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✍️ 英語で要約する:型と便利表現

三人称・現在形・主題文。型を決めれば、英語でも書ける

⏱ 読了の目安 約15分
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まずはこれだけ10分

下の「実演」にある30語の要約を声に出して読み、同じ型で、短い英文かTED-Ed 1本を30語に要約してみましょう。型さえつかめば、語数が増えても組み立ては同じです。

要約ノートで書く →

英語要約の3つの約束

この節でわかること:これさえ守れば英語の要約らしくなる、3つのルール。

英語で要約するときは、日本語で書くときより「型」の力が大きくなります。語彙や文法で手いっぱいになり、構成まで考える余裕がなくなるからです。最初から型を決めておけば、考えることを減らせます。

約束意味例
第三人称書き手(I)を出さず、筆者を主語にするThe author argues that...
現在形原文が過去の話でも、要約は現在形が基本The passage explains that...
主題文→要点→結論最初の1文で全体をひと言で示すThe passage discusses...

とくに大事なのは、Iを使わないことです。要約は、筆者の意見を短くまとめたものです。「I think that...」と書いた瞬間に、それは筆者の意見ではなく、あなたの意見になってしまいます。

👍 こうする
  • The author argues that walking is underrated.
  • The passage explains three benefits of walking.
  • Walking is free and helps the mind rest.
👎 こうしない
  • I think walking is good.
  • The author said that walking was good, and I agree.
  • In this passage, I read that walking...
原文が過去形でも現在形

歴史の話のように、出来事そのものが過去のときは、過去形で要約することもあります。ただ、迷ったら「筆者は〜と述べる」の部分(argues、explainsなど)を現在形にすれば、まず間違いありません。

要約の型:3つのパーツ

この節でわかること:30語でも70語でも使える、共通の骨組み。

英語の要約は、主題文(1文)→要点(1〜3文)→結論(1文)の3パーツで作ります。語数が少なければ要点を減らし、多ければ増やします。

  1. 主題文:この文章は何について、何を主張しているか(主張を含む)
  2. 要点:主張を支える理由・根拠(具体例は削る)
  3. 結論:筆者の最終的な言いたいこと(主題文と同じにならないよう言い換える)

30語の要約では、主題文と結論を1文にまとめることもあります。50語なら「主題文+要点1〜2文+結論」、70語なら「主題文+要点2〜3文+結論」というイメージです。この組み立ては、後の「語数別」の節で表にします。

主題文・結論の表現

The passage discusses the problem of...
この文章は…の問題を論じている
The main idea is that...
主な考えは…ということだ
According to the author, ...
筆者によれば、…
The author claims that...
筆者は…と主張している
In conclusion, the author suggests that...
結論として、筆者は…だと示唆している
Overall, the passage shows that...
全体として、この文章は…を示している

主題文で使う「The passage」は便利ですが、毎文使うと単調です。「The author」「The writer」「The speaker」(動画や講演なら)を使い分けると、自然な流れになります。

パラフレーズの技術

この節でわかること:原文を写さずに自分の言葉にする、5つの言い換えテクニック。

要約でいちばん差が出るのは、言い換え(パラフレーズ)です。原文の文をそのまま写すと、表現点が下がるうえ、要約力の練習にもなりません。次の5つのテクニックを、1つずつ身につけていきましょう。

技術原文言い換え
品詞を変えるWalking costs nothing.Walking is free.
構文を変えるIt gives the mind a chance to rest.It lets the mind rest.
上位語でまとめるexercise, sleep, and diethealthy habits
否定と肯定is not fastis slow
能動と受動Many people believe that...It is widely believed that...

上の例は、どれも原田英語が書き下ろしたオリジナルの英文です。あなたの手元の英文でも同じように、「この一文を別の言い方で言うと?」と考えるクセをつけてください。言い換えができたときが、英文の意味を本当に理解できたときでもあります。

言い換えが難しいとき

無理に別の単語を探さなくてもかまいません。「重要な語(名詞・動詞)は変えず、文の形を変える」だけでも、写しにはなりません。専門用語は、そのまま使ってかまいません。

reporting verbs(述べる動詞)

この節でわかること:saidばかりの要約を卒業する、「述べる」の動詞の使い分け。

要約では、「筆者は〜と言う」の部分に、いろいろな動詞が使えます。ただし、全部を覚える必要はありません。まずは、主張はargue、事実はpoint out、譲歩はadmitの3つで十分です。

