1748年、ベンジャミン・フランクリンは Advice to a Young Tradesman という文章を書きました。若い商人への助言です。Wikipedia によると、この文章は George Fisher の The American Instructor という本に載りました。
文章は Remember that time is money. で始まります。1日10シリング稼げる人が、半日を遊んで過ごしたとします。遊びに使ったのが6ペンスでも、損はそれだけではない。ほかに5シリングを捨てたのと同じだ、とフランクリンは書いています。
ただし、この言い方を最初に使ったのは、フランクリンではありません。Quote Investigator によると、1719年のロンドンの新聞 The Free-Thinker に、すでに That Time is Money という一文があります。
テスト前の日曜日、「少しだけ」と思って動画を見始めました。気づいたら、窓の外はもう暗くなっています。
使ったお金は0円です。でも、勉強に使えたはずの3時間が消えました。
時間をむだにするのは、お金を捨てるのと同じだ。
この考え方を、英語は Time is money. と言います。
なぜこの意味になるのか
time は「時間」、money は「お金」です。A is B の形で、時間とお金をイコールで結んでいます。使わずに過ぎた時間は、稼げたはずのお金を失ったのと同じだ、という考え方です。
使うときの注意・使い分け
時間はお金と同じくらい値打ちがあるので、むだにするなと言うときのことわざです。相手を急がせるときなどに使えます。
例文で確かめる
Let's finish this report before lunch. Time is money.
昼までに、この報告書を終わらせよう。時間はお金と同じくらい大切だ。
My boss always says that time is money, so our meetings are very short.
上司はいつも時間はお金だと言うので、私たちの会議はとても短いです。
発音・リズム
money は「マニー」と読みます。「マネー」ではありません。Time と money を強く読み、is は軽く「イズ」と添えます。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①下線部の言い換えで、Time is money. を、Time is valuable, so don't waste it. / You can buy time with money. / Rich people have more time. から選ばせる形。②会話文で、急いでいる相手が言う理由として、Time is money. を選ばせる形。③整序で、Remember that time is money. の語順を組ませる形。
- ここで外す
- 「お金で時間が買える」と逆向きに読む誤りが定番です。You can buy time with money. を選んでしまいます。もう1つは、「時間をかければお金になる」と読み、ゆっくりやるほどよいと取り違える誤りです。
- 決め手
- Time is money. は A is B の形で、時間とお金を同じ値打ちに並べた文です。だから言い換えは「時間を大切にしろ」「むだにするな」の側になります。お金で何かを買う話の選択肢は外せます。
Stop chatting and start the meeting. Time is money.
- 誤答
- おしゃべりをやめて、会議を始めよう。時間をかければ、お金になる。
- 正答
- おしゃべりをやめて、会議を始めよう。時間はお金と同じくらい大切だ。
読み方が変わる
Before
Time is money. を「時間はお金です」と直訳したまま、何が言いたい文なのか分からず、言い換えの選択肢を勘で選んでいた
After
A is B は、AとBを同じ値打ちに並べる形だと読める。時間をむだにするな、という向きが分かり、お金で時間を買う選択肢を外せる
こぼれ話
Quote Investigator によると、1719年の The Free-Thinker の一文は、靴職人の妻の話です。腕のいい靴職人でしたが、時間を気にしませんでした。妻が Time is Money と言い聞かせても、聞き入れなかった、という内容です。
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- Don't waste time.Every minute counts.
- 反対の意味
- There's no hurry.
Time is money. を教室で使う(6分)
ねらい: Time is money. が「時間をむだにするな」という意味だと言え、フランクリンの例で理由を説明できるようにする
- 「昨日、いちばんむだにしたと思う時間は何ですか」と聞き、隣の人と1つずつ言わせます
- 黒板に「1日10シリング稼げる人が、半日遊んだ」と書き、「この人は、いくら損をしましたか」と聞きます
- 「遊びに使ったお金だけではありません。稼げたはずの5シリングも失っています」と伝え、Time is money. と書きます
- ペアで、自分の生活の場面を1つ挙げ、最後に Time is money. を付けて英語で言い合わせます(例:I should start my homework now. Time is money.)
出口チケット: Time is money. を、フランクリンの例を使って日本語で1文で説明させる
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
Time is money. を使った短い会話を3つ作ってください。条件は次のとおりです。①高校生の生活の場面(勉強・部活・アルバイト)にする。②Time is money. が「時間をむだにするな」という意味で使われていると分かるようにする。③1つは、相手を急がせる場面にする。④それぞれに日本語訳を付ける。