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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
入試に出るイディオム 標準 比喩表現内容一致長文読解

let sleeping dogs lie

レット・スリーピング・ドッグズ・ライ

「(すでに収まっている)問題を蒸し返さない、そっとしておく」

記憶フック:眠っている犬(sleeping dog)を起こす(wake)な→収まっている問題を蒸し返すな。
起源 14世紀、『眠っている犬を起こすな』という言い伝えから

眠っている犬を起こすと、驚いて噛みつくかもしれないという昔からの言い伝えがもとになっています。英語でこの発想を最初に書き残したのは、14世紀の詩人ジェフリー・チョーサーとされ、1380年ごろの物語詩『トロイラスとクリセイデ』に『眠っている犬を起こすのはよくない』という一文が出てきます。もとは実際の犬についての警告でしたが、時代が下るにつれて『収まっている問題に触れるな』という比喩の意味へと変わっていきました。いまの形『Let sleeping dogs lie』がそのまま確認できるのは、1822年の雑誌『ロンドン・マガジン』に載った物語です。

いま 終わった喧嘩を、また話題にされそうになった日

せっかく仲直りした友達との喧嘩を、別の友達がまた話題に出そうとして焦ったことはありませんか。let sleeping dogs lieは、そういう『収まっている話を、わざわざ蒸し返さないほうがいい』場面で使われる表現です。

なぜこの意味になるのか

sleeping dogは『眠っている犬』、lieはここでは『横たわる』という意味の動詞です。眠っている犬を起こすと、驚いて噛みつくかもしれないという昔からの言い伝えが元になっており、それが『収まっている問題に触れると、余計なトラブルを招く』という比喩に転用されました。チョーサーより前、14世紀初めのフランス語にも『眠っている犬を起こすな(n'ésveillez pas lou chien qui dort)』という言い回しがあり、英語だけの発想ではありません。

使うときの注意・使い分け

解決していない問題でも、あえて触れずに放っておいたほうがいいという場面で使われます。

例文で確かめる

Her parents finally stopped arguing about the trip, so I decided to let sleeping dogs lie and didn't bring it up again.

両親はようやく旅行のことでもめるのをやめたので、私はあえて蒸し返さずにそっとしておくことにした。

Should we tell him what really happened last year?

去年本当は何があったか、彼に話すべきかな?

Let sleeping dogs lie. It's not worth upsetting him now.

そっとしておこうよ。今さら彼を動揺させる価値はないよ。

発音・リズム

lieは『横たわる』という意味の自動詞で、/laɪ/と発音します。『うそをつく』という意味のlie(発音は同じ/laɪ/)と混同しないよう、文脈で判断してください。

入試での出方と、外し方

こう問われる
①下線部言い換えで、let sleeping dogs lieの意味を選ばせる形。②長文中で、過去の対立や問題にあえて触れない判断を説明する文脈で使われる形。
ここで外す
dogやsleepingという単語につられて、実際に犬を寝かせておく話だと誤読する誤りが定番です。実際には、収まっている問題を蒸し返さないという比喩です。
決め手
すでに収まった問題や対立について、あえて触れないほうがいいという文脈でこの表現が出てきたら、『そっとしておく』という意味で読み取ります。
Should we tell him what really happened last year? 去年本当は何があったか、彼に話すべきかな?
______ It's not worth upsetting him now. ______ 今さら彼を動揺させる価値はないよ。
誤答
眠っている犬を見に行こうよ
正答
そっとしておこうよ

読み方が変わる

Before

let sleeping dogs lieを見ると、犬の世話をする場面としてしか読めず、なぜ会話や長文に出てくるのか分からなかった

After

収まっている問題を蒸し返さないほうがいいという比喩だと分かり、長文の主張や会話の意図をすぐにつかめるようになる

こぼれ話

この発想を英語で最初に書き残したのは、14世紀の詩人ジェフリー・チョーサーとされています。1380年ごろの物語詩『トロイラスとクリセイデ』にある一文は、It is nought good a slepyng hound to wake.(眠っている犬を起こすのはよくない)です。チョーサーが使ったのはdogではなくhound(猟犬)でした。いまの形『Let sleeping dogs lie』が確認できるのは、それよりずっとあと、1822年12月の雑誌『ロンドン・マガジン』です。

let sleeping dogs lie を教室で使う(6分)

ねらい: 収まっている問題を蒸し返さないほうがいいという表現を、身近な場面と結びつけて覚える

  1. 先生「せっかく仲直りした喧嘩を、また蒸し返されて困ったことある?」と問いかける
  2. 1380年ごろのチョーサーの詩に、すでに似た表現があったことを紹介する
  3. ペアで、『触れないほうがいい話題』を1つ考えて英語で言ってみる
  4. 出口チケットで、let sleeping dogs lieを使って1文書かせる

出口チケット: 『すでに仲直りした喧嘩を、わざわざ話題にしないほうがいい』という場面を、let sleeping dogs lieを使って英語で1文書きなさい。

MAKE IT YOURS

AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。

以下の条件で、let sleeping dogs lieを使った例文を3つ作ってください。①友人関係や家族間の、収まった対立を蒸し返さない場面にする。②中学・高校生にも理解できる語彙にする。③日本語訳も添える。

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