The ball is in your court.
ザ・ボール・イズ・イン・ヨア・コート
「次は相手の番だ、判断や行動の順番が相手に回ってきている」
テニスのようにネットやコートを挟んで打ち合う球技では、ボールが自分側のコートにある間だけ、自分が動く番です。打ち返してボールが相手側のコートに渡れば、次に動くのは相手になります。
この試合の仕組みがそのまま比喩になり、スポーツ以外の場面でも『次に判断・行動する番が誰にあるか』を表す言い方として使われるようになりました。ビジネスの交渉や、友人どうしのやり取りでもよく登場します。
進路や部活の相談を先生にした後、自分にできることはもう終わっていて、あとは先生の返事を待つだけ、という時間があります。そんなとき The ball is in your court. と心の中で唱えれば、『自分の番は終わった。次はあちらの番だ』と、落ち着いて待つ理由が言葉になります。
なぜこの意味になるのか
テニスなど、コートを挟んで打ち合う球技から生まれた表現だと言われています。ボールが自分のコート側にある間は、自分が打ち返す番。相手のコート側に渡れば、次に動くのは相手、という試合の仕組みがそのまま比喩になりました。
使うときの注意・使い分け
有利・不利の話ではなく、あくまで『次に動くのは誰か』という順番の話。
例文で確かめる
I've sent my proposal, so the ball is in your court now.
提案は送ったので、あとはあなた次第です。
We've done everything we can. The ball is in their court.
こちらでできることはすべてやった。あとは相手次第だ。
発音・リズム
court は【コート】ではなく、口を大きく開けた【コォート】に近い音。アメリカ英語では r をはっきり出す。r を読まないイギリス英語では、caught(catch の過去形)とまったく同じ音になる。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①下線部の言い換えで、『次に行動すべきは相手だ』という意味の文を選ばせる形。②会話文の空所補充で、自分の番が終わったことを伝える一言として使わせる形。
- ここで外す
- the ball is in your court を、『あなたがボールを持っている=あなたが有利な立場にある』という、力関係の話だと誤解してしまう誤り。
- 決め手
- court の直前の所有格(your / their / his / her)を見る。そこに書かれた人が、次に動く番。so や now が前後に付いていたら、話し手の側の用事が終わった合図。有利・不利の話ではなく、あくまで『次に動くのは誰か』の話。
I've sent my proposal, so the ball is in your court now.
- 誤答
- 私は提案を送ったので、今はあなたが有利な立場にある。
- 正答
- 私は提案を送ったので、あとはあなた次第だ。
読み方が変わる
Before
the ball is in your court を、『ボールを持っているほうが有利』という力関係の話だと思っていた
After
コートを挟んだ球技の仕組みから来ていると分かり、有利・不利ではなく『次に動く番』の話だと見分けられる
こぼれ話
同じくボールを使った表現に、get the ball rolling(物事を動かし始める)があります。こちらは順番ではなく、止まっているものを動かし出す側の言い方です。
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- It's up to you now.The next move is yours.
The ball is in your court. を教室で使う(5分)
ねらい: スポーツの場面から生まれた比喩表現を、実際の会話で使える形にする
- 「テニスでボールが自分のコートにある間、誰が動く番?」と確認する
- その仕組みを、相談や交渉の場面に置き換えて説明する
- 「the ball is in your court は、有利という意味? 順番という意味?」と問い、誤解しやすい点を確認する
- ペアで、相談や依頼の後にこの表現を使う短い会話を作らせる
出口チケット: The ball is in your court. を使って、誰かに何かを頼んだあとの一文を書いてみよう。
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
ビジネスや相談の場面で使う比喩表現を増やしたいときに使えます。①場面:「相手からの返事を待っている状況」②the ball is in your court 以外に、同じ場面で使える表現を2つ、英語と日本語訳つきで挙げてください。③フォーマルな場面で使えるかどうかも添えてください。