figure は「数字」であり、「形・姿」でもあります。out は「外へ、見えるところへ」。
霧の中に何かがいる。輪郭がはっきりしない。じっと見ているうちに、かたちが霧の外へ出てくる。そのときの動きが figure out です。
だから figure out は understand とは違います。understand は「分かっている状態」ですが、figure out は分からなかったものが、考えた結果、見えるところまで出てきたという過程を含みます。
数字を計算して答えを出すのも同じこと。ばらばらの数から、一つの答えが外へ出てくる。輪郭が出る瞬間の語だと思ってください。
手が止まっている。読んでも読んでも、何を聞かれているのか見えない。
図を描く。条件を書き出す。分かっていることに線を引く。ある瞬間、ばらばらだったものが1つの形になる。
I finally figured it out. と言えるのはこの瞬間です。「分かった」ではなく「見えてきた」。考えた時間が言葉の中に残っているのが figure out で、だから解けたときにいちばん気持ちのいい表現でもあります。
なぜこの意味になるのか
figure は「形・図・数字」、out は「外へ・完成の方へ」。「頭のなかのもやもやを、目に見える形に描き出す」。figure out のイメージはそれです。図形の figure と数字の figure が同じ語なのは、どちらも『くっきりした輪郭を持ったもの』という共通点を持つから。他動詞として figure out the answer / the problem / how to do と続きます。
使うときの注意・使い分け
「頭のなかにぼんやりあったものを、はっきりした形(figure)にして外へ出す(out)」が芯。understand との違いは、figure out が『時間をかけて、自分の頭で』考え抜いた末に分かるという過程を含むこと。他人から説明されて分かるのは understand、自力で答えを出すのが figure out です。入試英作文でも会話でも大人が使う頻出動詞なので、必ず自分の口で言えるように。
例文で確かめる
It took me a while to figure out how the new phone works.
新しい電話の使い方を理解するのに、少し時間がかかった。
Can you figure out what she really meant by that?
彼女があれで本当に何を言いたかったのか、わかる?
発音・リズム
figure OUT と out を強く読みます。figure は『フィギャー』ではなく『フィガー』/ˈfɪɡər/。アメリカ英語では g をはっきり。「フィガラウト」と1語のようにつなげて。目的語が代名詞なら figure it out(間に挟む)。命令形の Figure it out.(自分で考えな)は、映画のセリフでよく聞くフレーズです。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①下線部 figure out の言い換えとして understand / solve / realize を選ばせる形。②会話文で I can't figure out why ~ の形で出る。
- ここで外す
- understand を選んで×になるパターンが多い。figure out は『考えた末に分かる』ので、努力の過程がない understand とは置き換えられない場面があります。また figure out のうしろに人が来ると「(人柄を)理解する」になる点も落としやすい。
- 決め手
- 考えた結果として出てきた答えなら figure out。最初から知っていた・自然に分かったなら understand。
It took me an hour to figure out how to use the new app.
- 誤答
- 新しいアプリの使い方を理解するのに1時間かかった(もともと知っていた感じ)
- 正答
- あれこれ試して1時間かけて、新しいアプリの使い方が見えてきた
読み方が変わる
Before
figure out も understand も「分かる」。同じものとして覚えていたので、言い換え問題でどちらを選ぶか勘に頼っていた。
After
figure out には『考えた時間』が入っている。この一点で、言い換え問題は勘ではなく判断になる。英作文でも、努力して分かったことを書くときに自分から選べるようになる。
こぼれ話
アメリカの子どもが宿題でつまずくと、親はよく Figure it out yourself. と言います。「答えを教えるより、考える時間を渡す」の一言。日本語の「自分で考えなさい」より少しあたたかく、突き放しすぎず、しかし手は貸さない。英語圏の親が子どもにどう言うかが、この一言によく出ています。
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- work outunderstandsolve
figure out を教室で使う(5分)
ねらい: 同義語の差を「訳語の違い」ではなく「過程の有無」でつかませる。
- 2文を板書する。「I understand this problem.」「I figured out this problem.」
- 「どっちが、時間がかかった感じ?」と聞く。訳させないのがこの活動の要点。感じだけを答えさせる。
- ペアで、今日あった『figure out した瞬間』を1つ日本語で言い合わせる(30秒)。数学でも、自転車の鍵でも、人間関係でもよい。
- 最後に I finally figured it out! を教室全員で1回声に出す。言えた語は残る。
出口チケット: understand と figure out の違いを、日本語で1行書きなさい。
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
あなたは大学入試の英語講師です。figure out / understand / realize / solve の4つを、私が使い分けられるようにしてください。条件:①それぞれを「分かるまでの過程」という観点で一言ずつ説明する ②4つすべてが出てくる会話文(英語100語程度・日本語訳つき)を作る ③どれが入るかを問う4択問題を5問、各問1行の解説つき ④最後に、英作文で私が figure out を選ぶべき場面を3つ挙げてください。