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【マルディグラとは?】2026年2月17日(火)Mardi Gras / Carnivalの歴史・由来・意味・なぜ紫金緑?ニューオーリンズ&リオまで完全解説

2026年2月17日(火)のマルディグラ(Mardi Gras)。フランス語で「太った火曜日(Fat Tuesday)」を意味するこの日は、ニューオーリンズでは街中がパレードと音楽で埋め尽くされ、ブラジルのリオではサンバのリズムが鳴り響く――世界最大級のお祭りが繰り広げられる日です。

 

「なぜ”太った火曜日”なの?」「紫・金・緑の3色にはどんな意味が?」「キングケーキの中に赤ちゃんの人形が入っているのはなぜ?」と疑問に思う方も多いはず。この記事では、マルディグラ/カーニバルの由来と歴史から、ニューオーリンズとリオの祝い方、シンボルの意味、さらには英語フレーズやおもしろトリビアまで、まるごと解説します。読み終わる頃には「こんなに奥が深いお祭りだったのか!」と驚くはずです。

📖 この記事で分かること

  • マルディグラ(Mardi Gras)の名前の由来と歴史(古代ローマ〜現代まで)
  • 紫・金・緑のテーマカラー、キングケーキ、仮面などシンボルの意味
  • ニューオーリンズ・リオデジャネイロ・ヴェネツィアなど世界各国の祝い方
  • 川を緑に染める?ビーズが2,500万ポンド?驚きの風習とスケール
  • マルディグラに使える英語フレーズ&おもしろトリビア

🎭 マルディグラの由来と歴史

マルディグラはなぜ毎年日付が変わるのか?なぜ「カーニバル」とも呼ばれるのか?その歴史をたどると、古代ローマの春の祭りまでさかのぼります。

🍖 「Fat Tuesday」ってどういう意味?

「Mardi Gras」はフランス語で、Mardi=火曜日、Gras=太ったという意味。直訳すると「太った火曜日」です。なぜ「太った」かというと、この日はキリスト教の四旬節(Lent=レント)が始まる前日にあたり、断食や節制に入る前に肉・卵・バター・チーズなどの贅沢な食べ物を思いっきり食べ尽くす日だったからです。

四旬節はイースター(復活祭)の46日前から始まる約40日間の断食・節制期間。翌日の「灰の水曜日(Ash Wednesday)」からは肉を食べず、質素な生活を送るのがキリスト教の伝統です。だからこそ、その前日に「最後の大宴会」として思いっきり食べて飲んで騒ごう!というのがマルディグラの原点なのです。

💡 つまり

マルディグラは「断食の前に贅沢な食べ物を食べ尽くす最後の日」。もともとはカトリックの暦に基づく宗教的な行事で、毎年日付が変わるのはイースターの日程によって決まるためです。2026年は2月17日(火)がマルディグラです。

🎪 「カーニバル」と「マルディグラ」の違いは?

「カーニバル(Carnival)」と「マルディグラ(Mardi Gras)」はよく混同されますが、厳密には異なります。カーニバルは1月6日(公現祭/エピファニー)から灰の水曜日の前日まで続くお祭りシーズン全体のこと。一方、マルディグラはそのシーズン最後の日=火曜日1日だけを指します。

「Carnival」の語源はラテン語の「carnem levare(肉を取り除く)」。まさに断食前に肉を食べ尽くし、肉に「さよなら」を告げるという意味が込められています。ニューオーリンズでは約6週間のカーニバルシーズンを通じてパレードやパーティーが行われ、マルディグラ当日がその壮大なフィナーレとなります。

🏛️ 古代ローマから中世ヨーロッパへ

マルディグラのルーツは、古代ローマの春の豊穣を祝う祭り「サトゥルナリア」や「ルペルカリア」にまでさかのぼると言われています。冬から春への移り変わりを祝うこれらの祭りでは、社会的な規範が一時的に緩和され、仮面をつけて身分を隠し、飲食や踊りを楽しむ風習がありました。

キリスト教がローマに広まると、こうした異教の祭りは次第にキリスト教の暦に取り込まれ、四旬節前の「カーニバル」として再編されました。中世ヨーロッパではフランス、イタリア、スペインなどカトリック圏で盛大に祝われるようになり、特にヴェネツィアのカーニバルは豪華な仮面舞踏会で世界的に有名になりました。

🇺🇸 新大陸アメリカへ — ニューオーリンズの誕生(17世紀〜)

マルディグラがアメリカに渡ったのは17世紀末。1699年、フランスの探検家ピエール・ル・モイヌ・ディベルヴィルがミシシッピ川の河口付近に上陸した日がちょうどマルディグラの前日で、そこを「ポイント・デュ・マルディグラ(Point du Mardi Gras)」と名付けたのがアメリカでの始まりとされています。

ニューオーリンズは1718年にフランス人によって建設され、1730年代には公然とマルディグラが祝われるようになりました。1857年には「ミスティック・クルー・オブ・コーマス(Mistick Krewe of Comus)」が結成され、松明に照らされた山車パレードと仮面舞踏会が開催。これが現在の壮大なニューオーリンズ・マルディグラの原型となりました。

💜💛💚 紫・金・緑 — なぜこの3色?

