まずはこれだけ10分
志望校の最新の募集要項と過去問を開き、「要約が出ているか」「日本語か英語か」「字数はどれくらいか」の3つだけメモしてください。型がわかれば、何を練習すればいいかがはっきりします。
5ステップの解き方を見る →要約が問われる場面
この節でわかること:要約が出ることのある試験のタイプと、確認のしかた。
入試では、英文の主旨をつかむ力を「書く」形で確かめるために、要約問題が出されることがあります。外国語系学部、国公立大学の2次試験、難関私立大学などで、要約力が問われる場合があります。
形式は大学・学部・年度で異なります。要約が出ない年もあれば、形式が変わる年もあります。このページは一般論であり、特定の大学や年度の出題を示すものではありません。志望校の最新の募集要項・過去問で必ず確認してください。
一方で、要約力は要約問題のためだけの力ではありません。長文の内容一致問題、自由英作文の構成、リスニングのメモ取りでも、主張と根拠をつかむ力が使われます。要約の練習は、ほかの問題の下支えにもなります。
要約問題の型一覧
この節でわかること:要約問題を分類する8つの視点。自分の志望校がどれに近いかを探してください。
| 型 | どんな問題か | 主に問われる力 |
|---|---|---|
| 日本語で要約 | 英文を日本語でまとめる | 読解力+日本語の表現力 |
| 英語で要約 | 英文を英語でまとめる | 読解力+英作文力 |
| 字数制限あり | 「〜字以内」「〜語程度」 | 取捨選択と字数調整 |
| 字数制限なし・ゆるい | 文数や大まかな長さの指定のみ | 構造把握と簡潔さ |
| 指定語句を使う | 与えられた語句を必ず使う | 要点の見極め |
| 段落ごとの要約 | 各段落を短くまとめる | 構造の把握 |
| 空所補充型 | 要約文の空所を埋める | 要点と言い換えの理解 |
| リスニング後の要約 | 聞いた内容をまとめる | 聞き取り+メモ+要約 |
実際の試験は、これらが組み合わさって出ることもあります。たとえば「英語で、50語程度で、指定語句を使って」のように、複数の条件がつくことがあります。
型ごとの解説と準備
この節でわかること:型ごとの特徴と、準備のポイント。気になる型だけ開いて読んでください。
日本語で要約する型初級
英語で要約する型上級
英語で要約する型は、語数で制限されることが多い形式です。読む力に加えて、簡潔な英文を書く力が必要です。
- 準備:日本語で書いた要約を、英語で書き直す練習をする。
- ポイント:原文の文をそのまま写さない。自分が確実に使える語と構文で言い換える。
- ミスの例:時制の不一致、原文の丸写し、接続語がなく文がぶつ切りになる。
英語要約で使える一般的な型
詳しくは英語での要約を見てください。
字数制限あり・なしの型中級
字数制限がある型では、字数の90〜100%を目標にします。制限がなく「簡潔に」とだけ指示される場合は、原文の2割前後を目安にすると書きやすくなります。あくまで練習上の目安で、問題文の指示が優先です。
- 準備:同じ英文を、60字・100字・150字の3通りで書き分ける。
- ポイント:字数が増えたら、削った譲歩や結論を戻す。
- 確認:問題文の「以内」「程度」「〜字前後」の違いを見落とさない。
指定語句を使う型中級
与えられた語句を必ず使う型は、その語句が要点のヒントになっています。指定語句が原文のどの文にあるかを探すと、主張や根拠の場所がわかります。
- 準備:指定語句に印をつけ、その周りの文が主張か根拠かを判定する。
- ポイント:指定語句を無理に押し込まず、自然な流れで使う。
- ミスの例:語句を使うことに気を取られ、主張が抜ける。
段落ごとの要約の型初級
段落ごとに要約する型は、文章の構造把握を問います。各段落の役割(導入・主張・根拠・具体例・結論)を見抜けるかがカギです。
- 準備:段落ごとに、10〜20字の見出しをつける練習をする。
- ポイント:段落の最初と最後の文に注目する。
- ミスの例:段落内の具体例に引っぱられる。
空所補充型の要約中級
要約文の空所を埋める型は、自分で文を書かなくてよい分取り組みやすい一方、言い換えの理解が問われます。要約文は本文の言い換えでできているため、同じ意味の別表現を見抜く力が必要です。
- 準備:要約文と本文を並べ、対応する箇所に線を引く。
- ポイント:空所の前後の論理関係(因果・対比)を先に確認する。
- ミスの例:本文の語をそのまま探して、言い換えに気づかない。
リスニング後の要約の型上級
聞いた内容を要約する型は、メモを取りながら聞く力が問われます。読む要約と違って読み返しができないのが難しいところです(放送回数は試験によって異なります)。
- 準備:短い音声を聞きながら、キーワードだけをメモする練習をする。
- ポイント:聞き終わったらすぐ、主張・根拠・結論の3点に整理する。
- ミスの例:細部を書き取ろうとして、話の流れを見失う。
TED-Edの約5分の動画は、この練習に向いています。
大学の系統ごとの一般論
この節でわかること:「こういう系統の大学で、要約力が問われることがある」という一般的な目安。特定の大学の出題を保証するものではありません。
| 系統 | 一般に言われること | 準備の方向 |
|---|---|---|
