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🛠️ 技能別の指導メソッド★☆☆議論あり小学校中学校高校📖 約12分

習熟度の差・特性のある生徒への配慮 ― UDLと読み書きの困難を研究で整理する

40人の教室には、英語が得意な生徒も、文字を読むのにとても苦労している生徒もいます。「全員に同じ授業」でも「一人ひとりに別の授業」でもない、研究にもとづく現実的な配慮のしかたをまとめました。

エビデンスの強さ:個に応じた指導やUDLにはプラスの結果もあるが、研究ごとに定義がばらつき、効果の大きさや根拠の強さについて研究者の評価が分かれている。

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習熟度の差・特性のある生徒への配慮 ― UDLと読み書きの困難を研究で整理するのイメージ
💡3行まとめ
  • 通常の学級にも、学習や行動に著しい困難を示す生徒が一定の割合でいる(文部科学省の調査で推定8.8%。35人のクラスなら3人前後) 1、という前提で授業を作る。
  • 日本語は読めても英語でだけつまずく子がいる、という事例研究があります。英語のつづりと音の対応の複雑さが、隠れていた音の処理の弱さを表に出すことがあると考えられ、努力不足とは限りません。
  • 最初から音・文字・絵などの複数の入口を用意する(UDL)。ただし「これで全員が伸びる」という強い根拠はまだありません。

「個に応じた指導」ってなに?

ひとことで言うと、同じ教室にいる「得意な子・苦手な子・学び方がちがう子」のみんなが、同じゴールにたどり着けるように、入口と道すじを何本も用意する指導です。

個に応じた指導(差別化指導/differentiated instruction)は、同じ教室の中で、生徒の習熟度・興味・学び方の違いに合わせて、課題・支援・表現の方法を調整することです。学びのユニバーサルデザイン(UDL: Universal Design for Learning)は、それを「あとから個別に手当てする」のではなく、最初から多様な生徒がいる前提で授業を設計する考え方です。つまり実際には、ゴールは全員同じにしたまま、音声・絵・文字など示し方や、話す・書く・絵で示すなど表し方の選択肢を、授業の最初から用意しておくことです。

🎈たとえるなら

UDLは「スロープつきの入口」です。車いすの人のために作ったスロープは、ベビーカーの人、大きな荷物を持った人、足をけがした人にも便利です。あとから「この人だけ裏口から」と個別に対応するより、最初から入口を広く作っておく。大事なのは、入口を増やしても、行き先(ゴール)は同じという点です。英語の授業でいえば、読み書きが苦手な子のために用意した「音声つき・絵つきの資料」は、英語が苦手なほかの生徒にも役立ちます。

似たものとのちがい

何をする? 研究では
個に応じた指導 生徒の違いに合わせて、課題・支援・表現の方法を調整する 中等教育のレビューでは多くが小〜中程度のプラス。ただし中身は研究ごとにばらばら 2
UDL 最初から多様な生徒がいる前提で、複数の入口を設計しておく 中程度のプラスというメタ分析と、学習成果への効果は示されなかったというメタ分析がある 34
習熟度で分けるだけ 習熟度の近い子どうしでグループや学級を作る グループ分けだけでは、低い層の子にややマイナス。それだけでは個に応じた指導として不十分 5

やり方を3ステップで

  1. 示し方を3つ用意する:新しい表現は、音声 → 絵やジェスチャー → 文字の順に示す。
  2. 表し方を選べるようにする:目標は全員同じにして、話す・書く・絵と単語で示す、などから選ばせる。ただし「話す力」「書く力」そのものを育てる時間は、全員がその技能で取り組み、ヒントカードの量など支えの方を変える。
  3. 困っている子を決めつけない:つづりがどうしても覚えられない子は「努力不足」と決めつけず、担任や特別支援教育コーディネーターと相談する。

