まずはこの3つ
- 2027年度から共通テストは「英語」が必須(独仏は選べない)
- 総合問題は日英両言語の長文+記述式。英作文もある
- 英作文は賛否より「主張の弱点を論理で突く」型が出た
入試の仕組み(大学の公表)
共通テスト100点+独自試験(総合問題)100点。英語の配点の内訳は公表されていない。
| 区分 | 2026年度 | 2027年度以降 |
|---|---|---|
| 共テ 外国語 | 英語・ドイツ語・フランス語から1 | 英語(必須) |
| 共テ その他 | 国語、数学Ⅰ・A(必須)+選択1科目 | 同じ |
| 共テの配点 | 4科目を各25点に換算(計100点) | 同じ |
| 独自試験 | 総合問題(100点) | 総合問題(100点) |
英語は2か所に分散している
①共テの外国語25点(英語ならリーディングとリスニングの合計を25点に換算)と、②総合問題の中の英語パート。総合問題は入試要項の説明(記事による)で「日英両言語による長文を読み解いたうえで解答する形式」で「記述式解答を含む」とされ、2026年度の出題の意図は「政治学や経済学を学ぶために必要な能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価」。数学Ⅰ・Aも必須なので、英語だけでは通らない設計。
総合問題の英語パート(2024〜2026年度・記事の分析)
原田英語の分析では、英語部分は2つの大問で構成されていた。
| 大問 | 形式 | 中身 |
|---|---|---|
| 1 | 英文読解+日本語記述 | 設問文は日本語。問い1〜8にマーク式と日本語で書く記述が混在 |
| 2 | 英作文 | まとまった英文で論じる(2026年度は2段落以上の指定) |
出題されたテーマ(記事の分析)
| 年度 | 大問1 英文読解 | 大問2 英作文 |
|---|---|---|
| 2026 | 国連の政策提言書:人口動態・教育・持続的発展 | ある主張の弱点を論理的に説明し、自分の意見を述べる |
| 2025 | 移民と犯罪/移民と経済的繁栄(2本の読み比べ) | 外国人住民の増加で起こりうる社会的緊張を1つ挙げ、自治体の政策を1つ論じる |
| 2024 | 世界はなぜ豊かになったのか(経済成長の歴史的起源) | 個人の自由と社会の公正の結びつきを、具体例と理由1つずつで論じる |
攻略法5
- 1日本語記述は「要約力」英文の内容を日本語で正確に短くまとめる。訳文を書き並べず、筆者の主張・根拠・対比の軸を拾う。国際教養の日本語要約の練習が流用できる。
- 22本の読み比べ2025年度は同じテーマの英文2本。2本の主張の違いを1行ずつで言えるようにしてから設問へ。
- 3英作文は段落の役割を決める2026年度は2つ以上の段落が条件(年度ごとに確認)。第1段落=主張の弱点の指摘、第2段落=自分の意見と根拠、のように役割を分けて書く。
- 4賛否で終わらせない2026年度は与えられた主張を批判的に検討してから立場を組み立てる形。記事によると解答例は、無条件に言い切る語を使っている点を弱点として指摘する所から始まっていた。
- 5社会科学の論点を英語で移民・教育・公正・人口動態など。テーマの知識より、論点を表す英語(下の語彙)で書けるかが差になる。
主張の弱点を突く5つの切り口5
論証の一般的な弱点。英作文でも日本語記述でも使える。例文はオリジナル。
- 1言い切りの語always / never / all / completely unacceptable などの無条件の語は、例外が1つあれば崩れる。The claim that tourism always harms local life ignores towns that depend on it.観光は常に地域の暮らしを損なうという主張は、観光に頼る町を無視している。
- 2隠れた前提主張が黙って前提にしている条件を言葉にし、それが成り立たない場面を示す。This argument assumes that every family can afford private lessons.この議論は、どの家庭も習い事の費用を払えると前提している。
- 3相関と因果の混同2つが同時に起きているだけで、一方が他方の原因とは限らない。第3の要因を挙げる。
- 4一部から全体へ少数の例や一地域のデータから全体を結論づけていないか。
- 5他の選択肢の無視「AかBか」しかないように見せていないか。両立案や第3の案を示す。
批判的英作文の決まり文句6
- This claim rests on the assumption that 〜★★★この主張は〜という前提の上に成り立っている隠れた前提を示す書き出し
- It does not follow that 〜★★★だからといって〜ということにはならない論理の飛躍を指摘する定番
- Correlation does not imply causation.★★★相関は因果を意味しない統計を使った主張への反論に
- This view overlooks 〜★★★この見方は〜を見落としているoverlook は他動詞。about は不要
- A more balanced approach would be to 〜★★★より釣り合いのとれたやり方は〜だろう批判のあとに自分の案を出す
- Local governments could 〜★★★自治体は〜できるだろう政策を論じる型。could で提案を柔らかく
社会科学テーマの語彙10
過去3年のテーマ(人口・教育・移民・成長・公正)を論じるための語。
語意味メモ
demographic change人口動態の変化aging population(高齢化)
sustainable development持続可能な発展国連の文書の頻出語
economic growth経済成長prosperity(繁栄)
social cohesion社会のまとまりsocial tension(緊張)と対比されやすい
integration(移民などの)統合assimilation(同化)と区別
foreign residents外国人住民外国籍の住民。immigrants(移住者)とは範囲が違う
inequality不平等・格差income inequality
individual liberty個人の自由social justice(社会正義)と対で
public policy公共政策implement a policy(実施する)
unintended consequences意図しない結果政策批判の決め手
準備の優先順位5
- 1共テ英語を安定させる2027年度から必須。リーディングとリスニングの合計が25点に換算される。
- 2数学Ⅰ・Aを捨てない共テで必須。文系専願で数学を外していると出願できない。
- 3英作文を添削してもらう批判的な英作文は独学では伸びにくい。遅くとも3か月前には見てもらう体制を(記事の助言)。
- 4日本語で書く練習英文を読んで日本語で短くまとめる練習を週に数本。
- 5時間配分は過去問で決める総合問題は120分(2026年度・記事による)で日本語の長文パートもある。英語パートにかける時間は大学が公開する過去問で実際に測る。
2027年度に向けての注意4
- 1確定:共テ英語の必須化2025年2月27日に学部が発表。2026年度まで選べたドイツ語・フランス語は、2027年度以降は選べない。
- 2予想:英作文は論理重視2026年度の「主張の弱点を説明」型が続くかは不明だが、賛否だけでなく批判的に検討する練習をしておくと安全。
- 3併願との相性記事は、本格的な英作文がある国際教養・法学部を比較的近い併願先としている。
- 4要確認総合問題の大問構成・設問数・配点の内訳は公表が限られ、年度で変わりうる。その年度の入試要項と最新の過去問で必ず確認する。
確認テスト
- 12027年度以降、政経の共通テストで外国語として使えるのは 。正解は 英語のみ。2025年2月の学部発表
- 2政経の共通テストで必須の数学は 。正解は 数学Ⅰ・A。文系でも必須
- 3“It does not that rich countries are happier.”(だからといって〜とはならない)正解は follow。It does not follow that=論理の飛躍の指摘
- 4Ice cream sales and drowning both rise in summer, but correlation does not imply .正解は causation。第3の要因(気温)がある
- 5“Every policy of this kind is completely unacceptable.” の弱点として最初に疑うのは 。正解は 無条件の言い切り。例外が1つあれば崩れる
- 62025年度の英作文で論じたのは、外国人住民の増加による社会的緊張と の政策。正解は 自治体。政策を1つ論じる形
参考にした資料
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