まずはこの3つ
- 主役は子ども。保護者は「安心できる基地」の役
- 助言より、まず「聞く」。結論は子どもに任せる
- 結果がどうであっても「よくがんばったね」は変わらない
はじめに:正解は家庭ごとに違う
ここに書いたのは、多くの家庭で役立ちやすい考え方の例で、守らなければならない決まりではない。お子さんの性格や家庭の事情に合わせて、使えそうなものだけを1つずつ取り入れていただければ十分。保護者の方自身が無理をしないことも、大切なサポートの一つ。
保護者にできること6
- 1生活の土台を整える食事・睡眠・静かな環境。勉強の中身より、まずここを支えることが、保護者が担いやすい大切な役割。
- 2話を最後まで聞く不安や愚痴が出た時は、すぐに助言せず「そうなんだね」と受け止める。話すだけで整理がつくことも多い。
- 3決めるのは本人に志望校や勉強法は、情報を出して一緒に考えつつ、最後は本人が決める。自分で選んだ道は踏ん張りがきく。
- 4事務の手続きを一緒に確認出願・受験料・宿泊・交通の手配と締め切りを、カレンダーで一緒に管理する。
- 5ふだんどおりに接する受験生だからと特別扱いしすぎない。いつもの会話・いつもの食卓が安心につながる。
- 6先生と連絡を取る気になることは、本人の了解をとったうえで担任や塾の先生に相談する。※安全に関わる緊急時は了解を待たずに連絡を。
言葉の選び方:言い換えの例6
悪気のない一言が、受験生には重く響くことがある
- ✕「勉強しなさい」○「今日はどこまで進んだ?」「何か手伝えることある?」命令より、関心を伝える方が届きやすい
- ✕「〇〇ちゃんはA判定だって」○「前の模試より、ここが伸びたね」比べる相手は他人ではなく過去の本人
- ✕「絶対に受かってね」○「ここまでよくがんばってきたね」結果への期待は、本番のプレッシャーになりやすい
- ✕「お金がかかってるんだから」○「応援してるよ」負い目を感じると集中しにくい
- ✕「そんなことで落ち込まないの」○「悔しかったね」まず気持ちを受け止めてから
- ✕「大丈夫、受かるよ」を連発○「いつもどおりでいいよ」根拠のない励ましは、かえって不安を呼ぶことも
食事と睡眠のサポート6
- 1朝食を用意する軽くても朝食を。おにぎり・バナナ・ヨーグルトなど、短時間で食べられる物があると助かる。
- 2主食・主菜・副菜をそろえる特別な「受験メニュー」より、ふだんのバランスのよい食事が基本。
- 3夜食は軽く夜遅くの重い食事は睡眠を妨げやすい。温かい飲み物やおにぎり程度に。
- 4寝る時刻を一緒に守る中高生の睡眠の目安は8〜10時間(厚生労働省の睡眠ガイド2023)。家族も夜は静かに過ごし、リビングの明かりやテレビの音に気を配る。
- 5体調管理を家族ぐるみで手洗い・換気・加湿は家族全員で。予防接種は家族で話し合い、医師に相談する。
- 6当日の食事は「いつもの物」試験当日は、食べ慣れた物を腹八分目に。縁起物でも初めての物は避ける。
試験当日の送り出し5
- 1前夜持ち物の確認は本人に任せ、聞かれたら手伝う。「明日はいつもどおりでいいよ」と一言。
- 2朝いつもの朝食といつもの会話。時間に余裕を持って起こせるよう、保護者も目覚ましを。
- 3出発「いってらっしゃい」で十分。忘れ物をくり返し確認すると、かえって不安になることも。
- 4試験中連絡がなくても心配しない(試験中はスマホの電源を切っている)。遅延などの連絡が来た時のために電話に出られるようにしておく。
- 5帰宅後「おつかれさま」とだけ。手応えは本人が話したくなったら聞く。翌日も試験があれば早く寝られるように。
付き添いの前に確認したいこと
試験場への保護者の入場や控室の有無は、試験によって違う。たとえば共通テストは、受験者以外は、受験上の配慮で許可された付添者を除き試験場に入場できないと案内されている(R8)。大学の個別試験も、控室の有無や待ち合わせの場所を、最新の受験案内・大学の発表で事前に確認しておく。
結果が出た時の声かけ
| 場面 | 声かけの例 | 心がけたいこと |
|---|---|---|
| 発表の前 | 「どんな結果でも一緒に考えよう」 | 結果より、次の動きを一緒に考える姿勢を |
| 合格 | 「おめでとう!よくがんばったね」 | 努力を認める。手続きの締め切りの確認も一緒に |
| 不合格 | 「悔しいね。本当によくがんばった」 | まず気持ちに寄り添う。次の話は落ち着いてから |
| 次の試験が続く時 | 「切り替えて、次はいつもどおりで」 | 反省会は短く、翌日の準備と睡眠を優先 |
| 進路を決める時 | 「あなたが納得できる方を選ぼう」 | 情報は出しても、決めるのは本人 |
保護者の方ご自身のために3
- 1不安を子どもに向けない保護者の不安は自然なこと。パートナー・友人・先生など、子ども以外の相手に話す。
- 2情報を集めすぎないネットの合格体験談や噂は、かえって不安を増やすことがある。公式の受験案内を基本に。
- 3心配なサインは専門家へ眠れない・食べられない・ひどく落ち込む状態が続く時は、学校の先生やスクールカウンセラー、医師に早めに相談する。
確認テスト
- 1受験生が不安を話してきた時、まずしたいことは?正解は 最後まで聞いて受け止める。話すだけで整理がつくことも
- 2「〇〇ちゃんはA判定だって」の言い換えとして良いのは?正解は 「前の模試よりここが伸びたね」。比べるのは過去の本人
- 3共通テストで、受験者以外に試験場へ入場できるのは?正解は 許可された付添者だけ。R8受験上の注意
- 4不合格の知らせを受けた直後の声かけとして良いのは?正解は 「悔しいね。よくがんばった」。まず気持ちに寄り添う
参考にした資料
保護者のサポートを一覧にまとめ、A4 2枚で印刷できる無料PDFにしました。Web版は赤シート・覚えたチェック・カード・4択テストつき。