UDLのガイドライン(3.0版)は、次の3つの原則を立てています 6。

原則 ひとことで 英語の授業の例
関わり方の多様な手段(Engagement) なぜ学ぶか・どう関わるかを選べる 話題やパートナーを選べる、目標を自分で設定する
示し方の多様な手段(Representation) 情報を複数の形で示す 音声・文字・絵・ジェスチャーを組み合わせる
表し方の多様な手段(Action & Expression) 学んだことを複数の形で表せる 話す・書く・絵と単語で示す、のどれかを選べる

日本の教室の現実

文部科学省の2022年の調査では、全国の公立小中学校の通常の学級に在籍する児童生徒のうち、担任などの回答から「学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた児童生徒は推定8.8%、学習面に限ると6.5%でした 1。35人のクラスなら3人前後にあたります。ただしこの調査は医師の診断ではなく、特別な支援を必要とする児童生徒の割合を示すものだと明記されています 1。

小学校の学習指導要領の解説も、通常の学級に発達障害を含む障害のある児童がいる可能性を前提に、学習の困難さに応じた工夫をするよう求めています。たとえば音声を聞き取りにくい子には手拍子や手の上下でリズムや強弱を示す、文字の情報が捉えにくい子には字体をそろえる・線の上に書く・カードを貼る位置や順番に配慮する、といった例が挙げられています 7。

日本の教育政策では、こうした考え方は「個別最適な学びと協働的な学び」という言葉で語られることが多く、1人1台端末の活用とも結びつけられています(ICTと生成AI)。

研究ではどうなってる?

英語の読み書きの困難

🔬研究ではこう
  • 日本で育った日英バイリンガルの16歳の事例研究では、かな・漢字の読みは大学生並みなのに、英語の読み書きと、音韻処理を必要とする一部の課題で著しい困難を示しました(文字の名前や音、音素の聞き分けには問題がありませんでした)。研究者は、文字と音の対応が透明な言語や、文字の単位が大きい(漢字1字やかな1字が音のまとまりを表す)言語では音韻性のディスレクシアが表れにくい、という仮説を立てています 8。
  • 特異的学習困難と外国語学習の研究をまとめた総説は、こうした困難が外国語の習得のしかたに影響することが多いとし、母語の音韻処理の弱さが外国語の困難の背景にあるという研究の流れや、音・文字・動作を組み合わせて構造的に教える指導(多感覚の構造化された指導)の研究を紹介しています 9。
  • 一方で、「学習障害があると外国語は特別に無理」という考えには実証的な根拠がなく、外国語学習に特有の障害があるわけではない、という批判もあります 10。

知っておきたいことが2つあります。1つ目は、日英バイリンガルの事例です。日本語の読み書きに問題がないからといって、英語の読み書きの困難が「努力不足」だとは限りません 8。ただし、この事例の生徒は両親が英語話者で、家庭で英語を使っていた日英バイリンガル1名です。日本語を母語とするふつうの英語学習者に、同じしくみがそのまま当てはまるとは言えません。それでも、音声ではよく話せるのに単語のつづりがどうしても覚えられない生徒がいたら、「努力不足」と決めつけず、読み書きの困難の可能性も頭に置いておく価値はあります。

2つ目は、ディスレクシア用のフォントです。研究された代表的な専用フォント(Dyslexie と OpenDyslexic)は、ふつうのフォントと比べて読みの速さも正確さも改善しませんでした(悪くもしませんでした)。ディスレクシアの子ども170人を対象にした実験でも差はなく、むしろ多くの子がふつうのフォント(Arial)を好みました 1112。フォントを変えるより、文字の大きさ・行間・1ページの情報量を見直す方が現実的です。

