🧩 準1級 大問2 攻略(ディスコースマーカー42語)
準1級の大問2は、読解力よりも「手順」で点が取れる長文空所補充です。つなぎ語42語の整理、空所の主語特定、段落末の結論照合という3本柱を身につけましょう。S-CBTの画面上でも使える時間配分とメモ術もあわせて紹介します。
大問2はどんな問題か
準1級の大問2は、約250語前後の説明文・論説文が2題出て、各題に3つの空所があります(合計6問)。空所には語句や一文に近い長めの表現が入り、4つの選択肢から選ぶ形式です。多くの場合、空所は段落ごとに1つ置かれるので、「第1段落に1問、第2段落に1問、第3段落に1問」という並びで進みます。
2級の長文空所補充と比べて、準1級で急に難しくなるのは次の3点です。
- 空所の主語が this it such のような指示語や、抽象名詞(the trend など)になり、何を指すかを特定しないと選べない
- 選択肢に however nevertheless moreover besides など紛らわしい上級のつなぎ語が並ぶ
- 段落の途中で論旨がひっくり返る(逆接・譲歩)ので、直前の1文だけを見ると誤答を選ぶ
裏返せば、この3点への対策さえ型にすれば、大問2は「読解力」ではなく「手順」で点が取れるパートです。この記事では、ディスコースマーカー42語の整理、空所の主語特定、消去法の3本柱を解説します。
空所は2タイプ:マーカー型と内容型
大問2の空所は、大きく2種類に分かれます。最初の10秒で、どちらのタイプかを見分けてください。
マーカー型は「関係の判定」、内容型は「主語と結論の照合」がカギです。準1級では第1段落にマーカー型が置かれやすく、段落が進むにつれて内容型が増える傾向があります(毎回そうとは限りません)。型を見分けたら、次の節で解説するマーカーの整理か、その後の主語特定のどちらかを使います。
本文を読む前に、6問分の選択肢を一瞬だけ見て「これはマーカー型」「これは内容型」と印をつけておくと、読みながら何に注目すべきかが決まり、視線の迷いがなくなります。
ディスコースマーカー42語を7分類で整理
マーカー型を解くには、つなぎ語の「働き」を分類で覚えるのが最短です。準1級で頻出の42語を、7つの働きに分けて整理します。単語そのものの暗記より、「この語が来たら次の文はどちらの向きに進むか」を体で覚えるのが目的です。
使い方の例を見てみましょう。
前の文は「排気ガスが出ない」という利点、後ろは「電気は石炭火力かもしれない」という欠点です。向きが反転しているので逆接の However が入ります。
「売上が落ちた→店を閉めた」は原因から結果への流れなので因果です。
Admittedly, the plan is expensive. のような譲歩の文は、直後に But it will pay off in the long run. のような主張が来るのが定石です。譲歩を見たら「この段落の本音は後ろ」と読み替えましょう。
紛らわしいペアを見分ける
準1級では、同じ分類の中の「似ているが微妙に違う」語同士が選択肢に並びます。よく狙われる組み合わせと、決め手を整理します。
こうした語は、日本語訳を丸暗記するより「前後の文の向き」とセットにして覚えると、初見の文でも判断できます。
選択肢の4つのうち2つが同じ働きなら、出題者は「区別できない選択肢は正解にできない」ので、その2つはどちらも正解ではありません。残った2つで論理関係を判定しましょう。
内容型の最重要スキル:主語の特定
内容型の空所で最も差がつくのが、文の主語(特に指示語)が何を指しているかの特定です。次の例を見てください。
選択肢が「reduced traffic in central areas」「made public transport more expensive」のように並んでいる場合、This が「都市が渋滞税を導入したこと」を指すと特定できれば、結果として自然なのは前者だと判断できます。指示語の指す範囲が「直前の名詞1つ」なのか「前の文全体」なのかを見極めるのがポイントです。
手順は次の3ステップです。
- 空所を含む文の主語を確認する(this / it / such a move などを丸で囲む)
- 主語が指す内容を前の1〜2文から探し、日本語で一言にする
- その一言に対して「その結果どうなる/それはどういうことか」を予想し、選択肢と照合する
this trend / this shift / such an approach のような抽象名詞は、前の内容を要約して指しています。「前の文を一言でまとめると何か」を考えるだけで、答えの方向が固定されます。
段落末の結論文と照合する
空所の直後の1文だけを見て答えを決めると、準1級では罠にはまります。問題文の段落は「主張→補足→(逆接)→結論」のように動くことが多く、空所が入る位置から段落の最後までを読んで初めて、空所が担う役割が確定します。
たとえば、次のような段落です。
空所の直後の some managers worry だけを見ると、Moreover でも成立しそうに感じます。しかし段落末の As a result, ... come to the office は「問題があるから対策した」という流れで、前半の利点とは反対の方向です。したがって空所は逆接の However と判断できます。
空所を解いたら、必ず「段落の最後の文に矛盾しないか」を確認する1秒の工程を入れてください。この確認だけで、ひっかけ問題の誤答が大きく減ります。
消去法とS-CBTでの時間管理
確信が持てない問題では、選択肢を次の順で消します。
- 空所の前後で文法的に成立しない選択肢(品詞・時制・主語の不一致)を消す
- 指示語の指す内容と食い違う選択肢を消す
- 段落末の結論と矛盾する選択肢を消す
- 本文に書かれていない極端な内容(always / never / completely など)を含む選択肢を消す
時間配分の目安は、1パッセージあたり約6分、大問2全体で12分前後です。段落ごとに約1分50秒を使って1問ずつ解き、最後に通し読みで25秒ほど確認する流れが現実的です。
S-CBTはパソコン画面で解くため、本文をマーカーで塗ることはできません。代わりにメモ用紙を使います。空所ごとに「逆接」「因果」「主語=◯◯」のように、判断の根拠を1行だけ書き留める癖をつけておくと、見直しのときに迷いません。画面に残り時間が表示されるので、大問2の開始時刻をメモしておくと配分を保ちやすくなります。
- 直後の1文だけで判断し、段落末の結論を確認しない
- however と nevertheless の違いにこだわりすぎて時間を使う(同じ働きなら消して、残りで決める)
- 1問に3分以上かけてしまう。分からなければ仮の答えを入れて先へ進む
直前チェックリスト
- 選択肢を見て、マーカー型か内容型かを最初に判別したか
- マーカー型は「前の文と後の文の向き」で7分類に当てはめたか
- 同じ働きの選択肢が2つあれば、両方を消したか
- 内容型は主語(指示語)が指す内容を日本語で一言にしたか
- 段落末の結論文と矛盾しないことを確認したか
- 1パッセージ6分の目安を守り、メモ用紙に根拠を1行残したか
この6項目を過去問の大問2で毎回声に出して確認すれば、1〜2週間で「なんとなく選ぶ」状態から抜け出せます。1回の演習が終わったら、間違えた問題を「マーカーの分類ミス」「指示語の取り違え」「結論確認の漏れ」のどれで落としたか分類し、ミスのタイプを記録しましょう。同じタイプの失敗が続かなくなれば、大問2は安定して4〜5問取れる得意パートに変わります。