだけで S V O C を決める。

なぜ効く? 前置詞+名詞と副詞は原則として S・O・C になれないので、先に消しても骨組みは壊れません。見る量が減るぶん、長い文ほど判断が速く正確になります(情報を意味のカタマリにまとめるチャンク化の効果)。

(In the morning) my sister always drinks coffee (with milk). → 副詞 always も消して my sister drinks coffee(SVO)

位置で品詞を即決 基礎

a / the / 前置詞の後ろ → 名詞。a と名詞の間・C の位置 → 形容詞。完成した文のすき間 → 副詞。空所の前後2語だけ見て品詞を決めてから選択肢を見る。

なぜ効く? 英語は語形変化が少なく、語順が役割を示す言語です。選択肢を先に見ると意味に引きずられますが、位置から先に品詞を決めれば、意味の似た選択肢に迷わされません。

She speaks English very ___.(完成した文のすき間)→ 副詞 fluently

is 置き換えテスト(第2文型) 基礎

V を is / was に置き換えて「S=後ろの語」が成り立てば第2文型。後ろは C なので形容詞を選ぶ(副詞は不可)。

なぜ効く? 第2文型の V は S と C をつなぐ「=」の役割しか持ちません。C は S の状態を説明する語なので、名詞を説明できる形容詞(か名詞)しか入らないからです。

The plan sounds _. → The plan is _. → great(✕ greatly)

be 挿入テスト(第4文型か第5文型か) 標準

V の後ろに2つ並んだら、間に be を入れる。「O is C」が成り立てば SVOC、成り立たなければ SVOO。

なぜ効く? SVOC の O と C には「O は C だ」という主語・述語の関係が埋まっていますが、SVOO の O1 と O2 は「受け取る人」と「物」で別物だからです。

call him Ken → He is Ken ○(SVOC)/ call him a taxi → He is a taxi ✕(SVOO)

「ひとりでできる?」で to / for 標準

第4文型を第3文型に書き換えるとき、その動作がひとりでできるなら for、相手がいないとできないなら to。

なぜ効く? to は「到達点」なので物が相手に届く動詞(give / send / lend)と結びつき、for は「受益者(その動作で得をする人)」を表すので、もともと一人でできる動作(buy / cook / make)に「誰のためか」を足す役になります。

lend → ひとりで貸せない → to/cook → ひとりでできる → for

日本語の助詞に引きずられない 標準

「〜について話し合う」「〜と結婚する」「〜に似ている」「〜に近づく」は、英語では前置詞なしの他動詞。選択肢に about / with / to がついていたら疑う。

なぜ効く? 日本語は助詞で、英語は語順で目的語を示します。「〜について」「〜と」は日本語側の都合でつくもので、英語の他動詞には不要です。

discuss the plan/marry Tom/resemble her mother/approach the city

最初の本物の動詞を探せ 応用

時制を持つ動詞(現在形・3単現の -s/過去形/is・was/助動詞+原形)が本物の V。文頭から読んで最初の本物の V の前が全部 S。関係詞・接続詞の後ろの V はカッコに入れて飛ばす。

なぜ効く? 1つの節には時制を持つ動詞が原則1つだけ(and で並べた場合は別)。-ing・to do・be のない過去分詞は時制を持たないので、文の V にはなれません。

The man standing by the gate looks nervous. → standing はニセモノ、looks が本物

「名詞+名詞+V」は関係詞省略 応用

主語の部分で、名詞の直後に the / a / 代名詞で始まる別の名詞+動詞が続いたら、間に that / which / whom が省略されている。後ろの SV をカッコに入れる。

なぜ効く? 主語の部分で名詞が接続詞なしに2つ並ぶのは、複合名詞や同格を除けば、ほぼ関係詞の省略です(V の後ろの SVOO は別)。見た瞬間にカッコを打てると、長い主語が一気に短くなります。

The cake my mother made was delicious. → (my mother made) を外すと The cake was delicious

SVOC は「O が C する」、物主語は「〜で」 応用

SVOC は O を主語、C を述語のように訳す。S が物や出来事なら「S で/S のせいで/S のおかげで」と原因として訳す。

なぜ効く? make / keep / leave などの SVOC は「S が原因で、O が C という結果になる」という因果の型です。日本語は物を主語にして「〜させる」と言うのが苦手なので、原因+結果の形に組み替えると自然になります。

The long walk made us hungry. → 長く歩いたので、私たちはおなかがすいた

it を見たら後ろの本物を代入 難関

find it ___ to do/make it a rule to do/think it strange that 〜 の it は形式目的語。「それ」と訳さず、後ろの to 〜/that 〜 を it の位置に入れて訳す。