習熟度の差とUDL

🔬研究ではこう
  • 中等教育の学級内での個に応じた指導の研究11本のレビューでは、多くが小〜中程度のプラスでしたが、「個に応じた指導」の中身は研究ごとにばらばらでした 2。
  • 小学校のメタ分析では、コンピュータを使った個別化や、より大きな取り組みの一部としての差別化はプラスでしたが、習熟度の近い子どうしでグループを作るだけ(学級内でも学級ごとでも)では、低い層の子にややマイナスで、ほかの子には効果がありませんでした。著者たちは「グループ分けだけでは個に応じた指導として不十分」とまとめています 5。
  • 習熟度別編成の100年分の研究をまとめた研究では、学級の中でのグループ分けは小さなプラス(g = 0.19〜0.30)だった一方、学級ごと分ける編成はほぼ効果がありませんでした(g = 0.04〜0.06) 13。
  • UDLの授業の効果のメタ分析(20研究)では、学業成績に中程度のプラス(g = 0.43) 3。ただし別のメタ分析では、学習のプロセスの改善は示されたものの、学習成果への効果は示されませんでした 4。

明日の授業でこうする

✏️UDLの発想で1時間を見直す
  1. 示し方を3つ用意する:新出の表現は、音声(先生・ALT・音声教材)→ 絵やジェスチャー → 文字の順で示します。文字だけで導入しない。
  2. 読む資料のレイアウトを整える:文字を大きめに、行間を広く、1ページの文を減らす。重要な語は太字に。リーディングルーラーを使える子は使ってよいことにします。
  3. 表し方を選べるようにする:「好きな季節を紹介する」なら、①3文を話す、②3文を書く、③絵に単語を書き込んで1文で説明する、のどれかを選べるようにする。目標(季節と理由を伝える)は全員同じです。ただし、こうした選択ができるのは、内容の理解や意味を伝えることが目標の活動のときです。「話すこと」や「書くこと」そのものを育てたり評価したりする時間は、その技能を全員が行い、文の型の一覧表・ヒントカード・音声入力など、支え方の方を変えます(UDLのガイドラインも、技能そのものが目標なら別の手段に置きかえないよう注意しています) 6。
  4. 段階つきの課題(ティアード・タスク):同じ英文を、ヒントの量が違う3種類のワークシートで読ませる。どれを選んでもよいことにする。
  5. 習熟度だけで作ったグループに頼り続けない:習熟度で分けるだけでは低い層の子にややマイナスという結果があるので 5、活動の目的に応じてグループの組み方を見直します(活動ごとに組み替えるのは、ここでは実践上の提案です)。

読み書きに困難がありそうな生徒へ

  • 音声を先に、たっぷり:文字を見せる前に、音で十分慣れさせる(小学校の学習指導要領の「音声で十分に慣れ親しんだ表現を読む」と同じ考え方です) 7。
  • 音と文字の対応を明示的に:フォニックスなどで、文字と音のルールを少しずつ、くり返し教えます(フォニックスと文字指導)。
  • 書く量より伝える中身:単語テストのつづりだけで評価しない。口頭での説明や選択式も組み合わせる。
  • テストの配慮:指示文の読み上げ、時間延長、拡大した問題用紙など。ただし、英文を読む力そのものを測る問題で英文を読み上げると、測る力が変わってしまいます。評価したい力を変えない範囲で、学校全体の方針や本人・保護者と相談して決めます。
  • 専門家につなぐ:困難が続くときは、特別支援教育コーディネーターに相談します。英語の先生だけで抱えこまないこと。
🗣️先生の英語(そのまま使える)
TListen first. Don't look at the words yet. ... Now, look and listen again.
TYou can choose. Speak three sentences, write three sentences, or draw and explain.
THere are three worksheets. A has many hints. C has no hints. Choose the one that's right for you today.
TYou can use the reading ruler if it helps you.
TGood. You explained it with a picture and one sentence. That works!
🏫実例

中学1年:英語の音読はよくできるのに、単語テストがいつも0〜2点の生徒。つづりのテストの代わりに、音を聞いて絵を選ぶ問題と、3文字単語のつづり(音と文字の対応ルールに沿う語)から始める。保護者と担任とも相談し、特別支援教育コーディネーターにつなぐ。

高校1年:英語が得意な生徒と、中学の基礎が抜けている生徒が混在。長文読解では、同じ本文に「語注と日本語の要約つき」「語注のみ」「なし」の3種類を用意して選ばせ、最後の意見交換は全員同じ課題で行う。