マルディグラといえば紫・金・緑の3色。この色が公式に登場したのは1872年のこと。ニューオーリンズを訪問したロシアの大公アレクセイ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフを歓迎するために結成された「クルー・オブ・レックス(Rex)」が、市民に「バルコニーを紫・金・緑で飾ろう!」と新聞で呼びかけたのが始まりです。

なぜこの3色が選ばれたかは実ははっきりしません。紋章学のルールに基づいて「王にふさわしい旗を作る」ために選ばれたという説が有力です。紫は古来から王族の色、金は金属として必須、そして残りの選択肢(赤・緑・黒)から緑が選ばれた、というわけです。1892年のレックスのパレードテーマ「色彩の象徴(Symbolism of Colors)」で、ついに各色に公式な意味が与えられました。

🤔 知ってた?

紫・金・緑の3色がルイジアナ州の大学カラーにも影響を与えたという都市伝説があります。マルディグラシーズンに店に並んでいた紫と金の飾りをLSU(ルイジアナ州立大学)が買い占め、残った緑をテュレーン大学が使った――というお話。真偽は定かではありませんが、ルイジアナの人々に愛されている逸話です!

🟣 マルディグラのシンボル一覧

マルディグラにはたくさんのシンボルが登場します。それぞれの意味を知ると、お祭りがもっと楽しくなります!

📊 マルディグラ シンボル早見表

シンボル 英語名 意味・由来
💜 紫 Purple(Justice) 正義を象徴。古来から王族・高貴さの色
💛 金 Gold(Power) 権力を象徴。カーニバルの「王」にちなむ
💚 緑 Green(Faith) 信仰を象徴。復活と再生の色
🎭 仮面(マスク) Mask 身分を隠して無礼講を楽しむ中世からの伝統
🍰 キングケーキ King Cake 東方の三博士を記念した輪っか状のケーキ。中に赤ちゃんの人形が隠されている
📿 ビーズ Beads パレードの山車から観客に投げられるネックレス。幸運の象徴
⚜️ フルール・ド・リス Fleur-de-lis フランス王家の紋章。ルイジアナのフランス文化の象徴

💡 キングケーキの赤ちゃんの秘密

キングケーキの中には小さなプラスチックの赤ちゃん人形が隠されています。これはもともと幼子イエスを象徴するもので、「東方の三博士がベツレヘムで赤ちゃんのイエスを見つけた」という聖書の物語に由来しています。ケーキを切って赤ちゃんを見つけた人は「一日の王様/女王様」になれますが、同時に次のキングケーキパーティーを主催する義務も負います!こうしてカーニバルシーズン中、パーティーの連鎖が延々と続くのです。

🌎 世界各国のマルディグラ/カーニバル

マルディグラ/カーニバルはニューオーリンズだけのものではありません。カトリック文化が根付いた世界中の国々で、それぞれの形で盛大に祝われています。それぞれの国のユニークな祝い方を見てみましょう!

🇺🇸 ニューオーリンズ — 世界最大級の路上パーティー!

ニューオーリンズのマルディグラはとにかくスケールが桁違い!毎年約140万人の人々が街に押し寄せ、経済効果は10億ドル(約1,500億円)以上。ルイジアナ州ではマルディグラは法定祝日で、学校も会社もお休みです。

パレードを主催するのは「クルー(Krewe)」と呼ばれる社交クラブ。それぞれのクルーが毎年異なるテーマを決め、壮大な山車(フロート)を制作します。有名なクルーには「レックス(Rex)」「バッカス(Bacchus)」「エンディミオン(Endymion)」「ズールー(Zulu)」などがあり、マルディグラ当日のレックスとズールーのパレードがシーズンのクライマックスです。

パレードでは山車の上からビーズやコイン(ダブルーン)、ぬいぐるみなどの「スロウズ(Throws)」が観客に向かって投げられます。観客は「Throw me something, mister!(何か投げて!)」と叫んでビーズを集めるのが定番。法律により、山車に乗る人は必ず仮面をつけなければならないというルールもあります!

🇧🇷 リオデジャネイロ — 地球最大のパーティー!

