Long story short,
ロング・ストーリー・ショート
「手短に言うと、要するに(長い話を省いて、結論を先に言うときの一言)」
まず、この絵を頭に置いてください。友だちが「それでね、その前にね」と、話をなかなか終えてくれません。やっと、「まあ、長い話を短くすると」と言って、結論を話し始めます。
語句の由来を調べるサイト Phrase Finder は、元の形は to make a long story short だと書いています。最初の記録として挙げているのは、1729年にダブリンで出た雑誌 The Intelligencer です。ジョナサン・スウィフトらがつくった雑誌で、そこに to make a long Story short が出てきます。ただし、使い古された決まり文句を並べた中に入っており、1729年よりずっと前から口で言われていたのだろうとされています。いつから使われていたのかは、分かっていません。
Phrase Finder は、make の代わりに cut を使う to cut a long story short は、あとから作られた形のようだ、とも書いています。
朝、友だちに「なんで遅れたの?」と聞かれました。ほんとうは、目覚まし時計が鳴らず、慌てて家を出て、乗る電車を間違えて、乗り換えもしたのです。
でも、全部話すと長くなります。友だちが聞きたいのは、理由だけです。
細かい話は省いて、結論だけ言う。
この一言を、英語は Long story short, と言います。Long story short, I took the wrong train. と言えます。
なぜこの意味になるのか
Wiktionary によると、long story short は to cut a long story short や to make a long story short を縮めた形です。動詞が消えて、long / story / short の3語だけが残っているので、「長い話を、短く」と並べて読みます。
使うときの注意・使い分け
長い話の細かいところを省いて、結論や結果を先に言うときの言い方です。Wiktionary は、関連する話の短い版、または結論だけを話し始めるときに使う、慣用的な言い方だと説明しています。
例文で確かめる
Why were you late?
どうして遅れたの?
Long story short, I took the wrong train.
手短に言うと、電車を間違えたんだ。
Long story short, we lost the game, but we had fun.
手短に言うと、試合には負けたけれど、楽しかったよ。
発音・リズム
Long story short は、long・story・short の3語を、1語ずつはっきり読みます。書くときは、うしろにコンマを打ちます。話すときは、ここで一呼吸おくと、結論が目立ちます。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①会話文の空所補充で、A: Why were you late? B: ( ), I took the wrong train. に、Long story short / By the way / For example から選ばせる形。②下線部の言い換えで、long story short を in short / at first / by chance から選ばせる形。③和訳で、long story short を「長い話は短い」と直訳しないかを見る形。
- ここで外す
- 「長い話は短い」と直訳する答案が定番です。話題を変える By the way を選ぶ誤りもあります。もう1つは、動詞を付けて to long story short と書く誤りです。動詞を入れるなら、to cut a long story short と、a も必要です。
- 決め手
- 空所のうしろに、理由や結果がすぐ続いているなら、前の話を省いてまとめる言い方です。話題が変わるなら by the way、例を出すなら for example です。
- 誤答
- By the way/話題を変えるときの言い方で、理由を手短にまとめる文になりません
- 正答
- Long story short/長い話を省いて、結論だけを言う形です
読み方が変わる
Before
long story short を見ると「長い話」「短い」の2語を別々に訳し、会話の中でなぜその一言が入るのか分からず、空所で迷っていた
After
うしろに結論が続くなら、前の話を省く合図と読める。By the way や For example と取り違えず、会話文の空所を選べる
こぼれ話
Phrase Finder は、アメリカの作家ヘンリー・ソローの1857年の手紙も紹介しています。決まり文句は使わずに、同じ考えをひねった文です。話が長い必要はないが、短くするには長い時間がかかる、という趣旨です。
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- In short,To cut a long story short,
- 反対の意味
- Let me explain from the beginning.
Long story short, を教室で使う(5分)
ねらい: Long story short, が結論を先に言う合図だと言え、By the way と使い分けられるようにする
- 「昨日、帰りが遅くなったのはなぜですか。1文で言ってください」と聞き、隣の人に話させます
- 黒板に Long story short, と By the way, を並べ、「結論を言う」と「話題を変える」と書き添えます
- 「友だちに遅刻のわけを聞かれました。細かい話は省いて、結論だけ言ってください」と伝え、Long story short, のあとに1文を続けさせます
- ペアで、1人が Why were you late? と聞き、もう1人が Long story short, ... と答えます。役を替えて2回やらせます
出口チケット: 「手短に言うと、宿題を忘れたんだ」を、Long story short を使って英語で書かせる
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
Long story short, を使った短い会話を3つ作ってください。条件は次のとおりです。①高校生が、遅刻や忘れ物のわけを友だちに話す場面にする。②1つは、By the way,(ところで)を使う場面と並べ、違いが分かるようにする。③to cut a long story short という形があることにも、日本語で短く触れる。④それぞれに日本語訳を付ける。