Better safe than sorry.
ベター・セイフ・ザン・ソーリー
「念のため用心しておくほうがいい。「転ばぬ先の杖」「用心するに越したことはない」にあたることわざ。」
1837年、アイルランドの作家サミュエル・ラヴァーが小説『Rory O'More』の中で使ったものが、このことわざの最も古い記録とされます。ここでの sorry は『ごめんなさい』ではなく『残念に思う、後悔する』という意味です。『安全』を選んでおけば、あとで悔やまずに済む、という考え方をそのまま言葉にしたものです。
台風が来るかもしれないという予報が出た日、後輩が『まだ大丈夫そうですけど』と言った。それでも先輩は道具を全部屋内にしまい、外の掲示物もはがした。結局、その夜は風がそれほど強くならなかった。それでも『Better safe than sorry.(用心しておいて損はないよ)』と先輩は笑って答えた。
なぜこの意味になるのか
この言い方の記録は19世紀にさかのぼります。1837年、アイルランドの作家サミュエル・ラヴァーが小説『Rory O'More』の中で使ったものが、いまのところ最も古い記録とされます。『安全』と『後悔』を天秤にかけたとき、迷わず安全のほうを選ぶという考え方が、そのまま言葉になりました。誰が最初に作った言葉かまでは分かっていませんが、19世紀のうちに定着したことわざです。
使うときの注意・使い分け
『怖がりすぎ』という否定的な響きはありません。少しの手間で失敗や後悔を防げるなら、その手間を惜しまない、という前向きな用心です。
例文で確かめる
"Do we really need a helmet for this short ride?" "Better safe than sorry. Put it on."
「こんな短い距離でもヘルメットいる?」「念のためだよ。ちゃんとかぶって。」
She backed up her files before the presentation, just to be safe. Better safe than sorry.
彼女は発表の前に、念のためファイルのバックアップを取った。用心するに越したことはない。
発音・リズム
Better・safe・sorryの3語をそれぞれ強く読みます。thanは弱く、軽く『ザン』程度に流します。sorryはカタカナの『ソーリー』のように伸ばしません。イギリス英語では/ˈsɒri/で、短く『ソリ』と読みます。アメリカ英語では/ˈsɑːri/となり、こちらは『サーリ』に近い音になります。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①会話文で、危険や失敗を避けるために念のための行動を取る理由として空所に入れる形。Better late than never. や It's no use crying over spilled milk. と並べられます。②長文の内容一致で、登場人物が慎重な判断をした理由の言い換えとして選ばせる形。③日本語の『念のため』『用心するに越したことはない』に当たる英語を選ばせる形。
- ここで外す
- safeとsorryの順番を入れ替えてBetter sorry than safe.と書いてしまう誤りが定番です。意味が正反対になります。もう1つ、It is better safe than sorry.のようにIt isだけを足してしまう誤りも出ます。頭に足すなら、It is better to be safe than sorry.のようにto beまで入れなければ英文になりません。
- 決め手
- safeが先、sorryが後という語順を見れば『用心のほうを選ぶ』という意味だと判断できます。sorryが先に来ていたら、その文はこのことわざではありません。
- 誤答
- Better sorry than safe.(語順が逆で、そのような言い方はしません)
- 正答
- Better safe than sorry.(『用心しておくほうがいい』と、念のための行動を勧める決まり文句)
読み方が変わる
Before
safe(安全)とsorry(残念、すまない)という2つの形容詞が、なぜこの順番で並ぶのか考えずに、そのまま丸暗記しようとしていた
After
『安全』を選んで『後悔』を避ける、という語順どおりの意味で読めるので、初めて見る文でも迷わず使える
こぼれ話
同じ『念のため』を表す言い方に just in case があります。Better safe than sorry.は行動を勧める一言、just in caseはその行動の理由を添えるときによく使い、Take an umbrella, just in case.(念のため傘を持って行って)のように使います。
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- It's better to be safe than sorry.An ounce of prevention is worth a pound of cure.
- 反対の意味
- Nothing ventured, nothing gained.You only live once.
Better safe than sorry. を教室で使う(5分)
ねらい: 念のための行動を取った経験を、Better safe than sorry.で言わせる
- 先生「危ないかもと思って、念のためにやったことは?」と問いかける
- safe(安全)→sorry(後悔)という語順を板書し、『安全を選んで後悔を避ける』絵を確かめる
- ペアで、念のために何かをした経験を1つ話し、最後にBetter safe than sorry.を付けて言わせる
- 出口チケットで、この表現を使った1文を書かせる
出口チケット: 『雨が降りそうになかったけど、念のため傘を持って行った』という場面を、Better safe than sorry.を使って英語で書きなさい。
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
以下の条件で、Better safe than sorry.を使った会話文を作ってください。①危険や失敗を避けるために念のための行動を取る場面にする。②中学・高校生が実際に使いそうな場面にする。③日本語訳も添える。