
身のまわりのもの ・ 233/300
走っている自転車はなぜたおれないの?
Why don't moving bicycles fall over?

自転車がかたむくと、乗っている人と自転車のつくりが自然に、たおれる方向へ前輪を切って、タイヤを体の真下にもどしているからだよ。くわしいしくみは、今も研究が続いているんだ。
やさしい英語でEasy English ・ 英検5〜4級くらい
A bike that stands still falls over. But a moving bike stays up! When the bike starts to lean, the front wheel turns the same way. This moves the wheels back under you. You do it, and the bike helps too. It happens again and again, very fast.
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止まっている自転車はたおれてしまいます。でも、走っている自転車はたおれません!自転車がかたむき始めると、前の車輪が同じ方向へ曲がります。すると、車輪があなたの真下にもどってきます。あなたがそうしているし、自転車も手伝っています。それが何度も何度も、とても速くくり返されているのです。
ふつうの英語でStandard English ・ 英検3〜準2級くらい
Try to stand a bicycle up by itself, and it falls right over. So how does a moving bike stay up? The secret is steering. When a moving bike starts to lean to the left, the front wheel turns a little to the left. The bike then curves under you, and the wheels come back below your body, so you do not fall. It is like balancing a broom on your hand by moving your hand under it. Riders do this without even thinking. But the bike also helps. Its shape can make the front wheel turn toward the lean by itself. Many people think spinning wheels act like a top and hold the bike up, but scientists showed in 2011 that a bike can stay up even without this effect. There are still things about bikes that scientists are studying today.
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自転車を何もささえずに立たせようとすると、すぐにたおれてしまいます。では、走っている自転車は、どうして立っていられるのでしょうか。ひみつは、進む向きを変えることにあります。走っている自転車が左へかたむき始めると、前輪も少し左へ向きます。すると、自転車はあなたの下へ回りこむように曲がり、車輪が体の真下にもどるので、たおれません。手の上にほうきを立て、ほうきの下へ手を動かしてバランスを取るのと同じです。自転車に乗る人は、考えなくてもこれをしています。でも、自転車も手伝っています。自転車の形によって、前輪がかたむいたほうへ自然に向くことがあるのです。回る車輪がこまのように働いて自転車を立たせていると考える人は多いのですが、2011年、科学者たちは、その働きがなくても自転車はたおれずに走れることを示しました。自転車には、科学者たちが今も研究していることがあります。
この質問の英単語
- bicycle自転車
- leanかたむく
- wheel車輪
- steeringハンドルさばき・かじとり
- balancingバランスをとること
- topコマ
- scientists科学者
超絶解説もっと知りたい人へ
たおれる方へハンドルを切る
自転車に乗っているとき、私たちはたえず小さくハンドルを動かしています。右にかたむけば右へ、左にかたむけば左へ、たおれる方向へ前輪を向けると、車輪が体の下へ回りこみ、体を起こしてくれるのです。手のひらの上でほうきを立てるとき、たおれそうな方へ手を動かすのとまったく同じ。雪の上や、水たまりを通ったあとのタイヤの跡を見てみると、まっすぐ走っているつもりでも、前輪の跡のほうが後輪よりくねくねとゆれているのがわかります。ゆっくり走るとふらつきやすいのは、ハンドルを切ってもたおれをもどす力が小さいからです。
コマのおかげ…じゃなかった!
「回る車輪がコマのように立とうとするから、自転車はたおれない」という説明を聞いたことがあるかもしれません。ところが1970年、イギリスの化学者デビッド・ジョーンズは、乗れない自転車を作ろうと、前輪の横に逆向きに回る車輪をつけて、このコマの力を打ち消してみました。それでも自転車はふつうに乗れてしまったのです。さらに2011年、オランダとアメリカの研究チームは、コマの力も、前輪がキャスターのように引っぱられる効果もない特別な自転車を作り、それでも押し出すとひとりでにバランスをとって走ることを、科学雑誌「サイエンス」で発表しました。
乗り手がいなくても走る自転車
じつは、ふつうの自転車も、人が乗っていなくても、ちょうどよい速さで押し出すと、しばらくたおれずに走ります。横から軽くおしても、ふらっとかたむいたあと、自分で前輪を曲げて立ち直るのです。その理由は、前輪とハンドルの重さのかかり方や、前輪をささえる棒のかたむきなど、いくつものつくりの組み合わせにあります。2011年の研究チームは、「自転車がたおれない理由を、ひと言で説明できるかんたんな答えはない」と述べています。毎日乗る身近な乗りものなのに、まだ研究が続いているのです。
ペダルのない自転車から始まった
自転車の先祖は、1817年にドイツのカール・ドライスが発明した「走る機械」です。ペダルはなく、地面を足でけって進みました。今、小さな子どもがバランスの練習に乗るペダルなしの自転車とそっくりですね。その少し前の1815年、インドネシアの火山の大噴火で世界の天気がおかしくなり、馬のえさが足りなくなったことが発明のきっかけになった、という説もあります。その後、前輪にペダルがつき、前輪だけが巨大な自転車の時代をへて、1880年代に、チェーンで後輪を回す今の形ができあがりました。
みんなが驚く豆知識
自転車のいちばん速い記録は、2018年にアメリカのデニース・ミューラー=コレネックさんが出した時速約296キロ。前を走る車のうしろで風よけをしてもらいながら、新幹線なみの速さでペダルをこぎました。
空気入りタイヤは、1845年にスコットランドのロバート・ウィリアム・トムソンが特許を取りました。その後の1888年、獣医のジョン・ダンロップが、息子の三輪車のがたがたゆれをへらそうと、実用的な自転車用タイヤを作りました。ダンロップの名前は、今のタイヤ会社にも残っています。
bicycle(自転車)は、bi(2つ)と cycle(輪)を合わせた言葉です。cycle はギリシャ語の「円」から来ています。同じように、1輪車は unicycle、3輪車は tricycle といいます。

おうちでやってみよう
10円玉を机の上に立てて、指でそっと前へころがしてみよう。まっすぐ立っているうちはまっすぐ進み、少しかたむくと、かたむいた方へカーブしながらころがるよ。これは自転車と同じしくみではないけれど、走るものの向きとかたむきが深く関係していることを観察できます。10円玉を口に入れず、ころがしたあとは手を洗おう。
英文と解説は、このコーナーのために子ども向けに書き下ろしたものです(AIと人が作成。Codex で英語・和訳・事実をチェックし、人の目でも順次確認しています)。100年以上前の原文をそのまま載せている「おはなし」のページとは分けています。