ブラジル・リオデジャネイロのカーニバルは「地球上最大のパーティー」と呼ばれ、毎年200万人以上が参加します。2026年は2月13日〜21日に開催。メインイベントはサンバドロームで行われるサンバパレードで、トップ12のサンバスクール(サンバチーム)が3夜にわたって競い合います。

各サンバスクールはそれぞれ3,000人以上のダンサー・ミュージシャン・パフォーマーで構成され、壮大な山車ときらびやかなコスチュームで85分間のショーを披露。審査員が衣装、サンバの歌、リズム、テーマなど10のカテゴリーで採点し、チャンピオンを決定します。サンバドロームの外でも、市内各所で400以上の「ブロコ(bloco)」と呼ばれる無料のストリートパーティーが開催され、100万人規模のものまであります。

🇮🇹 ヴェネツィア — 幻想的な仮面舞踏会

イタリア・ヴェネツィアのカーニバル(Carnevale di Venezia)はヨーロッパで最も優雅なカーニバルの一つ。精巧な仮面(マスケラ)と豪華な中世風コスチュームで街を練り歩く人々が、まるで映画のワンシーンのような光景を作り出します。サン・マルコ広場を中心に仮面舞踏会やコンテストが開催され、ヴェネツィアの歴史と芸術が融合した幻想的な雰囲気が楽しめます。

🇧🇪 バンシュ(ベルギー)— ユネスコ無形文化遺産

ベルギーのバンシュのカーニバルは2003年にユネスコ無形文化遺産に登録された歴史あるお祭り。「ジル(Gilles)」と呼ばれるパフォーマーたちが赤・黒・黄色の精巧なコスチュームを身にまとい、パレード中に観客にオレンジを投げるという独特の伝統があります。

🇬🇧 イギリス — パンケーキ・デー!

イギリスではマルディグラのことを「Shrove Tuesday(シュローブ・チューズデー)」または「Pancake Day(パンケーキ・デー)」と呼びます。四旬節前に卵・牛乳・バターを使い切るためにパンケーキを焼いて食べるのが伝統。フライパンを持ってパンケーキをひっくり返しながら走るパンケーキレースというユニークな行事も各地で行われます。

🌍 世界の「マルディグラ」の呼び名

現地での呼び名 特徴
🇺🇸 アメリカ Mardi Gras / Fat Tuesday ニューオーリンズのパレード、キングケーキ、ビーズ
🇧🇷 ブラジル Carnaval リオのサンバパレード、ブロコ(ストリートパーティー)
🇮🇹 イタリア Carnevale / Martedì Grasso ヴェネツィアの仮面舞踏会、イヴレアのオレンジ合戦
🇬🇧 イギリス Shrove Tuesday / Pancake Day パンケーキレース、四旬節前のパンケーキ作り
🇩🇪 ドイツ Fastnacht / Karneval ケルンのカーニバル、仮装パレード
🇸🇪 スウェーデン Fettisdagen セムラ(クリーム入り菓子パン)を食べる日
🇹🇹 トリニダード・トバゴ Carnival Tuesday カリブ海最大のカーニバル、スティールパン音楽

🤔 知ってた?

アメリカで最初にマルディグラが祝われたのは、ニューオーリンズではなくアラバマ州モービル(Mobile)だったとされています。1703年にフランス人入植者によって始められたモービルのマルディグラは、ニューオーリンズの建設(1718年)よりも15年も早かったのです!

🎊 マルディグラの定番の過ごし方

マルディグラは具体的にどうやって過ごすのでしょうか?世界共通の定番から、ニューオーリンズならではの風習まで紹介します。

📊 マルディグラの定番アクション

アクション 内容
💜💛💚 紫・金・緑を身につける 服・ビーズ・仮面など、3色を取り入れたコーディネートで祝う
🎭 仮面をつける 精巧な仮面からキラキラのフェザーマスクまで、仮面は必須アイテム
🍰 キングケーキを食べる シナモン風味のブリオッシュ生地に紫・金・緑の砂糖でデコレーション
🎊 パレードを観る・参加する ニューオーリンズでは数週間にわたって数十のパレードが開催される
📿 ビーズをキャッチする 「Throw me something, mister!」と叫んでビーズやグッズを集める
🍗 贅沢な食事を楽しむ ガンボ、ジャンバラヤ、クロウフィッシュ、ベニエなどルイジアナ料理を堪能

🗣️ マルディグラに使える英語フレーズ

マルディグラには定番の英語フレーズがあります。外国人の友達に使ったり、SNSに投稿したりすると盛り上がること間違いなし!

