はっきりとした語源は分かっておらず、誰か1人が言い始めたという記録は残っていません。1960〜70年代のアメリカの文化の中で、相手の話を否定せずに受け止める相槌として広まったという説がありますが、裏づけは取れていません。分かっているのは、『聞く』という動詞hearが、単なる音の知覚から『気持ちを受け止める』という意味へ広がった、という使われ方の変化です。
友達が愚痴をこぼしてきたとき、全部には賛成できないけれど、とりあえず気持ちは受け止めたい、と思うことはありませんか。I hear you.は、そういう『賛成はしないけれど、言いたいことは分かる』場面で使われる表現です。
なぜこの意味になるのか
hearは『聞く』ですが、ここでは音として聞き取ることではなく、相手の言葉をきちんと受け止めたという意味で使われています。1960〜70年代のアメリカの文化の中でよく使われるようになったという説がありますが、誰か1人が言い始めたという記録は残っていません。
使うときの注意・使い分け
必ずしも相手の意見に賛成しているわけではなく、『言っていることは分かる』という理解や共感だけを示す相槌です。
例文で確かめる
I hear you, but I still think we should wait until next week.
気持ちはわかるけど、それでも来週まで待つべきだと思うよ。
I'm just so tired of practicing the same drill every day.
毎日同じ練習ばかりでほんとに疲れたよ。
I hear you. Let's ask the coach to mix it up.
わかるよ。コーチに内容を変えてもらえないか聞いてみようよ。
発音・リズム
hearは/hɪər/で、日本語の『ヒア』よりも口を横に強く引いて発音します。here(ここ)と同じ発音になる点にも注意してください。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①会話文の空所補充で、相手の意見に理解を示しつつ、別の意見を続ける返答として選ばせる形。②直後にbutが続き、反対意見への橋渡しとして使われる形。
- ここで外す
- hearを『耳で聞こえた』という意味のまま読み、単に音が聞こえたという返事だと誤読する誤りが定番です。実際には『気持ちは理解できる』という共感を示す相槌です。
- 決め手
- 直後にbutやhoweverが続き、相手の意見とは違う方向へ話が進む場合は、I hear you.は『分かるけど(賛成はしない)』という意味だと判断します。
- 誤答
- その音は聞こえているよ
- 正答
- その気持ちはわかるよ
読み方が変わる
Before
I hear you.を見ると、単に『聞こえた』という意味だと思い、そのあとにbutが続く理由が分からなかった
After
『気持ちは分かる、でも』という共感と譲歩を示す相槌だと分かり、そのあとの反対意見もすんなり読めるようになる
こぼれ話
カウンセリングや対人関係の場面で、相手の話をしっかり受け止めていることを示す相槌として重宝されます。ただし、この一言のあとに反対意見を続けることもあるので、必ず賛成を意味するわけではありません。
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- I get it.I know what you mean.
I hear you. を教室で使う(5分)
ねらい: 賛成ではなく共感だけを示す相槌を、身近な会話と結びつけて覚える
- 先生「友達の愚痴に、賛成できないけど相槌を打ちたいときどうする?」と問いかける
- I hear you.は『賛成』ではなく『理解』を示す相槌だと説明する
- ペアで、片方が愚痴を言う役、もう片方がI hear you., but ~で返す役になって会話する
- 出口チケットで、I hear you.を使った2行の会話を書かせる
出口チケット: 友達の意見に完全には賛成できないが、気持ちは理解できるという場面を、I hear you.を使って2行の会話で書きなさい。
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
以下の条件で、I hear you.を使った会話文を3つ作ってください。①友人や部活のメンバーとの、完全には賛成できない場面にする。②中学・高校生が実際に使いそうな場面にする。③日本語訳も添える。