なぜ効く? SVOC の O の位置に to 不定詞や that 節をそのまま置くことは英語ではできず、it を仮に置いて後ろへ回すからです。it は中身ゼロの「席取り」です。

I found it hard to wake up early. → 早起きするのは難しいとわかった

動詞の後ろの「ぽつん形容詞」は S の状態 超難関

第1文型の動詞(die / come / sit / lie / burst など)の後ろに形容詞や分詞がぽつんとあったら、そのときの S の状態を表す準補語。「〜の状態で」と訳す。

なぜ効く? 形容詞は動詞を修飾できないので、動詞の後ろにあっても説明している相手は S です。副詞と取り違えて「どんなやり方で V したか」と読むと、She came home exhausted. を「くたくたなやり方で帰った」と訳すような不自然な訳になります。

He died young. → 彼は若くして亡くなった/She came home exhausted. → 彼女はくたくたで帰宅した

語呂・暗記フック

名詞は3冠王、形容詞は2刀流、副詞は永遠のおまけ品詞と文の要素の関係

名詞は S・O・C の3つになれる3冠王。形容詞は C と名詞の飾りの2刀流。副詞は原則 S にも O にも C にもなれない永遠のおまけ(M。be over の over などわずかな例外あり)。4択で「C の位置に副詞」の選択肢が出たら、この一言で消せます。

直球恋愛7ステップ前置詞をつけたくなる他動詞 discuss / mention / approach / resemble / marry / enter / reach

話し合って(discuss)→ 口にして(mention)→ 近づいて(approach)→ 似てきて(resemble)→ 結婚して(marry)→ 新居に入って(enter)→ ゴールに着く(reach)。相手に直球でぶつかる恋なので、about / with / to のクッションは不要。物語の順に7つ言えるようにします。

な・あ・み・か・わ第2文型をとる動詞のグループ

なる(become / get / turn / go / come)、ある(remain / stay / keep)、見える(seem / appear / look)、感じる(sound / feel / taste / smell)、わかる(prove / turn out)。この5グループの動詞が第2文型で使われるとき、後ろは C なので、形容詞(か名詞)が来て、副詞は来ません。

ゴーはゴミ行き、カムはかなうgo+形容詞と come+形容詞

go bad(腐る=ゴミ行き)、go wrong、go mad のように go は多くが悪化。come true、come alive のように come は多くが実現・回復。頭の音「ゴ」「カ」で意味をひもづけます。

ライ・レイ・レイン——寝そべって雨を聞くlie(横たわる)の活用 lie - lay - lain

寝そべって雨(rain)の音を聞いている自分には O がいらない=自動詞。「置いた(laid)のは誰かの荷物」=他動詞 lay - laid - laid。さらに「原形に a が入る lay / raise が他動詞」とセットにします。

ひとりでできるもん、は for第4文型→第3文型で for をとる動詞

buy・make・cook・get・find・sing・choose は「ひとりでできるもん!」と言える動作。だから「〜のために」の for。give・send・lend・tell は相手がいないとできないので「届く」の to。

セツ・テイ・ショウ・ビョウ・ハッ!SVOO にできない動詞 explain / suggest・propose / introduce / describe / announce

説明・提案・紹介・描写・発表。気合いを入れて唱えた瞬間に「人を直後に置くな、to 人で後ろへ」と思い出す仕掛け。explain me ✕ → explain it to me ○。

作って、保って、ほったらかし。見てみりゃこうだった第5文型の代表 make / keep / leave / find

部屋をきれいにして(make O clean)、きれいに保って(keep O clean)、1週間ほったらかし(leave O)、見てみりゃ散らかってた(find O messy)。4つとも O=C の関係をとります。

友・愛・孤・老・命・死・金——人生まるごと -ly 形容詞-ly で終わるのに形容詞の語 friendly / lovely / lonely / elderly / lively / deadly / costly

友(friendly)、愛(lovely)、孤独(lonely)、老い(elderly)、命の元気さ(lively)、死(deadly)、お金(costly)。人生のすべてが -ly 形容詞。名詞+-ly は形容詞になることが多い、と理屈もセットで。

ひっかけ図鑑

discuss about の罠

「〜について話し合う」の「について」につられて about を足させる。discuss は他動詞なので直後に O。mention / marry / enter / approach / resemble / reach も同じ。

✕ We discussed about the school festival.