💬 定番フレーズ集

英語 意味 解説
Happy Mardi Gras! マルディグラおめでとう! 一番基本のあいさつ。誰にでも使えます
Laissez les bons temps rouler! 楽しい時間を転がせ!(=楽しもうぜ!) ケイジャン・フレンチの最も有名なフレーズ。「レッセ・レ・ボン・トン・ルーレ」と読みます
Throw me something, mister! 何か投げて、おじさん! パレードで山車に向かって叫ぶ定番フレーズ。ビーズをもらえます
Fat Tuesday 太った火曜日 Mardi Grasの英語訳。アメリカではこちらの呼び方も一般的
Who got the baby? 赤ちゃんは誰に当たった? キングケーキを切った時のお約束フレーズ。次のパーティー主催者を決める瞬間!
Carnival / Krewe カーニバル/クルー Carnivalはお祭りシーズン全体。Kreweはパレードを主催する社交クラブ

🎉 おもしろトリビア集

最後に、マルディグラに関する驚きのトリビアを紹介します。知っていたらちょっと自慢できるかも?

📿 ビーズの量がとんでもない

毎年ニューオーリンズのマルディグラで投げられるビーズの量は約2,500万ポンド(約1,130万kg)!2018年にはニューオーリンズ市が排水溝の詰まりを清掃した際、わずか5ブロックの範囲から93,000ポンド(約42トン)ものビーズが発見されました。

🎭 仮面をつけないと違法?!

ニューオーリンズの法律では、マルディグラのパレードで山車に乗る人は仮面またはフェイスペイントの着用が義務。2018年にはあるクルーが仮面をつけていない23人のライダーを乗せていたとして罰金を科されたこともあります。一方で、仮面は午後6時までに外さなければならないというルールもあります!

🍰 キングケーキの年間販売数がすごい

カーニバルシーズン中、ニューオーリンズだけで数十万個のキングケーキが消費されます。オフィス、学校、家庭でキングケーキパーティーが次々と開催され、赤ちゃん人形を見つけた人が次のケーキを持ってくるという連鎖が1月6日からマルディグラ当日まで約6週間も続くのです!

🥇 パレードは無料で楽しめる!

ニューオーリンズのマルディグラパレードは入場料もチケットも不要の完全無料。しかもビーズやおもちゃを大量にもらって帰れるため、「地球上最高の無料ショー(Greatest Free Show on Earth)」と呼ばれています。

🎅 サンタクロースがマルディグラに出現?

1870年のマルディグラパレードでは、なんとサンタクロースの扮装をした男性が山車からプレゼントを投げたのが記録に残っています。これが「スロウズ(投げ物)」文化の始まりだったとも言われています。

🐔 ケイジャン・マルディグラの鶏追い

ルイジアナ州の田舎では、マルディグラ当日に「クーリル・ド・マルディグラ(Courir de Mardi Gras)」というケイジャンの伝統行事が行われます。仮装した人々が農家を巡り、グリースを塗った棒の上にいる鶏を捕まえるために駆け回るというユニークすぎるイベントです!

🏡 パレードが中止になった年 — 「Yardi Gras」の誕生

2021年、パンデミックの影響でニューオーリンズのパレードが中止に。しかしニューオーリンズの人々は諦めませんでした。自宅をマルディグラの山車に見立てて豪華にデコレーションする「Yardi Gras(ヤーディ・グラ)」(yard=庭+Mardi Gras)というムーブメントが自然発生。マルディグラの精神が不屈であることを世界に示しました。

🤔 知ってた?

ニューオーリンズのマルディグラのビーズは、パレード後に木に引っかかったままになることが多く、地元では「マルディグラ・ツリー」と呼ばれています。キラキラのビーズが枝から垂れ下がる光景は、地元ならではの風物詩です!

✅ まとめ

マルディグラ/カーニバルは、古代ローマの祝祭に根ざした歴史ある行事でありながら、今では世界中で「思いっきり食べて飲んで踊って楽しむ日」として愛されています。最後にポイントを振り返ってみましょう。

📝 この記事のまとめ

  • マルディグラは2026年2月17日(火)。フランス語で「太った火曜日」、断食前の最後の大宴会の日
  • カーニバルは約6週間のシーズン全体、マルディグラはその最終日。語源は「肉にさよなら」
  • 紫・金・緑の3色は1872年にレックスが制定。紫=正義、金=権力、緑=信仰
  • キングケーキは東方の三博士を記念したケーキ。中の赤ちゃん人形を見つけたら次のパーティー主催者に
  • ニューオーリンズでは年間経済効果10億ドル超、ビーズ2,500万ポンドが投げられる
  • リオのカーニバルは200万人以上が参加する地球最大のパーティー
  • イギリスでは「パンケーキ・デー」として親しまれ、パンケーキレースが開催される
  • 合言葉は「Laissez les bons temps rouler!(楽しい時間を転がせ!)」

2月17日が近づいたら、ぜひ紫・金・緑のアイテムを身につけて、キングケーキを食べながら「Happy Mardi Gras!」と叫んでみてください。カトリックの伝統もカーニバルの歴史も関係なく、誰でも参加できるのがこのお祭りの最大の魅力です。🎭🎊