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鉄の船はなぜしずまないの?のイラスト

身のまわりのもの ・ 223/300

鉄の船はなぜしずまないの?

Why don't steel ships sink?

ひとことで言うと

船は中が空っぽの大きなおわんのような形で、おしのけた水の重さと同じだけの力(浮力)で、水におし上げられているからだよ。

やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい

A steel nail sinks in water. But a steel ship floats! Why? A ship is big and empty inside. It pushes a lot of water away. The water pushes back up. This push is strong enough to hold the ship up. The ship is mostly air inside.

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鉄のくぎは水にしずみます。でも、鉄の船は浮きます!なぜでしょう?船は大きくて、中が空っぽです。船はたくさんの水をおしのけます。水はおし返してきます。このおす力は、船をささえるのにじゅうぶんな強さです。船の中は、ほとんどが空気なのです。

ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい

Steel is about eight times heavier than the same amount of water, so a steel nail sinks right away. But a ship is not a solid block of steel. It is shaped like a giant bowl, with lots of air inside. When a ship sits in water, it pushes water out of the way. The water pushes back up on the ship. This upward push is called buoyancy. The more water the ship moves aside, the stronger the push. A ship sinks down until the water it pushes away weighs the same as the whole ship. Then it stops and floats. A Greek thinker named Archimedes found this rule more than 2,200 years ago. If water gets inside and fills the empty space, though, even a big ship can sink.

日本語の訳を見る

鉄は同じ量の水のおよそ8倍の重さがあるので、鉄のくぎはすぐにしずみます。でも、船は鉄のかたまりではありません。大きなおわんのような形をしていて、中にたくさんの空気があります。船が水に浮かぶとき、船は水をおしのけます。水は船を上へおし返します。この上向きの力を「浮力(ふりょく)」といいます。船がおしのける水が多いほど、おし返す力は強くなります。船は、おしのけた水の重さが船全体の重さと同じになるまでしずみます。そこで止まって、浮かぶのです。アルキメデスというギリシャの学者が、このきまりを2200年以上前に見つけました。でも、もし水が中に入って空っぽの所をうめてしまうと、大きな船でもしずむことがあります。

この質問の英単語

  • steel鉄(鋼鉄)
  • sinksしずむ
  • floats浮く
  • bowlおわん・ボウル
  • buoyancy浮力
  • weighs重さがある
  • empty空っぽの

超絶解説もっと知りたい人へ

鉄のかたまりと鉄のおわん

鉄は、同じ大きさの水とくらべて約7.9倍も重い金属です。だから鉄の玉はあっという間にしずみます。ところが、同じ重さの鉄をうすくのばして大きなおわんの形にすると、おしのける水の量がぐんとふえます。船の中には、荷物や人の部屋のほかに、たくさんの空気が入っています。鉄と空気を合わせた「船全体」で考えると、同じ大きさの水より軽くなるのです。大事なのは材料の重さではなく、形と大きさだということです。重さが20万トンをこえる巨大なコンテナ船も、そのぶん大量の水をおしのけて浮いています。

アルキメデスの「わかったぞ!」

「水の中のものは、おしのけた水の重さと同じ力で上へおされる」。このきまりを「アルキメデスの原理」といいます。古代ギリシャのアルキメデスが、おふろに入ったとき水があふれるのを見てひらめき、「ユーレカ(わかったぞ)!」とさけんではだかで町を走った、という有名な話がありますが、これはずっと後の時代の人が書いた伝説で、本当かどうかはわかりません。でも、彼が浮力について書いた本は今も残っていて、船を作る人たちは2000年以上たった今も、この考え方で計算しています。

船のおなかに引かれた線

大きな船の横には、どこまで水にしずんでよいかを示す印(満載喫水線)がかかれています。19世紀のイギリスでは、荷物を積みすぎた船がたくさんしずみました。そこで政治家サミュエル・プリムソルががんばり、1876年にこの線を船にかく決まりができました。印には「夏の海」「冬の海」「真水」などの目もりがあります。海水は塩がとけているぶん真水より約2.5パーセント重く、浮力も大きいので、船は川より海でのほうが少し高く浮くのです。

しずまないための工夫

船がしずむのは、穴があいて水が入り、空気の部分がへってしまうときです。そこで大きな船の中は、かべで仕切られたたくさんの部屋に分けられ、1か所に穴があいても水が広がらないようにしています。1912年のタイタニック号は、4つの部屋まで水が入っても浮いていられる設計でしたが、氷山にぶつかって5つ以上の部屋に水が入り、しずんでしまいました。この事故のあと、船の安全のための国際的なルールが作られました。ちなみに潜水艦は、中のタンクに水を入れて重くしたり、空気で水をおし出して軽くしたりして、しずむ・浮くを自由に切りかえています。

みんなが驚く豆知識

  1. これまでで最大の船といわれるタンカー「シーワイズ・ジャイアント」は、全長が約458メートルありました。東京タワー(333メートル)を横にたおしたよりも、ずっと長い船が海に浮かんでいたのです。

  2. 石なのに水に浮く「軽石」があります。中にたくさんのあながあり、空気が入っているからです。2021年には小笠原の海底火山「福徳岡ノ場」の噴火で出た大量の軽石が、1000キロ以上流れて沖縄などの海岸に流れ着きました。

  3. 英語では昔から、船を it ではなく she(彼女)と女性のようによぶ伝統があります。ただ最近は it を使う人もふえていて、イギリスの有名な海運の新聞は2002年から it を使うようにしました。

おうちでやってみよう

油ねんどを丸めて水に入れると、すぐにしずむね。同じねんどをうすくのばして、ふちの高いおわん(舟)の形にして浮かべてみよう。浮いたら、1円玉を1まいずつのせて、何まいまでしずまないか数えてみよう。

英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。

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