○ We discussed the school festival.

explain me の罠

「私に説明する」から SVOO を作らせる。explain / suggest / introduce / describe / announce は人を直後に置けない。

✕ Could you explain me the rules?

○ Could you explain the rules to me?

C の位置の副詞

look / sound / taste / smell / feel の後ろに「〜そうに」「〜く」と訳せる副詞を並べて誘う。is に置き換えて形容詞を選ぶ。

✕ You look tiredly today.

○ You look tired today.

lay と lie の取り違え

「横になった」の過去形 lay と、「置く」の原形 lay が同じ形。後ろに O があるかどうかで判断する(口語では lay を「横になる」の意味で使う人もいるが、入試では✕)。

✕ I laid on the bed and fell asleep.

○ I lay on the bed and fell asleep.

There is the ~

There 構文は新情報を紹介する形なので、the / 所有格 / 固有名詞のついた「知っているもの」は原則入らない。

✕ There is my bag on the chair.

○ My bag is on the chair.

動詞の直前の名詞に一致

長い主語の最後の名詞(前置詞の後ろの名詞など)に動詞の数を合わせさせる。中心の名詞を1語で言ってから決める。

✕ The color of these flowers are beautiful.

○ The color of these flowers is beautiful.

前置詞つきの名詞を主語にする

「日本は〜がある」を In Japan から始めて、そのまま主語にしてしまう。前置詞がついた名詞は M。

✕ In Japan has many hot springs.

○ Japan has many hot springs.

find O easily と find O easy

意味選択や和訳で、副詞と形容詞の1語の違いで文型ごと意味が変わる点を突く。easily なら SVO+M(簡単に見つけた)、easy なら SVOC(やさしいとわかった)。

✕ I found the question easily, so I answered it quickly.(「質問を簡単に見つけた」になってしまう)

○ I found the question easy, so I answered it quickly.

-ly の形容詞を副詞として使う

friendly / lovely / lonely は形容詞なので、動詞を説明できない。in a friendly way などに言いかえる。

✕ The staff treated us friendly.

○ The staff treated us in a friendly way.

生徒のギモン

ネイティブも5文型を意識して話しているの?

意識はしていません。ネイティブは日本人が「てにをは」を意識しないのと同じで、文型の名前なしに正しく使えます。5文型は、外国語として英語を学ぶ人が、長い文の骨組みを素早くつかむための「道具」です。道具なので、使いこなせば長文の読解スピードが大きく変わります。

5文型に当てはまらない文はある?

あります。代表は put(置く)のように場所を表す語が必須の動詞で、She put the book on the shelf. の on the shelf は、5文型では M なのに消せません。英語圏の文法書には、こうした「必須の副詞要素」を加えて7つの型に分けるものもあります。5文型は万能ではありませんが、入試の英文の大部分はこれで骨組みが取り出せます。

M はいらないなら、なぜ M を覚える必要があるの?

M を「見つけて外せる」ことが目的です。長い英文の大半は M でできていて、それが骨組みを見えにくくしています。前置詞+名詞・副詞・副詞節を M として素早く外せると、残った骨組みで文の意味の中心がつかめます。M は文の形には不要でも、内容一致問題では M の中の情報(いつ・どこで・なぜ)が問われることも多いので、読むときは外して終わりではなく「後で戻す」意識を持ちましょう。

There is 〜 の There は主語じゃないの?

意味の上では主語ではありません(数を決めるのは後ろの名詞)。ただ、形の上では主語のようにふるまいます。疑問文では Is there 〜? と be と入れかわり、付加疑問では 〜, isn't there? のように there が使われます。「形は主語の席に座っているが、中身は後ろの名詞」という二重人格だと考えるのが正確です。

第4文型と第3文型、どっちを使ってもいいの?

文法的にはどちらも正しいことが多いですが、英語は「新しい情報・言いたいことを後ろに置く」のが自然です。「エマに何をあげたか」が大事なら I gave Emma a book.、「本を誰にあげたか」が大事なら I gave the book to Emma.。また、物が代名詞(it)なら I gave it to Emma. が普通です。

自動詞と他動詞は、辞書でどうやって見分けるの?

辞書で「自」「他」、英英辞典なら [I](intransitive)・[T](transitive)の表示を見ます。1つの動詞が両方を持つことも多く、run は「走る(自)」と「経営する(他)」、grow は「育つ(自)」と「育てる(他)」。例文の後ろに O があるかを確認するのが確実です。

seem happy と seem to be happy はどう違うの?