小学5年:文字の書き写しで疲れてしまう子がいる。4線の幅を広げたシートを用意し、写す量を減らし、書く代わりに単語カードを並べて文を作る選択肢も用意する。

⚠️よくある失敗
  • 「怠けている」と決めつける:日本語で問題がなくても英語でだけ困難がある場合があります 8。
  • 専用フォントだけに頼る:研究された代表的な専用フォントでは、ふつうのフォントを上回る効果は確認されていません 1112。
  • 習熟度だけで分けたグループで「できない班」を作る:グループ分けだけでは、低い層の子にややマイナスという結果があります 5。
  • 配慮を「特別扱い」と考える:配慮は目標を下げることではなく、目標に届く道を増やすことです。小学校の解説も、学習内容の変更や活動の代替を安易に行わないよう注意しています 7。
  • 英語の先生一人で抱えこむ:担任、特別支援教育コーディネーター、保護者と連携を。

❓ よくある質問

Q. 個に応じた指導とUDLは、どう違いますか?

個に応じた指導は、同じ教室で生徒の習熟度・興味・学び方の違いに合わせて、課題・支援・表現の方法を調整することです。UDLはそれを「あとから個別に手当てする」のではなく、最初から多様な生徒がいる前提で授業を設計する考え方です。

Q. 日本語は読めるのに英語の読み書きだけが苦手な生徒は、努力不足ですか?

そうとは限りません。かな・漢字の読みは大学生並みなのに、英語の読み書きで著しい困難を示した日英バイリンガルの事例研究があります 8。困難が続くときは特別支援教育コーディネーターに相談し、英語の先生だけで抱えこまないことが大切です。

Q. 習熟度別にグループを分ければ、個に応じた指導になりますか?

それだけでは不十分です。小学校のメタ分析では、習熟度の近い子どうしでグループを作るだけでは、低い層の子にややマイナスで、ほかの子にも効果がありませんでした 5。活動の目的に応じて、グループの組み方を見直します。

Q. ディスレクシア用のフォントは使った方がいいですか?

専用フォントは、ふつうのフォントと比べて読みの速さも正確さも改善しなかったという研究が複数あり、多くの子はふつうのフォントを好みました 1112。フォントを変えるより、文字の大きさ・行間・1ページの情報量を見直す方が現実的です。

Q. UDLには効果の根拠がありますか?

まだ強い根拠はありません。学業成績に中程度のプラスというメタ分析がある一方で 3、学習成果への効果が示されなかったメタ分析や 4、根拠が弱いという批判もあります 14。多様な生徒を前提に授業を点検するチェックリストとして使うのが安全です。

🎓 もう一歩深く(大学院レベル)

🎓院生モード外国語学習の困難は「特別な障害」か「連続体」か

外国語学習の困難を研究する Richard L. Sparks 氏と Leonore Ganschow 氏らの研究の流れは、外国語学習の困難の背景に、母語の音韻・統語・意味の処理の弱さがあると考えてきました(言語コーディング差異仮説:Linguistic Coding Differences Hypothesis。初期は deficit=欠陥という名前でしたが、のちに differences=差異に改められました)。学習障害のある人の第二言語学習を研究する応用言語学者 Judit Kormos 氏の研究年表(2020)は、この流れと、外国語の授業を免除された学生とそうでない低達成の学生の間に大きな適性の差が見られなかったという研究などを紹介しています 9。Sparks 氏(2016)はさらに進めて、学習障害と外国語学習の間に特別な関係はなく、外国語学習に特有の障害も存在しないと論じています 10。つまり、困難は「ある子とない子」の二分法ではなく、母語の言語処理の力の連続体の上にあるという見方です。

この立場に立つと、「診断があるかどうか」より、「音韻処理・文字と音の対応・作業記憶のどこでつまずいているか」を見て指導を調整することが大切になります。Kormos 氏は、こうした学習者の第二言語習得のプロセス・指導・評価を体系的にまとめた本を出しており 15、教師向けの実践的な手引きも改訂されています 16。Wydell & Butterworth(1999)の「粒の大きさと透明性」の仮説は、英語が日本語より音韻性の読みの困難を表に出しやすい理由の一つを示唆しています 8。