動詞使う場面
argue / claim筆者の主張を示す
explainしくみや理由を説明する
point out事実や見落としを指摘する
suggest控えめに示す・提案する
admit / concede反対意見を認める(譲歩)
warn危険を警告する
emphasize / stress強調する
illustrate例を挙げて示す

reporting verbsを使った文

The author argues that this habit is worth keeping.
筆者は、この習慣は続ける価値があると主張する
The writer points out that the cost is often overlooked.
筆者は、費用が見落とされがちだと指摘する
The author admits that there are some disadvantages.
筆者は、いくつかの欠点があることを認める
The passage warns that too much reliance may be risky.
文章は、頼りすぎは危険かもしれないと警告する
The author illustrates this with a simple example.
筆者は簡単な例でこれを示す

注意したいのは、動詞の強さです。原文が控えめに「〜かもしれない」と述べているのに、要約でclaim(強く主張する)を使うと、内容が変わってしまいます。迷ったら、suggestやexplainのような中立の動詞が安全です。

接続語で流れをつくる

この節でわかること:短い要約でも、話の筋がひと目で分かる接続語。

日本語の要約と同じく、英語でも接続語は「つながり」を見せる大事な道具です。ただし、50語程度の要約に入れるのは、多くても2〜3個です。

要約で使う接続語

However, ...
しかし、…(対比・反論)
Although ... , ...
…だけれども、…(譲歩)
Therefore, ...
したがって、…(結論)
As a result, ...
その結果、…(因果)
In addition, ...
さらに、…(追加)
In contrast, ...
対照的に、…(対比)
Because ... / since ...
…なので(理由)
In short, ...
要するに、…(まとめ)

一方、For example(たとえば)は、要約ではほとんど使いません。具体例は削るのが原則だからです。例をどうしても残したい場合は、「such as」で短く1つだけ触れる程度にします。

語数別の組み立て:30 / 50 / 70 words

この節でわかること:30・50・70語、それぞれ何を入れて何を削るか。

語数文の数入れるもの
30 words1〜2文主張+いちばん大事な理由
50 words2〜3文主張+理由2つ+結論
70 words3〜4文主張+理由+譲歩・反論+結論

語数が増えるほど「入れるもの」は増えますが、具体例は、70語でも入れません。増えた語数は、理由を丁寧に書く、譲歩や反論を入れる、という使い方をします。

語数の許容範囲は、一般に指定の±10%程度が目安とされますが、試験や指示によって違います。本サイトの自己採点は制限の90〜100%が満点なので、50語なら45〜50語を狙うと安全です。

語数チェック

実演:オリジナルの短い英文を要約する

この節でわかること:同じ英文から30/50/70語の要約を作ると、何が残り、何が消えるか。

次の英文は、この解説のために書き下ろしたオリジナルの短い文章です(112語)。論説文の基本の流れどおり、主張→根拠→譲歩→反論→結論の順に並んでいます。

英文(112 words)

Many people believe that the fastest way to travel is always the best way. Yet a growing number of city residents are choosing to walk. Walking costs nothing, and it gives the body a small amount of exercise every day. It also gives the mind a chance to rest, because there is no traffic to watch and no schedule to check. Some people worry that walking takes too much time. However, when the time saved by driving is compared with the time spent looking for a parking space, the difference is often smaller than expected. In short, walking may not be the fastest option, but it can be the most rewarding one.

まず、要点を探します。主張は「歩くことは、いちばん速くはなくても、いちばん満足できる」。根拠は「無料」「毎日の運動」「心が休める」。譲歩は「時間がかかると心配する人がいる」。反論は「駐車場探しの時間を考えると、差は小さい」。このうち何を残すかで、語数が決まります。

30 wordsの要約

30 words

Although walking is not always the fastest way to travel, it is free, keeps people fit, and rests the mind, so it can be the most rewarding choice in cities.

譲歩の「Although」で始めて、主張と根拠を1文に詰めています。根拠を3つ並べた代わりに、譲歩への反論は削りました。

50 wordsの要約

50 words(50語)

Although many people think that the fastest way to travel is the best, more city residents now walk. Walking is free, gives daily exercise, and lets the mind rest. Its slowness matters less than expected, because driving also wastes time finding parking. Walking may therefore be the most rewarding option.

