Touché.
トゥーシェイ
「相手の指摘や切り返しが的を射ていて、こちらが一本取られたと認めるときの一言。「一本取られた」「それを言われると弱い」に近い。」
フランス語のtoucher(触れる)の過去分詞touchéは、もとはフェンシングの試合で、相手の剣先が自分に触れたことを認める掛け声でした。英語では1902年から使われはじめ、1907年ごろには試合の外、つまり議論や会話の場でも、相手のうまい指摘を認める一言として使われるようになりました。剣の代わりに、言葉の切れ味で一本取られる、という置き換えです。
『ゲームばかりしてないで勉強したら』と言った相手に、『そういう自分こそスマホばかり見てるじゃん』と返された。たしかにその通りで、何も言い返せない。こういうとき、英語ならTouché.(一本取られたよ)の一言で済ませられる。
なぜこの意味になるのか
フランス語のtoucher(触れる)の過去分詞形がtouchéです。フェンシングでは、相手の剣先が自分に触れた、つまり一本取られたときに、この語で自分の負けを認めます。英語では1902年から使われ始め、1907年ごろにはフェンシングの試合の場を離れて、議論の中で相手のうまい指摘を認める意味でも使われるようになりました。
使うときの注意・使い分け
深刻な負けを認める言葉ではありません。相手の切り返しのうまさを、軽く認めるときに使う一言です。
例文で確かめる
"You always say you're busy, but you watched three movies this week." "Touché."
「いつも忙しいって言うけど、今週映画3本見たよね。」「一本取られたね。」
"If you're so against fast food, why is there a burger wrapper in your bag?" "Touché."
「ファストフードにそんなに反対してるなら、なんでカバンにハンバーガーの包み紙が入ってるの?」「それを言われると弱いな。」
発音・リズム
語尾のchéは日本語の『シェ』に近い音で、最後にアクセントを置きます。『トゥーチ』のように読まないように注意してください。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①会話文で、相手の切り返しに『一本取られた』と認める応答として空所に入れる形。You've got a point there. や I can't argue with that. と並べられます。②Touché.の意味を、『負けを認める謝罪』ではなく『相手の指摘のうまさを認める』軽いニュアンスで選ばせる形。③フェンシング由来だと知ったうえで、比喩的な使い方を選ばせる形。
- ここで外す
- Touché.を『ごめんなさい』のような謝罪の言葉だと訳してしまう誤りが定番です。謝罪ではなく、相手の指摘のうまさを認める軽い一言です。
- 決め手
- 直前に相手の鋭い指摘や矛盾を突く発言があれば、Touché.は謝罪ではなく『一本取られた』という意味です。深刻な謝罪の場面には使いません。
- 誤答
- I'm terribly sorry.(深刻な謝罪。相手の指摘のうまさを認める軽さがない)
- 正答
- Touché.(『一本取られたね』という、相手の指摘のうまさを認める軽い一言)
読み方が変わる
Before
Touché.を見ると、フランス語だから発音も意味も分からず、そのまま読み飛ばしていた
After
フェンシングの『一本取られた』という絵が浮かび、相手の鋭い指摘に対する軽い返しだとすぐに分かる
こぼれ話
同じくフランス語から英語に入った掛け声にen garde(構えて)があります。どちらもフェンシングの試合中の掛け声が、そのまま日常会話に持ち込まれた例です。
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- You got me there.Good point.
- 反対の意味
- I beg to differ.That's not fair.
Touché. を教室で使う(5分)
ねらい: 相手の指摘のうまさを認める場面で、Touché.を使わせる
- 先生「友達に矛盾を指摘されて、何も言い返せなかったことは?」と問いかける
- フェンシングで剣が触れる場面の絵を見せ、touchéが『一本取られた』の掛け声であることを確認する
- ペアで、片方が軽い矛盾を指摘し、もう片方がTouché.で認める会話を演じさせる
- 出口チケットで、この表現を使った会話を1組書かせる
出口チケット: 『部活を休むと言いながらゲームをしていたことを指摘された』という場面を、Touché.を使って英語で書きなさい。
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
以下の条件で、Touché.を使った会話文を作ってください。①相手の指摘や切り返しが的を射ていて、こちらが認めざるを得ない場面にする。②中学・高校生が実際に使いそうな場面にする。③日本語訳も添える。