意味はほぼ同じで、どちらも第2文型の仲間です。形容詞なら to be を省くことが多く(She seems happy.)、名詞のときは to be を入れるほうが自然な場合が多いです(He seems to be a nice person.)。ただし He seems a nice person. もイギリス英語などでは普通に使われます。

超絶おもしろコラム

「タクシーと呼んで」と「時ハエ」—文型がズレると世界がズレるCall me a taxi. に「OK, you're a taxi.」と返す古いジョークは、実は文型のジョークです。

英語圏には昔から、こんなやりとりの小話があります。客が「Call me a taxi.(タクシーを呼んでくれ)」と頼むと、ドアマンが「OK. You're a taxi.(はい、あなたはタクシーです)」と返す。笑いのポイントは、客は SVOO(私にタクシーを呼んで)のつもりで言ったのに、ドアマンは SVOC(私をタクシーと呼んで)として受け取った、というところ。ネイティブは「文型」という言葉は知らなくても、2つの読みがあることを体で知っているから笑えるのです。

この手の「構造のすれ違い」でいちばん有名なのが Time flies like an arrow. です。普通は「光陰矢のごとし(時は矢のように飛ぶ)」ですが、コンピューターに英語を解析させる研究の世界では、昔からこの文が「意味が何通りにも取れる文」の代表例として紹介されてきました。

■ 読み方その1:Time(S)flies(V)like an arrow(M)
「時は矢のように飛ぶ」。いつもの意味です。

■ 読み方その2:Time flies(S)like(V)an arrow(O)
time fly という種類のハエがいるとすれば、「時バエは矢を好む」。like が「〜のように」から「〜を好む」に変わり、flies が動詞から名詞に変わります。

■ 読み方その3:Time(V)flies(O)like an arrow(M)
命令文として「ハエ(の速さ)を、矢のように計れ」。time を「時間を計る」という動詞として読むわけです。

人間はもちろん一瞬で1つ目の意味を選びます。なぜなら「時バエ」なんて虫は知らないし、ハエの速さを計る場面も普通はないから。つまり私たちは、文型を「形」だけでなく「常識」と組み合わせて決めているのです。これが言葉遊びとして「Fruit flies like a banana.」と続けられると、今度は2つ目の読み(ミバエはバナナが好き)が正解になって、読者の頭の中で文型がガチャンと切り替わります。

もう1つ、I saw her duck. も有名です。duck を名詞と読めば「彼女のアヒルを見た」(SVO)。動詞と読めば「彼女がひょいとかがむのを見た」(SVOC)。her が「彼女の」なのか「彼女を」なのかも、duck の品詞に連動して変わります。

入試の和訳問題でも、このような「2通りに読める」場面は出てきます。そのとき頼りになるのは、今回学んだ「O と C の間に主語・述語の関係があるか」のチェックと、前後の文脈です。I saw her duck. なら、she is a duck(彼女がアヒル)は変ですが、she ducked(彼女がかがんだ)は成り立つので、動詞 duck の SVOC の読みが生まれるわけです。文型は、英文を1つの意味に決めるためのハンドル。ハンドルを切り間違えると、タクシーになったり、ハエが矢を好きになったりするのです。

5文型は日本育ち?—英語圏では通じない「第4文型」アメリカの高校生に「これは第5文型だね」と言っても、たぶんきょとんとされます。

日本で英語を習うと、ほぼ必ず出会う「5文型」。ところが英語圏の学校の国語(English)の授業で、生徒が「SVOC」と書いて文を分析する場面はあまりありません。では5文型はどこから来たのでしょうか。

■ ルーツはイギリスの文法書
一般には、20世紀の初めにイギリスで出版された文法書が、述語の形をもとに英文を5つに分類していて、それが日本の英語学者によって紹介され、日本の英語教育の中で大きく育った、と言われています。日本の学習者にとって、この分類はとても相性がよかったのです。

■ なぜ日本でウケたのか
日本語は「てにをは」で役割を示すので、語順がかなり自由です。「私は彼に本をあげた」「彼に私は本をあげた」「本を私は彼にあげた」、どれも意味が通ります。ところが英語は語順そのものが役割を決める言語。日本語話者が英語でつまずくのは、まさにこの「語順=意味」の感覚です。5文型は、その感覚を「5つの型」としてはっきり見せてくれるので、日本の学習者にとって強力な補助線になったと考えられます。

■ 英語圏ではどう分けている?
英語圏の本格的な文法書では、5つではなく7つの型に分けるものがよく知られています。5文型に「S+V+必須の場所(She lives in Osaka.)」と「S+V+O+必須の場所(She put the book on the shelf.)」の2つを加えたものです。確かに live や put は、場所を言わないと文が完成しません。5文型ではこれらの場所を M としますが、「M は消せる」という原則と矛盾してしまう。7文型はその穴をふさいだ分類です。