ここでは反論も入れています。「Its slowness matters less than expected」は、原文の「the difference is often smaller than expected」を言い換えたものです。

70 wordsの要約

70 words(69語)

Although many people think that the fastest way to travel is the best, a growing number of city residents choose to walk. The passage explains that walking is free, provides daily exercise, and lets the mind rest away from traffic and schedules. Some worry that it takes too much time, but driving also wastes time on finding parking. The author concludes that walking may be the most rewarding option.

筆者の考えであることをはっきり示すために、「The passage explains」と「The author concludes」を入れました。語数が増えた分、譲歩(Some worry that...)とその反論を両方入れています。

くわしく:50語の要約を作る5つの手順中級
  1. 原文に線を引く2分

    主張・根拠・譲歩・反論・結論の5つの部分に、色や記号で印をつけます。具体例には、消す印をつけます。

  2. 日本語で要点メモ2分

    印のついた部分を、日本語で一言ずつ書きます。ここで、英語を書く前に内容を整理します。

  3. 英語で下書き3分

    主題文→要点→結論の順で、思いつくまま書きます。この時点で語数は気にしません。

  4. 語数を数えて削る2分

    語数を数え、多ければ形容詞・副詞・接続語から削ります。少なければ、理由を1つ足します。

  5. 写しをチェック1分

    原文と4語以上連続で同じ部分がないかを見ます。あれば言い換えます。

最初は、この手順で10分ほどかかります。慣れると5分前後に縮みます。時間を計りながら、要約ノートで練習してください。

日本語から英語へ:4つの落とし穴

この節でわかること:日本語の要約をそのまま英語にすると起きる、4つのよくある間違い。

日本語の癖英語で起きる問題直し方
主語を省く文が成立しない主語(The author / Walking など)を必ず書く
一文を長くつなぐ関係がぼやける短い文に切って接続語を入れる
「〜と思われる」I thinkになるThe author suggests that...と書く
名詞で終える(体言止め)文にならない英語では、動詞のある文で書く

日本語の要約で身につけた「体言止め」は、英語ではそのまま使えません。英語の要約は、一文一文に動詞を入れて書きます。ただし、前置詞句や分詞構文で、簡潔にまとめる工夫はできます。

くわしく:冠詞・時制・数の一致中級

冠詞:要約では、「a」と「the」を間違えても、内容点はほとんど下がりません。まず内容と構成を優先してください。慣れてから、冠詞の精度を上げましょう。

時制:主節を現在形に統一します。原文の中の過去の出来事を書くときだけ、過去形にします。

数の一致:The author argues(三人称単数のs)、Some people worry(sなし)のように、主語との一致に気をつけます。「The author argue」と書くミスは、かなり多いです。

動画で練習するなら

動画で英語要約を練習するなら、まず5分前後の動画を30語で要約するところから始めましょう。内容の確認は、公式の字幕やトランスクリプトで行ってください(本サイトは字幕を載せません)。動画の使い方は、TED・TED-Edで要約力を鍛えるで説明しています。

30語要約の練習に:TED-Edの短い3本

TED-Ed✓ 視聴済4:17

自信をつける3つのコツ

3 tips to boost your confidence - TED-Ed
自信は生まれつきではなく、育てるもの
▶ 1,143万回日本語字幕 未確認★☆☆ やさしいサクッと万バズ

3本とも4〜5分ほどで、タイトルからコツを紹介する型が予想できます。「3 tips」とあれば、要約では3つを並べるのではなく、「3つに共通する考え方」を主題文にします。実際の内容は、観て確かめてください。

よくある質問

原文の単語は、そのまま使ってもいいですか?
専門用語や、言い換えようのない語は、そのまま使ってかまいません。避けたいのは、原文の「文」をそのまま写すことです。4語以上連続で同じなら、言い換えを考えます。
自分の意見を入れる場合は?
要約と意見は分けて書きます。要約のあとに、1文だけ「My opinion is that...」を添える形にすれば混ざりません。採点のときも、意見の文は要約に含めないのが基本です。
50語は多いですか、少ないですか?
300語前後の論説文を要約するなら、標準的な長さです。2〜3文で、主張と理由と結論が入ります。
何から練習すればいいですか?
まず日本語で3文の要約を書き、その3文を英語で書き直します。慣れてきたら、語数制限をつけていきます。
Q. 英語の要約として、いちばん適切な書き出しはどれ?
第三人称・現在形で、主題を示す文が、要約の書き出しに適しています。Iで始めると、要約ではなく感想になります。
オリジナル英文で練習する模範解答つきの要約練習問題開く →