🎓院生モードUDLの根拠をめぐる論争

UDLは政策や研修で広く採用されていますが、根拠については議論があります。メタ分析ではプラスの効果が報告される一方 3、プロセスは改善しても成果への効果は示されないという結果や 4、効果が研究ごとに大きくばらつき、何をもってUDLとするかの報告も研究ごとに違うという指摘があります 17。教育の研究者 Guy A. Boysen 氏(2024)は、CASTがガイドラインの根拠として挙げる研究を調べ、多くは学習者に選択肢を与えておらず、学習も測っていないとして、根拠は弱いと批判しました 14。Zhang ほか(2024)も、ガイドラインと実際の介入の対応が明示されていない、チェックポイントの適用が偏っているなど、実装研究の課題を整理しています 18。

実践者としての落としどころは、UDLを「効果が証明された方法」ではなく、多様な生徒を前提に授業を点検するためのチェックリストとして使うことでしょう。個々の工夫(音声と文字の併用、選択肢の提示、明確な目標)がそれぞれ根拠のある指導法と一致しているかを確かめながら使うのが安全です。

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📑 出典(18件)

本文の上付き数字に対応。✔ は DOI / ISBN / 公式ページを書誌データベースと機械照合した印です。

  1. 文部科学省 初等中等教育局 特別支援教育課 (2022). 通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について 公式ページ ✔ リンク確認済小中学校の通常の学級で「学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた児童生徒は推定8.8%(担任等の回答による。診断ではない)
  2. Smale-Jacobse, A. E., Meijer, A., Helms-Lorenz, M., & Maulana, R. (2019). Differentiated instruction in secondary education: A systematic review of research evidence. Frontiers in Psychology, 10, 2366. doi:10.3389/fpsyg.2019.02366 ✔ DOI照合済中等教育の学級内での個に応じた指導(差別化指導)の研究11本のレビュー。多くは小〜中程度のプラス
  3. King-Sears, M. E., Stefanidis, A., Evmenova, A. S., Rao, K., Mergen, R. L., Owen, L. S., … (2023). Achievement of learners receiving UDL instruction: A meta-analysis. Teaching and Teacher Education, 122, 103956. doi:10.1016/j.tate.2022.103956 ✔ DOI照合済UDL(学びのユニバーサルデザイン)の授業の学業成績への効果のメタ分析(20研究)。中程度のプラス(g = 0.43)
  4. Capp, M. J. (2017). The effectiveness of universal design for learning: A meta-analysis of literature between 2013 and 2016. International Journal of Inclusive Education, 21(8), 791-807. doi:10.1080/13603116.2017.1325074 ✔ DOI照合済UDLの研究18本のメタ分析。学習プロセスの改善は示されたが、学習成果への効果は示されなかった
  5. Deunk, M. I., Smale-Jacobse, A. E., de Boer, H., Doolaard, S., & Bosker, R. J. (2018). Effective differentiation practices: A systematic review and meta-analysis of studies on the cognitive effects of differentiation practices in primary education. Educational Research Review, 24, 31-54. doi:10.1016/j.edurev.2018.02.002 ✔ DOI照合済小学校の差別化指導のメタ分析。習熟度別の固定グループだけでは低位の子にややマイナス、コンピュータ活用や大きな枠組みの中での差別化はプラス
  6. CAST (2024). Universal Design for Learning Guidelines version 3.0 公式ページ ✔ リンク確認済UDLの公式ガイドライン(3.0版)。関わり方・示し方・表し方の3つの原則
  7. 文部科学省 (2017). 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語活動・外国語編 公式ページ ✔ リンク確認済小学校の外国語活動(3・4年)と外国語科(5・6年)の目標・内容・語数・文字の扱いを説明した公式の解説
  8. Wydell, T. N., & Butterworth, B. (1999). A case study of an English-Japanese bilingual with monolingual dyslexia. Cognition, 70(3), 273-305. doi:10.1016/S0010-0277(99)00016-5 ✔ DOI照合済日本語(かな・漢字)の読みは優秀なのに、英語の読み書きだけに困難がある日英バイリンガルの16歳の事例研究
