✍️ 準1級ライティング 120〜150語は10文で届く
準1級のライティングで「120語が書けない」と悩む人は、語数ではなく文の数で考えましょう。序論2・本論3・本論3・結論2の10文を書けば、自然に130〜140語に届きます。設計図と各文の役割、語数調整の技を模範例つきで紹介します。
120〜150語は「何文」なのか
準1級の意見論述は、120〜150語で書きます。2級の80〜100語から一気に増えるので、「120語が遠い」と感じる人が多いパートです。ここで大切なのは、語数を気にしながら書くのをやめて、文の数で管理することです。
120〜150語を1文あたりの平均語数で割ると、約10文になります。1文が13〜14語なら、10文で130〜140語に着地します。つまり、「10文書けば語数は自然に足りる」わけです。語数不足で悩む人の多くは、文の数が7〜8文で止まっているか、1文が短すぎる(8〜9語)かのどちらかです。
試験中に語数を数える余裕はありません。「序論2・本論3・本論3・結論2」の10文を書き切ることだけを意識してください。これなら、書いている最中に進捗が分かります。
10文の設計図
次の表が、この記事で紹介する10文構成です。語数はあくまで目安です。
2級で8文構成(序論1・本論2×2・結論1)に慣れている人は、序論と結論を1文ずつ、本論の各段落を1文ずつ増やしたものと考えれば、無理なく移行できます。
採点では内容・構成・語彙・文法が見られます。段落分けの形式より、構成の分かりやすさが重要です。S-CBTでは改行して段落を分けると、自分でも文数を数えやすくなります。
本論の3文ブロックを型にする
語数を決めるのは、本論の各段落を「3文」で書けるかどうかです。95語前後で止まる答案は、本論が各2文で終わっている場合がほとんどです。そこで、本論を次の「3文ブロック」に固定します。
- 理由を言う(10〜11語)。First, ... で始め、POINTSに沿った主張を1文で述べる
- その理由を詳しく説明する(15〜18語)。なぜそう言えるのかを、関係詞や接続詞を使って1文に詰める
- データまたは帰結を示す(12〜14語)。According to several reports, ... と事実を加えるか、Therefore, ... で結果を述べる
3文目は「データ」か「結果」の二択と決めておくと、迷わずに書けます。データは本物の統計を書く必要はなく、Many studies suggest that ... のように一般的な傾向として述べれば十分です。ただし、具体的な数字を捏造する必要もありません。
完成例:138語の答案を分解する
次のトピックで、10文の答案を作ってみます。
トピック:Should cities limit the use of private cars in their central areas? POINTS例:Environment / Economy / Convenience
[本論①] First, fewer cars would mean cleaner air. Exhaust gas is a major source of pollution, and it causes breathing problems, particularly among children and the elderly. In addition, cities that have restricted traffic have often reported a noticeable drop in air pollution within a few years.
[本論②] Second, such a policy could actually help local businesses. When streets are free from traffic, more people walk around, and shops and cafes attract more customers. Therefore, the money spent on road maintenance could be used to improve public transportation instead.
[結論] In conclusion, limiting cars downtown protects citizens' health and supports the local economy. For these reasons, I firmly believe that cities should take this step.
語数は、序論26語・本論①46語・本論②41語・結論25語の合計138語です。各文の役割は次のとおりです。
- 第1文で立場を言い切り、第2文でPOINTSの2つ(the environment と the local economy)を予告している
- 本論①の第3文は「データ型」、本論②の第3文は「帰結型」で、型を使い分けている
- 結論の第1文は序論の言い換え、第2文は For these reasons で強く締めている
和訳のイメージは、「都市は中心部での自家用車を制限すべきだ。この政策は環境と地域経済に明確な利益をもたらす。まず、車が減れば空気がきれいになる…」という流れです。同じ型を別のトピックにも当てはめて練習しましょう。
POINTSの選び方で語数は決まる
意見論述にはPOINTSとして3〜4つの観点が示され、そのうち2つ以上を使うことになっています。どれを選ぶかで書きやすさが大きく変わります。選ぶ基準は次の2つです。
- For example, ... に続く具体例をすぐ思いつけるものを選ぶ。本心と一致するかどうかは関係ありません。書きやすい観点が正解です
- 性質の違う2つを組み合わせる。たとえば「費用」と「健康」のように、経済面と生活面から述べると、内容の重複を避けられます
Cost is important. Health is important. のように観点名を並べるだけでは、内容として評価されません。必ず、その観点がなぜ主張を支えるのかを1文以上で説明してください。
あと5語足りないときの調整と、避けたい語数稼ぎ
書き終えて語数が少し足りないと感じたら、文を1つ足すのではなく、既存の文を膨らませます。語彙や文法のレベルも上がるので一石二鳥です。
- 主語を関係詞で拡張する:Cities → Cities that have limited traffic
- 分詞構文を足す:..., causing breathing problems
- 名詞構文を節にする:the increase of cars → the number of cars is increasing
- 副詞を1語入れる:often / significantly / particularly
- 前置詞句で対象を限定する:among children and the elderly
- 接続副詞を足す:In addition, / As a result,
たとえば Exhaust gas causes breathing problems.(6語)は、Exhaust gas is a major source of pollution, and it causes breathing problems, particularly among children and the elderly.(19語)に育てられます。この「1文を伸ばす練習」を普段からしておくと、本番で語数調整に困りません。
語数を増やそうとして、次のような書き方をすると、逆に減点されるおそれがあります。
- POINTS名の羅列(内容のない文の繰り返し)
- 2つの本論で、実質的に同じ観点を言い換えて書く
- 結論で新しい理由を追加する(結論は序論の言い換えに徹する)
- 同じ単語や表現を何度も使う(important の連発など)
- 150語を大幅に超える(指定語数を守ることも評価に含まれる)
語数は「増やす」のではなく、「型を守れば届く」ものと考えましょう。特に結論は2文で切るのが鉄則です。
S-CBTでの書き方とチェックリスト
S-CBTのライティングはパソコンで入力します。手書きより速く書ける反面、次の点に注意してください。
- 文ごとに改行するか、段落ごとに空行を入れて、文の数を目で確認できるようにする
- 打ち終えたら、文の数(10文)と各段落の文数を確認する
- スペルチェックが効かない前提で、environment や particularly など間違えやすい語は普段から入力練習しておく
- メモ用紙に、序論・本論・結論の骨組みを2〜3分で書き出してから入力を始める
時間配分は、意見論述に約20分が目安です。骨組みに3分、入力に14分、見直しに3分を取ると、余裕をもって終えられます。
- 立場を序論で明確に述べたか
- POINTSを2つ、内容を伴って使ったか
- 本論は各3文で、3文目にデータか帰結を入れたか
- 結論は序論の言い換えで、新しい理由を入れていないか
- 10文で130〜140語前後に収まっているか
要約問題(60〜70語)にも同じ発想が使えます。こちらは「4文で65語前後」を目安に、各文16語前後で書くと語数の範囲に収まります。意見論述は10文、要約は4文と、文数で管理する習慣をつけましょう。