| 外国語系学部 | 要約や英作文など、書く力が問われることがある | 日本語・英語の両方で書く |
| 国公立2次 | 記述式で、要約が出ることがある | 字数別に書き分ける |
| 難関私大 | 長文の内容把握で、要約的な力が使われる | 主張と根拠の見極め |
この表は傾向の一般論です。同じ大学でも、学部や年度で形式が変わります。過去問だけでなく、最新の募集要項の確認を忘れないでください。
型の組み合わせ例と準備
実際の出題では、条件が重なることがあります。組み合わせごとに、練習の中心を変えましょう。次の表は、練習メニューを決めるための例です。
| 組み合わせ | 準備の中心 |
|---|---|
| 日本語・字数制限あり | 60〜150字の書き分け。字数調整の練習 |
| 英語・語数制限あり | 英作文力。原文を写さない言い換え |
| 日本語・指定語句あり | 語句の周辺から要点を探す練習 |
| リスニング+英語要約 | メモ取り。聞いた直後に3点整理 |
組み合わせが多くて絞れないときは、まず「日本語・字数制限あり」から始めます。構造把握の力は、すべての型に共通して使えるからです。
志望校の型を調べる4ステップ
- 募集要項を読む10分
試験科目と時間配分を確認します。要約が出るかどうかは、募集要項だけではわからないこともあります。
- 過去問を3年分見る30分
要約が出ているか、日本語か英語か、字数はいくつかをメモします。年度で変わる部分も確認します。
- 自分の型を決める5分
メモをもとに、「日本語・120字」のように、練習する型を1つに絞ります。
- その型から練習を始める15分
まずは決めた型の新しい問題を週2回解きます(下の「週の練習メニュー例」の月・木)。他の型は余裕が出てから足します。
問題文の指示の読み方
この節でわかること:要約問題でよく見かける指示の言い回しと、その読み方。指示を読み違えると、内容が正しくても減点されることがあります。
| 指示の言い回し | 読み方のポイント |
|---|---|
| 〜字以内 | 制限を超えないこと。目標は制限の90〜100% |
| 〜字程度 | 前後1割ほどの幅が目安。ただし採点基準は大学ごとに異なる |
| 本文の内容に即して | 自分の意見や外の知識を入れない |
| 筆者の主張を中心に | 主張と根拠を優先し、具体例は削る |
| 具体例を除いて | 具体例が入ると減点。削る対象を確認 |
| 〜という語を使って | 指定語句の周りに要点があることが多い |
問題文を読んだら、字数・言語・条件に、最初に線を引きましょう。読み終えてから確認するより、ミスが減ります。
同じ英文を3つの型で解く練習
型の切り替えに慣れるには、同じ英文を型だけ変えて3回解くのが効果的です。構造の把握は1回で済み、書く作業だけを繰り返せます。
- 日本語で60字10分
英文に印をつけ、主張と根拠だけで60字にまとめます。
- 日本語で120字8分
印は使い回します。譲歩や結論を足して、120字に伸ばします。
- 英語で40語10分
日本語の要約を見ながら、英語に組み直します。原文の文は写さず、言い換えます。
2回目・3回目は印づけをやり直さず、1回目の印を見ながら書きます。字数と言語の切り替えだけに集中するのがねらいです。
週の練習メニュー例
志望校の型が決まったら、次のような週の割り振りで進めてみてください。あくまで一例です。
| 曜日 | 練習 | 時間 |
|---|---|---|
| 月・木 | 決めた型で、新しい英文を1問 | 15分 |
| 火 | 月曜の要約を見直して書き直す | 10分 |
| 水 | TED-Edを1本観て、60字で要約 | 15分 |
| 金 | 別の型(英語など)に切り替えて1問 | 15分 |
| 土 | 自己採点と、間違いの整理 | 20分 |
| 日 | 休み、または過去問を1問 | 自由 |
新しい問題を解くより、書き直す方が力になります。同じ英文を2回書くと、1回目の弱点が見えます。
TED・TED-Edでの練習との対応
この節でわかること:型ごとに、動画をどう使えば練習になるか。動画の字幕・文字起こしは載せていません。YouTubeや公式サイトの機能で確認してください。
| 型 | 動画での練習 | 目安 |
|---|---|---|
| 日本語で要約 | 観たあと、日本語で60〜100字 | TED-Ed 約5分 |
| 英語で要約 | 観たあと、英語で30〜50語 | TED-Ed 約5分 |
| 段落ごとの要約 | 話を3〜5コマに分け、各コマを一言で | TED 10〜15分 |
| リスニング後の要約 | メモを取りながら1回だけ聞く | TED-Ed 約5分 |
| 字数調整 | 同じ動画を60字・100字で書き分ける | どれでも |
毎日のミッション(5ステップ)も、要約の練習になります。②「日本語字幕で観る」のあとに内容を日本語で1行にまとめれば要旨をつかむ練習に、⑤「英語で1〜3文書く」は短い英語要約の練習になります。観たあとに話の流れを3〜5コマでメモすれば、構造マークと同じ力も鍛えられます。
TED-Edで要約を練習しよう
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動画の使い方は、動画で要約する練習のページで詳しく説明しています。