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誕生日のパラドックス:たった23人で「同じ誕生日」の確率が50%を超える理由

誕生日のパラドックス:たった23人で「同じ誕生日」の確率が50%を超える理由

読む前に予想してみよう!

40人のクラスに、誕生日が同じ2人がいる確率は10%くらいだ

研究カード(どんな研究?)
対象
確率の計算と実データ
規模
理論+実データの検証
研究の種類
数学的分析
確かさ
★★★★★
3秒でわかる

23人いれば同じ誕生日の2人がいる確率は約50.7%、40人なら約89%。理由は2人の組み合わせが253通りもあるから。誕生日のかたよりは確率をさらに上げる。

ひとことで言うとクラスに同じ誕生日の人がいるのは、じつは「よくあること」!

もくじ
  1. 決め手は「2人の組み合わせ」の数
  2. 計算してみよう
  3. 現実の誕生日はかたよっている。それでも大丈夫?
  4. まとめ

誕生日のパラドックスとは、「たった23人集まるだけで、同じ誕生日の2人がいる確率が50%を超える」という、直感に反する確率の話です。正確には約50.7%。40人なら約89%、50人なら約97%、70人なら99.9%にもなります。

「1年は365日もあるのに、そんなはずない!」と思いますよね。その違和感の正体は、「自分と同じ誕生日の人」と「誰か2人が同じ誕生日」を、頭の中で取りちがえていることにあります。

01決め手は「2人の組み合わせ」の数

23人いると、2人の組み合わせは何通りあるでしょう? 23×22÷2=253通りです。誕生日が一致するチャンスが、253回もあるのです。

一方、「自分と同じ誕生日の人がいるか」だと、チャンスは自分以外の22回だけ。私たちはついこちらで考えてしまうので、「23人なんかじゃ一致しないよ」と感じてしまうのです。

02計算してみよう

「全員の誕生日がバラバラ」になる確率を計算して、1から引くのがコツです(うるう年は考えず、どの日も同じ確率とします)。

  • 1人目:どの日でもOK → 365/365
  • 2人目:1人目とちがう日 → 364/365
  • 3人目:2人とちがう日 → 363/365
  • ……23人目まで続ける

全部かけ算すると、全員バラバラの確率は約49.3%。だから、誰か2人が一致する確率は約50.7%になります。

23人いれば、2人の組み合わせは253通り
23人いれば、2人の組み合わせは253通り

人数をふやしていくと、確率はぐんぐん上がります。

  • 10人:約12%
  • 20人:約41%
  • 30人:約71%
  • 50人:約97%
  • 57人:約99%

50人をこえると、同じ誕生日の2人がいないほうがめずらしいくらいなのです。

03現実の誕生日はかたよっている。それでも大丈夫?

実際には、生まれる人が多い季節や少ない日があり、誕生日は365日に均等ではありません。じゃあ計算はウソになるのでしょうか?

1977年と1980年に発表された数学の論文は、この疑問に答えています。誕生日がかたよっていると、一致する確率はむしろ上がるのです。人気の日に誕生日が集まりやすくなるからです。つまり「23人で50%以上」は、現実でも安全に成り立つのです。

さらに、イギリスの研究者は、サッカーの試合でピッチに立つ23人(両チームの選手22人+主審)の誕生日を実際に調べ、誕生日の一致がふつうに起きていることを示しました。

04まとめ

23人で同じ誕生日の確率が50%を超えるのは、2人の組み合わせが253通りもあるからでした。

「めったにない偶然」と感じることも、組み合わせの数を数えてみると、じつはよくあること。確率の直感をきたえる、最高の教材です。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerThe birthday paradox says that in a group of only 23 people, there is about a 50.7% chance that at least… 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

The birthday paradox says that in a group of only 23 people, there is about a 50.7% chance that at least two of them share a birthday. With 50 people, the chance rises to about 97%. This feels wrong because we tend to think about whether someone shares our own birthday.

In fact, to have a 50% chance that someone matches your birthday, you would need 253 people. The key is the number of pairs. A group of 23 people can form 253 different pairs, and each pair is a chance for a match. In real life, birthdays are not spread evenly across the year, but mathematicians have shown that this actually makes a match even more likely.

118 words ・ CEFR B1

和訳を見る

誕生日のパラドックスとは、わずか23人のグループでも、少なくとも2人の誕生日が同じである確率が約50.7%ある、というものです。50人なら、その確率は約97%に上がります。これがおかしく感じられるのは、私たちが、誰かが自分と同じ誕生日かどうかを考えがちだからです。

実は、誰かがあなたと同じ誕生日である確率を50%にするには、253人が必要です。カギは2人の組み合わせの数です。23人からは253通りの2人組ができ、それぞれの組が一致するチャンスになるのです。現実には、誕生日は1年じゅうに均等に散らばっているわけではありませんが、数学者たちは、そのことがむしろ一致をさらに起こりやすくすることを示しています。

4択リーディングクイズ

Q1. What is the passage mainly about?

Q2. How many people would you need for a 50% chance that someone shares your own birthday?

Q3. What happens to the chance of a match because birthdays are not spread evenly?

重要単語

  • probabilityB2
    名詞確率The probability is about fifty percent. the probability that ~「~である確率」。chance(可能性)よりかたい語で、数学・統計の文脈で使う。
  • coincidenceB2
    名詞偶然の一致Sharing a birthday is not a rare coincidence. by coincidence「偶然に」。動詞 coincide with ~「~と同時に起こる・一致する」。
  • pairA2
    名詞2つ(2人)一組There are 253 pairs in a group of 23. in pairs「2人一組で」。a pair of glasses「めがね1つ」のように、2つの部分からなる物にも使う。
  • intuitionC1
    名詞直感Our intuition about chance is often wrong. 形容詞 intuitive。counterintuitive「直感に反する」はまさにこのパラドックスを表す語。
  • assumeB2
    動詞仮定する・当然と思うWe assume that all birthdays are equally likely. 名詞 assumption「仮定」。assuming that ~「~と仮定すると」は数学・論説文の頻出表現。
  • contradictionC1
    名詞矛盾The paradox is not a real contradiction. contra-(反対)+dict(言う)。動詞 contradict「矛盾する・反論する」。

4コマでわかる

誕生日のパラドックス:たった23人で「同じ誕生日」の確率が50%を超える理由の4コマ漫画
23人集まれば、同じ誕生日の2人がいる確率は50%超え。40人のクラスなら約89%。でも「自分と同じ誕生日の人」がいる確率を50%にするには253人も必要らしい。この差に、人間の確率の直感のクセがかくれている。

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出典・参考文献(5件)タップで表示
  1. Munford (1977) A Note on the Uniformity Assumption in the Birthday Problem, The American Statisticiandoi.org
  2. Berresford (1980) The Uniformity Assumption in the Birthday Problem, Mathematics Magazinedoi.org
  3. Matthews & Stones (1998) Coincidences: the truth is out there, Teaching Statisticsdoi.org
  4. Falk (2013) A Closer Look at the Notorious Birthday Coincidences, Teaching Statisticsdoi.org
  5. Diaconis & Mosteller (1989) Methods for Studying Coincidences, Journal of the American Statistical Associationdoi.org