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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
入試に出るイディオム 標準 sour grapesThat's just sour grapes.

sour grapes

サワー・グレイプス

「負け惜しみ(手に入らなかったものを、悪く言うこと)」

記憶フック:sour grapes = すっぱいブドウ。届かなかったものを「どうせすっぱい」と言う、負け惜しみ。
起源 手が届かなかったブドウを、すっぱいと決めつけたキツネ

語句の由来を調べるサイト Phrase Finder によると、sour grapes のもとは、イソップ物語の「キツネとブドウ」です。

おなかをすかせたキツネが、つるにぶら下がったブドウを取ろうとします。でも、届きません。そこでキツネは、ブドウは「すっぱくて、思ったほど熟していない」と言って、あきらめます。

手に入らなかったものを、あとから悪く言う。この場面が、そのまま意味になりました。

Phrase Finder は、いくつか注意も書いています。この物語は、ビクトリア朝の時代に英語へ訳されるなかで、かなり手が加えられています。もとのギリシャ語は「すっぱい」ではなく「熟していない」の意味だった、と考える研究者もいます。この言い方が英語に入った時期は、はっきりしていません。

いま 推薦の枠に選ばれなかった、帰り道

学校の推薦枠の発表があった日です。あなたの名前は、ありませんでした。

帰り道で、あなたはつぶやきます。あの大学、どうせ遠いし、行きたくなかったし。

本当は、行きたかったのです。届かなかったものを、あとから「たいしたことない」と言う。この心の動きに、英語は sour grapes という名前をつけています。

「それは負け惜しみだよ」と言いたいとき、英語では That's just sour grapes. と言います。

なぜこの意味になるのか

sour は「すっぱい」、grapes は「ブドウ」です。「届かないブドウは、すっぱいに決まっている」という言い訳の理屈が、そのままひとかたまりの名詞になりました。だから It's just sour grapes. のように、名詞として使います。「すっぱがる」のような動詞の形にはなりません。

使うときの注意・使い分け

自分が取れなかったものを、悪く言うことです。第三者の負け惜しみを話題にするときに、That's just sour grapes.(それは負け惜しみだよ)のように使います。

例文で確かめる

He said the prize was silly, but it was just sour grapes.

彼はその賞をばかばかしいと言ったが、ただの負け惜しみだった。

When she lost the election, she said the job was boring. That was sour grapes.

彼女は選挙に負けたあと、その仕事は退屈だと言った。それは負け惜しみだった。

発音・リズム

sour はサワーのように、1音で読みます。grapes はグレイプスで、グの次は「レイ」と長く読みます。強く読むのは sour と grapes の2つです。

入試での出方と、外し方

こう問われる
①下線部の言い換えで、His comment was just sour grapes. の sour grapes を、jealous complaining after losing / a taste of fruit / a kind way to thank / a plan for the future の4つから選ばせる形。②英文の和訳で、sour grapes を「負け惜しみ」と訳させる形。
ここで外す
sour grapes を食べ物の話だと考え、a taste of fruit(果物の味)を選ぶ答案が定番です。もう1つは、sour(すっぱい)から「不機嫌」だけを読み取り、負けたあとの強がりという場面を落とす誤りです。
決め手
何かを取れなかった、負けた、選ばれなかったという場面のあとで、その相手や物を悪く言っていれば sour grapes です。食べ物の話が出ていなければ、ブドウそのものではありません。

Tom lost the race. Then he said, 「Running is boring anyway.」 That is just sour grapes.

誤答
トムは負けたあとで、走るのは退屈だと言った。それは、ただのすっぱいブドウの話だ。
正答
トムは負けたあとで、走るのは退屈だと言った。それは、ただの負け惜しみだ。

読み方が変わる

Before

sour grapes を「すっぱいブドウ」と直訳して、食べ物の話だと思い込み、下線部の言い換えで果物の味に関する選択肢を選んでいた

After

負けた、取れなかったという場面のあとの悪口が出たら「負け惜しみ」と読める。sour grapes を見たら、まず直前に何を取りそこねたかを探して、その場で言い換えを選べる

こぼれ話

Phrase Finder によると、旧約聖書のエゼキエル書18章にも sour grapes という語が出ます。1535年の英訳では、父親がすっぱいブドウを食べて子どもの歯が浮く、という別の意味で使われています。いまの「負け惜しみ」の意味は、イソップ物語のほうに近いと書かれています。

sour grapes を教室で使う(5分)

ねらい: sour grapes が果物の話ではなく、「取れなかったものを悪く言う」意味だと、物語の流れから気づかせる

  1. 「キツネがブドウを取ろうとして、届きませんでした。このあと、キツネは何と言うと思いますか」と聞き、隣の人と10秒相談させます
  2. 「すっぱいに決まってる、と言います」と言って、sour grapes と板書します
  3. 「英語では、この負け惜しみを sour grapes と呼びます」と説明し、That's just sour grapes. を全員で1回読ませます
  4. ペアで、A が「試合に負けたあとの強がり」を日本語で言い、B が That's just sour grapes. と返す練習を1回ずつさせます

出口チケット: 「〜を取れなかったあとに、悪口を言った」場面を、日本語で1つ書かせる(次回、英語で言い換える)

MAKE IT YOURS

AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。

sour grapes を使った英語の短い会話を3つ作ってください。条件は次のとおりです。①試合に負けた友だちが強がる場面、②入試の志望校に落ちたあとの場面、③ゲームの景品が取れなかった場面。④それぞれに日本語訳を付けてください。⑤最後に、この表現が食べ物のブドウの話ではないことを1文で説明してください。

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