  9. Kormos, J. (2020). Specific learning difficulties in second language learning and teaching. Language Teaching, 53(2), 129-143. doi:10.1017/S0261444819000442 ✔ DOI照合済読み書き障害などの特異的学習困難と外国語学習の研究を年表形式でまとめた総説
  10. Sparks, R. L. (2016). Myths about foreign language learning and learning disabilities. Foreign Language Annals, 49(2), 252-270. doi:10.1111/flan.12196 ✔ DOI照合済「学習障害があると外国語は特別に無理」という思い込みには実証的な根拠がないと論じた論文
  11. Kuster, S. M., van Weerdenburg, M., Gompel, M., & Bosman, A. M. T. (2018). Dyslexie font does not benefit reading in children with or without dyslexia. Annals of Dyslexia, 68(1), 25-42. doi:10.1007/s11881-017-0154-6 ✔ DOI照合済ディスレクシアの子ども170人などで、専用フォント「Dyslexie」は読みを速くも正確にもしなかった
  12. Wery, J. J., & Diliberto, J. A. (2017). The effect of a specialized dyslexia font, OpenDyslexic, on reading rate and accuracy. Annals of Dyslexia, 67(2), 114-127. doi:10.1007/s11881-016-0127-1 ✔ DOI照合済ディスレクシア用フォントは、ふつうのフォントと比べて読みの速さ・正確さを改善しなかった
  13. Steenbergen-Hu, S., Makel, M. C., & Olszewski-Kubilius, P. (2016). What one hundred years of research says about the effects of ability grouping and acceleration on K-12 students' academic achievement: Findings of two second-order meta-analyses. Review of Educational Research, 86(4), 849-899. doi:10.3102/0034654316675417 ✔ DOI照合済習熟度別編成の100年分のメタ分析をまとめた研究。学級内のグループ分けは小さなプラス、学級ごと分ける編成はほぼ効果なし
  14. Boysen, G. A. (2024). A critical analysis of the research evidence behind CAST's universal design for learning guidelines. Policy Futures in Education, 22(7), 1219-1238. doi:10.1177/14782103241255428 ✔ DOI照合済CASTがUDLの根拠として挙げる研究を検証し、ガイドラインの根拠は弱いと批判した論文
  15. Kormos, J. (2016). The Second Language Learning Processes of Students with Specific Learning Difficulties. Routledge doi:10.4324/9781315692371 ✔ DOI照合済特異的学習困難のある学習者の第二言語習得のプロセス・指導・評価の研究をまとめた本
  16. Kormos, J., & Smith, A. M. (2023). Teaching Languages to Students with Specific Learning Differences. Multilingual Matters doi:10.21832/KORMOS8615 ✔ DOI照合済学習の特性(読み書き障害など)のある生徒に外国語を教えるための手引き(第2版)
  17. Ok, M. W., Rao, K., Bryant, B. R., & McDougall, D. (2017). Universal design for learning in pre-K to grade 12 classrooms: A systematic review of research. Exceptionality, 25(2), 116-138. doi:10.1080/09362835.2016.1196450 ✔ DOI照合済幼稚園〜高校のUDL研究13本のレビュー。可能性はあるが結果はばらつき、何をもってUDLとするかも研究ごとに違った
  18. Zhang, L., Carter, R. A., Greene, J. A., & Bernacki, M. L. (2024). Unraveling challenges with the implementation of universal design for learning: A systematic literature review. Educational Psychology Review, 36(1), 35. doi:10.1007/s10648-024-09860-7 ✔ DOI照合済小中高のUDL実践研究32本の系統的レビュー。ガイドラインと介入の対応が明示されない、適用が偏るなど実装研究の課題を整理

最終更新 2026-10-18 ・ 原田英語 まちがいのご指摘はこちら