■ じゃあ5文型は古い?
そうとは限りません。5文型の最大の価値は、長い英文から骨組みを取り出す「速さ」にあります。7つに増やすと正確さは上がりますが、判断の手間も増えます。入試の長文を読むときは、「5文型で骨組みをつかみ、live / put のような例外は動詞ごとに覚える」というやり方が最も効率的です。

道具は、使う人の目的に合わせて選ぶもの。5文型は「日本語話者が英語の語順を攻略するための道具」として磨かれてきた、日本の英語教育の知恵の結晶なのです。

英単語はシフト制で働く—ググる、の英語版日本語は「ググる」と語尾を変えますが、英語は Google をそのまま動詞の位置に置くだけ。

日本語で新しい動詞を作るとき、たいてい「る」をつけます。ググる、タピる、メモる。語尾で「これは動詞です」と宣言するわけです。

英語はもっと大胆です。I googled it.(ググった)、Text me later.(あとでメッセージ送って)、I'll email you.(メールするね)。名詞だった google / text / email を、何の飾りもつけずに動詞の位置に置くだけ。これを言語学では「品詞転換(conversion)」と呼びます。形を変えずに、置く場所を変えるだけで職業が変わる。まるでシフト制のアルバイトです。

■ 名詞 → 動詞
bottle(びん → びん詰めにする)、book(本 → 予約する)、water(水 → 水をやる)、microwave(電子レンジ → レンジでチンする)。SNS 時代には friend(友だち → 友だち登録する)から unfriend(友だちから外す)まで生まれました。

■ 動詞 → 名詞
Thanks for the invite.(招待ありがとう)の invite は本来動詞。くだけた会話でよく使われます。This book is a must.(この本は必読)の must は助動詞が名詞になった例。That's a big ask.(それは大きなお願いだね)の ask も、主にイギリス英語やビジネスの場で使われる名詞用法です。

■ なぜ英語はこんなに自由なのか
英語は長い歴史の中で、語尾の変化(活用)をどんどん失ってきた言語だと言われています。語尾で品詞を示す力が弱くなったぶん、「どこに置かれているか」が品詞を決める最大の手がかりになりました。だからこそ、同じ単語が位置を変えるだけで名詞にも動詞にもなれるのです。

■ 入試にどう効く?
これは、この単元のテク「位置で品詞を即決する」の裏づけでもあります。長文で知っている単語が見慣れない位置にあったら、それは品詞が変わっているサイン。たとえば They shelved the plan. の shelve は shelf(棚)の動詞形で、「計画を棚上げにした」。名詞の意味から「棚に置く → 保留にする」と連想すれば、単語帳に載っていない用法でも意味がつかめます。

英単語を「1つの品詞の単語」として覚えるのではなく、「どの位置に置かれても働ける人材」として見ると、英文の見え方が一段クリアになります。

最終まとめ(暗記カード)

  1. 品詞:名詞=S・O・C/形容詞=C・名詞の飾り/副詞=原則 M だけ
  2. 句=SV なし、節=SV あり。役割は名詞・形容詞・副詞の3種類
  3. 前置詞+名詞と副詞は M。( ) でくくって消すと骨組みが見える
  4. 他動詞は前置詞なしで O:discuss / mention / marry / enter / approach / resemble / reach
  5. 自動詞は前置詞で相手を紹介:apologize to/graduate from/object to/reply to
  6. lie - lay - lain(横たわる)/lay - laid - laid(置く)。原形に a 入りが他動詞
  7. 第2文型=S=C。is 置き換えテスト。C に副詞は不可(look happy)
  8. go+形容詞=多くは悪化(go bad)、come+形容詞=多くは実現(come true)
  9. 第4→第3:ひとりでできない動作は to、できる動作は for(目安)。cost / take は書き換え不可
  10. explain / suggest / introduce / describe は SVOO 不可 → V+物+to+人
  11. 第5文型:O と C の間に be を入れて成り立てば SVOC。訳は「O が C する/C になる」
  12. There 構文:主語は be の後ろ。the / 所有格のついた名詞は原則入らない
  13. 最初の本物の動詞(時制あり)の前が S。「名詞+名詞+V」は関係詞省略
  14. 形式目的語 it:find it hard to do/make it a rule to do/take it for granted that
  15. 動詞の後ろのぽつん形容詞は S の状態(He died young.)
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