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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
入試に出るイディオム 標準 pull out all the stops下線部言い換え過去形

pull out all the stops

プル・アウト・オール・ザ・ストップス

「あらゆる手を尽くして、全力を出す」

記憶フック:pull out all the stops = 音栓を全部引く = 全力を出す。stop は「止める」ではない。
起源 オルガンの栓を、全部引く

語句の由来を調べるサイト Phrase Finder によると、pull out all the stops は、パイプオルガンの「ストップ」から来た言い方です。ストップとは、管に送る空気を切り替える栓のことです。

Phrase Finder によると、ストップを引き出すと、オルガンの音は大きくなります。栓を全部引けば、ありったけの音で弾くことになります。Phrase Finder は、この由来は俗説ではなく、実際に正しい、と書いています。

オルガンと関係のない意味でこの言い方を使った最初の人は、Matthew Arnold だったようです。Phrase Finder は、その例として Essays in Criticism(1865年)を挙げています。

いま 最後の大会の前の日に

部活の最後の大会が、明日に迫っています。

練習メニューを見直し、道具をそろえ、後輩にも声をかけました。やれることは全部やりました。

持っている力を、残らず出す。

この気持ちを、英語は pull out all the stops と言います。We pulled out all the stops for the tournament. と言えます。

なぜこの意味になるのか

pull は「引く」、out は「外へ」、stops は「(オルガンの)音栓」です。つなぐと、「音栓を全部、外へ引き出す」という形になります。all the stops と、複数形の stops になる点に気をつけてください。

使うときの注意・使い分け

あらゆる手段を使って、持てる力を出し切るときの言い方です。大事な場面で、ふだん以上に力を注ぐときに合います。

例文で確かめる

The students pulled out all the stops for the school festival.

生徒たちは、文化祭のために、あらゆる手を尽くしました。

If you want to win, you have to pull out all the stops.

勝ちたいなら、あらゆる手を尽くさなければなりません。

発音・リズム

いちばん強く読むのは、最後の stops です。プル・アウト・オール・ザ・ストップス。pull out は続けて「プルアウト」と読みます。

入試での出方と、外し方

こう問われる
①下線部の言い換えで、They pulled out all the stops. の下線部を、made every possible effort / stopped all the machines / played the organ loudly / gave up everything の4つから選ばせる形。②空所補充で、The team ( ) all the stops to win the final. に、pulled out と pulled up のどちらが入るかを選ばせる形。③和訳で、pull out all the stops を「すべての停止を引き出す」と訳さないかを見る形。
ここで外す
stop を「止める」と読み、「全部止める」「全部やめる」と訳す答案が定番です。もう1つは、out を up に変えて pull up all the stops と書く誤りです。
決め手
主語が人やチームで、目的語が all the stops なら、何かを成し遂げるための全力の話です。形は pull out all the stops で固定で、過去の文では pulled out と書きます。

The team ( ) all the stops to win the final.

チームは、決勝に勝つために、あらゆる手を尽くした。

誤答
pulled up/up では「引き上げる」で、この表現になりません
正答
pulled out/過去の文なので pulled out all the stops と書きます

読み方が変わる

Before

stop を「止める」と覚えていて、pull out all the stops が出ると、機械を止める話だと思って止まっていた

After

stop は、オルガンの音を出す栓と読める。主語が人で、目的語が all the stops なら、全力を出す意味だと決められる。out は up に変えられない、という形も迷わなくなる

こぼれ話

Phrase Finder によると、オルガンと関係のない意味で最初に使ったのは、Matthew Arnold の Essays in Criticism(1865年)のようです。

似た表現・反対の表現

似た意味
go all outdo one's best
反対の意味
hold back
pull out all the stops を教室で使う(5分)

ねらい: pull out all the stops が、全部の栓を引いて最大の音を出す絵だと、動作つきで言えるようにする

  1. 「最近、全力を出して頑張ったことはありますか」と聞き、隣の人と1つずつ言わせます
  2. オルガンの栓が並んだ絵を板書し、栓を全部引くと音が最大になる、と伝えます
  3. 「stop は、ここでは『止める』でしょうか」と聞き、音を出す栓のことだと確かめます
  4. ペアで、I pulled out all the stops for ___. の空所に自分の場面を入れて言い合い、役を替えて2回やらせます

出口チケット: 「私は、発表のために、あらゆる手を尽くしました」を、pull out all the stops を使って英語で書かせる

MAKE IT YOURS

AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。

pull out all the stops を使った英語の短い文を4つ作ってください。条件は次のとおりです。①過去形(pulled out)の文を2つ、現在形の文を2つにする。②高校生の生活の場面(部活・試験・文化祭など)にする。③1つは、do one's best と言い換えられる文にして、違いが分かるようにする。④それぞれに日本語訳を付ける。

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