🎤 準1級 面接(スピーキング)直前チェック
準1級のスピーキングは、ナレーション15点が最大の山ですが、Q&Aと態度点で十分に挽回できる設計です。直前にやるべきことは新しい知識の詰め込みではなく、型の確認です。準備1分の使い方から、No.1〜No.4の答え方、秒数配分、NG行動までを整理します。
配点の地図:どこで点を取る試験か
準1級のスピーキングは、38点満点で、合格の目安は約26点(約7割)です。満点を狙う必要はなく、「取れる場所で確実に取る」設計で十分に合格できます。まず配点の地図を頭に入れましょう。
ナレーションで10〜11点、No.1〜No.4で12〜13点、態度で3点が取れれば、約26点に届きます。ナレーションで取りこぼしても、Q&Aで挽回できる配点になっているのがこの試験の特徴です。
S-CBTは面接官がいない録音式で、PC画面の動画とテキストに従って進みます。内容面の対策は同じですが、機器の操作や声の出し方に注意点があります。詳しくは「S-CBTスピーキング対策」の記事を参照してください。
準備1分:全文を作らず、骨組みだけを作る
ナレーションカードの準備時間は1分です。この1分で全文を英語で組み立てようとすると、必ず間に合いません。次の配分で「骨組みメモ」だけを作ります。
メモは日本語でも英単語でも構いませんが、書く時間があれば目で追うだけで十分です。英文を書き始めると時間切れになります。
セリフの吹き出し、時計、日付、看板などは、必ず話に組み込む材料です。準備の40秒で、各コマの「小道具」を1つずつ拾っておきましょう。
ナレーションの型と秒数配分
ナレーションは、次の3つの型を全コマに当てはめると、初見のカードでも安定して話せます。
- 各コマを時間表現で始める。One day, ... / A month later, ... / The next week, ... のように、コマの切り替えを聞き手に伝える
- 1コマを「動作→セリフ→感情」の3文で構成する。何をしていたか、何と言ったか、どう感じたかの順
- セリフや看板は間接話法で処理する。She said that she wanted to ... のように、時制を過去にそろえる
全体は過去形で統一します。次は、型に沿った模範例です。(想定カード:空き地を市民菜園にする話)
この例は、各コマ2〜3文、合計で約110語です。1コマ約30秒×4コマで2分に収まります。文の長さを欲張らず、3文型で淡々と進めることが大切です。
- 途中で現在形になる(過去形で統一する)
- コマを説明するだけで、時間の経過を示さない
- セリフを直接引用して、時制が混ざる
- 2コマ目までで時間を使い切り、4コマ目が急ぎ足になる
ナレーションは、冒頭の1文を読んでから、4コマを約30秒ずつで話します。時計がなくても進度が分かるように、次の目安を使いましょう。
普段の練習では、スマホのタイマーを2分にセットして、コマごとに「30秒ごとにひと区切り」を意識してください。1コマで文が出なくても、黙り込まずに、The next thing was that ... のようなつなぎでいいので、時間を止めないことが大切です。
No.1:4コマ目の人物になりきる
No.1では、「あなたが4コマ目の人物なら、何を考えているか」を問われます。回答は必ず I'd be thinking that ... で始めます。仮定法の形を使うことが、この問題の採点ポイントです。
A: I'd be thinking that I should have asked more neighbors to help earlier. If I had explained the plan more carefully, more people might have joined us from the beginning.
型は「気持ち(I'd be thinking that ...)+反省や対処(I should have ... / I shouldn't have ...)」の2文です。4コマ目の状況が「うまくいかなかった場面」なら should have、「良い結果」なら I'd be thinking how glad I am that ... のように応用します。
「彼女は〜と考えているだろう」ではなく、「私が彼女なら〜」と答える問題です。主語を she にしてしまうと、仮定法の問いに答えていないことになります。
No.2〜No.4:意見の型は「立場→理由→具体例→つなぎ」
No.2〜No.4は、社会的なトピックへの意見を問われます。No.4は、話題の導入文のあとに出る質問が本題です。導入文を聞き流さず、質問文だけを正確に聞き取りましょう。
意見は次の5段階で組み立てます。
- 立場:Yes, I think so. / No, I don't think so. / It depends. と最初の1〜2秒で言い切る
- 意見の切り出し:I think that ... / In my opinion, ...
- 根拠・具体例:For example, ... と1〜2文で述べる
- 論理接続:Therefore, / Also, / On the other hand, ...
- 沈黙回避表現:Well, / Let me see, / That's a good question. で考える時間を稼ぐ
A: Yes, I think so. Working from home saves time, so employees can spend more time with their families. Also, companies can reduce office costs, which is good for their business.
この答えは約35語です。質問に対して、20〜30秒でおよそ2〜3文が適量です。長く話そうとして文法を崩すより、短くても正確な文を2〜3文並べるほうが得点につながります。
「立場を先に言う」ことが最大のコツです。理由が思いつかなくても、立場を先に言えば、その後の理由を考える時間を自然に確保できます。
無言を避ける・聞き返し・NG行動
この試験で最も避けたいのは、無言です。考えている間も、次のようなつなぎ表現で声を出し続けましょう。
- Well, ... / Let me see, ... / That's an interesting question. / How can I put it, ...
- 聞き取れなかったときは、Could you repeat the question, please? と1回だけ聞き返す。何度も聞き返すと減点のリスクがある
次の行動は避けてください。
赤ランプ(録音開始の合図)が表示される形式では、ランプが点いてから1呼吸置いて話し始めます。最初の1文が録音されずに消えるのを防ぐためです。
当日の最終チェック5箇条
- ナレーションは、時間表現で各コマを始め、動作→セリフ→感情の3文型で話す
- 全体を過去形で統一し、セリフは間接話法にする
- No.1は必ず I'd be thinking that ... で始め、should have を使った反省または対処を言う
- No.2〜No.4は、立場を先に言い切り、理由と具体例で2〜3文にまとめる
- 無言をやめ、つなぎ表現で声を出し続ける。声量は普段の1.3倍
試験の直前は、新しい表現を覚えようとせず、ナレーションの型を頭の中で1周させることに時間を使ってください。全文を暗唱する必要はありません。型と5つの合言葉さえ守れば、38点中26点は十分に狙えます。
前日は、過去問のカード1枚でナレーションを2分で話す練習を1回だけ行い、早めに休みましょう。当日の朝は英語の音声を耳に入れて、口を英語モードに切り替えておくと、最初の一言が出やすくなります。